平成400日目

平成2年2月11日(日)

1990/02/11

【ネルソン・マンデラ氏】27年ぶりに釈放

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南アフリカの黒人解放組織、アフリカ民族会議(ANC)の最高指導者ネルソン・マンデラ氏(71)は11日午後4時(日本時間同11時)すぎ、ケープタウン郊外のビクター・ベルスター刑務所から釈放された。反逆罪で終身服役中だったマンデラ氏は27年ぶりに自由の身となった。

刑務所にはウィニー夫人ら家族やANC、教会関係者などが出迎え。車から下りると、詰め掛けた数百人の群衆から歓呼の声が上がった。

マンデラ氏は直ちにケープタウンに入り、記者会見の後、数万人の市民を前に演説。マンデラ氏が公衆の面前に姿を現したのは1962年の逮捕以来、初めて。釈放の知らせに反アパルトヘイト(人種隔離)団体や白人野党は「民主主義の勝利」と一斉に歓迎声明を発表、南アフリカ国内は興奮にまれている。

デクラーク大統領は2日の国会演説で、マンデラ氏の釈放とANCなど非合法政治組織の合法化方針を発表した。大統領は黒人勢力、特にANCとの対話路線を重視、アパルトヘイト関連法の見直しなど一連の政治改革を進めている。マンデラ氏の釈放によってこの流れが助長されるのは確実であり、南アフリカの国民融和ムードに拍車が掛かることになろう。

マンデラ氏は予定より1時間以上遅れた午後4時(日本時間同11時)すぎ、ウィニー夫人とともに車で刑務所の外に出た。門の外には家族のほかノーベル平和賞受賞者のツツ大主教、昨年釈放されたシスル元ANC書記長ら反アパルトヘイト運動の有力指導者たちをはじめ、数百人の市民が待ち構えていた。《共同通信》




【ボクシング】統一戦でロングカウント

ボクシングの統一世界ヘビー級タイトルマッチは11日、東京ドームに5万1600人の観客を集めて行われ、チャンピオンのマイク・タイソン選手(米国)が挑戦者のジェームズ・ダグラス選手(米国)に十回1分3秒、KO負けする番狂わせで試合は一度終わった。しかし、タイソン側から出た八回に奪ったダウンで主審がミスジャッジをしたとの抗議で紛糾。試合認定団体の一つ、日本ボクシングコミッション(JBC)は試合成立と判断したが、世界組織の世界ボクシング協会(WBA)世界ボクシング評議会(WBC)両団体とも勝負を保留し、20日に試合の有効性を含め改めて勝敗を決定するという前代未聞の事態となった。

タイソン側に立つドン・キング・プロモーターの抗議は、ダグラスが八回にダウンした場面でメイラン主審(メキシコ)のカウントを数える時間が長く、この時点でタイソンはKO勝ちしていたというもの。

午後0時半からの試合はスタートから10センチのリーチ差を生かしたダグラスのペースで進んだ。八回タイソンの右アッパーでダグラスが問題のダウン。十回には右アッパーからチャンスをつかみ、最後は左の強打をタイソンの顔面に決め、キャンバスに沈めた。

試合終了後、約六時間たった後、東京ドームでWBA、WBC首脳とタイソンらが記者会見し、タイソンは「最終的な結果が出るまでは何も言えない」と話した。同日夜の記者会見で、メイラン主審は「私のミスを認める。ダグラスは(八回終了間際)10秒以上倒れていたと思う」と発言。WBAのメンドサ会長は、個人的な見解とした上で、再戦を示唆した。《共同通信》

【寝台特急ゆうづる】仙台で脱線

11日午前2時ごろ、仙台市宮城野区大梶、JR東北線の仙台電車区で、上野発青森行きの下り寝台特急ゆうづる1号=12両編成=の先頭から7両が脱線した。車両は大きく傾いたが、乗客159人にけがはなかった。

ゆうづる1号は東北線の本線を外れて仙台電車区の引き込み線に約400メートル入り込んで脱線、停止した。JR東北地域本社によると、列車の通過時、ポイントは引き込み線側に切り替わっていた。上り線のポイントの機能試験をした際に誤って下り線のポイントを連動させたため、本線の信号は青なのに正常に作動しなかったとみられ、脱線事故は人為的なミスに起因する可能性が出ている。《共同通信》

【ドラゴンクエストⅣ】発売

若者に圧倒的な人気を持つコンピューターゲームソフト「ドラゴンクエストⅥ」(発売元エニックス)が11日、全国のデパートやおもちゃ店などで一斉に発売され、1万人以上の徹夜組が並ぶ店が出るなど相変わらずのドラクエ・フィーバーとなった。小、中、高校生らが長い列をつくりソフトを買い求めたが、せっかく買ったソフトを脅し取られる事件が各地で相次ぎ、ブーム加熱のすさまじさを見せつけた。《共同通信》

【民社党・米沢隆委員長】消費税は廃止か棚上げを

民社党の米沢書記長は11日午後、地元宮崎県延岡市内で記者会見し、選挙後の対応について「自民党の獲得議席は過半数プラス、マイナス10議席の範囲となり、政局は流動化するだろう。その場合、安定政権確立に向け、いろんな議論が出るだろうが、民社党は消費税廃止で選挙を戦っており、消費税が廃止か棚上げにならない限り、(自民党との)連立、連合論にはならない」との見解を示した。

これは消費税が廃止か棚上げになれば一気に連立、連合に民社党が乗るというよりも、消費税問題をめぐり与野党対決から政局混迷を招き、自民党が消費税一時凍結などの譲歩を示した場合には同党として柔軟な対応を取ることを示唆したものとみられる。《共同通信》

【自民党・小沢一郎幹事長】過半数確保に自信

自民党の小沢幹事長は11日、選挙応援のため訪れた那覇市内のホテルで記者会見し、選挙情勢について「当落線上にある三十あまりの(自民党公認)候補者について前半戦をみると、よく戦っている。もうひと押しで目標の257議席に到達できるのではないか」と述べた。小沢氏が追加公認を含めて過半数確保の見通しを示したのは初めて。

小沢氏は「235前後が基数、30幾つかがボーダーライン上にある。40くらいの非常に厳しい議席減の予想される選挙区がある」と指摘した上で、当落線上の30数選挙区でかなりの議席を守れるとの見通しを示した。

小沢氏は選挙後の国会運営について触れ「社会党の中にも日本の政治の組みを真剣に考えている人は多数いる。党としての態度となると難しいかもしれないが、社会党は第一党なのだし、話し合いをしないと何もできないのだから、話し合いの場にのってくれるものと思う」と述べ、自民党が過半数を確保した場合、消費税問題を含む今後の国会運営などについて社会党と積極的に話し合いたいとした。《共同通信》




2月11日のできごと