平成1139日目

1992/02/20

この日のできごと(何の日)

【自民党・小沢調査会】自衛隊の国連軍参加可能

自民党の「国際社会における日本の役割に関する特別調査会」(小沢調査会、会長小沢一郎・元幹事長)は20日、安全保障問題に関する答申原案をまとめ、党本部で開かれた総会に提示した。

答申原案は、現行憲法の下での自衛隊の「国連軍」参加を明確に打ち出し、自衛のための最小限度の実力行使しか認めてこなかった従来の憲法第九条の政府解釈を変更するよう求めている。

参院で継続会議となっている国連平和維持活動(PKO)協力法案に盛り込まれている自衛隊の国連平和維持隊(PKF)参加から大きく踏み出したもので、国際貢献と自衛隊のあり方について党内外で大きな論議を呼びそうだ。答申原案は今後数回の総会での議論を経て決定のうえ、宮澤首相(総裁)に答申される。

答申原案は、昨年6月、小沢調査会が発足、海部首相(当時)に諮問を受けて以来、21回の総会、7回に及ぶ起草委員会の論議を重ねてまとめられたもの。「国際情勢認識と日本の立場」、「安全保障に関する日本の持つべき理念」、「安全保障に関する日本の果たすべき役割」の三部で構成されている。《読売新聞》

昭和64年1月1日〜このサイトをご覧頂いている日の一週間前まで、すべての日の「何らかの」できごとを記しています。

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【京福電鉄】一部区間のバス転換を発表

京福電鉄は20日、越前本線・東古市ー勝山間と永平寺線(東古市ー永平寺)の2区間を廃止し、バス輸送に切り替えると発表した。

赤字経営のなか、最も収支率の悪い両区間を廃止することで負担軽減を図るのが理由。今後、運輸省などの認可を得て四年度内には実施に踏み切る。これによって、約80年に及ぶ両区間の歴史の幕を閉じることになる。《福井新聞》

【国道43号線公害訴訟】国、公団に賠償命令

大阪と神戸を結ぶ国道43号とその上を走る阪神高速道路の沿道住民130人が、国と阪神高速道路公団を相手に、騒音、二酸化窒素(NO2)が一定基準を超えた場合の自動車通行差し止めと、約7億5000万円の損害賠償を求めた「国道43号公害訴訟」の控訴審判決が20日、大阪高裁であった。

石田真裁判長は道路の違法性を認めた上で、過去の被害に対する損害賠償請求について「騒音などが受忍限度を超えていた」と判断、一審神戸地裁判決の認容額を上回り原告123人に304万ー53万円、総額2億3312万8700円(弁護士費用を含む)を支払うよう国などに命じた。

差し止め請求については「違法だが、理由がない」と一審の却下判決を取り消して棄却、将来分の賠償請求は却下した。

道路公害に対する高裁レベルの初判断。「欠陥道路」と認定し国の責任を明確にした意義は大きく、行政側に公害対策の根本的な見直しを迫るものになった。原告側は、事実上の勝訴と受け止めている。《共同通信》

【宮澤喜一首相】子供はちゃんと見ている

宮澤首相は20日朝、国会に到着した際、国会見学の児童の列に近寄って「どこの小学生ですか」と声を掛け、珍しく庶民的な姿を見せた。小学生の間からどよめきが起こり、最近は支持率が下がる首相にとっては力強い援軍。首相は「若松小学校と言っていたな。東京の子たちなんだな」とまんざらでもない様子だったが、記者団が「あの子たちは今の政治をどうみているか」と突っ込むと、「あの年ではまだ分からないでしょう」とあっさり“分析”。

共和、東京佐川急便と疑惑事件が続いている中、「認識が甘すぎるのではないか」との声も。《共同通信》

【韓国、北朝鮮】慰安婦「共同対処を」

韓国と朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の第六回南北首相(高位級)会談は20日午前9時(日本時間同)から、平壌の人民文化宮殿で二日目の会談を開き、鄭元植・韓国首相、延亨黙・北朝鮮首相の順で基調演説を行った。

延首相は、基調演説の後ろ3分の1を「北南が速やかに共同歩調を取るべき問題」として対日問題に割き、従軍慰安婦をはじめとする「挺身隊」と「日本の核武装化の企図」の二点について「至急に共同の対応策を協議し、双方当局の決議案を採択しよう」と提案した。

一方、鄭首相は、南北が和解合意書実践の意思を示すため、まず離散家族問題の解決を提案。3月中旬までに予定される分科委の構成以前に70歳以上の高齢者の故郷訪問だけでも実現するよう求めた。《読売新聞》

【文部省】「学校5日制」9月から

「学校5日制」について、文部省は20日、新年度の二学期から月一回でスタート、休校日を第二土曜日とすることを正式決定した。同省の調査研究協力者会議(主査=幸田三郎・共立女子大学長)がこの日示した「審議のまとめ」の結論を受けたもの。これにより、今年9月12日から全国の幼、小、中、高、養護学校などで新たな休日が始まる。

「審議のまとめ」は、同会議が昨年12月に文部省に提出した「中間まとめ」を踏まえ、PTA団体や都道府県教育長協議会などからのヒアリング結果を参考に取りまとめた。実施時期を「平成四年度の二学期から」と明示したうえ、国や自治体の閉庁日が第二、第四土曜日であることをにらんで、夏休みなど長期休業と重なる回数が少ない「第二土曜日が適当」と結論づけている。

これを受けて同省は、共働き家庭などに配慮し、土曜休校日に実施する学校開放のため、幼稚園、小学校に各1人、特殊教育諸学校には10人をメドに指導員を配置することも決めた。

一方、同省の坂元弘直初等中等局長は、この日の記者会見で、土曜日の休校が今後増え月3回以上になった場合、将来は夏休みなどを短縮する可能性があることを示唆した。《読売新聞》

【パット・ブキャナン氏】宮澤首相に反撃

パット・ブキャナン米共和党大統領候補は20日、ワシントン市内で開かれた会合で、宮澤首相がニューハンプシャー州予備選のあと「ブキャナンさんなんて全米で通用しない」と発言したことについて、「首相はいつからブッシュ陣営の人間になったのか」と不快感を表明した。

「ミヤ、ミヤ…この人の名前、どう発音するの?」―。反撃に転じたブキャナン氏はさらに、「宮澤さんは『(ブキャナンが勝ったのは)ニューハンプシャー州の景気が悪いからで、ブッシュの選挙の方が順調だ』と言う。まるでブッシュ・宮澤(正副大統領候補)コンビができたみたいだ」。同氏が、首相発言をからかうたびに聴衆から、どっと笑いが起こった。

ブキャナン氏はまた、ブッシュ選対に、日系企業とコンサルタント契約しているとうわさをされている人間がいることにも触れ、「日本からカネをもらって政府に働きかける連中がいるのにウンザリする。私が当選したらアメリカの政治の腐敗を明らかにするつもりだ」。八つ当たり気味に「日本」を取り上げていた。《読売新聞》



2月20日 その日のできごと(何の日)