平成541日目

平成2年7月2日(月)

1990/07/02

【九州地方】大雨による死者が16人に

梅雨前線の停滞で九州中北部と山口県地方には2日午後も局地的な集中豪雨が降り、熊本県阿蘇地方で民家20戸近くが土石流に押し流されるなど、同県で7人が死亡。福岡県でも4人が死亡するなど、各地で大きな被害に見舞われた。

1日からの豪雨による死者は計16人、行方不明者13人、負傷者25人となり、被害はさらに広がる見込み。九州各県警のまとめによると、熊本、佐賀を中心に家屋全壊65戸、床上床下浸水2万9638戸に達し、がけ崩れも594カ所となった。

福岡管区気象台によると、梅雨前線は3日未明から再び活発化する恐れがあり九州北部を中心に、さらに50-80ミリ、多い所で120ミリに達する見込みで、がけ崩れや浸水に十分注意するよう呼び掛けている。《共同通信》




【豊田商事】債権者集会

破産した豊田商事の債権者集会が2日午後、大阪弁護士会館で開かれた。中坊公平破産管財人は、5年間にわたった同社の資産回収がすべて終了し、届け出債権総額約1155億円のうち、既に中間配当した分も含め、最終的に10.557%に当たる121億8600万円を被害者約2万9000万人に返還すると報告した。《共同通信》

【ソ連共産党大会】閉幕

経済の破たん、民族問題の深刻化などで結党以来最大の危機を迎えているソ連共産党は2日、クレムリン大会宮殿で第28回党大会を開き、ゴルバチョフ書記長(大統領)が現在の国内情勢を厳しく分析する中央委報告を行った。書記長はこの中で、保守派のペレストロイカ(改革)に対する抵抗を強く批判するとともに「否定的現象」に対する党の責任を認めた。党改革について書記長は「民主集中制」は必要とし、党内分派を認めない原則を示した。

午前10時(日本時間午後3時)から始まった大会は、冒頭から指導部退陣要求動議が出されるなど波乱含みの滑り出しとなった。自ら進行役を務めた書記長は議題採択など議事手続きの後報告に立ち、ペレストロイカについて「いま批判勢力は一つになって声を上げ、われわれの失敗のすべての責任はペレストロイカにあると言っているが、全くばかげている」と、保守派の抵抗を強く批判した。

書記長は「ペレストロイカは転換期にある」とし「保守的な社会上層部の多くが過去のイデオロギーを用いて抵抗している」と指摘、「もはやペレストロイカを決定的に断行すべきだ」と強調した。

さらに書記長は、経済、民族、環境の問題に関し「党は否定的現象を予測できたはずで政治局に責任があることを否定しない」と述べ、党の責任を認めた。書記長は「ソ連は急速に二流国家になりつつある」と厳しい現状認識を示した。《共同通信》

【天皇陛下】アルベルト・フジモリ氏と会見

天皇陛下は2日午前10時から、1日夜来日したペルーの次期大統領で日系二世のアルベルト・フジモリ氏と皇居の宮殿・竹の間で会見された。会見は通訳付きで約25分間。同席した宮内庁の角谷式部官長によると、陛下は「長い旅でお疲れではないですか」と気遣った後「日本でいろんな人にお会いになれば、日系人の初めての大統領誕生を大変喜んでいることを感じられるでしょう」とお祝いの気持ちを述べられた。これに対してフジモリ氏は「現地では日系の人も随分活躍しています」と答えた。

日本語も話題となり、フジモリ氏は「5歳までは日本語を話しており、母国語のようでしたが今ではだいぶ忘れました」と語った。また1972年来日し両親の故郷、熊本県を訪問したこと、母親がペルーでミカンを作っていることなども紹介した。

さらに陛下が干ばつで苦労するペルーの農業やことし5月、大きな被害を出したペルー北東部大地震のお見舞いなどを述べられたのに対し「干ばつはことし特に大変です。地震は相当な被害を被ったが復興に一生懸命努めています」と答えた。

またフジモリ氏は「ペルーにおいでいただければありがたい」と招請。秋篠宮ご夫妻の結婚のお祝いを述べ、リマ市で作ったインカの工芸品を贈った。

この後国会にも衆参両院議長を表敬訪問。「大歓迎、大歓迎。おめでとうございました」と祝福する桜内衆院議長とにこやかに握手を交わした。

「本日は大変ありがとうございました。日本国に大きな期待を寄せています」とスペイン語で答えるフジモリ氏。約20分の訪問の最後に桜内議長から「日本国衆議院」と記された銅製メダルなどが記念に贈られた。フジモリ氏は午後には海部首相と会談する。《共同通信》

【海部俊樹首相】日朝関係改善に意欲

社会党の田辺、久保両副委員長は2日午後、首相官邸に海部首相を訪ね、同党が7月中旬に朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)への党代表団派遣を計画していることを説明して、首相の日朝関係改善についての基本姿勢を聞いた。

これに対し首相は「前提条件なしに関係改善の話し合いに入りたい。私の気持ちを北朝鮮に伝えてほしい。天の時であり、重い扉が開いて展望できるようになれば望ましい」と述べ、関係改善への首相の意欲を北朝鮮に伝えるよう要請した。

また、北朝鮮側が求めている日本旅券の「北朝鮮除外」記載の削除や通信衛星の利用、特恵関税適用などの懸案事項について首相は「できることとできないことがあるが、誠心誠意こたえるよう検討しておきたい」と、前向きの姿勢を示した。《共同通信》




7月2日のできごと