平成5260日目
2003/06/03
この日のできごと(何の日)
【エビアン・サミット】閉幕
フランスで開かれていた主要国首脳会議(エビアン・サミット)は最終日の3日午前、議長国フランスのシラク大統領がまとめた「議長総括」を採択し閉幕した。議長総括は、北朝鮮の核開発と拉致問題の平和的、包括的解決の努力を支持すると表明。サミット文書として初めて拉致問題を明記した。イランの核開発疑惑に関しても懸念を強調した。
米欧の亀裂修復が焦点となったイラク問題は「復興の時が来たとの確信を共有する」との表現で、復興に共同で取り組む決意を示したが、具体策に言及せず、国連による復興支援国際会議開催を歓迎するにとどまった。
経済問題では、首脳会合で世界的にデフレ懸念が強まる中、各国が国内の経済構造改革に取り組む決意を表明したのを受け、「主要8カ国の経済の潜在能力に自信を持っている」との認識を表明した。ただブッシュ米大統領が「強いドル政策」を強調した為替問題への言及はなかった。新型肺炎(SARS)にも協調して取り組むことを盛り込んだ。
このほか中東和平の新和平案(ロードマップ)を支援する決意を強調。「テロ対策行動グループ」創設などG8としてテロ対策を強化することを盛り込んだ。地震被害のアルジェリア支援やアフガニスタンの移行政権支持にも言及した。
開発分野では、アフリカ行動計画に進ちょく状況に関する2005年の再点検やエイズ、結核、マラリアへの支援強化や重債務貧困国の債務削減への取り組みの再確認、京都議定書発効への決意も盛り込んだ。
来年のサミットは米国が議長国となるが、ブッシュ大統領が最終日を欠席したため開催時期、場所とも表明されなかった。
このほか今回のサミットは、北朝鮮とイランに核放棄などを求めるG8宣言など14の文書を採択した。《共同通信》
◇
小泉純一郎首相は3日午後、エビアン・サミット閉幕を受けて内外記者会見を行い、北朝鮮問題に関連して「すぐ国連の場で協議するのは時期尚早ではないか。まだまだ交渉を続けて判断すればいい」と述べ、国連安全保障理事会での本格的協議は時期尚早との考えを示した。
外国為替市場の円相場については「実態以上に高く評価されている」と述べ、円高の是正に強い期待感を示した。ただ「どの程度の円安がいいかは、私の口から言うべきではない。市場が判断することだ」と述べるにとどめた。
イラクへ自衛隊を派遣する新法に関しては、国際情勢、イラク国民のニーズや日本への期待を見極め、「自衛隊が行った方がいいなら派遣する。必要ないなら派遣は必要ない。全般的な状況を見て、帰国してから与党と相談して決めたい」と説明した。
今回のサミットについては「イラク、北朝鮮、世界経済、環境問題などで国際協力の重要性を認識できた」と、イラク戦争をめぐる各国の対立は修復できたとの認識を強調した。《共同通信》
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【阪神・八木裕選手】代役の「4番」で4安打5打点
中日5−10阪神◇3日◇倉敷
「4番が打てなくて負けたと言われたくなかったからね」5打数4安打5打点。今季初の4番の代役を十二分に果たした。この日はアリアスが体調不良で欠場。右肩を痛めた浜中も十分な守備はできない。桧山、片岡は調子が落ちてきている。
打線の再編成を迫られた田淵チーフコーチが、八木の起用を星野監督に提案した。理由は「いつでも集中力を出してくれる」からだった。「代打の神様」と呼ばれる37歳。勝負どころに見極める打力を発揮した。《共同通信》
【三浦雄一郎さん】帰国
世界最高齢の70歳で、エベレスト(中国名チョモランマ、標高8850メートル)登頂に成功したプロスキーヤーの三浦雄一郎さんと二男の豪太さん(33)が3日、成田空港に帰国した。
三浦さんは空港で「(頂上を目指す朝は)宇宙船から見る夜明けみたいで感動した。(頂上は)雲がかかって景色は見えなかったが、気分は世界で最高だった」と話した。
三浦さんが校長を務めるクラーク記念国際高(本校・北海道深川市)の生徒たちが、到着ロビーで「お帰りなさい」と声をかけると、三浦さん親子は疲れた表情も見せず握手で応じていた。
