平成363日目

1990/01/05

この日のできごと(何の日)

【海部俊樹首相】東独首相と電話会談

海部首相は5日夕、首相官邸で東ドイツのモドロウ首相からの国際電話を受け、約20分間電話会談した。海部首相がモドロウ首相の訪日を招請したのに対し、モドロウ首相は相は「日程は外交ルートを通して詰めたい」と訪日に意欲を示した。海部首相は、「できるだけ近いうちにお目にかかりたい」と早期の来日を求めており、5月に行われる東ドイツの総選挙を挟んで日程が詰められそうだ。

またモドロウ首相は「これから東ドイツは国際分業に積極的に参加するよう準備したい。欧州共同体(EC)との関係を強化するとともに、日本との関係も強めたい」と、国際的枠組みへの参入に強い意向を示した。

これに対して海部首相は「東ドイツで民主化、経済の自由化への政策がモドロウ首相の下で進められていることを高く評価する」と答えた。《共同通信》

昭和64年1月1日〜このサイトをご覧頂いている日の一週間前まで、すべての日の「何らかの」できごとを記しています。

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【海部俊樹首相】明治神宮を参拝

海部首相は5日午前、東京都渋谷区の明治神宮を参拝した。

午前9時半、明治神宮に到着した首相は「内閣総理大臣 海部俊樹」と記帳。お払いを受けた後、「二拝二拍手一拝」の形式で参拝した。参拝後、首相は記者団に「世界の平和と国民生活の安定を祈願した」と述べた。

首相の明治神宮参拝は新年の恒例行事だが、昨年、竹下首相(当時)は昭和天皇の病状悪化で取りやめている。《共同通信》

【海部俊樹首相】連立は想定せず

海部首相は5日午後、英国の日刊紙「タイムス」のインタビューに応じ、2月に予想される総選挙後の野党との連立政権の可能性について「昨年の参院選は政策が悪くて負けたわけではない。昨年の結果がそのまま今度の選挙の結果になるとは考えていない」との認識を示した。

さらに首相は「参院選後、自民党員が一丸となって頑張っており、世論調査の(自民党)支持率も上がっている。多数をとることを確信しており、連立などは想定していない」と述べ、野党との連立を明確に否定した。《共同通信》

【自民党・安倍晋太郎元幹事長】「野党連合政権」を批判

自民党の安倍元幹事長は5日午後、那覇市内のホテルで開かれた「安倍派議員を励ます会」であいさつ。次期衆院選を「社会党を中心とする連合政権ができるのか、自民党が政権を続けていくのかの二者択一の選挙となる」としたうえで「(野党連合政権が誕生した場合)日本はどうなるのか。りつ然とせざるを得ない」と批判した。

消費税問題では「所得税、相続税の減税や物品税の廃止などを含めた全体的な税制改革の一環として判断してほしい」と述べ、理解を求めた。《共同通信》

【森山真弓官房長官】土俵入りを断念

森山官房長官は7日から始まる大相撲初場所で、自ら土俵に上がり総理大臣杯を力士に手渡すことに意欲を持っていたが、日本相撲協会(二子山理事長)が強い難色を示したため5日、これを断念した。同日午前、総理府を訪ねた同協会の時津風理事にこの意向を伝えた。

総理府筋は「今回は問題提起になればよい。もともと政務次官がやっていたことであり、事を荒立てたくないとの考えのようだ」と断念の背景を説明した。

森山長官は初の女性官房長官として土俵入りに意欲」満々だったが、相撲協会が「女人禁制」の伝統保持に固執、森山長官を寄り切った。ただ時津風理事は総理府の事務当局に対し「今後については検討する」と述べ、含みを残した。《共同通信》

