平成375日目

平成2年1月17日(水)

1990/01/17

【海部俊樹首相】東西欧州と関係強化

欧州歴訪の主要日程を終えた海部首相は17日午前9時半(日本時間同日午後5時半)から、ブダペスト市内のホテルでネーメト首相とともに内外記者団との共同記者会見に臨んだ。この中で海部首相は、今回の欧州八カ国歴訪の成果を総括し「新しい国際秩序づくりに向け協力していかねばならない」と、今後わが国と東西欧州間の関係を強化していく考えを強調した。

また首相は帰国後、自民党の安倍元幹事長と会うことを明らかにし「日ソ関係を拡大、前進させたい」と述べ、対ソ関係の改善に強い意欲を示した。

会見の冒頭、海部首相は欧州歴訪について「欧州が新しい秩序を模索している時期に訪れ、新秩序形成に日本が一端の費任を担うとの目的が十分に果たせた」とした上で「欧州共同体(EC)や東欧の首脳と(国際情聴などについて)意見を交わしたことは有意義だった」と成果を強調した。

さらに首相は日ソ関係について(安倍元幹事長の)努力と、その(今回の訪ソで示された)方向を歓迎する」と強調しながら、「ソ連の日本に対するものの考え方に一歩前進があったとすれば、大きな目標に向かって拡大、前進していきたい」と日ソ関係改善に強い意欲を示した。

また、首相は「帰ったら直ちにに安倍氏と会い、領土問題こどのようなやりとりがあったのか詳細を聴きたい」と述べ、早ければ帰国する18日中にも安倍氏と会談する考えを示した。

一方、ネーメト首相は海部首相のハンガリー訪問に関連し「合弁企業が少ないことには対共産圏輸出調整委員会(ココム)の規定が影響していることがある」と指摘。首脳会談でココム規制の合理化への努力を表明した海部首相の発言を「頼もしく感じた」とココム緩和に向けた日本の一役割に強い期待を表明した。これに対し海部首相は、ハンガリーとの関係については「今回の訪欧による新たな基盤の上に友好関係が発展すると確信する」との認識を明らかにした。《共同通信》




【社会党・土井たか子委員長】180人擁立を断念

社会党の土井委員長は17日、東京・内幸町の日本記者クラブで衆院解散・総選挙など当面の政局について講演、質疑に応じた。

この中で土井氏は「社会党はじめ野党が(総選挙で)躍進して、自民党公認が過半数を確保できなければ、与党はこれまでの政治を反省して下野すべきだ。これは当然のことだ」と述べ、公認で過半数割れとなれば、自民党は野党に政権を渡すべきだと主張した。これは自民党が勝敗ラインを保守系無所属当選者の追加公認を含めた過半数確保に置いていることを批判したものである。

また(1)消費税廃止と不公平制是正(2)軍縮と北東アジアの平和保障機構の確立(3)不公平、不公正をただす民主政治の確立―の三項目を挙げて「こういう政策で一致すれば広範な政治勢力の結集が可能だ」として社会、公明、民社、社民連四党の枠を超えた幅広い国民連合政権を目指す考えを表明、安保・防衛など基本政策四課題での合意を連合政権の前提条件としている公明、民社両党をけん制した。

総選挙後の対応に関しては「自民党の政権を補完するための連合には一切協力しない」と明言、自民党内などにある社会党左派を除いた自社連合論や、部分連合論を改めて拒否した。

土井氏は社会党の公認・推職候補の180人擁立目標について「到達できないことは残念だ」と公式に目標断念を表明。最終的に(1)社会党公認・推薦候補は160人前後(2)社会党を含む四党の候補も合わせて約270人になる―との見通しを示し、自民党過半数割れ実現のため「全員当選を目指す」決意を強調。総選挙に臨む野党側の態勢を話し合うため、選挙前に四党党首会談を開催したい意向を重ねて明らかにした。《共同通信》

【共産党・不破哲三委員長】自民との連合論を批判

不破共産党委員長はは17日午後、札幌市のホテルで記者会見し、自民党過半数割れに全力を尽くすことを強調、「総選挙後、自民党政治の延命を図る策略にくみする野党があるとしたら、国民の批判を免れない」と自民党との連合論を批判した。

また不破氏は「連合政権で政治の転換と前進を図ろうと一いうのは共産党の将来にわたる一貫した方針」と述べ、自民党に代わる野党連合政権への参加に意欲を示すとともに、消費税廃止、企業献金禁止、コメの自由化阻止の三つの緊急課題を基礎にした暫定連合政府の樹立を改めて提唱した。

不破氏は共産党を含めた連合政権樹立の最大の障害として、10年前の社公合意と公民合意を挙げ「共産党排除の協定だ」と批判し、その撤廃の必要性を指摘した。《共同通信》

【アゼルバイジャン】首都に正規軍進駐

非常事態宣言が出されたソ連アゼルバイジャン共和国の地元通信社アゼルインフォルム当局者は17日夕、共同通信モスクワ支局の電話問い合わせに対し「非常事態宣言によるソ連正規軍と内務省治安軍の部隊が首都バクー市内に進駐した。しかし戦車の数は少ない」と述べた。

一方、人民戦線組織の「アゼルバイジャン民族防衛ソビエト(会議)」当局者は、共同通信に電話で「空港に着いた軍の空てい部隊、戦車部隊がバクー中心部に向けて数回「進入を図ったが、市民が道路を封鎖したため、これらの部隊は空港に戻った。しかし別の部隊が戦車、装甲車約10台を伴って別のルートからバクー市内に入った」と述べた。バクー市内に入った軍と市民との衝突は何も伝えられておらず、バクー市内は平静を保っている。《共同通信》

【大相撲初場所十一日目】千代の富士関が11連勝

大相撲初場所十一日目(17日・両国国技館)横綱千代の富士が春日富士に楽勝して初日から11連勝。負っていた2敗力士三人がそろって敗れて“3差”となり、30回目の優勝が早々と決まりそうな展開になった。

進退をかけた横綱大乃国は落ち着いた取り口で大関旭富士をあっさり送り出し勝ち越しを決めた。だが横綱北勝海は栃乃和歌との激しい攻防の防の末、渡し込まれて、前日の栃司戦に続く金星配給で3敗目。栃乃和歌は2個目の金星獲得。

大関小錦は大関北天佑を力で圧倒して連敗を「5」で止めて6勝5敗。北天佑は旭富士とともに8勝3敗となった。新入幕の“二世力士”小城ノ花が勝ち越し決定。《共同通信》




1月17日のできごと