平成2343日目
1995/06/08
この日のできごと(何の日)
【台湾・李登輝総統】ニューヨーク入り
訪米中の李登輝・台湾総統は8日午後、母校コーネル大学近くのニューヨーク州シラキュース空港に到着、空港での歓迎式典で「美しい市に戻ってこれて大変うれしい」と述べ、喜びを表した。
空港には、クリントン政権に総統の訪米を許可するよう圧力をかけたヘルムズ上院外交委員長、ダマト、マカウスキ両上院議員ら共和党の親台湾派議員がワシントンから特別機で駆け付けた。
李総統は「各議員の支援に大変感謝している」と述べた。 総統は空港に詰め掛けた約400人の在米台湾人グループに近づき、手渡された青天白日の小旗を盛んに振って笑顔で歓迎にこたえたが、到着スピーチでは、米台関係など政治問題には一切触れず「私的訪米」を強く印象付けた。
一方、上院議員側は「米政府は偉大な台湾の国際機関への加入を促進すべきだ」(ヘルムズ外交委員長)、「台湾は民主主義と自由主義経済がどれだけの幸福を人々にもたらすかを立証してくれた」(ダマト議員)などと熱烈な台湾支持を表明した。
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訪米中の李登輝・台湾総統は8日夕、母校コーネル大学に到着後、声明を発表、「長い上り坂だったが、27年ぶりにとうとうここイサカに戻ってきた」などと述べた。
声明は、9日に同大学で予定している講演では、台湾総統としての活動や台湾の最近の発展ぶりを説明すると述べ、台湾の国際的な実力をアピールする狙いを明らかにした。 また、訪米実現について「固い決意と忍耐力があれば、夢を実現できるというのが私の信念だ」とも述べ、訪米を経て今後さらに国際社会での台湾の地位向上を目指す意欲も示唆した。《共同通信》
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【東京都】地震対策参集訓練
東京都は8日早朝、都内で震度6(烈震)の直下型地震が起きたとの想定に基づき、災害対策本部長となる青島知事や幹部を含む職員約700人の参集訓練を実施した。
初動態勢の遅れが指摘された阪神大震災の教訓を踏まえ、勤務時間外の非常時にも迅速に集まり、対策本部の運営に備えるのが狙い。知事らが参加した大掛かりな参集訓練は3年ぶり。
青島知事は渋谷区の公邸近くからヘリコプターで新宿区の都庁舎に入った。この日の訓練対象は知事、副知事、局長ら災害対策本部員30人、災害待機要員宿舎に住む約240人のほか都庁周辺3区に居住の約400人など。
訓練は、午前6時55分に南部の大田区付近で地震が発生、鉄道などが不通になったとの想定でスタート。連絡を受けた知事は公邸から代々木競技場へ向かい、手配の警視庁ヘリで同8時半に都庁屋上のヘリポートに。一般職員は徒歩や自転車で対策本部会議場の防災センター(本庁舎9階)などに駆け付けた。
訓練後青島知事は「初動態勢の検証は、重要な課題。私もしっかりと身をもって体験した。こうした訓練の積み重ねがいざというときに役に立つ」と講評した。《共同通信》
【大蔵省】緊急時に日銀特融
大蔵省は8日夕、金融機関が抱える不良債権処理問題に対する基本方針を盛り込んだ「金融システムの機能回復について」を発表した。その内容は(1)今後5年間で破たんした金融機関のペイオフ(預金払い戻し)を可能にするため環境整備を急ぐ(2)預金保険機構の発動条件と拡充(3)緊急避難措置として日銀法25条(信用制度の保持育成)による特別融資ーが柱になっている。
注目されていた破たんした金融機関への公的資金の導入について記者会見した武村蔵相は「議論を避けるつもりはない。国民的な論議をしてほしい」と述べ、含みを持たせた。《共同通信》
【政界談話室】
○…村山首相は8日、首相官邸で地元大分県の竹田市の「大分カボスレディー」から、カボス約700個を贈られ、「好きなんじゃ。何に入れてもいいんだ」と大喜び。「毎朝みそ汁の中に入れるとか刺し身にもいいよ」と、酸味を生かしたカボスの食べ方を記者団に講釈した。そこで記者団が「油っぽいものに入れるとサッパリするようだが、今の政界には…」と水を向けると、首相はすかさず「必要じゃな」。苦戦が予想されている参院選を控え、与党内に「ポスト村山」への思惑が交錯しているだけに、酸味の効いた「カボス政治家」を待望?
○…新進党の海部党首は、この日午後、参院選対策のため開いた衆参両院議員懇談会であいさつ。「新進党という党名はまだなじみが少ない。ひらがなで書いたらどうか、という話もある」と、比例代表選での集票力への懸念を示しながらも「ひらがなで書いて、最初に『お』をつけると『おしん』だ。おしんといえば、苦しくても希望を失わず、たくましく生き抜いた」と、こじつけの「おしん論」を展開。「『政界のおしん』のような心境で明日を開く第一関門が参院選だ」と締めくくったが、会場は拍手ひとつ起こらず、党首のはしゃぎぶりだけが際立った。《共同通信》
【全仏テニス女子単】伊達公子選手、決勝進出ならず
テニスの全仏オープン第11日は8日、パリのローランギャロスで行われ、女子シングルスで日本勢初の準決勝進出を果たした第9シードの伊達公子選手(ヨネックス)は、昨年の優勝者で第1シードのアランチャ・サンチェス選手(スペイン)に5−7,3−6のストレートで破れ、四代大会のシングルスで日本人初の決勝進出はならなかった。
伊速は第1セット、5−5と食い下がった。しかし、続く2ゲームを連取されて、今大会初めてセットを失った。第2セットも出だしの2ゲームを取るなど3−2とリードしたが、緩急を巧みに使うサンチェスの術中にはまってミスが目立ち、あと一歩及ばなかった。《共同通信》