令和1639日目

2023/10/25

【最高裁】生殖不能手術要件は「違憲」

性同一性障害の人が戸籍上の性別を変更する際に生殖能力をなくす手術が必要だとする法律の規定の合憲性が争われた家事審判の特別抗告審で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、規定を「違憲」と判断した。裁判官15人全員一致の結論。4年前に「合憲」とした最高裁判断を変更。国は規定の見直しを迫られることになる。最高裁が法令を違憲としたのは12例目。

性同一性障害特例法は、複数の医師から性同一性障害の診断を受けた上で、①18歳以上②結婚していない③未成年の子がいない④生殖腺がないか生殖機能を永続的に欠く状態⑤変更後の性別の性器に似た外観を備えている-の5つの要件を全て満たせば、性別変更できると定めている。

④を満たすには精巣や卵巣を摘出して生殖能力をなくす手術が欠かせず、⑤についても外観の手術が必要となるケースが多いとされる。

家事審判の申し立て人は、戸籍上は男性だが性自認は女性の社会人。手術は心身や経済的な負担が大きく、ホルモン治療などにより手術なしでも要件を満たしていると訴えた。1、2審段階では④の規定を理由に性別変更を認めず、⑤については判断していなかった。

大法廷は25日付の決定で、④の規定について違憲と判断。⑤については憲法適合性を判断せず、審理を2審に差し戻した。

④の規定を巡っては、最高裁第2小法廷が平成31年1月、手術せずに性別変更前の生殖機能で子が生まれると「社会に混乱を生じさせかねない」として「現時点では合憲」と指摘。ただ「社会の変化などに応じ変わりうる」としていた。

今月に入り、女性から男性への性別変更を求めた別の家事審判で静岡家裁浜松支部が④の規定を違憲とする初の司法判断を出していたが、下級審への拘束力はなく、15人の裁判官全員で審理する最高裁大法廷の判断が注目されていた。《産経新聞》

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【プロ野球・25日】

楽天・松井裕樹投手が米リーグ挑戦へ

通算236セーブの実績を持つ楽天の松井裕樹投手が25日、今季取得した海外フリーエージェント(FA)権を行使する意思を球団に伝えた。森井誠之球団社長が明らかにした。30日に28歳となる左投手から米大リーグ挑戦への強い意欲を伝えられたそうで「海外にすごくチャレンジしたい、この年齢がチャンスという話だった」と語った。

快速球と鋭い変化球を武器に高い奪三振率を誇る。プロ入りから大きなけがもなく、10年間で通算501試合に登板。複数のメジャー球団から興味を示されている。

楽天は残留を求めて話し合いを重ねてきた。森井球団社長は「挑戦したいという思いには応えてあげたい」と話した。《共同通信》

【マンダム】新制汗剤を発売へ

マンダムと大阪大は25日、汗をかく組織自体を眠らせ、根本から発汗を抑える効果的な成分を発見したと発表した。従来の制汗剤は汗の出口にふたをする仕組みだが、持続性に難点があった。マンダムは研究を基に発汗自体を抑える次世代の制汗剤を開発し、来春の発売を目指す。

汗は、皮膚にある汗腺が収縮することで分泌される。研究では、汗腺の細胞間にあるタンパク質が収縮に関与していることを解明。生薬から抽出される成分「グリチルリチン酸モノアンモニウム(GMA)」が、収縮運動を阻害することを発見した。

制汗剤のサンプル品の実験では、運動時の発汗を平均で約60%抑制されることを確認したという。《共同通信》

【東京株式市場】

25日の東京株式市場の日経平均株価(225種)は続伸した。終値は前日比207円57銭高の3万1269円92銭。前日の米株高の流れを受けて半導体関連株を中心に買い注文が膨らみ、前日に下落した割安感のある銘柄を買い戻す動きも出た。ただ、今週以降続く決算発表で各企業の業績を見極めたいとの慎重姿勢から取引終了にかけて上げ幅を縮めた。

東証株価指数(TOPIX)は13.67ポイント高の2254.40。出来高は約12億6300万株だった。 《共同通信》

【日・デンマーク首脳会談】

岸田文雄首相は25日、来日したデンマークのフレデリクセン首相と官邸で会談した。イスラエル軍とイスラム組織ハマスの戦闘で悪化するパレスチナ自治区ガザの人道状況改善に向けた緊密な連携を確認。安全保障や経済、気候変動などの分野で協力強化を申し合わせ、共同声明を発表した。

会談後の共同記者発表で、岸田氏はハマスの攻撃を「テロ」と非難し「ガザの人道状況の改善は急務だ」と強調。フレデリクセン氏も「中東でテロが再び醜い姿を見せている。人権や民主主義への挑戦だ」と述べた。

両氏はロシアのウクライナ侵攻を巡り、対ロ制裁やウクライナ支援を結束して継続する方針で一致した。 《共同通信》

【米国】下院議長にジョンソン氏

米下院は25日、多数派共和党のマイク・ジョンソン議員(51)を議長に選出した。トランプ前大統領も支持していた。マッカーシー前議長が3日に史上初めて解任されてから約3週間ぶりに議事進行が可能になる。ジョンソン氏は保守派で、トランプ氏が敗北した2020年大統領選の不正を主張していた。民主党に対決姿勢を取るとみられる。

