令和486日目

2020/08/28

【安倍晋三首相】辞意表明

安倍晋三首相は28日、官邸で開いた記者会見で、辞任する意向を表明した。持病の潰瘍性大腸炎が再発したとし、「国民の負託に自信を持ってこたえられる状態でなくなった以上、首相の地位にあり続けるべきではないと判断した」と述べた。歴代最長を誇った政権は平成24年12月の第2次内閣発足から約7年8カ月で幕を閉じる。自民党は9月にも後任を選ぶ党総裁選を行うが、候補として菅義偉官房長官や石破茂元幹事長、岸田文雄政調会長らの名が浮上している。

首相の説明によると、6月の人間ドックで潰瘍性大腸炎の再発の兆候が見つかり、7月中旬頃から体調に異変が生じた。今月上旬に再発が確認され、慶応大病院を受診した24日に辞任を決断したという。

首相は、新型コロナウイルス対策を進める中で辞任することについて「国民に心よりおわびを申し上げる」と謝罪した。残された課題として北朝鮮による日本人拉致事件とロシアとの北方領土交渉、憲法改正を挙げ、「拉致問題をこの手で解決できなかったことは痛恨の極みだ」と語った。

この時期での辞任を決断した理由として、新型コロナ対策に一定のめどがついたことも挙げた。首相は「7月以降の感染拡大が減少傾向へと転じた。冬を見据え、対応策をとりまとめることができたことから、新体制に移行するのであればこのタイミングしかないと判断した」と述べた。

後任を選ぶ党総裁選は「総裁を辞めていく立場であり、次の総裁選に影響力を行使しようとは全く考えていない」と述べ、意中の候補を言及しなかった。ただ、首相に必要な資質として「しっかりとしたビジョンを持ち、責任感と情熱を持った方だ。チーム力も重要ではないか」と語った。

安倍政権の成果として、東日本大震災からの復興や雇用創出、幼児教育・保育の無償化などを挙げた。外交・安全保障分野では集団的自衛権の限定行使を可能にする安全保障関連法などを挙げた。

首相は職務臨時代理を置かず、新首相が選出されるまで公務に当たる。来年10月に任期満了となる次期衆院選に関しては「有権者が判断することだが、一議員として仕事をしていきたい」と意欲を示した。

首相は平成18年9月に第1次内閣を発足させたが、潰瘍性大腸炎が悪化して約1年で退陣した。しかし24年12月に首相に返り咲き、今月24日には連続在職日数で歴代最長になった。《産経新聞》

紺色のスーツ姿で記者会見場に姿を見せた安倍晋三首相は、これまでと変わらない様子で壇上に歩を進めた。マスクを外した安倍首相は一呼吸置き、新型コロナウイルス対応への振り返りから会見を始めた。

「1月から正体不明の敵と悪戦苦闘し、国民の命を守るため、その時々の知見の中で最善の努力を重ねてきたつもりだ」。言葉を区切りながら説明を続け、インフルエンザの流行が見込まれる冬に向け、「重症化リスクが高い人に重点を置いた対策に転換する必要がある」と強調した。

会見では新型コロナ対策に続き、北朝鮮のミサイル開発という安全保障問題について触れた後、「私自身の健康上の問題をお話しさせていただく」と、持病の潰瘍(かいよう)性大腸炎に踏み込んだ。

「先月中ごろから体調に異変が生じて体力を消耗する状況になり、8月上旬には再発が確認された。新しい薬を投与するが、継続的な処方が必要になる」。厳しい表情のまま、一言一言をかみしめるように言葉を続けた。

「政治において最も重要なのは結果を出すこと。政権発足以来7年8カ月、結果を出すために全身全霊を傾けてきたが、体力が万全ではないという苦痛の中、大切な政治判断を誤ること、結果を出せないことがあってはならない。総理大臣の職を辞することといたします」

安倍首相は、新型コロナ感染拡大傾向が落ち着き、冬に向けた対策を取りまとめたこの時期での辞任が最良と判断したといい、「新体制に移行するのであればこのタイミングしかない」と語った。

記者からは病状や辞任の決断についての質問が相次いだ。「政治的空白を生まないために判断した。検査を受けた今週の月曜日だ」と明かした。また、平成19年の第1次政権での電撃辞任を踏まえ、批判は甘んじて受けるとし、「もちろん、もう少しできないかと葛藤がなかったわけではないが、万が一にも同じことをしてはならないと判断した」とも述べた。

辞意を自身の口から説明した安倍首相の表情には余裕が生まれたが、北朝鮮の拉致問題については悔しさをにじませ、「最善の努力をしてきたが、(拉致被害者の)家族にとっては結果が出ていない」と声を上ずらせた。

