2024 令和6年9月10日(火) NHK、中国語放送問題で会長ら処分
令和1960日目
2024/09/10
この日のできごと(何の日)
【NHK】中国語放送問題で会長ら処分
NHKのラジオ国際放送などの中国語ニュースで中国籍の外部スタッフが、沖縄県・尖閣諸島を「中国の領土」などと原稿にない発言をした問題で、NHKの稲葉延雄会長らが10日記者会見し、国際放送担当の傍田賢治理事が責任を取って同日付で辞任すると発表した。稲葉会長や井上樹彦副会長ら役員4人は月額報酬50%を1カ月、自主返納する。
関連会社と業務委託契約を結んでいた外部スタッフによる不祥事で、責任がNHK会長にまで及ぶのは異例。役員の引責辞任は、記者らによるインサイダー取引問題で当時の橋本元一会長らが辞任した2008年以来。
役員の他、国際放送局長ら5人を減給などの懲戒処分とした。外部スタッフの男性(48)には、NHKの信用を著しく低下させたとして1100万円の損害賠償を求めて東京地裁に提訴した。
稲葉会長は「『放送の乗っ取り』ともいえる深刻な事態。改めておわび申し上げる」と謝罪。世界情勢の安保上の観点から「危機意識が高まってしかるべきだったが、ラジオ国際放送の現場では緊張感が欠けていた」と述べた。《共同通信》
【大相撲】
大相撲秋場所3日目(10日・両国国技館)両大関は明暗が分かれた。琴桜は翔猿を押し出して3戦全勝。豊昇龍は熱海富士に寄り切られ、2敗目を喫した。10勝以上で1場所での大関復帰を目指した関脇貴景勝は休場。39歳の玉鷲が初土俵から通算1631回連続出場で単独史上1位となった。
3関脇は大の里が王鵬を寄り切り、霧島は隆の勝を上手出し投げで退けてともに3連勝とした。阿炎は小結平戸海に押し出されて黒星先行。平戸海は2勝目を挙げた。
3連勝は琴桜、大の里、霧島に正代ら平幕3人を加えた6人。《共同通信》
【プロ野球・10日】
今季限りで現役を引退するオリックスのT―岡田(本名岡田貴弘)外野手(36)が10日、本拠地の京セラドーム大阪で記者会見し「本当にたくさんの方々に支えられ、助けられて、ここまでやってこられた。僕の野球人生は本当に幸せだった」と周囲への感謝を述べた。本拠地でのリーグ最終戦となる24日の西武戦で引退セレモニーを行う予定。
2006年に大阪・履正社高から高校生ドラフト1巡目で入団。10年に33本塁打でタイトルを獲得した。進退をかけて臨んだ今季は出場3試合で5打数無安打。8月中旬に決意を固めたといい「結果を残すためにできることは全てやってきた。すっきりしてユニホームを脱ぐことができる」と悔いのない表情だった。
通算成績は出場1362試合で打率2割5分6厘、204本塁打、715打点。今後は未定で「オリックスに19年間、お世話になった。どういう形になるか分からないが力になりたい」と語った。《共同通信》
◇
日1―0西
日本ハムが0―0の九回2死三塁から水野の適時打でサヨナラ勝ちした。伊藤は球威ある速球を軸に4安打10奪三振で投げ切り、今季3度目の完封でリーグ単独トップの12勝目を挙げた。西武は3年ぶりの最下位が決まった。
楽1―4ソ
ソフトバンクが2連勝とした。一回に栗原と近藤の適時打で2点を先取し、2―1の五回に山川が31号2ランを放ってリードを広げた。石川が七回途中1失点にまとめて5勝目。楽天は古謝が7回4失点で6敗目を喫した。
オ1―4ロ
ロッテが快勝。唐川は5回1失点で無傷の3勝目を挙げた。0―1の四回にソトのソロ本塁打、安田の適時打などで3得点と逆転し、五回はソトの2打席連続となる一発で加点。オリックスはリーグ4連覇の可能性がなくなった。
中3―1ヤ
中日の高橋宏が12勝目を挙げた。球に力があり、8回を1失点と危なげなかった。打線は三回に川越が3ランを放った。マルティネスは38セーブ目。ヤクルトは村上の本塁打による1点止まり。ヤフーレは援護がなく10敗目を喫した。
神7―2D
阪神が快勝した。2―2の五回に森下の14号ソロで勝ち越し。六回は近本と中野の連続適時打でリードを広げた。5回2失点の青柳は4月以来の2勝目。DeNAは東が六回途中までに10安打を浴びて、5失点と崩れた。
