1991 平成3年11月11日(月)

平成1038日目

平成3年11月11日(月)

1991/11/11

【プロ野球・ロッテ】新監督に八木沢荘六氏

プロ野球・ロッテの次期監督に西武・八木沢荘六コーチ(46)の就任が11日、決まった。

ロッテの阿部球団代表が10日、西武の清水代表に同コーチを監督として招へいしたいと伝え、西武側は11日午前、埼玉・所沢の球団事務所で根本管理部長、森監督らが八木沢コーチと話し合った。八木沢コーチは席上で監督受諾の意向を示し、球団側も了承した。

ロッテは金田監督が5日に辞意を表明。同監督の推薦もあり、ロッテOBの八木沢コーチに的を絞って水面下で交渉していた。《共同通信》



【東京地裁】“嘱託殺人”老いた母に猶予刑

アルコール中毒に苦しむ長男から頼まれ、殺害したとして嘱託殺人罪に問われた千葉県流山市、無職A子被告(78)の判決公判が11日午前、東京地裁刑事10部で開かれた。

大野市太郎裁判官は「他のどの子よりも愛していた長男が苦しむのを見かねた、やむにやまれぬ犯行」として、懲役2年6月、執行猶予3年(求刑・懲役3年)の温情判決を言い渡した。

判決の中で、大野裁判官は「アルコール中毒に陥った長男が絶望し、それを見かねた高齢の母親が殺害した悲劇」とし、最後に「被害者を供養しながら静かに暮らして欲しい」と言葉をかけた。

長男のBさん(当時51歳)は妻子と別れた昭和59年ごろからアルコール中毒に苦しみ、度々「死んでしまいたい」と訴えていた。

A子被告はBさんを入院させようとしていたが、今年3月23日未明、同居していた東京都江東区の木材店二階で、首に腰ひもを巻きつけ自殺を図ろうとしていたBさんから「お母さん絞めてくれ、苦しい」と頼まれ、それを見かねて腰ひもを引っ張って殺害した。《読売新聞》

【大相撲九州場所2日目】貴花田、霧島つり出す

大相撲九州場所2日目(11日・福岡国際センター)若貴がそろって大関を倒した。新小結の若花田は小錦の突き押しをうまくさばき逆に押し出した。小錦戦はこれで3連勝。貴花田も右四つから霧島を力強くつり出した。 休場明けの北勝海は一気の押しで隆三杉を下し、先場所優勝の琴錦も初日を出した。

貴花田が久しぶりに見せた力強い相撲だった。頭で当たった立ち合いはもろ差し狙い。しかし、果たせないとみると、すぐに左上手まわしを引き、右四つがっぷりで胸を合わせた。相手の霧島は左四つが得意。自分十分になったことで、「いける」の感触を持ったのか、その後の攻めも速かった。まわしを引きこつけてつり、寄り。大関は左に回り込んだが、腰が伸び切って残せなかった。

テレビのインタビューで、「攻めの速さが一番よかった」と話した貴花田。負けた霧島は完敗がよほど悔しかったのだろう。珍しく無言を通した。

今場所、貴花田は不安を抱きながら初日を迎えたように思う。秋場所後、結膜炎を悪化させて一週間入院、ロンドン公演も休んだ。136キロあった体重が一時は10キロ減。福岡入りしてからも思うような調整ができず、初日は小錦に一方的に敗れた。 だが、この日は一転して数場所前に幕内上位に駆け上がってきたときのような取り口。支度部屋では、ふろ場で着替えをしてそのま帰ってしまい、話は聞けなかったが、おそらく、自信を取り戻すきっかけになる白星だったのではあるまいか。《読売新聞》

【ファイティング原田さん】袴田巌さんの再審を訴え

「無実を訴えている死刑囚の元プロボクサーを救って」–。昭和41年、静岡県清水市で一家4人が殺害された「袴田事件」に関連して、全日本ボクシング協会のファイティング原田会長は11日夜、東京・後楽園ホールで行われたA級ボクサー賞金トーナメント決勝戦の途中、リングに上がり、死刑が確定している元プロボクサー袴田巌死刑囚(55)の再審請求を、同協会としても要望すると表明、ファンの支持を訴えた。《共同通信》