安倍首相は首相連続在職日数が歴代最長になるなど「一強」時代が長く続き、新型コロナ対応のPCR検査件数の伸び悩みや、「アベノマスク」と揶揄(やゆ)されたマスク配布、「桜を見る会」といった問題で批判を浴びた。記者からの「政権の私物化という指摘は国民の誤解か」との問いに安倍首相は「私物化したつもりはない。誤解を受けたのなら反省しないといけない」と淡々と返答した。

来夏の東京五輪・パラリンピックを首相として迎えることはなくなったが、「ロードマップ(行程表)に沿って準備して開催国の責任を果たしたい。次のリーダーもそう考えると思う」と会見を締めくくった。《産経新聞》

与党は28日、安倍晋三首相による突然の辞意表明に「驚愕している」(自民党の稲田朋美幹事長代行)と動揺が広がる一方、歴代最長政権の成果に評価の声が相次いだ。二階俊博幹事長は後継に関し「首相の実績を汚さず、やがて上回る人をできるだけ早期に選ぶ」と強調した。

公明党の山口那津男代表は、首相から辞意を伝えられた際「これまで一緒に努力してきたことが続けられなくなり、非常に残念だ」と答えた、と記者団に説明した。

自民党役員は緊急会合で、首相にそろって謝意を伝えた。二階氏は「健康が理由とはいえ、このような事態を招かざるを得なかったのは本当に残念だ」と記者団に述べた。《共同通信》

台湾の蔡英文総統は28日、安倍晋三首相の辞意表明を受け「安倍総理は在任中において台日関係に多大なる貢献をされ、今後どんな立場においても台湾にとってもっとも大事な友人であります。これからも、ともに台日関係をさらに強化していきたいと思います」とツイッターに日本語で投稿した。

蔡氏は「どうぞお体を大事に、治療によって体調が万全になるように祈っております」とも書き込み、安倍首相の体調悪化を気遣った。

台湾メディアは辞意表明を日本の報道を引用して速報で伝えた。《共同通信》

インドのモディ首相は28日、安倍晋三首相の辞任表明を受け、「親愛なる友人安倍晋三。あなたのリーダーシップと献身によって、インドと日本の連携はこれまでにないほど深く、強くなった。早い回復を祈っている」とツイートした。

両首脳は毎年、相互訪問を続けて会談を行っていた。2018年に安倍氏は来日したモディ氏を外国要人として初めて山梨県内の別荘に招くなど、良好な関係を築いていた。《産経新聞》

オーストラリアのモリソン首相は28日、自身のツイッターで、辞任を表明した安倍晋三首相について触れ、「豪州は真の友人である安倍氏に感謝する。安倍氏のリーダーシップ、見識、寛大さ、そしてビジョンは、地域や世界の平和、自由、繁栄を守ってきた」と称えた。

モリソン氏は「豪州と日本はかつてないほど親密になったが、これは安倍氏の謙虚さと誠実さによるものが大きい」ともツイート。2018年に北部ダーウィンで、安倍氏とともに旧日本軍の空爆による犠牲者の慰霊碑に献花したことを「決して忘れないだろう」と振り返った。《産経新聞》

欧州連合(EU)の議長国ドイツのメルケル首相は28日、安倍晋三首相の辞任表明を受け、「辞任は残念だ。われわれは共によく働いた。安倍首相は常に、われわれにとって共通の価値と多国間主義を掲げてきた」と述べた。メルケル首相の報道官がツイッターで発信した。《産経新聞》

ジョンソン英首相は28日、自身のツイッターで、辞任を表明した安倍晋三首相に向けた声明を発表し、「日本の首相として、日本と世界のために偉大な業績を残した」と称えた。「(安倍首相の)指揮の下、日英関係は貿易、防衛、文化の面で強化した」と指摘し、「長年の功績に感謝するとともに、健康をお祈りする」とした。《産経新聞》

トルコのチャブシオール外相は28日、安倍晋三首相の辞意表明を受け、ツイッターに「トルコと日本の関係発展に尽力された」と感謝を表明した。体調悪化での辞意表明を「残念に思う」と述べ、早期回復を願うとした。トルコ語のほか、日本語でも投稿した。

トルコは親日国と言われ、安倍首相とエルドアン大統領はたびたび首脳会談を行ってきた。《共同通信》

東京五輪・パラリンピックを来夏に控える中での安倍晋三首相の辞任表明を受け、国際オリンピック委員会(IOC)のバッハ会長は28日、「首相は強力かつ信頼できるパートナーだった。新型コロナという最も困難な状況で、1年遅れでも(延期開催の)解決策を見いだせた。日本中、全世界の選手が感謝している」との談話を発表した。

国際パラリンピック委員会のパーソンズ会長は「安倍首相の後任と協力し、21年パラが記憶に残り、人生を変えるような大会となるよう準備していく」と表明。「リオ五輪の閉会式での、スーパーマリオに扮した登場を忘れる人はいないだろう」と述べた。

