平成7154日目
2008/08/09
【この日の福田総理】
長崎原爆犠牲者慰霊平和祈念式典
平成20年8月9日、福田総理は長崎市平和公園で開催された「長崎原爆犠牲者慰霊平和祈念式典」に参列しました。
63回目の「原爆の日」を迎えた式典には、被爆者や遺族、福田総理ら約5千6百人が参列しました。この1年間に死亡が確認された被爆者の名簿が納められ、遺族代表や被爆者代表、地元の小・中・高校生代表から献水、田上長崎市長や福田総理らが献花を行いました。
原爆投下時刻の午前11時2分、「長崎の鐘」が鳴り響き、参列者は1分間の黙とうを捧げました。田上市長による「平和宣言」、被爆者代表の森重子さんによる「平和への誓い」の後、福田総理による挨拶が行われました。
福田総理は、「我が国は、唯一の被爆国として、広島、長崎の悲劇を決して繰り返してはいけないと堅く決意し、一貫して国際平和への途を歩み、繁栄を享受してまいりました。本日、私は、ここ長崎で、我が国が、今後も非核三原則を堅持し、核兵器の廃絶と恒久平和の実現に向け、国際社会の先頭に立っていくことを、改めてお誓い申し上げます。 」と述べました。
式典後、福田総理は、舛添厚生労働大臣とともに、長崎市内のホテルで記者会見を行いました。「国として、被爆者の皆さんのご意見を伺いながら、どういう対応ができるかということを、厚生労働大臣に検討させたい。」と述べました。
続いて、被爆者団体の代表者と懇談しました。被爆者団体の代表者は福田総理へ要望書を手交し、要望を述べました。福田総理は「貴重なお話聞かせていただきまして、改めて原爆被害の悲惨さを思い起こし、こういうことが起こらないような世の中にすることに全力をあげなければならないという思いを一層強く致したところでございます。」と述べ、また原爆症認定については、「皆様のご意見を参考にしながら、厚生労働省でしっかりと検討するようにと指示をしておるところでございます。」と回答しました。
その後、「恵の丘長崎原爆ホーム」を慰問し、「決してこのような悲惨なことが起こらないように努力してまいりたいと思います。原爆のような、究極の兵器が63年前に不幸にして使われてしまったが、それ以降は使われていないんです。ですから、使う可能性をつぶしていかなければいけないと思っております。皆様方がご苦労、苦しんでこられたその分、私や私たち以降の世代がそういう気持ちで世界の平和ために努力してほしいなと思っておりますし、私も努力してまいります。」と挨拶しました。《首相官邸》
臨時国会召集「それほど遅くない時期」
福田康夫首相は9日昼、長崎市内で記者会見し、臨時国会の召集時期について「懸案事項や景気対策もある。解決のためにはある程度の時間が必要だ。それほど遅くない時期に始めなければいけない」と述べた。自民、公明両党と最終調整している9月5日前後の召集を念頭に置いた発言とみられる。
同時に「これから具体的な詰めを与党内で行う段階で、断定的なことを申し上げることはできない」と述べた。《共同通信》
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【南オセチア紛争】ロシアが猛攻、戦火拡大
旧ソ連グルジアの親ロシア分離派地域、南オセチア自治州をめぐる情勢に軍事介入したロシアは9日未明現在、同自治州に進攻していたグルジア軍と激しく交戦するとともに、グルジア各地の基地や民間施設を空爆する猛攻に出ている。国際社会の停戦呼びかけにもかかわらず戦火は拡大しており、グルジアは近く戒厳令を発して総力戦に出る構えだ。
露国営イタル・タス通信などによると、同自治州に派遣されたロシア軍部隊は、州都ツヒンバリ周辺でグルジア軍と激しい戦闘を展開、グルジア側の攻撃拠点を破壊するなどした。グルジアのサーカシビリ大統領はテレビ演説で「ツヒンバリと周辺の高地はグルジア軍が掌握している」と述べたものの、その後に南オセチアの幹部がこれを否定するなど、戦況をめぐる情報は錯綜(さくそう)している。