【中山太郎外相】マレーシア・マハティール首相と会談

マレーシア訪問中の中山外相は5日午後(日本時間同)クアラルンプールの首相官邸でマハティール首相と約1時間会談した。

マハティール首相はソ連・東欧情勢に関連して、分離独立などを求めるソ連邦内共和国に種々の動きがあることや、ゴルバチョフ政権のペレストロイカ(改革)、グラスノスチ(公開性)政策がまだ成果を上げていないことから「ゴルバチョフ共産党書記長は難しい局面に立っている」と指摘した。

その上で外相に対し「米国、欧州、日本など先進国がソ連の繁栄にも力を貸すことが重要だ。改革政策が成功するよう経済面でソ連を助けるべきだ」と日本の積極的な対ソ協力を促した。外相はこれには特に答えず、日本外交の重要政策の一つとして、アジアでの国際医療協力を強力に推進する意向を表明し、マハティール首相がアジアの医療強力に主導権をとるよう要請するとともに、今春、アジア・太平洋地域の専門家、学者らを招き医療協力の在り方を話し合う国際シンポジウムを東京で開くことを明らかにした。《共同通信》

【野党】仕事始め

社会、公明、民社、社民連の各党は5日午前、「旗開き」「仕事始め」をそれぞれ開き、委員長、書記長ら幹部が2月総選挙に向け、与野党逆転、消費税廃止を訴えた。共産党は4日に党旗開きを済ませており、野党各党の総選挙態勢が一斉に始動した。

社会党の旗開きは午前10時すぎから党本部で開かれ、選挙区回りで欠席した土井委員長に代わり、山口書記長があいさつ、「本当のおめでとうは(衆院選の投票日が予定される)2月18日夜、大きな声で言おう」と総選挙必勝を呼び掛けた。

山口氏は「国民連合政権の樹立が重要。そのかなめである社会党が強く大きく、たくましくなることが必須条件だ」と述べるとともに、自民党の保革連合、部分連合論について「自民党の自信喪失の表れ。自民党に手を貸す野党はいない」と批判した。

公明党は午前10時から、公明会館で石田委員長、大久保副委員長、市川書記長ら幹部が出席して仕事始め。石田氏は「自民党の一党支配がさまざまな問題を招いている。この政治の影に公明党が風穴をあけて、生活者の政治を切り開かねばならない」と檄を飛ばした。石田氏は「ことし一年は激動の時代が続くだろう。部分連合であれ、野党連合であれ、庶民のために新しい政治が始まったということでないと意味がない」と決意を述べた。

民社党の仕事始めは午前10時から党本部で行われ、永末委員長が「民社党の勝利こそが未来ある日本をつくる力になる」と総選挙勝利を訴えた。永末氏は東欧各国が民主化へ動いていることを指摘、「共産主義イデオロギーは死んだ。共産主義の実験は終わり、われわれの民主社会主義に移ってくる」と民社党の終選挙での躍進の必要性を強調した。

社民連は昨年末に移転した東京・文京区の新事務所のお披露目を兼ねた旗開き。江田代表は「1月解散・2月総選挙となり正念場だ。与野党逆転・政権交代を目指したい」とあいさつ、自民党一党支配の打破を呼び掛けた。《共同通信》

【北尾光司さん】プロレスデビューへ

「横綱というのは相撲界にいたときだけのもの。もう引きずってません。プロレスラーとしては一年生。一からやり直したいと思います」。昭和62年暮れに突然大相笑を廃業した元横類双羽黒の北尾光司(26)のプロレスデビュー戦が5日、東京、都内のホテルで発表され、席上、北尾はきっぱりした口調で新しいスタートへの抱負を語った。

相撲界には「2年もたったし、もう未練はありません。一緒にけいこした北勝海関たちに頑張ってほしい」とすっきりした様子。2月10日、新日本プロレースの東京ドーム大会のデビュー戦ではクラッシャー・バンバン・ビガロ(米国)と対戦する。

「勝つというより、つぶしてみせます」と気分はすっかりプロレスラー。最後は黒いダブルの上着を脱いで、大相撲時代よりぐっと引き寄まった体でファイティングポーズを披露した。《共同通信》



1月5日 その日のできごと(何の日)