立憲民主党の石垣のり子参院議員は28日、自身のツイッターで、持病の潰瘍性大腸炎を理由に辞任を表明した安倍晋三首相に関し「大事な時に体を壊す癖がある危機管理能力のない人物」などと投稿した。潰瘍性大腸炎の患者に対する中傷と受け取られかねず、石垣氏のツイッターには「病気と闘っている人への侮辱だ」などの批判が殺到した。

枝野幸男代表は「適切ではないと受け止めた」と記者団に述べた。福山哲郎幹事長は石垣氏を呼び、対応を検討するよう指示した。

石垣氏は同じ投稿で「総理といえども『働く人』。健康を理由とした辞職は当然の権利。回復をお祈り致します」とも書き込んでいた。《共同通信》




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【日経平均終値】2万2882円65銭

28日の東京株式市場の日経平均株価(225種)は続落した。安倍晋三首相が辞任する意向が伝わったことで、今後の政治情勢が不透明になることへの不安から乱高下した。終値は前日比326円21銭安の2万2882円65銭と、節目の2万3000円を割り込み、約1週間ぶりの安値を付けた。

東証株価指数(TOPIX)は11.02ポイント安の1604.87。出来高は約16億6600万株。

午後の取引時間中に安倍首相が辞任するとの意向が伝わり、平均株価は一気に600円余り下落した。その後は買い戻されて下げ幅を縮小した。《共同通信》

【COVID-19】国内感染新たに877人

国内では28日、新型コロナウイルスの新規感染者が36都道府県と空港検疫で計877人確認された。死者は、埼玉や大阪など8都府県で計20人だった。

東京都内では、新たに226人の感染が確認された。1日当たりの感染者数が200人を上回るのは3日連続で、直近1週間の平均陽性率は4・5%だった。感染経路が判明している人のうち最も多いのは家庭内感染で39人。経路が不明な人は138人と全体の6割超を占めた。

大阪府では106人の感染が判明。70~90歳代の男女9人の死亡が確認され、1日としては過去最多となった。

沖縄県では、新たに43人の感染が確認された。玉城デニー知事は、29日までとしていた県独自の緊急事態宣言の期間について、来月5日まで再延長すると発表した。《読売新聞》

【プロ野球】

ソ9―1日(28日) ソフトバンクが6連勝

ソフトバンクが今季初の6連勝。0―1の一回に栗原の2ランなど6安打を集めて5点を奪い逆転。二回は柳田の19号2ラン、六回に栗原の11号ソロで突き放した。今季初登板の武田が7回1失点で白星。日本ハムは金子が誤算だった。

オ3―5ロ(28日) ロッテ、3本塁打で5得点

ロッテが3本塁打で5得点を挙げた。一回に中村奨の5号ソロで先制し、マーティンが四回に同点の15号ソロ、五回に勝ち越し3ランを放った。石川が6回3失点で5勝目をマーク。益田は18セーブ。オリックスは4連敗。

楽2―1西(28日) 楽天が競り勝つ

楽天が競り勝った。五回に1点を先制されたが、その裏に岡島の適時打で追い付き、足立の併殺打の間に1点を勝ち越した。則本昂が6回1失点で5勝目を挙げた。西武はニールが6回2失点と粘ったが、打線が援護できなかった。

広4―3神(28日) 上本がサヨナラ打

広島が今季初のサヨナラ勝ち。3―3と追い付かれた直後の九回、1死一、二塁で上本が中越えへプロ初のサヨナラ打を放った。西勇が3点を先行された阪神は大山の一発などで追い上げて粘ったが、岩崎が打たれて3連勝で止まった。

D6―2ヤ(28日) DeNAが快勝

DeNAが快勝した。三回にソトと宮崎の適時打で2点を先制。1点差とされた七回に佐野の10号3ランなどで4点を奪って突き放した。ピープルズは6回無失点で2勝目。ヤクルトは吉田喜の好投を援護できず4連敗を喫した。

巨3―5中(28日) 中日が逆転勝ち

中日が逆転勝ちで連敗を3で止めた。0―3の六回に代打堂上の適時二塁打などで3点を挙げて追い付き、七回に阿部の2点二塁打で勝ち越した。3番手の岡田が1回無失点で2勝目。巨人は投打がかみ合わず、連勝が3で止まった。

【岸部四郎さん】死去

グループサウンズ、タイガースのメンバーとしてデビューし、その後、司会者や俳優として活躍した岸部四郎さんが8月28日に急性心不全で亡くなっていたことが分かった。71歳だった。

京都市出身。兄は、俳優の岸部一徳さん。一徳さんが参加していたタイガースに1969年加入。沢田研二さんらと人気ナンバーワンのグループで活躍した。

71年のタイガース解散後は俳優に転じ、78年に沙悟浄を演じたテレビドラマ「西遊記」が人気を博した。またワイドショー「ルックルックこんにちは」の司会を務めた。98年に借金問題が明らかになり番組を降板。その後、脳出血で入院し、パーキンソン病も患い、表舞台から遠ざかっていた。《読売新聞》



8月28日 その日のできごと(何の日)