2004 平成16年6月21日(月)　プロ野球近鉄、オリックスの合併、基本的に了承

平成5644日目

2004/06/21

【プロ野球】近鉄・オリックスの合併、基本的に了承

プロ野球12球団の代表で構成する実行委員会が21日、東京都内で開かれ、大阪近鉄バファローズとオリックス・ブルーウェーブの合併案を基本的に了承した。今後、合併に向けて具体的な構想を固めていく。1リーグ制など球界再編については話し合われなかった。

会議では、オリックス、近鉄が要望してきた項目のうち、大阪ドームとヤフーBBスタジアム(兵庫)の両方を本拠として認めるかどうか、両球団の選手を合併後の新球団にどう振り分けるか、について他球団から意見が出され、結論が出なかった。球団の買収、譲渡に伴う参加料(60億円もしくは30億円)は徴収しないことでまとまった。

今後、両球団が本拠や選手配分について具体的な構想を盛り込んだ原案を作り、それをもとに7月26日に開く予定の次回の実行委員会で詰めていく。

7月7日のオーナー会議でも、大筋で合意される見込み。プロ野球の運営ルールを定める野球協約では、合併には実行委員会の議決、オーナー会議の承認(4分の3以上の賛成)が必要だ。議決の手続きについて、豊蔵一・実行委員会議長(セ・リーグ会長)は「諸問題の解決のめどがついたところで改めて手続きをする」と話した。《朝日新聞》

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オリックス・小泉、近鉄・小林の両球団社長は実行委後の記者会見で、合併の方針が大筋で了承されたことについて、「非常に喜ばしい」と口をそろえた。

合併後の選手の保有について、小泉社長は「合併するチームを魅力あるチームにさせてほしい、と伝えた」。球団として、所属する中心選手を集めてチームを作りたい意向を改めて明らかにした。小林社長は「(まだ具体案は)ありません。これから検討します」と話すにとどめた。《朝日新聞》

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巨人の渡辺恒雄オーナーは21日、東京・西新宿のホテルで近鉄とオリックスの合併問題に関連して、7月7日に開くオーナー会議後、「9月にもオーナー会議を緊急招集する。そこまでに決まらないと、全部(合併、球界再編)来年送りだ」と語り、オーナー会議議長として今回の問題のデッドラインを設定した。

また、新球団が誕生した場合の優先的に獲得できる選手の人数について「最大28人、最少5人。最後はコミッショナーの裁定だよ」と初めて具体的な数字に言及した。さらに、従来は反対の姿勢を取っていたサラリーキャップ(選手人件費の総額制限)制度の導入にも「おれは自由競争主義だが、ある程度は巨人も犠牲を払わないといけない」と、初めて前向きな考えを示した。このほかにも、選手の雇用確保のため、最低年俸を保障しない3軍制の導入や年俸の減額制限の緩和を提案した。

セ・リーグ6球団、パ・リーグ5球団での1リーグ制導入については、あらためて否定的な見解を示し「理想は1リーグ8球団だ」と持論を展開。新球団の地域権問題については「現協約では2カ所は持てない。大阪を本拠地として、兵庫県内では阪神の合意を得て試合をすればいい」と話した。《共同通信》

【大相撲】

日本相撲協会は21日、大相撲名古屋場所(7月4日初日・愛知県体育館)の番付を発表し、先場所13勝を挙げて優勝決定戦に進出した北勝力が新関脇となった。モンゴル出身の時天空は初土俵から13場所目での新入幕で、年6場所制となった1958年以降初土俵の力士(幕下付け出しを除く)では、朝青龍らと並び1位のスピード出世。

4場所連続優勝を目指す朝青龍は今場所も1人横綱で東。大関は栃東が陥落したため16場所ぶりに3人となり、東に魁皇と、5度目のかど番の武双山で、千代大海が西。

関脇は16場所連続三役の若の里が東で、北勝力が西。15場所在位した大関から西関脇に転落した栃東は、今場所で10勝以上を挙げれば大関に復帰できる。小結は琴光喜が先場所の西から東に回り、西は3場所ぶりに三役へ返り咲いた玉乃島。新入幕の先場所12勝をマークした19歳の白鵬は東前頭8枚目に番付を上げた。新入幕は時天空だけで、再入幕は春日王、豊桜、皇司、若兎馬の4人。

新十両は専大出身の片山と20歳の琴奨菊。再十両は寿山、一の谷、琴乃峰の3人。《共同通信》

【地村保志さん夫妻】会見

小浜市の拉致被害者、地村保志さん、富貴恵さん夫妻=ともに(49)=は21日、わが子との再開から1カ月がたつのを前に記者会見し、保志さんは家族そろっての今の生活を「夢のよう」と表現。富貴恵さんは「北朝鮮に行った時はタイムマシンでずいぶん遅れた国に来たなぁと感じたが、今度はまた未来に帰ってきたような気分」と語った。《福井新聞》

