平成265日目

平成元年9月29日(金)

1989/09/29

【横綱千代の富士関】国民栄誉賞受賞

大相撲の通算最多勝ち星967勝を記録した横綱千代の富士関に対する国民栄誉賞の授与式が、29日正午から首相官邸で行われた。昭和52年の同賞制定以来、ことし7月の故美空ひばりさんまで、スポーツ選手や芸能人ら7人が受賞しているが、大相撲界では初めて。

千代の富士関は久美子夫人、九重親方、日本相撲協会の二子山理事長らに付き添われて式典に出席。海部首相から業績を刻んだ盾などを贈られるが、今回は検討開始から授与式まで4日間のスピード決定だったため盾は間に合わず、表彰式、記念品のほか盾の目録の贈呈となった。

首相は表彰状の中で「昭和45年以来今日まで大相撲力士として真しな精進を重ね、幾多の試練を乗り越えて史上初の通算勝ち星967勝の記録を達成するなど極めて優秀な成績を挙げ、相撲界の発展に多大の功績をされるとともに青少年はじめ国民に深い感銘と勇気を与えた」と千代の富士関の功績をたたえた。《共同通信》




【MBS・4時ですよーだ】最終回

【横綱千代の富士関】「一代年寄」を辞退

角界初の「国民栄誉賞」を受けた横綱千代の富士(34)=九重部屋、北海道出身=が、日本相撲協会では最高の表彰ともいえる「一代年寄」を辞退した。これにより、引退後は九重部屋を継承、現在審判部長の要職にある死傷の九重親方(元横綱北の富士)は相撲協会の業務に専念することが確実となった。

「一代年寄」返上については29日、国民栄誉賞受賞後に両国国技館で行われた席上、二子山理事長(元横綱初代若乃花)が明らかにした。

事情説明によると28日の理事会で、千代の富士の大相撲への功績に対し、大鵬、北の湖に次いで現行制度では3人目となる「一代年寄」の名跡を贈ることを満場一致で確認した。

だが死傷の九重理事を通じて、千代の富士の「名誉なことであるが、力士引退跡は部屋を興すつもろであり、部屋の名前は長く続くものにしたい。そのため、名跡目録にある年寄名跡(定員105人)を襲名したい」という意向が伝えられ、理事会もこれを了承した。《共同通信》

【海部俊樹首相】「29」づくしに表情緩む

海部首相は29日、首相官邸に横綱千代の富士を招き、国民栄誉賞を授与した。千代の富士から優勝回数が29回であることを聞かされ「私は29歳で初当選し、その時29年後に総理になると言ったんだ」と思わぬ因縁に大喜び。傍らの森山官房長官にも「そういえば今日は29日ですね」と指摘され、表情は緩みっぱなし。

授賞式が終わった後も記者団に「あの人は、小柄だから大変だろう。相撲には重量制もないしね」と千代の富士の偉業に感心することしきり。弱小派閥出身の首相としては、体のハンディキャップを乗り越えた横綱に勇気づけられた様子。《共同通信》

【中村勝広氏】阪神タイガース監督就任を受諾

阪神の来季の監督に中村勝広氏(40)=野球評論家=の就任が29日決定した。

26日に見掛球団社長から監督就任の要請を受けた中村氏はこの日、甲子園球場内の球団事務所を訪れ、見掛社長に要請受諾の意思を伝えた。球団ではこの後球団役員会(日時未定)を開き、中村氏を第25代監督として承認する。正式な就任発表は公式戦の終了後に行われる。

見掛社長との約2時間の会談を終えて記者会見場に姿を現した中村氏は「阪神の監督を引き受けることにしました。全国のファンのため全身全霊を傾けたい」とあいさつ。見掛社長は「必ず阪神を強くしてくれると思う」と激励した。《共同通信》

【中国・江沢民総書記】国内引き締めを強化

中国共産党の江沢民総書記は29日午後、北京の人民大会堂で開かれた党、政府、全国人民代表大会(全人代=国会に相当)の40回目の国慶節(10月1日)を祝う首都各回人民建国40周年記念集会で1時間20分にわたって演説、改革・開放路線の継続を強調したものの、4つの基本原則の堅持、計画経済と公有制の重視、道徳や規律強化などを重点方針として打ち出し、天安門事件を教訓に厳しい国内引き締め策に本腰を入れる姿勢を明らかにした。演説はラジオ、テレビを通じて全国に中継された。

江総書記は26日に李鵬首相ら党政治局常務委員5人と初の内外記者会見を行っており、中国共産党中央は新指導部発足から3カ月後になってようやく内外に指導力をアピールする段階に入った。《共同通信》




9月29日のできごと