平成727日目

1991/01/04

この日のできごと(何の日)

【東京証券取引所】大発会

東京・兜町の東京証券取引所で4日午前、年明け恒例の大発会が行われ、1991年の株式市場がスタートした。

国連決議によるイラクのクウェート撤退期限である15日が迫っていることなど株式市場を取り巻く環境は依然先行き不透明感が強いものの、円高、債券高に助けられた格好で、終値の平均株価(225種)は昨年末に比べ220円47銭高の2万4069円18銭と反発。「未(ひつじ)年相場」はご祝儀ムードの中でまずまずの幕開けとなった。

初立ち会いに先立ち、立会場には東証の長岡実理事長ら証券界幹部ら1800人が勢ぞろい。振りそで姿の女子職員も交じる中「三本締め」の手拍子が立会場に鳴り響いた。

新春のあいさつに立った長岡理事長は「資金調達と資産運用の場としての市場基盤の強化が必要」と強調。「その上で、株式投資者層の拡大や証券市場への信頼の確保へ向け、東証として努力していく方針を示した。《共同通信》

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【自民党・渡辺美智雄元政調会長】ポスト海部に意欲

自民党の渡辺美智雄・元政調会長は4日「(海部首相の)任期が来れば、その時点でだればなれば良いかを考えるのはあたり前。しかし、いつでも私は政権を担当する用意は持っている」とポスト海部への強い意欲を改めて強調した。宇都宮市内で開かれた同代議士後援会の新春互礼会のあいさつで述べたもの。《読売新聞》

【海部俊樹首相】「イラクは対話受諾を」

海部俊樹
https://www.kantei.go.jp/

海部首相は4日、三重県伊勢市の伊勢神宮を参拝した後、神社司庁内で記者会見し、ブッシュ米大統領がジュネーブでの米・イラク外相会談を新たに提案したことについて「湾岸危機を平和的に解決したいとの大統領の強い期待が示されている」と高い評価。

「イラクが決断して話し合いに応じ、平和解決できるよう強く願っている。国際社会の強い願いでもある」と述べ、イラクがブッシュ提案に応じて直接対話に入るよう求めた。

首相は、1日の電話会談でブッシュ大統領が対話による解決を希求する米国の立場を伝えてきたことを明らかにした。

また、就任したばかりのヤナーエフ・ソ連副大統領が北方領土問題について「ゴルバチョフ大統領の一回の訪日では解決できない」と、日本側の楽観論を戒めたことに対し、「一回で四島返還、平和条約締結ができるとの見方はやや楽観的すぎる」と同様の認識を示した。同時に「何よりゴルバチョフ大統領の決断が大切だ。4月の大統領訪日の機会を大切にしたい。悲観も楽觀もしない」と述べ、文化や人的交流の拡大均衡の中で領土問題の解決を目指す日本の姿勢を強調、ソ連の決断を改めて促した。《共同通信》

【政界メモ】参道での元気はどこに?

○…海部首相は4日、恒例の伊勢神宮参拝をした。首相を一目見ようと参道の両側をぎっしり埋めた参拝客」から「海部さーん、こっち向いて」などの声援が飛び交い、拍手が沸き上がると、首相は相好を崩して「イヨッ」「やあ」ー。さらに左手にVサインを高く掲げる新しいパフォーマンスを見せるなど“人気絶頂”に上機嫌。

ところが、この後の記者会見では、政局展望についての発言はなし。土地問題、コメ問題についても「努力する」の連発で新味がなく「参道での元気印は一体どこへやら」との声も。

○…公明党の石田委員長はこの日の「新春在京幹部会」が仕事始め。早速あいさつに立ち、中東問題から政治改革まで内外の諸問題について所見を述べた後、「時の話題ですので、一言いわせてもらいます」と都知事選問題にも言及した。

石田氏といえば先ごろ、鈴木都知事が高齢であることなどを理由に四選に消極的な考えを示したばかり。出席者は、さらに過激な発言が飛び出すかと思いきや「残念ながら今、特別なことを言う材料がありません」などと拍子抜けの発言。石田氏の「鈴木四選難色」発言が党内にも大きな波紋を広げているとあってか、この日ばかりは慎重そのもの。《共同通信》

【イラク・アジス外相】米提案を受け入れ

イラクのアジア外相は4日夜(日本時間5日未明)、国営イラク通信を通じて声明を発表し、イラクとの対話を求めた3日の米国政府提案を受け入れ、9日にジュネーブでのベーカー米国務長官との会談に出席することを明らかにした。

今回の後の行方は、イラクのクウェート撤退をめぐる対立から、双方の出方次第では予断を許さない。しかし、湾岸危機は、国連安保理の対イラク武力行使容認決議の撤退猶予期限である15日を目前に平和解決への足掛かりを得たことで、戦争回避に向かって米国とイラクの両国が、本格的な交渉開始に乗り出す可能性も出てきた。

昨年8月2日のイラクのクウェート侵攻で始まった湾岸危機をめぐる対話は、昨年両国外相の首都相互訪問で合意したものの日程をめぐる対立から暗礁に乗り上げていた。

アジズ外相は声明の中で、米政府のイラクに対する尊大な口調が今回の提案にも見られたことを指摘。それにもかかわらず米提案を受け入れた理由として「世界の世論と国家間の交渉のルールを尊重したからであり、米政府の姿勢を評価したからではない」と述べ、会談受諾がクウェートからの即時無条件撤退など米側の要求受け入れを意味するものではないことを強調した。《共同通信》

【米・ブッシュ大統領】「有益な一歩」

ブッシュ米大統領は四日、ホワイトハウスで記者会見し、湾岸危機をめぐる米イラク外相会談にイラクが同意したことを「有益で積極的な一歩であり喜んでいる」と評価、9日のジュネーブでの会談開催を正式に発表した。会談目的について、大統領は「事態の重大性と国際社会の決意を伝えるものであり、ベーカー国務長官はアジズ外相を説得できる」と強調した。

大統領は湾岸危機解決を他の中東和平問題と絡ませる「連関論」には応じない方針を改めて示した。また「イラクが完全撤退すれば、幾つかの問題は残るが攻撃はしない」と述べ、フセイン体制とイラクの軍事力が温存されることを容認する姿勢を示した。

ブッシュ大統領は会見の冒頭、声明を読み上げ「国連決議に盛り込まれた目標に関しては妥協も交渉もあり得ない。フセイン(大統領)が理性を求める国際社会の要請にこたえるべき時がきている」と述べた。

記者団の質問に対し大統領は、ベーカー長官がジュネーブでの会談後、バグダッドを訪問する可能性について「それはない」と否定、その代わりフセイン大統領あての親書を国務長官に託すことを明らかにした。《共同通信》



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