【宮沢喜一首相】ベーカー米国務長官と会談

宮沢首相は10日に来日したベーカー米国務長官と11日夕、首相官邸で約50分会談した。

この中で首相は、新多角的貿易交渉(ウルグアイ・ラウンド)の焦点となっているコメ市場開放問題について「各国が抱えている困難な問題とともにウルグアイ・ラウンドの枠の中での解決に協力していきたい」と述べ、日本だけでなく米国、欧州共同体が互いに譲歩する中で解決を目指すべきだとの立場を改めて表明した。

これに対し同長官は「各国とも農業で困難な問題を抱えているが、何とかみんなで前進しないといけない」と述べ、日本の決断を求めた。《共同通信》

【宮沢喜一首相】「PKO」成立に全力

宮沢首相は、11日から始まった衆院本会議での所信表明演説に対する代表質問への答弁で、先の臨時国会で継続審議となった国連平和維持活動(PKO)協力法案について、今国会での成立に全力を挙げる意向を表明、協力を求めた。

また、新多角的習易交渉(ウルグアイ・ラウント)の年内終結に向け、「相互協力による解決に最大限の努力を傾注する」と強調、コメの市場開放問題では、米国考欧州共同体(EC)の出方も見ながら柔軟に対応していく考えを明らかにした。

政治改革問題では、先に廃案となった政治改革関連3法案を参考に与野党の協議を進め、1年以内に結論を得たいとの意向を改めて示した。

代表質問初日の11日は、田辺誠・社会党委員長、森喜朗・自民党政調会長、石田幸四郎・公明党委員長の3氏が質問に立った。

首相は、PKO法案について、国際協調という憲法の精神に沿うものであるとし、すみやかな成立を要請。民社党が求めている国際平和維持隊(PKF)参加にあたっての「国会承認」に対しては、遅滞なく国会に報告することでシビリアン・コントロール(文民統制)は果たせると強調した。

また、国際貢献に関連し、首相は湾岸戦争などを契機にその役割が一層重要視されている国連のあり方に言及、「国連は強大国の利益代表ではなく、加盟国の公平な代弁者であるとの信任を得ることが大事だ」と述べ、米ソなど五大国が常任理事国となっていろ現在の安全保障理事会制度の見直しなどが必要との考えを明らかにした。《読売新聞》

【長野五輪組織委員会】始動

「地球時代の美しいオリンピックを」をテーマにした長野冬季オリンピックの本格的な準備体制が11日、スタートした。

7年後の1998年に開かれる本番の準備と運営をつかさどる「財団法人長野オリンピック冬季競技大会組織委員会」の設立発起人会が、同日、東京・渋谷の岸記念体育会館で開かれ、会長に前経団連会長の斎藤英四郎スポーツ振興資金財団会長を正式に選出したほか、向こう3年間の予算と事業計画を承認した。組織委員会は、27日に第一回の会議を開くのを皮切りに、基本計画作りに取りかかる。

発起人会では、会長にすでに内定済みの斎藤氏を正式に選んだ後、副会長に吉村午良長野県知事、塚田佐長野市長、古橋広之進日本オリンピック委員会(JOC)会長、堤義明全日本スキー連盟会長の4氏、事務総長に津田正前自治省事務一次官をそれぞれ選出。

事業計画は①基本計画の策定②大会運営経費の確保③国際オリンピック委員会(IOC)など関係機関との調整④PR活動⑤各国際大会の視察、など。このうち、最も重要なのは、約700億円にのぼる直接開催経費の確保。主要財源として世界中のテレビ各社からの放映権料を見込んでおり、組織委では来年度から、本格的な折衝に入る予定。

発起人会終了後、記者会見した斎藤会長は「日本は経済は一流だが、その他の一面では、諸外国との垣根の存在が指摘されている。長野五輪は、勝ち負けだけでなく、国際交流を通じてそうした垣根を取り払うのに、絶好のチャンス」と、大会の意義を強調。また、津田事務総長は「米ソ二大体制が崩壊するという新時代を受け、世界平和をより確かなものにするような大会にしたい」と抱負を述べた。《読売新聞》



11月11日のできごと