【東海道新幹線】屋根が電線切断

21日午後1時10分ごろ、滋賀県近江八幡市西生来町の東海道新幹線架線上に、台風6号で飛ばされた家屋の屋根(縦約10メートル、横約50メートル)が覆いかぶさり電線4本を切断。米原ー京都間の送電が止まり同区間などで上下線とも運行がストップした。

復旧作業に手間取ったが、同日午後8時10分に全線で運転を再開した。JR東海などによると、架線を直撃した屋根は約20メートル離れたホテルの2階から吹き飛ばされた。《共同通信》

【カーライル、京セラ】

米投資会社のカーライル・グループと京セラは21日、KDDI傘下で、PHS(簡易型携帯電話)事業で国内最大手のDDIポケットを2200億円で買収することで正式に合意した、と発表した。

PHS事業は携帯電話の普及で利用者数が伸び悩んでいるが、パソコン向けデータ通信サービスに強みを持つほか、設備投資の費用が安いなどメリットも多い。カーライルの安達保日本代表は「将来性と競争力の高さを評価した」と買収の理由を説明し、将来的には上場を目指す方針を明らかにした。

カーライルと京セラは事業を継承するための新会社を設立。DDIポケットは10月1日付で事業を新会社に継承した後、来年3月までに解散する予定。

現在のDDIポケットの株式は、KDDIが約81％、京セラが約13％の株式を保有しているが、買収後はカーライルが60％、京セラが30％となる。KDDIも引き続き10％の株式を保有する。DDIポケットの契約者数は3月末で約290万人で、買収後も現サービスに変更はなく、山下孟男社長ら現経営陣も続投する。社名の変更については今後検討する予定。《共同通信》

【三井住友銀行】プロミス株20％取得

三井住友フィナンシャルグループ(FG)は21日、傘下の三井住友銀行が消費者金融大手プロミスの発行済み株式の20％を取得し、資本・業務提携すると発表した。出資額は総額約2000億円に上る見込み。

消費者に密着した新たな金融商品を開発するとともに、共同出資の消費者金融会社を新設し、3年後をめどに約5000億円の個人融資獲得を目指す。三井住友FGの西川善文会長は記者会見で「顧客の多様なニースにこたえて新しいマーケットを作りたい」と強調。プロミス神内博喜社長は「協力して国内トップの消費者金融会社を築きたい」と語った。

四大金融グループと消費者金融の資本提携は三菱東京グループとアコムに続き2例目。大手銀行にとって、消費者金融は未開拓の領域で、収益向上のための合従連衡の動きが広がりそうだ。《共同通信》

【自民党・安倍晋三幹事長】「年金批判、情勢厳しい」

自民党の安倍晋三幹事長は21日、党本部で共同通信とのインタビューに応じ、参院選の見通しに関し「年金制度改革で国民の厳しい批判がある。謙虚に受け止めなければならない。1カ月前、2週間前とはだいぶ違って、情勢は厳しい」と危機感を強調した。

自らが主導する自民党改革については、9月の党役員人事で続投するか否かにかかわらず「全力を尽くしていきたい」と表明。「自民党は巨体で『動脈硬化』が起こっている。新しい人材が集まるオープンな政党に再生させたい」と述べた。

年金改革では「先の通常国会で年金制度改革関連法を成立させなければ、赤字がどんどん増えていった。まず『出血』を止めて給付と負担のバランスを適正化する点を説明し切れるかどうかが参院選のポイントだ」と指摘した。

自民党の目標議席については「欠員の鹿児島選挙区を含む改選の51議席を1議席でも上回るよう全力を尽くす」と語った。自民党が単独過半数となる56議席以上を獲得した場合でも「当然、しっかりした信頼の上に成り立つ連立政権は続いていく」と言明。

51議席を下回った場合には自らが幹事長を辞任する意向を示す一方、「参院選は政権選択の選挙ではない」として、小泉純一郎首相の進退問題にはならないとの認識を重ねて強調した。《共同通信》

【政界談話室】

◯…細田博之官房長官は21日午後の記者会見で、イラク人道復興支援や北朝鮮拉致問題など首相官邸が扱う20項目以上の政策課題を問わず語りに6分間近く披露。「国会が一段落して選挙を挟んで、秋口までの間に相当精力的に取り組まなければならない」と自らを鼓舞するように決意表明。批判記事に立腹して一方的に打ち切ったこともあったが、この日は「一つ一つの細かい問題についてはいつでも質問にお答えしたい」と積極的なスポークスマンに変身。《共同通信》

【党首討論会】

第20回参院選の公示を24日に控え、日本記者クラブ主催の主要5政党による党首討論会が21日午後、東京・内幸町の同記者クラブで開かれ、年金制度改革、イラク多国籍軍への自衛隊参加問題をめぐり与野党が激突した。小泉純一郎首相(自民党総裁)は参院選を、就任以来進めてきた改革路線の「信任を問う」選挙と位置付けた。勝敗ラインについては「できるだけを上回るよう全力を挙げたい」と述べ、欠員の鹿児島選挙区を含む改選51議席の獲得を目指す考えを示した。

