平成933日目

平成3年7月29日(月)

1991/07/29

【日本証券業協会】損失補てん先リストを公表

証券大手4社による大口顧客に対する損失補てん問題で、日本証券業協会は29日午後、野村、大和、日興、山一の4社の損失補てん先リストをまとめて公表した。

リストによると、損失補てん先は3個人を含む231件(重複を除くと、196法人、3個人)で総額は1283億1600万円。丸紅、松下電器産業、日立製作所、トヨタ自動車、日産自動車など、わが国を代表する有力上場企業がズラリと名を連ねている。

さらに、すでに明らかになっている年金福祉事業団のほか、公立学校共済組合、警察共済組合など、公共的色彩の強い機関や、金融機関、個人も登場しており、幅広い対象に損失補てんが行われていた実態が明確になった。証券4社はいずれも、補てんの理由に「取引関係維持のため、損失補てんをした」としており、証券界と産業界、公共機関との癒着の構造があぶり出された形だ。

リスト公表により、今後は各法人のトップ、財務担当役員らの責任問題に波及する可能性も出てきた。

リストを公表した同協会の関要専務理事は「いろいろな状況を勘案し、公表が必要と判断した」と経緯を説明した。《読売新聞》

【勝新太郎さん】69日ぶりに保釈

ハワイヘコカインなどを持ち出したとして麻薬、大麻取締法違反(密輸出)に問われた俳優の勝新太郎被告(59)について、東京地裁の保釈許可決定を不服として東京地検が東京高裁に抗告していた問題で、同高裁刑事11部(小泉祐康裁判長)は29日午後、抗告を棄却する決定をした。勝被告は同7時10分、逮捕以来69日ぶりに身柄拘束を解かれ、東京拘置所を出た。

小泉裁判長は決定理由について、①初公判で検察側提出証拠がすべて取り調べられ、相当程度解明されている②被告側の今後の立証予定は被告人の弁明と情状証人の域を出ない—などとして、「保釈しても証拠隠滅のおそれが大きいとは考えられない」とした。

勝被告は、東京都葛飾区の東京拘置所の裏口ドアから姿を現した。白のTシャツに灰色のズボン、トレードマークの黒のサングラス姿。弁護士や事務所の人間5、6人に付き添われて、ドアから踏み出すと、鉄の格子のへいの外に集まっていろテレビカメラのライトを四方から浴び、一瞬、立ち止まった。

へいの外に出ると、あっという間に数十人の報道陣に囲まれもみくちゃ。事務所の人たちにかばわれながら白い大型乗用車に乗り込む時も無言で、そのまま自宅マンションのある渋谷区の方へ向かった。《読売新聞》

【鹿児島県選管】伊仙町長選は無効

町長不在の混乱が続く鹿児島県・伊仙町長選の効力を審査していた鹿児島県選挙管理委員会(松村仲之助委員長)は29日午後、同町長選無効の採決を出した。

同町長選は4月21日に投開票され、樺山資敏氏(54)が盛岡正博氏(47)を104票差で破り「当選」した。だが町選管が当選人告示を拒否しているため当選の効力が発せず、樺山氏は町長に就任できていない。今回の無効が確定するまでは樺山氏は「当選人」の資格を持つため、県選管は「町長不在は違法な状態」として今後も町選管に当選告示を強く指導する。

樺山陣営は控訴して争う構えだが、もし来月28日までに高裁に提訴しなければ無効が確定、再選挙が実施される。

町選管は、盛岡氏陣営の異議申し立てを受けて、不在者投票316票が妨害によって不受理になったとして「選挙無効」を告示。樺山氏陣営はこの決定を不服として県選管に審査申し立てをしていた。《共同通信》



7月29日のできごと