平成606日目
1990/09/05
この日のできごと(何の日)
【プロ野球・オリックス】上田利治監督が退団表明
オリックスの上田利治監督(53)は5日夜の日本ハム23回戦終了後、西宮球場内で記者会見し、通算15シーズンにわたった監督生活に今季限りでピリオドを打つことを表明した。
同監督は辞意を固めた理由として今季の不振の責任の他に「チームを活性化するには新しい監督の方がいい。来年からは神戸に移って新しいスタートになるが、新しい航海には老いぼれたスキッパー(船長)は似合わない。新しい人がベストと思って決めた」と、1981年以来10年続けて指揮を採っていることで指摘されているマンネリの打破を第一に挙げた。
同時にオリックスが「ブレーブス」の愛称を変更するなど阪急色の一掃を目指して“再スタート”しようとすることに対して退団の決断を下したことも明らかにした。《共同通信》
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【菊地亜美さん】誕生日
【民社党・大内啓伍委員長】新たな貢献策を
民社党の大内啓伍委員長は5日、同党石川県連主催の結党30周年記念講演会の講師として金沢市を訪れ、講演に先立ち会場のセンチュリープラザで記者会見に臨んだ。
このなかで大内委員長は、先に政府が発表した多国籍軍支援のための中東貢献策に触れ、「重要な部分が実行されずに空回りしている。特に十億ドルの資金協力はどこから拠出するのか、使途と合わせ明確にすべきだ」と指摘するとともに、「日本は第二弾の貢献策も検討しなければならない」と述べ、資金協力の増額など新たな貢献策の必要性を強調した。
大内委員長は中東への自衛隊派遣問題に関連して、「新規立法と併せて自衛隊の任務を定めた自衛隊法三条、自衛隊が協力できる分野に関する同法百条以下の規定も整備する必要がある」とも述べ、同党として自衛隊法規定の見直しを検討、提案していく考えを示した。
さらに、この秋の臨時国会についても「早急に開会し、中東情勢の論議を深めるべきだ」と主張した。北方領土問題では、自民党内部にある二島返還論に対して「これまでと同じ問題を容認する考えで、将来に禍根を残す」と否定的な見方を示し、日ソ間の関係正常化を念頭に「政府は四島返還とソ連への経済協力を同時かつ包括的に処理するよう対ソ交渉しなければならない」と語った。《北國新聞》
【第1回南北首脳会談】
韓国と朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の両首相が分断後初めて対話に乗り出した第1回南北首脳会談は5日午前10時から、ソウル市内のインターコンチネンタルホテルで2時間にわたって初日の協議が行われた。
南北双方は信頼構築、軍縮など緊張緩和に向けた包括的な提案をした。相互不可侵宣言の採択では南北の主張が一致、信頼構築措置でも類似点が多い。しかし、韓国側が現状を認めた上での南北交流や信頼構築に重点を置いているのに対し、北朝鮮側は軍事演習の中止や秘密訪朝して投獄中の女子大生らの釈放を要求するなど双方の立場や思惑の違いも依然大きい。
会議は6日も続開され、午後には北朝鮮代表が盧泰愚大統領を表敬訪問する。《共同通信》
【中山太郎外相】ソ連・シェワルナゼ外相と会談
中山外相とシェワルナゼ外相による第十回日ソ外相定期協議の第一回会談が5日午前10時から、東京・麻布台の外務省飯倉公館で開かれ、両国が中東情坊で共同歩調を確認する共同声明をまとめることで一致した。共同声明は同日夕に両外相が発表する。
第一回会談では東西関係、中東湾岸情跨を中心に国際情勢について意見交換した。中山外相はイラクによるクウェート侵攻を強く非難するとともに、イラク国内の軍事施設に拘束されている日本人を含めた人質の解放問題について「イラクに対し最も影響力のある国として、ソ連がすべての人質の早期解放のため、影響力を行使してほしい」とソ連の外交努力を要請した。シェワルナゼ外相は「日本の言うことは理解した。ソ連としても国連安保理の諸決議の完全実施に努力している」と述べた。
中山外相とシェワルナゼ外相による日ソ外相定期協議は5日午後、東京・麻布台の外務省飯倉公館で第二回会談を開き、アジア・太平洋地域の安全保障問題、信頼醸成措置について相互理解を深めるため両国外務省の局長レベルによる「政策企画協議」を設置することで一致した。
ソ連側はソ連国防省と防衛庁間の人的交流などを内容とした十項目の信頼醸成措置を提案。また、北方領土の撤兵は「アジア安保の全体の文脈の中で論議する」と、撤兵に含みを示した。
両外相は同日夕、イラクに対しクウェートからの撤退、外国人人質の解放を求める「湾岸情勢に関する日ソ共同声明」を発表した。
安保協議の設置、地域紛争での共同声明発表は初めてのことで、米ソ冷戦終結を背景に世界の平和と安定に向けた協調を初めて鮮明にし日ソ関係は新段階を迎えた。《共同通信》
【海部俊樹首相】キッシンジャー元米国務長官と会談
海部首相は5日午前、来日中のキッシンジャー元米国務長官と約45分間会談、中東情勢、対ソ関係などについて意見交換した。
キッシンジャー氏は中東情勢の見通しについて、米側の最低限の目的はイラク軍のクウェートからの撤退とクウェート政府復権の2点であることを強調、「これが達成できない時は米側にとって敗北と言わざるを得ない。そうなればアラブの世界でもマイナスの影響は出てくる」との見方を示した。
これに対して首相は、米軍の派兵を評価するとともに「私もイラク軍の撤退とクウェート政府の復権が必要と考える。日本も国連決議前に経済制裁に踏み切ったが(7日に来日する)ブレイディ米財務長官とは周辺国援助を中心に話し合いたい」と述べた。《共同通信》