51議席を下回った責任に関しては「(改選議席を)上回るよう努力したい」とかわした。民主党の岡田克也代表は「自民党以上という大きな目標に向かって精いっぱい努力した」と強調した。

首相と公明党の神崎武法代表は、年金制度改革に関する自公民3党合意に基づく協議機関の早期開始を要求。岡田氏は「(与党側の)方向性がないと結果は出ない」と述べ、与党が年金一元化問題への姿勢を明確にするのが先決だと反論した。共産党の志位和夫委員長、社民党の福島瑞穂党首は年金制度改革関連法を「改悪法」と決めつけ、撤回を求めた。

野党側が「武力行使と一体化する」と自衛隊のイラク撤退を主張したのに対し、首相は憲法違反ではないと説明。国連安保理が全会一致で新決議を採択したことに触れ「今までの活動が変わるのではなく(むしろ)より良い方向が出てきた」と理解を求めた。神崎氏はも人道復興支援の継続を強調した。

憲法9条の改正について首相は「多くの政党の協力を得る形で改正した方がいい」と指摘。志位、福島両氏は反対を表明、岡田氏は集団的自衛権の行使には慎重姿勢を示した。《共同通信》

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参院選公示を前に各党党首は21日、日本記者クラブで開かれた党首討論会に臨んだ。民主党の岡田克也代表は参院選を「二大政党の大枠ができて初めての本格的な国政選挙」と指摘。政権交代の実現に向けた第一歩となる選挙と意気込んだが、与党側は「(改革路線の)信任を問う選挙」(首相の小泉純一郎自民党総裁)、「政策審判の選挙」(神崎武法康寧党代表)と受け流し、岡田氏の狙いも空回り気味。年金改革や自衛隊の多国籍軍参加問題も従来の主張を繰り返しで盛り上がりを欠く討論となった。《共同通信》

【MLB】

米大リーグは21日、同一リーグ同士の戦いが再開。パドレスの大塚晶則投手はサンディエゴでのダイヤモンドバックス戦で3−1の八回に登板し、1回を三者凡退と完璧な内容で勝利に貢献した。

この日、日本人野手の試合はなく、22日はヤンキースの松井秀喜外野手がオリオールズ、メッツの松井稼頭央内野手はレッズ、マリナーズのイチロー外野手はレンジャーズと対戦する。ドジャーズの石井一久投手はジャイアンツ戦に先発予定。《共同通信》

【この日の民主党】

岡田代表、5党党首討論会で党の立場を明快に提起

民主党の岡田克也代表は21日、日本記者クラブ主催の党首討論会に出席し、年金改革、イラク多国籍軍参加、参議院選挙の戦い方などをめぐって与党党首らと議論を交わした。

討論の冒頭、参院選で有権者に何を訴えるかという主催者の質問に対して岡田代表は、「昨年秋の総選挙で政権交代可能な状況ができた。これを踏まえて、自民党を上回る結果を出したい」と表明。小泉政権が改革を何ら進められないこと、国民に対する説明責任を果たしていないことなどを改めて指摘した上で、「あきらめていては現在の政治は変わらない。年金法を白紙撤回させ、イラク問題で説明責任を果たさせるためにも投票に行ってほしい。そして民主党に勝たせてほしい、と訴えたい」と答えた。

続く党首間の討論で岡田代表は、年金制度改革をめぐって小泉首相を追及。「年金一元化に向けた協議をやろうと言うなら、まず一元化と納税者番号制導入で自民党内をまとめるべきだ。なぜまとめられないのか」と質した。首相は「どういう一元化がいいかについても、いろいろ意見がある。各党内で固いものにまとめてくると、(党間の)議論がまとまりにくい」などと返答。代表は「方向性を決めないで議論しても答えは出ない。先送りに利用されるだけだ。危機にある国民年金についてどういう改革が必要だと考えているのか」と問いつめたが、首相は「いろんな議論が出てくる。まとめるには1年はかかる」などとごまかしに終始した。

また、新たな国連決議があれば自衛隊の多国籍軍参加も検討すると主張していたのではないか、とする首相からの質問に対して、岡田代表は「現行憲法の下では、イラク国民による選挙で選ばれた政府からの要請があり、また治安が安定して戦闘地域・非戦闘地域の区別が可能になった場合」と多国籍軍参加の条件を明快に示し、現在の状況はどちらの要件も満たされていないとした。「自衛隊を撤退させたらどういう支援を行うのか」との問いに対しても、「自衛隊をイラクに出さないと支援できないという考えが問題だ。一度出したことをもってズルズルと続けていくのはよくない。スペインもオランダも撤兵を表明している。国連をもっと前面に引き出す努力をしたり、第3国で警察力を提供するなど、いくらでもある」と答えた。《民主党ニュース》