下院議長は大統領権限の継承順位が副大統領に次ぐ2位の要職。ジョンソン氏に先立ち共和党候補となった3人は党内をまとめきれず、撤退していた。下院の勢力は民主党と拮抗し、わずかな造反で法案を通せないため、ジョンソン氏は難しいかじ取りを迫られる。

ジョンソン氏は選出後の演説で、イスラエル支援を進める考えを表明する一方、ロシアの侵攻が長期化するウクライナへの支援については言及しなかった。バイデン政権が要求する予算の内容を精査するとみられる。

議長不在が長引いた下院の機能を回復すると強調し、下院民主党トップのジェフリーズ院内総務に「合意点を見いだしたい」と述べた。《共同通信》

【イスラエル・パレスチナ情勢】

国連とイスラエル、対立深まる

国連のグテレス事務総長は25日、ニューヨークの国連本部で記者団に、自身の発言をイスラエル側が「イスラム組織ハマスのテロを容認している」と批判したことに「誤解だ」と反論した。イスラエル側は「発言の撤回も謝罪もしなかった」として再び辞任を要求。国連当局者への査証(ビザ)発給制限も示唆し、対立が深まっている。

グテレス氏は24日の安全保障理事会の会合で「パレスチナ人は56年間息の詰まる占領下に置かれてきた」と述べ、ハマスの攻撃の背景にイスラエルの占領政策があると指摘していた。《共同通信》

【ウクライナ侵攻】

ロシア軍、原発周辺に攻撃

ウクライナ・エネルギー省は25日、同日未明に西部のフメリニツキー原発周辺にロシア軍の攻撃があり、管理棟の窓が破損するなどの被害が出たと発表した。送電線が損傷し、周辺で停電も発生したという。原子炉への被害の情報はない。

同原発が立地するフメリニツキー州の当局者は25日、撃墜されたロシア軍のイラン製無人機シャヘドの残骸が同州のインフラ施設の敷地内に落下し、周辺住民ら少なくとも16人が負傷したと明らかにした。

米シンクタンク、戦争研究所は24日、ロシア軍が国産の新型長距離無人機イタルマスとその派生型をウクライナ・キーウ(キエフ)州で初使用したとの分析を発表した。 《共同通信》

【米・メーン州】ボウリング場で銃乱射

米東部メーン州ルイストンで25日夜、男が銃を乱射し、CNNテレビは少なくとも22人が死亡、50〜60人が負傷したと伝えた。容疑者は逃走中で、警察が行方を追っている。

銃撃が起きたのは複数の場所で、ボウリング場や飲食店などとみられる。当局はライフル銃を持った容疑者の男と車の写真を公開し、重武装していると警告するとともに情報提供を求めた。住民に安全な場所へ避難し、ドアを施錠するなど安全対策を取るよう警戒を呼びかけた。

警察は重要参考人として40歳の男の氏名を公開。容疑者とみられる。AP通信によると、男は銃器取り扱いの指導員で、精神疾患の医療施設で最近治療を受けていたという。

ルイストンはボストンの北約200キロにあり、人口約3万8千人。CNNは地元住民らが安全な場所を求め道路を走って逃げる様子を伝えた。病院には多数の救急車が止まり、負傷者らを搬送したとみられる。

ホワイトハウスによると、バイデン大統領はメーン州のミルズ知事らと電話し、事件への対応を全力で支援すると伝えた。

米東部メーン州ルイストンで25日にボウリング場と飲食店で男が銃を乱射した事件で、ミルズ州知事は26日、死者は18人、負傷者は13人に上ったと記者会見で明らかにした。容疑者の男は逃走中。警察は殺人容疑で逮捕状を取り、行方を追っている。バイデン大統領は、銃規制強化を進める必要性を訴えた。

警察はライフル銃を持った男の写真を公開しており、殺傷能力の高い銃が犯行に使われたとみられる。米メディアによると、男は陸軍予備役兵のロバート・カード容疑者(40)。車が東隣の市リスボンで発見された。付近に潜伏している可能性があり、警察は「武装しており危険だ」と注意を呼びかけた。《共同通信》

18人が死亡した米東部メーン州ルイストンの銃乱射事件で、ミルズ州知事は27日、殺人容疑の逮捕状を取って行方を追っていたロバート・カード容疑者(40)が同州リスボンで遺体で見つかったと発表した。CNNテレビによると、頭部に銃弾を受けた痕があり、自殺とみられる。

ルイストンから約13キロ離れた森の中で見つかった。カード容疑者が最近解雇されたリサイクルセンターの近くだった。警察はカード容疑者がすでに死亡している可能性も考慮し、27日は同州の川を潜水士や音波探知機(ソナー)で捜索していた。

州当局は27日、犠牲者は14〜76歳の男女18人だったとして氏名を公表した。《共同通信》

【津島雄二さん】死去

厚相などを務めた元自民党衆院議員の津島雄二氏が25日午後7時35分、老衰のため東京都内の病院で死去した。93歳。東京都出身。

大蔵官僚から転身し、1976年の衆院選で初当選。連続11期務めた。94年の自民、社会、新党さきがけ3党による連立に反対し、海部俊樹元首相を推して自民党を離党。95年に復党した。厚生労働行政に精通し、厚相を2度経験。党税制調査会長にも就いた。

2005年には、日本歯科医師連盟からの1億円献金隠し事件を受け空席だった自民党旧橋本派(平成研究会)の会長職を継承。津島派とし、政界を引退する09年まで率いた。

作家の太宰治の娘婿としても知られる。《共同通信》