平成408日目

平成2年2月19日(月)

1990/02/19

【海部俊樹首相】「任期中は続投」

海部俊樹
https://www.kantei.go.jp/

海部首相は19日午後、自民党総裁として党本部で記者会見し、総選挙での勝利を背景に党内基盤の確立に強い自信を示すとともに、来年10月末まで任期いっぱいの続投に意欲を表明、選挙前から取りざたされていた党内一部の海部おろしの動きをけん制した。

また、特別国会招集後に発足する第2次海部内閣の人事について挙党態勢の確立を念頭に置いて進める考えを強調した。これは第1次海部内閣で党三役ポストから外れ、非主流派姿勢に傾いていた宮沢派の処遇を検討していることを明らかにしたものだ。しかしリクルート事件で離党した中曽根元首相、藤波元官房長官の復党については改めて否定的見解を示した。

首相はこの中で、選挙戦での自民党勝利について「(海部政権が)憲法的にも国民からも、法律的にも事実的にも信されたと思う」との認識を示した上で「任期いっぱいやるのか」との質問に対し「そのつもりで見ていていただきたい」と述べ、来年10月までの続投に強い意欲を表明した。同時に「国民に訴えた政策を先頭に立って進めたい」と今後の政局運営にも自信を示した。

内閣改造人事については「挙党態勢で選挙を戦った。人事も挙党態勢を念頭に協力を求める」との考えを示した。しかしリクルート関連議員の処遇をめぐっては「その方の選挙区の有権者から洗礼を受けたのは事実だが、自民党は政治改革を進めている」と当選がみそぎに直結しないとの見解を示しながらも「それぞれの段階で慎重に判断したい」と述べるにとどまった。

一方、選挙戦での争点となった消費税の取り扱いに関して、昨年末に自民党がまとめた見直し案の成立に改めて意欲を示し、昨年秋の臨時国会で成立した土地基本法、年金法改正を例に野党側との話し合いを積極的に進める考えを強調した。

ただ消費税問題に関連し、竹下元首相や金丸元副総理らが提唱していた「部分連合」や連立については「(与野党の)話し合いの中でどうしてもということでテーマになることはあるかもしれないが、仮定の話には答えられない」と慎重な姿勢を示した。

さらに特別国会の召集について平成元年度補正予算、平成2年度予算などの処理の必要性を挙げ「できるだけ早くスタートしたい」と早期召集の意向を示すとともに、日米構造協議など選挙後に本格化する対米交渉に向け、ブッシュ米大統領と会談するため双方の都合のいい時期を選び早期訪米したいとの考えを表明した。《共同通信》




【橋本龍太郎蔵相】消費税見直し法案「現時点では最善」

橋本蔵相は19日夕の記者会見で、総選挙で自民党が安定多数を確保したことについて「野党各党は消費税を廃止に追い込むと主張して戦ったが、結果として少なくとも国民が廃止という道を選択しなかったという感じがする」と述べ、消費税に対する国民の理解が得られたとの考えを改めて強調した。

また、自民党の一部で出ている消費税の再見直しについては「見直し案は現時点で最善の案としてまとめたものである」として消極的な姿勢を示した。さらに、特別国会での見直し法案の審議については「法案に政府が条件をつけることはできないが、逆に、意見を言ってもいけないということもない」と述べ、法案提出後も与野党に見直し案に対する理解を求めていく方針を示した。

特別国会に再提出する1989年度補正予算案については「(成立が遅れると遅配になる)国家公務員給与の話ばかりが話題になるが、災害復旧事業や、国庫債務負担行為であるゼロ国債による公共事業も急いでほしい、という声も各地で上がっている」と早期成立の必要性を強調した。《共同通信》

【鹿児島県枕崎市】竜巻で270棟被害

19日午後3時15分ごろ、児島県枕崎市西鹿篭で大きな竜巻が発生、長さ4-5キロま、幅100メートルにわたって同市を襲い、住宅など44棟が全半壊、226棟の窓ガラスや屋根かわらが壊れ飛び散るなどの被害があった。また飛んできたかわらで男性1人が死亡、下校中の小学生6人を含む計14人が重軽傷を負った。竜巻が襲った現場の同市中心部は住宅密集地。竜巻は発生後、北北東に進み、間もなく消滅した。

枕路市役所は午後4時、災害対策本部を設置、被害に遭った集落の公民館などに避難所を設けた。枕崎署の調べによると、死亡したのは同市別府、大工Aさん(54)で、建築工事現場で作業中、竜巻に気付き、避難する際に飛んできたかわらが頭などに当たり、病院に運ばれる途中、脳挫傷で死亡した。また下校途中の同市立立神小学校二年、Bちゃん(8つ) が右手親指骨折、同小二年、Cちゃん(8つ)が小川に転落するなどして頭にけがをするなど、1人が重傷、13人が軽傷を負った。

家屋の害は、全壊12棟、半壊32棟、226棟の窓ガラスや屋根かわらが壊れるなどした。また、小船が飛ばされて道路をふさぎ、さらに駐車中の車二十数台が横転するなどの被害が出た。枕崎市災害対策本部などによると、電柱10本が倒れたため、同市と、隣接する同県川辺郡坊津町で4887戸が停電したが、約5時間後に復旧した。《共同通信》




2月19日のできごと