1989 平成元年8月24日(木)

平成229日目

平成元年8月24日(木)

1989/08/24

【山下徳夫官房長官】女性問題発覚

海部内閣のかなめ役である山下官房長官をめぐる女性問題が24日発売の週刊誌で明るみに出た。同長官は同日午前、記者会見し、女性との交際関係を大筋で認め「不徳の致すところ」と陳謝するとともに「進退問題については慎重に対処したい」と明言を避けた。

海部首相や自民党側も山下氏の今回の釈明・謝罪で乗り切りを図りたい考えだが「清廉潔白」をスローガンに発足した海部新政権だけに、スタートからわずか2週間で表面化した不祥事に海部政権は大きな衝撃を受けている。首相サイドとしては、国民世論や党内外の反応を見極めたいとしており、進退問題はまだ流動的要素を残している。

山下氏の女性問題を報じたのは24日発売の「週刊新潮」。同誌によると、山下氏は昭和59年ごろに東京・赤坂のバーでホステスのアルバイトをしていた当時21歳の女性と深い関係になり3年間高裁。その後は関係が途切れていたが、官房長官就任直前に再び女性の前に現れて現金300万円を渡し、後に女性の側は突き返した、という。同誌は愛人の告白を恐れた口止め料とみている。

山下氏は記者会見で「口止め料」の見方を否定しながらも事実関係では大筋で認め「海部内閣がきれいな政治をやろうとして発足し、これを推進する立場にある渡しとしては誠に申し訳なく、国民におわびしたい」と謝罪した。

しかし、進退問題については「首相や先輩、同僚の意見もよく考慮して渡しの考えをまとめたい」とだけ述べ、最終的な決意はまだ固め切っていないことを示した。《共同通信》




【政界メモ】「清流」も清涼剤にならず

◯…山下官房長官の女性問題が表面化、“辞意騒動”に発展した24日、首相官邸は朝から報道陣でごった返し、緊迫した空気に包まれた。

海部首相は記者団からの質問にも「本人から直接聞いていない」「政治家の出処進退は自ら決めること。渡しから話すことはない」と硬い表情を崩さず、得意の弁舌も湿りがち。山下長官と会う予定を聞かれても「日程が詰まっているので」と言い訳めいた口調で言葉を濁した。

この日は中内高知県知事が地元、四万十川の水を持って首相を訪れたが、政権発足2週間で起きた不祥事の渦中とあっては、“日本最後の清流”の水も首相にとって清涼剤とおはならなかったようだ。

◯…一方、社会党の田並後方局長はこの日の記者会見で、土井委員長が山下官房長官の女性問題について「ただ、ただ、あきれました。女性を何と思っているのか」と感想を述べたことをさっそく紹介するとともに「政治は最高道徳。そういうことをやってはいけない」と田並氏の個人的見解も披露。

記者団から今後の対応を聞かれると「当面本人の判断を見守るが、けじめをつけるべきだ」「自民党のけじめのなさがああいう格好で出ている。社会党なら恥ずかしくて議員もやめますよ」と自民党をこきおろしたが、思わぬ敵失で政府、自民党攻撃に新たな材料を得てボルテージは上がる一方。《共同通信》

【ポーランド】国会がマゾビエツキ首相を承認

ポーランド国会下院は24日正午から開いた本会議で、ヤルゼルスキ大統領の指名したマゾビエツキ新首相(62)を圧倒的多数で承認した。

これにより同首相は直ちに組閣に着手、31日までに完了する予定で、社会主義圏では前例のない非共産勢力「連帯」主導による連合政府が樹立される。《共同通信》

【MLB】ピート・ローズ氏を永久追放処分

米大リーグのバートレット・ジアマッチ・コミッショナーは24日、ニューヨーク市内のホテルで記者会見し、レッズのピート・ローズ監督を永住失格処分にすると発表した。大リーグの調査により、同監督が禁止されている野球とばくにかかわったことが判明したためで、同監督は1年を経過すれば、復権を申請できる。

大リーグのルールでは、自分の所属するチームにかけた場合、永久追放となる。しかし、同監督はコミッショナーに、調査の段階から予断があったとして法廷闘争を展開。23日になって、コミッショナーは処分を科すが「復権申請」の道を開くとの妥協が両者の間で成立した。《共同通信》

8月24日のできごと