ロシア軍は、グルジアの首都トビリシ近郊にある複数の軍事基地のほか、黒海沿岸のポチ港を空爆した。ロシアが南オセチアへの「平和維持部隊」増派にとどまらず、グルジア領内に深く侵攻して攻撃を本格化させた形で、ロイター通信はサーカシビリ大統領が戒厳令を発する見通しだと伝えた。
グルジアはすでに予備役に召集をかけたほか、近くイラクに派遣している部隊の半数に当たる約1000人を帰国させて徹底抗戦に備える方針だ。
ツヒンバリ市内ではグルジア軍の砲撃で多くの建物が破壊され、電気や水道といったライフラインも途絶えているもようだ。南オセチア大統領を自称するココイトイ氏はインタファクス通信に犠牲者が1400人以上にのぼったと語った。
一方のサーカシビリ大統領は、グルジア側の犠牲者を兵士ら約30人としている。南オセチアからは戦火を逃れてロシア南部の北オセチア共和国などに数千人が避難しており、難民の受け入れ態勢も問題となりそうだ。
ロシアのメドベージェフ大統領は8日夜、ドイツのメルケル首相と電話で協議し、「ロシアは南オセチア自治州での暴力を停止するため、しかるべき軍事・政治手段をとる」と述べた。《産経新聞》
【北京五輪・柔道女子48キロ級】谷亮子選手が銅メダル獲得
北京五輪は9日、柔道の女子48キロ級で谷亮子=トヨタ自動車=が準決勝でアリナ・ドゥミトル(ルーマニア)に敗れ、3位決定戦で一本勝ちして銅メダルを獲得したものの、2000年シドニー、04年アテネに続く五輪3連覇はならなかった。《共同通信》
【この日の民主党】
長崎で63回目の原爆の日 平和祈念式典に菅代表代行ら参列
63回目を迎えた「長崎原爆の日」の9日、菅直人代表代行は長崎市内の平和公園で行われた市主催の長崎原爆犠牲者慰霊平和祈念式典に参列した。
水を求めて亡くなられた多くの方々に届くようにと行われる献水に続き、献花が行われ、菅代表代行は原爆でなくなられた方々への祈りをささげるとともに、恒久平和を願って民主党の代表者として花輪を手向けた。
原爆投下時刻の午前11時2分の黙とうに続き、「平和宣言」のなかで田上市長は、今年は長崎市初の名誉市民である長井隆博士の生誕100周年に当たることに言及。長崎医科大学で被爆して重症を負いながらも、医師として被爆者の救護に奔走し、原子病に苦しみながらも原爆の恐ろしさを伝えてきたと紹介。そのうえで「『戦争に勝ちも負けもない。あるのは滅びだけである』という博士の言葉は時を超えて平和の尊さを世界に訴え、今も人類に警鐘を鳴らし続けている」と語った。
同時に米国大統領のもとで核政策を進めてきたキッシンジャー元国務長官らが自国に対して包括的核実験禁止条約(CTBT)の批准を促し、核不拡散条約(NPT)再検討会議で合意された約束を守るよう求めるとともに、すべての核保有国の指導者に対して核兵器削減に取り組むよう求めていることを提示。「これらは被爆地から私たちが繰り返し求めてきた訴えと重なる」と市長は述べ、米国、ロシアに「核兵器の大幅な削減に着手すべき」だとして、英国、フランス、中国には核軍縮の責務を果たすよう強く要請。また「核兵器の廃絶なくして人類の未来はない。核兵器に『NO!』の意志を明確に示そう」と世界に呼びかけた。
さらに、日本政府に対しては、被爆者が高齢化するなか、国内外の被爆者に対して実態に即した救護を急ぐようにと重ねて求めた。
この1年間に亡くなったり、死亡が確認されたりした原爆死没者は3058人。死没者名簿3冊が、平和祈念像前の奉安箱に納められた。
式典では横路孝弘衆議院副議長が献花を行うとともに、岡田克也副代表、近藤昭一、平岡秀夫、松本大輔各衆議院議員、前田武志、白眞勲、大島九州男各参議院議員らも参列した。《民主党ニュース》