次の目標は、と聞かれた三浦さんは「チャンスがあれば、エベレストの頂上から滑ってみたい」と答えた。《共同通信》
【韓国軍】北朝鮮漁船に威嚇射撃
韓国軍の合同参謀本部によると、同国西岸の黄海上で3日午前、北朝鮮の漁船1隻が再び北方限界線(NLL)を越えた。韓国軍は高速艇を出動させて計8発の威嚇射撃を実施、漁船は約5分後に北朝鮮側に戻った。
現場は延坪島近海。漁船はNLLを約185メートル南下した。NLLの北朝鮮側では漁船40−50隻が操業していた。
同海域では先月26日以来、ほぼ連日、北朝鮮漁船がNLLを越えており、韓国軍は1日にも計34発の警告射撃を実施、韓国側は同時に北朝鮮側に抗議している。
これに対し北朝鮮の朝鮮人民軍海軍司令部スポークスマンは3日、韓国軍の威嚇射撃を「露骨な挑戦だ」と非難する談話を発表した。《共同通信》
【米・ブッシュ大統領】和平活動本格化
ブッシュ米大統領は3日、エジプト東部の保養地シャルムエルシェイクで、エジプト、サウジアラビアなど親米派アラブ4カ国の首脳とパレスチナ自治政府のアッバス首相と会談、アラブ側は声明で、事実上、反イスラエル闘争を含めたいかなるテロや暴力も拒否すると宣言した。
アラブ側は2005年までにパレスチナ国家樹立を目指す新和平案(ロードマップ)への歓迎を表明。エジプトのムバラク大統領は会談後「われわれはいかなる形であれ、過激主義と暴力の文化を拒否する」と述べた。
アラブ諸国はこれまで「反イスラエル闘争は正当な解放闘争であり、テロではない」との立場を繰り返してきており、今回の全面的なテロ拒否姿勢は方針転換といえる。
イスラエルに対しては、パレスチナとの信頼関係を回復し、パレスチナの平穏な生活の再建を求めた。
ブッシュ大統領は会談後「幅広い問題で進展した」と述べ、アラブ側の対応を評価。「すべての当事者が義務を果たせば、パレスチナ国家と安全を保障されたイスラエルの実現に向け、確実に前進できる」と述べた。
同大統領はアラブ首脳との会談を皮切りに和平実現に向けた本格的な仲介活動を開始。アラブ首脳から新和平案への支持とテロに対する厳しい姿勢を引き出したことで、ヨルダン南部のアカバで4日に予定されるアッバス首相、イスラエルのシャロン首相との三者会談で紛争解決への突破口を開きたい考えだ。《共同通信》
【MLB】
米大リーグは3日、交流戦が始まった。ヤンキースの松井外野手はシンシナティのレッズ戦で4打数無安打に終わり、打率は2割5分に下がった。ヤンキースは3−4でサヨナラ負けした。
マリナーズのイチロー外野手はフィリーズ戦に臨み、4打数無安打1四球で打率は3割1分1厘。長谷川投手は八回から登板し、1回を1安打無失点。マリナーズは4−0で勝ち、連勝を7に伸ばした。
エクスポズの大家投手はエンゼルス戦に先発。三回途中8失点で降板し、6敗目(4勝)を喫した。チームも4−15で敗れた。《共同通信》
【この日の民主党】
「秋に向けて選挙態勢に入る」菅代表
民主党の菅直人代表は3日、定例の記者会見を開き、秋から暮れにかけて解散・総選挙が行われることが「ほぼ確定した」として、勝利に向けた取り組みに全力を挙げる考えを明らかにした。
菅代表は会見で、エビアン・サミット出席のためフランスを訪れている小泉首相が来年の衆参ダブル選挙はないとの見通しをはっきり述べたことを取り上げ、「以前から言ってきたが、10月解散・11月投票というスケジュールがこれでほぼ確定した。これからは総選挙の取り組みに全力を挙げる」と述べ、選挙態勢に入ることを宣言した。
また、りそな銀行への公的資金注入の決定をめぐって、金融庁が同行の決算が債務超過にならないよう監査内容に圧力をかけた疑いが持たれている問題で、菅代表は、金融庁の不当な働きかけを裏付ける信憑性の高い情報が民主党に寄せられていることを明らかにし、新たな情報を基に国会でさらにこの問題を追及する意向を強調。まず、4日の衆議院財政金融委員会で仙谷由人・『次の内閣』ネクスト経済財政相がこの問題を取り上げることを明らかにした。