広1―6巨
巨人の菅野が5回1安打無失点で14勝目を挙げた。打線は一回に坂本のソロで先制。六回に門脇の2点二塁打、代打秋広の適時打で3得点。門脇は七回の適時打で計3打点。広島は六回に1点を返しただけで森下を援護できなかった。《共同通信》
【サッカー】
米国とカナダ、メキシコで共催されるサッカーの2026年ワールドカップ(W杯)北中米3カ国大会のアジア最終予選は10日、バーレーンのリファーで行われ、C組第2戦で8大会連続の出場を目指す日本はバーレーンに5―0で快勝して2連勝を飾り、勝ち点6とした。バーレーンは1勝1敗で同3。
世界ランキング18位の日本は前半に上田(フェイエノールト)のPKで先制。後半開始早々に上田が追加点を挙げると、さらに守田(スポルティング)の2得点などで同80位のバーレーンを突き放した。
最終予選は18チームがA―C組に分かれ、各組2位までが出場権を獲得。3、4位はプレーオフに回る。《共同通信》
【JR貨物】データ改ざん
JR貨物は10日、列車の車輪に車軸を通す作業で、日本産業規格(JIS)で定められた基準値を超える圧力をかけていたのにデータを改ざんするなどの不正があったと発表した。不正を確認するなどした機関車4両と貨車560両の運用を停止する。コンテナ輸送力の約1割に相当するといい、使える列車の積載量を増やすなどして荷主への影響を防ぐという。
国土交通省は10日、同社の輪西車両所(北海道室蘭市)、川崎車両所(川崎市)、広島車両所(広島市)の3カ所に鉄道事業法に基づき、11日午後に立ち入り検査すると明らかにした。同社に対し、20日までに全車両を調査して報告することなども求めた。《共同通信》
【東京株式市場】
10日の東京株式市場は、日経平均株価(225種)が6営業日続落した。米国の重要統計発表を前に、積極的に買い進める材料に乏しかった。
終値は前日比56円59銭安の3万6159円16銭。東証株価指数(TOPIX)は3.19ポイント安の2576.54。出来高は約17億1349万株だった。《共同通信》
【政府】能登復興に予備費1088億円
政府は10日、能登半島地震からの復旧・復興に向け、2024年度予算の予備費から1088億円を支出すると閣議決定した。インフラ復旧や農林漁業者への支援に充てる。能登半島地震に関する予備費支出は第6弾で、総額は約6600億円となる。
第6弾の内訳は、公共施設や道路などの復旧に960億円、農林漁業者支援に75億円、被災世帯の住宅などの再建支援に53億円。
閣議後には復旧・復興支援本部の会合が開かれ、岸田文雄首相が「被災者の生活やなりわいの再建が本格化してきている。この動きをしっかりと後押しし、創造的復興に向けた取り組みを加速させる」と強調した。《共同通信》
【公明党・山口那津男代表】退任表明
公明党の山口那津男代表(72)は10日の記者会見で、18日告示の代表選に立候補せず退任する意向を表明した。「よわい70を超えた私としては、次の世代にバトンを譲るべきだと決断した」と述べた。2009年から8期務め、12年の自民、公明政権復帰に尽力した。公明代表の交代は15年ぶりとなる。
後任の代表に関しては明言を避けた上で、有力視される石井啓一幹事長(66)について「代表を支える大きな役割を果たしてもらった。能力、見識は十分備わっている」と語った。代表選は石井氏が出馬意向を固めたほかに動きはなく、18日に石井氏の新代表就任が決まり、28日の党大会で承認される見通しだ。
山口氏は会見で、岸田文雄首相の党総裁選不出馬に触れ「刷新を図ろうという決断には、私も突き動かされるものを感じた」と語った。自民党総裁選や立憲民主党代表選、欧米の動向に触れ「国内外の政治の世界で世代交代の波が押し寄せている」と強調した。
公明党内で「中堅・若手の人材が育ち、新しい陣容を整える状況が来た」と説明した。《共同通信》
【自民党総裁選】
