平成838日目

平成3年4月25日(木)

1991/04/25

【中山太郎外相】韓国外相と会談

中山外相と李相玉外相による第6回日韓定期外相定期協議の第2回会談が25日午前、外務省で約1時間半にわたって行われた。

李外相は海上自衛隊掃海艇をペルシャ湾へ派遣することを決定した日本政府の方針について「航路の安全確保という平和目的の派遣」として理解を示した。

また中山外相は、韓国が今秋目指している国連への単独加盟に関連して「朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)に先んじて国連加盟を申請する場合はこれを支持する」と延べ、南北同時加盟が望ましいとの原則的立場を踏まえながら韓国支持の方針を伝えた。

韓国はこれまで自衛隊の海外派遣について日本の軍国主義化につながるとの懸念を示していた。今回の理解表明は①韓国も中東地域に軍事医療団を派遣している②国連を中心に進められている中東和平への動きと絡み、国連加盟を目指す韓国も積極姿勢を示す必要があるーなどの外交上の配慮が働いたためとみられる。

中山外相は掃海艇派遣を決定した理由として①湾岸の停戦が確定している②遺棄されている機雷を除去する必要がある③航路安全のため平和目的に限って憲法の範囲内で行うーとの政府の判断を説明した。

李外相は「日本は(多国籍軍支援のための)130億ドルに加え、戦後復興にも貢献している」と評価した上で「掃海艇派遣は戦後復興に関連し航行安全確保のため行われるものと理解している。いわゆる海外派兵でなく平和目的の派遣との(日本側の)説明に喜んでいる」と述べた。

李外相は国連加盟について「年内加盟が最重要な外交目標」と韓国政府の立場を表明「南北同時加盟が望ましいが北朝鮮に加盟の準備が整っていないのなら、秋の国連総会で(単独で)加盟申請に路切る」と断言、日本の支持を求めた。

中山外相は北朝盤の南北単一議席加盟提案を「非現実的」とし、南北同時加盟を北朝鮮に働きかける意向を表明した。同時に中国に対しても、この問題で北朝鮮に同調を呼び掛けるよう求めていく考えを示した。《共同通信》



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【海部俊樹首相】「掃海隊派遣は国際的要請」

海部俊樹
https://www.kantei.go.jp/

衆院は25日の本会議で、自衛隊掃海艇の派遣決定に対する各党の緊急質問を行った。海部首相は「能力のあるものがすべて協力して、安全を確保するのは極めて大切」と、派遣が国際的要請にこたえる措置であるとして理解を求めた。《共同通信》

【海部俊樹首相】韓国外相に謝意

海部首相は25日午後、官邸で李相玉韓国外相と会い、韓国が日本のペルシャ湾への掃海艇派遣に理解を示したことについて「日本の真意を理解してくれたことに感謝する。こういうこと(相互理解)を通じて日韓関係をさらに発展させていきたい」と謝意を表明した。《共同通信》

【政界談話室】「日ソ」には百点満点を?

○…海部首相は25日の衆院大蔵委員会で、社会党の大木正吾氏に「日ソ首脳会談では目の下にクマをつくって頑張っていたが、自己採点すると何点か」と質問され「自分で採点すべき問題ではありません」と苦笑い。

しかしそうは言いつつも「会談は原理原則を踏まえてやった」と切り出して会談内容を詳しく説明「日ソ共同声明に北方四島を明記したことで、領土問題解決の一つの契機ができた」と誇らしげに強調するなど長広舌。最後には再び「点数はどうぞ先生がつけて下さい」と答弁をめくくったが“百点満点”の評価を要求しているそぶりがありあり。

○…民社党の神田国対委員長はこの日の記者会見で、6月6日に各党衆院議員による懇親野球大会が東京ドームで開かれることを紹介した。神田氏によると、十数年ぶりの開催だそうで、その当時、民社党は大内現委員長をエースに立てて試合に臨んだとか。その結果「公明党には18対0で完敗したが、共産党には勝った」と、宿敵・共産党への対抗意識をチラリ。

しかし、時を経て現有議席は共産党を下回る14議席で、高校野球の甲子園ベンチ入り人数制限(15人)にも満たない状況。このため早くも「エースの高齢化と人数不足でチームが組めるのか」と心配する声も。《共同通信》

【米・ベーカー国務長官】ソ連外相と会談

ベーカー米国務長官とべススメルトヌイフ・ソ連外相は25日午前10時(日本時間同午後4時)から、ソ連ロシア共和国南部のキスロウォツクで約2時間会談した。

会談後記者会見したベーカー長官は「中東に和平をもたらすため共同の努力を続ける見通しを持った」と述べ、米ソの共同努力継続を強調した。しかし、長官が提唱している中東和平地域会議をソ連と共催できるかどうかんいは直接踏み込んだ言明は避けた。

長官は「討議した和平会議は、イスラエルとパレスチナを直接巻き込み、イスラエルとアラブ諸国の交渉を目指すものだが、問題はまだ残っている。問題はパレスチナ解放機構(PLO)の代表権だ」と指摘、再度イスラエルに戻って交渉を続けなければならないと述べた。

一方、ベススメルトヌイフ外相は「会議の見通しを詳細に分析した。開催に向けて一緒に仕事を続ける」と述べたが、内容には触れなかった。

米ソ首脳会談について、ベーカー長官は「この後昼食をともにしながら話し合う」と述べた。長官は昼食後、直ちにキスロウォツクを離れる。

ベーカー長官は今月中旬、湾岸戦争後3度目の中一東歴訪を開始。イスラエル、ヨルダン、エジプト、サウジアラビア、シリアを訪れて各国首脳と会談し、米ソ両国も参加してパレスチナ問題などアラブ・イスラエル紛争解決の糸口を見いだすことを目指す同会議の開催条件について各国と利害調整に当たってきた。

今回の外相会談は、長官の当初の歴訪予定には入っていなかったが、23日に突然発表され、長官は24日夕、シリアからキスロウォツク入りし、べススメルトヌイフ外相も同夜、到着した。《共同通信》

【竹下登元首相】米・クエール副大統領と会談

竹下元首相は25日朝(日本時間同日夜)、クエール米副大統領と副大統領公邸で朝食を挟んで約1時間会談し、湾岸戦争への対応や経済摩擦問題などで生じた両国民のわだかまりを早急に解消、関係強化を図ることで認識が一致した。

この中で、副大統領は「両国民の間にある居心地の悪さを心配している」としながら「米政府は日米関係の重要性を肝に銘じ、政治的リスクを冒しても関係を強化する決意だ」と述べ、5月19日からの訪日を契機に関係改善に努める考え一を示した。

これに対し、竹下氏は賛意を示すとともに通商、経済問題で「米国からアンフェアと言われることはすべきでなく、日本国民に理解を求めることに全力を挙げたい」と応じた。

また、副大統領はクルド人難民救援問題について「日本が米国と手を携えてグローバルな責任を果たすことは意義深い。日本に軍事的貢献と求める種類の話とは違い、実現可能なはずだ」と応分の資金援助を要請。竹下氏は「政府は自主的に対応するはずだ。クルド人難民支援に反対する国民は一人もいない」と協力を約束した。

日ソ関係改善に関連して、副大統領は「日米安保体制の枠内で日ソ関係改善を図るという日本政府の方針を多としたい」と評価した。

竹下氏は先の日ソ共同声明について「北方四島の名を書き込んだのは少し前進」との認識を示した。《共同通信》



4月25日のできごと