平成910日目

1991/07/06

この日のできごと(何の日)

【海部俊樹首相】野党党首と会談

海部首相(自民党総裁)は6日午前、首相官邸で、土井・社会、石田・公明、不破・共産、大内・民社、江田・社民連の野党各党党首と個別に会談した。一連の会談で、首相は、政治改革関連法案審議のための臨時国会について、重ねて早期召集の協力を要請したのに対し、野党側は、同法案の党議決定をめぐって自民党内が紛糾していることなども理由に、社民連を除き、早期召集に難色を示した。

これに関連して、共産党が政治改革をめぐる党首公開討論を提案したのに対し、首相は「国会で党首討論の枠をとって、国会の場でやったらいいのではないか」と述べ、国会の場での党首討論に前向きの姿勢を示した。また、大手証券会社の大口投資家への損失補てん問題で、首相は「大蔵省に調査を指示している。調査内容は国会に報告させる」と真相究明に取り組む姿勢を強調した。

与野党党首会談は、15日からのロンドン・サミットを前に、首相が野党側の意見を聞くために開かれたもの。臨時国会について、首相は、「区割り案もつくったのでぜひ国民の前で国会での議論をしたい。先進国首脳会議(ロンドン・サミット)から帰った後、その報告もしたいので、早期の開会に理解を示して欲しい」と、重ねて早期召集を要請。これに対し、社民連を除く野党各党は、「足元の自民党総務会でまとまっていないのになぜ急ぐのか」(土井氏)、「まだ閣議決定もなされておらず、その状況にない」(石田氏)、「選挙制度を改革するには、政治構造が未成熟」(大内氏)など、そろって早期召集に難色を示した。

また、ロンドン・サミットで、首相は、武器輸出の禁止を求めていくことを改めて強調するとともに、社会党が法制化を求めたのに対し、「検討する」と述べ、前向きに取り組む姿勢を示した。

対ソ経済支援問題について、民社党がソ連が市場経済に移行する見通しが立たないうちは慎重に対一切応すべきだと主張したのに対し、首相は「ゴルバチョフ大統領が市場経済への移行の努力を明言しない限り踏み込まない。現在のところは、技術支援までに落ち着くだろう」と述べ、資金協力には慎重に対応していく方針を明らかにした。《読売新聞》

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【与野党】幹事長・書記長会談

自民党と社会、公明、民社三党による与野党幹事長・書記長会談が6日午後、国会内で開かれ、自民党の小渕幹事長は、政治改革関連法案を審議するための臨時国会を8月初めに開きたいと提案した。これに対し、野党側は、同法案の党議決定をめぐって自民党内が紛紳していることを理由に難色を示した。

自民党執行部は、海部首相が日米首脳会談、先進国首脳会議(ロンドン・サミット)出席のため10日に出発するため、9日までには党議決定問題に決着をつけたい考えだ。決着が長引いた場合には、臨時国会の召集時期にも大きな影響を与えるとみられる。

幹事長・書記長会談では、小渕幹事長が、政治設革関連法案を自民党内で党議決定し、閣議決定できる状況にあることや、雲仙・普賢岳の火砕流災害対策のための法案を国会に提出する用意があることなどを説明。「8月早々に臨時国会を開きたい」と野党側に協力を求めた。

臨時国会の召集時期について、自民党は当初、首相がサミットから帰国する直後の「7月下旬」をめざしていたが、小渕幹事長は社会党大会が7月末に行われることなどを理由に8月初めを提案した。これに対し、野党側は「政改革関連法案の党議決定をめぐって紛糾している状況では正式な閣議決定がいつになるか定かでない」(山口社会党書記長)、「国会日程をどうこう判断できる状況でない」(市川公明党書記長)などとし、今の時点で召集時期を決めることに難色を示し、話し合いは物別れに終わった。

ただ、野党側も、召集時期について、今後、国対委員長レベルや衆院議院運営委員会などの場で協議していくことには異存なく、幹事長・書記長会談のあと開かれた与野党国対委員長会談でもこの点を確認した。《読売新聞》

【長崎県島原市】国道の土石流撤去作業開始

陸上自衛隊は6日、長崎県・雲仙岳の土石流で不通となっている島原市と深江町を結ぶ国道251号の復旧作業を行った。島原市北安徳町ー同市鎌田町の約200メートルの区間で作業が行われた。同区間は有明海まで達した先月30日の水無川流域の大規模土石流で土砂に埋まった。《共同通信》

【テニス・ウィンブルドン選手権】シュテフィ・グラフ選手、3度目の優勝

テニスの第105回ウィンブルドン選手権第12日は6日、快晴のロンドン郊外オールイングランド・クラブで女子シングルス決勝が行われ、第一シードのシュテフィ・グラフ(22)(独)が6-4、3-6、8-6で、第二シードで決勝初進出のガブリエラ・サバチーニ(21)(アルゼンチン)を下し、2年ぶり3度目の優勝を飾り、賞金21万6000ポンド(約4900万円)を獲得した。

四大大会では昨年1月の全豪以来の優勝で、グランドスラム大会シングルスでは史上6人目の二ケタ(11度目)の栄冠を遂げた。グラフは今季4勝目でツアー通算58勝目。

7日の最終日には男子シングルスがボリス・ベッカーとミヒャエル・シュティヒの同じドイツ勢の間で戦われることになっており、今年の全英シングルスは男女とも2年ぶりにドイツ勢が独占することになった。《読売新聞》



7月6日 その日のできごと(何の日)