自民党の加藤勝信元官房長官(68)は10日、国会内で記者会見し、党総裁選への立候補を正式表明した。「国民の所得倍増を最優先で推し進めたい」と強調した。上川陽子外相(71)は推薦人20人を確保したと明らかにした。11日に会見を行う。野田聖子元総務相(64)、斎藤健経済産業相(65)の陣営は一本化を模索したが不調に終わった。野田氏は出馬を断念する方針を固め、小泉進次郎元環境相(43)の支援に回る。斎藤氏の出馬も困難との見方が広がった。
総裁選は12日の告示を控え、構図が固まりつつある。
加藤氏で名乗りを上げたのは8人目。国民の所得倍増のほか、給食費、子どもの医療費、出産費の負担をなくす「三つのゼロ」の実現も訴えた。派閥裏金事件を巡り、政治資金収支報告書への不記載相当額を国庫に返納する手続きを検討すべきだと言明。「大胆な補正予算」を編成して早期成立を目指すとした。
会見後、衆院解散・総選挙の時期に関し「できるだけ早く国民の信任を受ける選挙をしていくことは必要だ」と記者団に語った。秋に衆院を解散しても補正編成に影響しないとの認識を示した。《共同通信》
【独・フォルクスワーゲン】雇用保障協定を解消
ドイツ自動車大手フォルクスワーゲン(VW)は10日、2029年まで雇用を保障するという労働組合との協定を解消すると明らかにした。30年間続いた取り決めは24年末で終了する。6カ月間は雇用の保障が続くが、25年半ば以降は事業運営上の理由による従業員の解雇も可能になる。
VWは中国市場での競争激化や、電気自動車(EV)の販売失速で経営が悪化している。人員削減や工場閉鎖といった抜本的なリストラ策を検討し、立て直しを目指す。
VWは10日、組合側に対し、協定の解消を通知した。VWで人事を担当する幹部は声明で「競争力のある水準までドイツ国内のコストを削減し、新技術や新製品に投資できるようにする」と述べた。《共同通信》
【ウクライナ侵攻】
ウクライナのシュミハリ首相は10日の記者会見で、ゼレンスキー大統領が提唱する和平案を協議する「世界平和サミット」の第2回会合に150カ国以上が参加することを期待すると述べた。6月にスイスで開かれた初会合には計100の国・国際機関が代表を派遣しており、参加国の大幅増を目指す。
ロシアは初会合に招かれなかったが、ウクライナは第2回会合にロシアを参加させたい考え。年内にも開催したい意向だ。ゼレンスキー政権としては和平案に賛同する国数をできるだけ増やしてロシアに圧力をかけ、自らの望む形で戦争終結を図りたい考えだ。《共同通信》
【米大統領選】
米大統領選に向け、民主党候補ハリス副大統領(59)と共和党候補トランプ前大統領(78)は10日夜(日本時間11日午前)、初のテレビ討論会で直接対決に臨んだ。国民の関心が高い経済や移民問題で激しい応酬になり、ハリス氏は人工妊娠中絶の是非や議会襲撃事件を巡る姿勢を追及。トランプ氏は守勢に回った。
支持率が拮抗する中、ハリス氏は初舞台をそつなく乗り切り、終盤戦へ弾みをつけた。一方、トランプ氏はバイデン大統領(81)を撤退に追い込んだ6月の討論会から一転、攻め手を欠き、たびたび議論から脱線した。
CNNテレビの緊急世論調査によると、ハリス氏が勝者と答えた人は63%、トランプ氏は37%だった。
ハリス氏は、トランプ氏が中絶の権利を奪ったと非難。議会襲撃を含む複数の事件で起訴されており「民主主義に対し最悪の攻撃を仕掛けた」と述べた。
トランプ氏は「インフレは米史上最悪だ」と批判。「数百万人が米国に流入し、仕事を奪い、街を乗っ取っている」として不法移民に対しても無策だと訴えた。《共同通信》
【MLB】
米大リーグは10日、各地で行われ、ロサンゼルスでのドジャース―カブスに4人の日本人選手が出場、右肩を痛めていたドジャースの山本が先発で復帰し4回4安打1失点、8三振だった。先発で投げ合ったカブスの今永は7回7安打3失点で13勝目(3敗)を挙げた。
指名打者で出場したドジャース大谷は4打数無安打、カブス鈴木は5打数3安打1打点。6―3で勝ったカブスは3連勝。
パドレスのダルビッシュはマリナーズ戦に先発し、5回7安打2失点で復帰後初勝利の今季5勝目(3敗)。日米通算201勝とし、野茂に並んだ。レッドソックスの吉田はオリオールズ戦で4打数1安打1打点。《共同通信》