平成537日目

平成2年6月28日(木)

1990/06/28

【海部俊樹首相】野党党首と会談

海部首相は28日午前、首相官邸で土井・社会、石田・公明、不破・共産、大内・民社の野党四党首と個別の党首会談を行い、7月9日からの先進国首脳会議(ヒューストン・サミット)への対応について意見交換した。

社会党の土井委員長との会談では海部首相は、サミットの課題について「世界が大きく変化する中でのサミットであり、日本としては欧州だけでなくアジア・太平洋地域のことをもっと主張しなければならない」とし、中国、韓国、ソ連などを挙げ、「アジアの平和と安全に向けた新しい秩序づくりがされるよう議論したい」と述べた。日米構造協議で最大の焦点となっていた公共投資拡大問題が決着したことについて首相は「豊かさを実感できる社会をつくることは大切である。インフレにならないよう努めたい」と述べた。

会談では土井氏がサミットに向けて「より具体的に、積極的役割を果たすべきだ」として、東アジアでの信頼醸成措置を確立するため「朝鮮半島との対話と交流の足を引っ張ることはあってはならない」と注文を付け、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)との対話促進を求めた。また土井氏はコメの自由化問題について自由化に反対することを決めた国会決議に基づいて「きちんとした行動をとる」ことを求めたのに対し、海部首相は①関税貿易一般協定(ガット)の新多角的資易交渉(ウルグアイ・ラウンド)の場で食糧安全保障確保の立場で対応する②原則として国内産米で食料自給を守る―と答えるにとどまった。

続いて会談した公明党の石田委員長は、ウルグアイ・ラウンドの農業交渉について、「コメの自由化」との表現を避けながら「国内的、国際的にも十分な納得と理解が得られる解決の方法を」と提言した。また対中経済制裁の速やかな解除を求めたのに対し、首相は「中国を孤立化させないために努力していきたい。方励之氏の出国許可はいいシグナルだと思う」と述べた。石田委員長は防衛費について「非挑発的」な防衛構想を策定すべきだと主張した。

共産党の不破委員長は政府開発援助(ODA)の在り方について戦略的な援助をすべきではないなどを強調。首相は各国の要請を受けて取り組んでいる、との考えを示すにとどまった。

民社党の大内委員長は、東欧支援を積極的に進めるべきだと主張、海部首相は「ブッシュ米大統領からも要請されており、東欧支援を進めたい」と述べた。大内氏が対ソ経済協力、極東ソ連軍の軍縮をサミットでも主張すべきだ、としたのに対し、海部首相は①日本は北方領土問題を抱えており、EC諸国とは違うが、その中で対ソ協力を検討したい②過去のサミットでも北方領土問題で米、英両国は日本の立場を支援しているが、他の参加国にも理解を求めたい―と述べた。《共同通信》




【海部俊樹首相】「秋口に臨時国会」

海部俊樹
https://www.kantei.go.jp/

海部首相は28日午後、第118特別国会の閉幕を受けて記者会見し、今後の政治日程や政局運営に臨む基本姿勢を明らかにした。首相は消費税の取り扱いについて「国民の皆さんのためにぜひ接点を見出してもらうことを期待している」として発足した「税制問題両院合同協議会」で与野党間の再見直しに向けた話し合いの進展に強い期待感を表明。

その上で首相は「秋口には臨時国会をお願いしたい」と述べ、消費税見直しについて与野党間の協議がまとまった段階で臨時国会を召集する考えを明らかにした。

7月9日から米国で開かれる先進国首脳会議(ヒューストン・サミット)で話題になることが確実なソ連に対する経済協力問題について首相は「必要な時にはできるだけ経済協力する用意はある」と述べながらも①日本は北方領土問題や平和条約締結問題がある②ソ連の民主化方向がまだ明確になっていない―点を指摘し、西ドイツやフランスとは違い現時点での経済協力には慎重な姿勢を示した。

ただ、首相は日ソ関係の改善については領土問題とは別に「拡大均衡」の方針を推進する考えを重ねて強調。来年に予定されるゴルパチョフ・ソ連大統領の来日について「なるべく早く来てもらいたい。日ソ関係改善の節目になるよう努力していく」と積極的に取り組む考えを表明した。

日米構造協議で決着が図られた公共投資総額430兆円について①インフレに絶対にならないよう十分措置していく②財源の問題は毎年の予算編成時に対応したい―と述べ、インフレや財源問題に最大の配慮をしたものであることを指摘、日本経済への悪影響を与えるとの懸念を否定した。

選挙制度改革に関し首相は「政策本位、政党本位の選挙をしなければならない。自民党の政治改革大綱の方向で実現させていきたい」と述べ、改めて小選挙区制導入に積極的な考えを表明するとともに「ことしは11月29日に国会開設100年の節目がある。それをめどに(選挙制度改革案を)取りまとめたい」と語った。

土地対策で首相は「土地問題は内閣の最重要課題」と位置付けた上で「土地は利用されるべきもので、利用を促進していくための税制を平成2年度中に法案化をお願いしたい」と述べ、企業などが所有する未利用地や遊休地への課税を目指す土地保有税導入の考えを明らかにした。

このほか首相は①内閣改造は今は考えていない②コメの自由化問題は食糧安保の考えや、国会決議が適切に反映されるよう主張し、努力を続ける③第三次対中国円借款凍結解除問題には日本独自の立場で行動する―などの考えを示した。《共同通信》

【西武・平野謙外野手】通算266犠打、プロ野球新記録達成

西武の平野謙外野手(35)は28日、オリックス10回戦(西武)の一回無死一塁で投前へ送りバントを決め、通算265犠打のプロ野球新記録をマークした。三回にもバントを成功させ266に記録を伸ばした。初犠打は中日時代の1981年5月21日の阪神戦。これまでの最多記録は吉田義男の264犠打。《共同通信》

【川嶋紀子さん】独身最後の一日

挙式前夜は母子の手作りの夕食で―。「結婚の儀」前日の28日、川嶋紀子さん(23)は東京・目白の学習院共同住宅で、家族とともに静かに独身最後の一日を送った。

この日も共同住宅周辺には早朝から50人を超す報道陣が集まったが、紀子さんは日課のジョギングにも姿を見せなかった。四階にある3LDKの紀子さん宅は終日、窓にレースのカーテンが引かれたまま。

午後6時すぎに、紀子さんと父親の辰彦さん(50)さん、弟の舟君(16)が共同住宅構内の知人宅をあいさつ回り。夜は、紀子さんが母親の和代さん(48)と2人で作った和食を家族4人で食べながら水入らずのだんらんを楽しんだ。

近所のあいさつ回りは26日以来3度目で、留守で会えなかった十数軒のほか、ご婚約以来約9カ月にわたり警備に当たってきた警視庁目白署の詰め所も含まれ、約二時間に及んだ。夕食後は、交代でピアノを弾きながら日本や外国の歌をみんなで歌って過ごし、朝の早い翌日に備え、いつもより早めに床に就いたという。《共同通信》




6月28日のできごと