平成648日目

1990/10/17

この日のできごと(何の日)

【第2回南北首相会談】

朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)と韓国の第2回南北首相会談は17日午前10時から、平壌市内の人民文化宮殿で南北双方から7人ずつが出席して開かれた。

韓ソ国交樹立など朝鮮半島をめぐる国際情勢急変を受けて行われた初日の会談では「南北相互の体制を認め合うことが対立解消の前提」とする韓国側の主張について、北朝鮮側が「現状を固定するもの」と強く批判。会談は冒頭から「二つの朝鮮」をめぐる双方の激しい応酬となった。

韓国側関係者によると、韓国の姜英勲首相と北朝鮮の延亨黙首相は握手もせずに別れ、対話の雰囲気が極めて冷却化したことを明らかにした。《共同通信》

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【近鉄・野茂英雄投手】四冠確定

近鉄の新人、野茂英雄投手(22)の最多勝、勝率1位、防御率、奪三振王の4部門タイトル獲得が17日、事実上決まった。野茂投手は18日のロッテ最終戦(藤井寺)に先発する予定だったが、仰木監督がこの日、同投手の先発回避を発表。「(4タイトルを)間違いなく手中にさせる」と語り、18日の登板は防御率のタイトル争いには影響のない場面での中継ぎに限定する方針を示した。《共同通信》

【自民党・渡辺美智雄元政調会長】「国連平和法案」通らねば解散か総辞職

自民党の渡辺元政調会長は17日午前の渡辺派総会で、国連平和協力法案について「自民党内の意見が分かれ、衆院すら通すことができないなら(衆院)解散か(内閣)総辞職以外ない」と述べ、その場合には海部首相の責任問題になるとの見解を表明した。

さらに渡辺氏は「小細工はろうすべきでない。修正して通すべきではない」と主張した。自衛隊派遣に関連した憲法議論についても「憲法制定当時と今日の日本の力には大きな変化がある。国際社会の中で大きな責任を有する日本は(当時と)大きく違う」と述べ、日本の国際的地位の向上に合わせ憲法解釈も検討し直すべきだとの考えを示した。

渡辺氏は中東貢献策の在り方について「資金(だけ)を出せばいいというのは大きな矛盾だ。その金は兵器購入に使われるだろう。それは武力行使につながることはやらない(という精神)にもとることだ」と、人的貢献の妥当性を強調した。《共同通信》

【梶山静六法相】黒人議連に陳謝書簡

政府は梶山法相の人種差別発言問題で日米間の関係が悪化することを憂慮し、梶山法相自身が17日、米議会の黒人議員連盟代表のダイマリー下院議員らに対し、発言について陳謝し真意を釈明する書簡を送った。また、坂本官房長官は同日午前の記者会見で、海部首相も早急に米国に対し何らかの形で公式に陳謝を表明する方針を明らかにした。

黒人議員連盟は米下院に日本政府の公式謝罪や梶山法相の罷免を日本政府に促すよう米政府に求める決議案を提出、週明けにも可決の見通しとなっている。同連盟は村田駐米大使に強く抗議するとともに、日本製品の不買運動を呼び掛けるなど反発を強めている。このため法相発言が日米間の摩擦のこれ以上の激化を回避する狙いがある。

坂本長官は首相の陳謝メッセージについて、書簡が電話かなど形式や具体的時期については「まだ決まっていない」としながらも「かねがね言っているような気持ちを相手方に表明する」と説明。「不適切な発言であり誠に遺憾」とする16日の衆院本会議での答弁の線に沿う内容となることを明らかにした。《共同通信》

【海部俊樹首相】自衛隊海外派遣「武力行使はしない」

国会は17日、海部首相の所信表明演説に対する各党代表質問が衆参両院本会議で行われ、国連平和協力法案を中心に論戦が交わされた。

海部首相は協力法案に基づく自衛隊の海外派遣について①武力による威嚇、武力行使を伴う行為はしないとの憲法の枠内が前提②集団的自衛権の行使を禁じた憲法に違反しない–との見解を重ねて表明「憲法の枠組みは十分守っていく」との考えを強調した。

首相はまた国連軍への自衛隊参加問題との関連で「(国連軍の創設を定めた)国連憲章7章の措置への協力の在り方については、将来の問題として研究していく」と述べ、憲法の新解釈策定に含みを残した。《共同通信》



10月17日 その日のできごと(何の日)