平成1803日目
1993/12/15
この日のできごと(何の日)
【ウルグアイ・ラウンド】最終合意案を採択
保護主義を抑え、自由貿易の拡大を目指す関税貿易一般協定(ガット)は15日夜(日本時間16日未明)、最高意思決定機関である貿易交渉委員会(TNC)を開き、サザランド事務局長が提示した新多角的貿易交渉(ウルグアイ・ラウンド)の最終合意案を全会一致で採択した。
これによって、農業保護や貿易制限の削減、世界貿易機構(WTO)の設立などを規定した新しい世界貿易のルールが誕生した。117カ国・地域が参加し、かつてない規模の国際経済交渉となった新ラウンドの成果は、1990年代後半から21世紀に向けての世界貿易の新秩序となる。
合意は94年4月、モロッコで開かれるガット閣僚会議での調印を経て協定となる。発効日は、95年中の見通しで正式には4月の同会議で決定する。
TNCの冒頭、サザランド事務局長は「合意は世界全体の貿易、投資、雇用、所得の増大につながる」と合意の重要性を強調した。これに続きマレーシア、米国など約20カ国が演説。日本は外務省の赤尾大使(国際経済担当)が発言し、映像・音響ソフトの市場開放で米国と欧州共同体(EC)間の協議が、最後まで決着がつかず、新ラウンド合意に影響が出たことを念頭に「二大勢力のサービス分野での行動に失望した」と述べ、双方を厳しく批判した。
合意は、日本のコメ市場の開放、鉱工業品の関税引き下げや、ガットを母体とし国際貿易を統括するWTOの設立などを盛り込んでいる。WTOの設立では、これまで各国が独自の基準で判断していた制裁措置の発動を共通の枠組みの中で実施することで乱用に歯止めを掛けた。《共同通信》
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【衆院本会議】45日間の大幅延長議決
国会は15日午後11時すぎから衆院本会議を開き、来年1月29日まで45日間会期を延長することを、連立与党などの賛成多数で議決した。自民党は延長議決の本会議を欠席したが参院の予算審議には応じ、平成5年度第二次補正予算は同日深夜の参院本会議で可決、成立した。しかし、自民党はこの後のすべての審議を拒否する方針で、国会は16日から空転する見通し。このため、参院政治改革特別委員会での政治改革法案の実質審議が年内に始まるかどうか微妙だ。
仮に審議に入っても、年末、年始の休会を挟んでいることや6年度予算の政府案編成作業を控えているなど審議日数は極めて制約を受け、政治改革の実現を公約に掲げた細川内閣は引き続き厳しい国会運営を迫られることになろう。《共同通信》
【参院予算委員会】細川首相の借金問題で紛糾
細川首相の東京佐川急便からの1億円借金問題が15日夜の参院予算委員会で取り上げられ、自民党の服部三男氏が借り入れ当時の首相の資産運用を中心に追及した。首相は「従来からある程度の資産があったし、相続分も多少あったかもしれないが、すべて事務所に運用を任せている。いちいち記憶していない」と突っぱねた。
服部氏は「当時の参院議員の収入や知事給与だけでは到底調達できない」と納得せず、首相に82年度の確定申告書の提出を要求。首相が「家族や第3者のプライバシーにかかわる」と提出を拒否したため、審議が中断した。《共同通信》
【Jリーグ第2ステージ】最終節
サッカーのJリーグ第2ステージ最終節は15日、茨城県のカシマスタジアムなどで5試合を行い、既に第2ステージの優勝を決めているヴェルディ川崎は、第1ステージの覇者・鹿島アントラーズを2−1で破りリーグ記録の10連勝をマーク、通算16勝2敗の好成績を残した。
来年1月9、16日にJリーグ・チャンピオンシップをかけて対決する両チームは、鹿島がアルシンドのシュートで先行した。しかし川崎は石川が同点とし、後半に三浦が逆転ゴールを決めた。鹿島は10勝8敗。
2位の清水エスパルスと3位の横浜マリノスは、清水が後半大榎の決勝ゴールで1−0と辛勝した。得点王争いは横浜Mのディアスが28得点でタイトルを手にした。2位はアルシンドの22点で、3位は三浦の20点。来季第1ステージは3月12日開幕する。《共同通信》
【スキーW杯複合】荻原健司選手、開幕3連勝
ノルディックスキーのワールドカップ(W杯)複合第4戦(個人)は15日、サンモリッツ(スイス)で行われ、前半ジャンプでリードした荻原健司(北野建設)が後半の距離も危なげなく逃げ切り、今季、個人戦3連勝した。
団体戦を含めると、日本は昨季中盤から9連勝。荻原は個人戦通算9勝となり、クラウス・スルツェンバッハ―(オーストリア)の14勝に次ぎ単独の歴代2位に上がった。
ジャンプで95.5メートル、93メートルを飛び233.8点でトップの荻原は、距離でも安定した滑りで、前半3位から追い上げたクヌートトーレ・アーペラント(ノルウェー)に1分の差をつけ逃げ切った。前半2位の河野孝典(野沢温泉ク)は3位に後退した。《共同通信》