さらに菅代表は、外交問題に関連して、民主党イラク調査団派遣、アウンサンスーチー女史再拘束、盧武鉉韓国大統領訪日について言及。
イラク調査団については、先発の首藤信彦衆院議員に加え、同日夕に末松義規衆院議員、若林秀樹参院議員の2名が現地に向けて出発することを明らかにし、「(復興支援をめぐって)何がイラクの人々にとって必要なのか、必要でないのか、しっかり見てきてほしい」と語った。
ミャンマーの民主化運動指導者であるアウンサンスーチー女史が先月30日、軍政当局によって再び拘束されたことについては、遺憾の意を示すとともに日本政府として即時釈放を求める姿勢を明確にするよう求めた。
最後に、訪日する盧武鉉大統領との会談が7日夕に予定されていることについて菅代表は、「北朝鮮情勢の新たな展開などについて意見交換したい」と期待を表明。また、自民党の麻生政調会長が「創氏改名は(朝鮮人が)名字をくれと言ったのがそもそもの始まりだ」などと発言し韓国内で批判が高まっている問題についても触れ、「相変わらず繰り返している。こういう自民党に良好な日韓関係が築けるのか」と苦言を呈した。
[常任幹事会]総選挙態勢確立へ全国幹事長・選対会議を開催
民主党は3日午前、第247回常任幹事会を開催し、今秋にも予想される解散・総選挙に向けた全党の取り組み態勢を確立するため、14日に東京で全国幹事長・選対責任者会議を開催することなどを決定した。
冒頭、菅直人代表は、「新執行部が発足し約半年たったが、これからの半年は、次期総選挙の可能性がきわめて高い。新たな気持ちで半年間を走り抜いて行きたい」などと挨拶。
岡田克也幹事長は、選対本部の体制充実、全国幹事長・選対責任者会議の開催、自由党との合流問題での議員懇談会開催の経過、会期延長とイラク復興支援問題などについて提案と報告を行い、了承された。
野田佳彦国会対策委員長と枝野幸男政策調査会長は、労働基準法改正案について、与党と民主党とで精力的に協議した結果、2日に法案修正で合意に達したこと、今後の残された国会会期内の重要課題である生保の予定利率引き下げに関する保険業法改正案について、徹底審議を求めていくことなどを報告した。
また、衆議院滋賀県第3区で新人の三日月大造さん(32歳)の公認内定を決めた。三日月さんは、JR連合役員などをへて02年4月から松下政経塾生。
イラク復興支援問題に関連して、現在のイラクの情勢、復興支援の課題などを現地調査するため、3日から9日まで、末松義規(『次の内閣』イラク問題プロジェクト・チーム事務局長=団長・衆議院議員)、首藤信彦(『次の内閣』外務副大臣・衆議院議員)、若林秀樹(国際局副局長・参議院議員)らからなる調査団をイラク・バグダッドに派遣することも了承した。
イラクの治安、復興支援のニーズなど広く調査へ党調査団派遣
民主党は、イラク戦争の事実上の終結を受け、復興へ向けた人道支援には出来る範囲の取り組みをすべきとの観点から、イラク調査団を派遣する。
調査団は、末松義規衆議院議員(『次の内閣』イラク問題プロジェクト・チーム事務局長=団長)、首藤信彦衆議院議員(『次の内閣』外務副大臣)、若林秀樹参議院議員(国際局副局長参)ら4人。3日夜に日本を出発、5~7日にイラク・バグダッドでダ・ジルバ国連イラク人道調整官、ドュボアUNDP常駐代表、デ・ロイUNICEF常駐代表、ブレマー文民行政官及び復興人道支援室(ORHA)などとの面会・視察を予定している。首藤議員はすでに1日に出発し、シーア派が多数を占める南部地域を調査したのち、5日に現地で合流する。
「民主党として、日本がイラクの復興支援にどこまで、どういう形で関わることができるのか、幅広く見てきたい。クルド人対アラブ人、シーア派対スンニ派など、イラク内部の抗争や米軍への敵意など治安状況の悪化が進むなかで、日本の取り組みがそれらに巻き込まれることのないような配慮が重要だ」と表明。また、若林議員も、「ODAに携わったことがあるが、現場にどのようなニーズがあり、何を期待されているのか、その上で何をすべきかという観点が今後の政策立案に重要だ」と現地調査への抱負を語った。《民主党ニュース》