平成8392日目
2011/12/30
【政府】消費増税案を決定
政府は30日、社会保障と税の一体改革の関係5閣僚会合を開き、消費税率を2014年4月に8%、15年10月に10%と2段階で引き上げることを柱とした一体改革大綱素案の「政府案」を決定した。富裕層に限定した所得税の最高税率引き上げや低所得者の国民健康保険料軽減などを盛り込むことで、格差是正に取り組む姿勢も示し、増税に理解を求める考えだ。
野田佳彦首相は、同日夕、記者団に「先送りできない課題だ。野党に真摯に協力を呼び掛ける」と述べ、来年1月の第1週に政府、与党の社会保障改革本部で大綱素案を正式決定する考えを表明。3月末までに消費税増税の関連法案を国会に提出する方針だ。
新たに決定した政府案の税制部分では、今後5年をめどに「次の改革」について法制上の措置を講じると関連法案の付則に書き込むことも明記。政府、与党内には、消費税率を将来的に15〜20%に上げる必要があるとの指摘があり、さらなる増税を布石を打った形だ。
税収の地方への配分については、8%への増税時に0.92%分、10%時点では1.54%とした。
所得の低い人ほど負担感が増す「逆進性」への対策として、税金の還付と現金給付を組み合わせた「給付付き税額控除」を導入。ただ、共通番号制度の定着後に実施するとし、それまでは「簡素な給付措置」として現金支給を含め検討する。
消費税の単一税率を維持し、食料品などの「軽減税率」導入は見送る。ただ、住宅取得では「財源も含め総合的に検討」として、負担緩和の余地を残した。
増税が景気を悪化させかねないとの民主党内の懸念に配慮し、経済の急変動時には増税を停止する規定を法案に盛り込む。議員定数や公務員人権費の削減などを実施した上で増税する方針も示した。《共同通信》
【第53回日本レコード大賞】AKB48「フライングゲット」
第53回日本レコード大賞(日本作曲家協会など主催)の最終審査会が30日、東京都渋谷区の新国立劇場で開かれ、大賞は人気アイドルグループ、AKB48の「フライングゲット」に決まった。初受賞となったAKB48は、「フライングゲット」を含め今年発表したシングル5曲がすべてミリオンセラーになった。
最優秀新人賞は、9月に「More Kiss」でデビューした女子中学生7人のアイドルグループ「Fairies(フェアリーズ)」が選ばれた。《共同通信》
【J1・横浜マリノス】木村和司監督を解任
サッカーのJ1横浜F・マリノス(横浜M)は30日、木村和司監督(53)と今季限りで契約を解除し、樋口靖洋コーチ(50)が監督に昇格すると発表した。
横浜Mは、J2京都に敗れた29日の天皇杯全日本選手権準決勝後に解任を通告した。
30日に横浜市内で取材に応じた木村監督は、「タイトルを取らせてやりたかった。(選手の良さを)引き出してやりたかった。今シーズンは結果にこだわりすぎて、面白いサッカーができなかった。悔いが残る」などと話した。
嘉悦朗社長は「結果は残しているが、内容をよく見ると大きな前進、積み上げがなかった」などと解任の理由を説明。木村監督の下でコーチを2年務めた樋口氏を昇格させることについては「継続性が大事。やろうとしていたサッカーの共通理解はある」と述べた。
木村監督は就任2年目で、チームとはあと2年の契約が残っていた。昨季はリーグ8位、今季は5位で、天皇杯も敗退し、アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)出場を逃した。
嘉悦社長は、ACL出場権を逃した場合は辞任すると明言していたが、自身は続投し、来年の役員報酬を50%カットすることも明らかにした。《共同通信》
【高校サッカー】
第90回全国高校サッカー選手権は30日、東京・国立競技場で開幕し、開会式に続いて行われた1回戦で3大会ぶり4度目出場の国学院久我山(東京B)が11大会ぶり13度目出場の東海大五(福岡)を2−1で下し、2回戦に進んだ。国学院久我山は1−1の後半にFW右高が決勝点を挙げた。《共同通信》
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東日本大震災で被災した岩手、宮城、福島の代表校が、開会式の入場行進で復興支援に感謝する横断幕を掲げた。「震災復興支援に対し感謝いたします」などと書かれていた盛岡商の藤村主将は「自分たちが(いろいろな人の)思いを背負ってやっていかなきゃと思います」と神妙な表情で話した。
震災で福島県郡山市の校舎や体育館の一部が半壊し、福島第1原発事故の影響も受けた尚志の三瓶主将は「今年は福島にとって異例の年。福島に勇気を与えるため、内容より結果にこだわっていきたい」と誓った。選手宣誓では奈良育英の山田主将も震災に触れ「人々は手を取り合い、助け合うことで前に進んでいきます」と訴えた。《共同通信》
【東証大納会】終値8455円35銭
今年最後の取引である大納会を迎えた30日の東京株式市場の日経平均株価(225種)は、前日比56円46銭高の8455円35銭で取引を終え、大納会の終値としては1982年の8016円67銭以来、29年ぶりの安値を記録した。
東日本大震災による被災や外国為替市場での歴史的な円高水準の定着、世界的な景気後退懸念などで投資家心理が冷え込み、株価を押し下げた。市場では欧州財政危機の長期化懸念が漂っており、来年も当分は厳しい相場環境が続きそうだ。
30日の東京市場の平均株価は、前日の米国の株式市場が上昇したことを好感して4日ぶりに反発した。出来高は約8億3800万株だった。《共同通信》