平成7825日目
2010/06/11
この日のできごと(何の日)
【菅直人首相】所信表明演説
平成22年6月11日、菅総理は衆議院・参議院の本会議で所信表明演説を行いました。《首相官邸》
菅直人首相は11日午後の衆院本会議で、就任後初の所信表明演説に臨んだ。「強い経済・財政・社会保障」の一体的実現に向けた決意を強調。税収増を目指し、超党派の国会議員による「財政健全化検討会議」の設置を提案した。沖縄の米軍普天間基地移設問題に関連して「日米同盟を外交の基軸にする」と明言、23日に沖縄を訪問し、糸満市で開く沖縄全戦没者追悼式に出席する意向を示した。
冒頭、鳩山前政権が「政治とカネ」や普天間問題で発足から1年もたたずに退陣したことに触れ「内閣の一員として責任を痛感している」と語った。菅政権の使命を「20年近く続く閉塞(へいそく)状況の打破と元気な日本の復活」と定め、「政治的リーダーシップを持った首相」という目標を打ち出して結んだ。
政策課題としては(1)戦後行政の大掃除(2)経済・財政・社会保障の一体的建て直し(3)責任感に立脚した外交・安全保障政策――の3点を掲げた。
経済・財政運営では、道路、港湾、空港などの巨額な公共事業でも、行き過ぎた市場原理主義に基づく経済政策でもない「第三の道」を目指すと宣言。「経済社会が抱える課題の解決を新たな需要や雇用創出のきっかけにし、それを成長につなげる」との方針を明らかにした。
財政健全化では直接消費税率の引き上げには言及しないものの「税制の抜本改革に着手することが不可避。将来の税制の全体像を早急に描く必要がある」と税制改革の必要性を力説した。財政再建には「与党・野党の壁を越えた国民的な議論が必要」と指摘し、「超党派の議員による『財政健全化検討会議』をつくり、建設的な議論をともに進める」と呼び掛けた。
環境、医療、アジア戦略、観光・地域活性化などに重点的に取り組む方針も示した。「2020年度までの年平均で名目3%、実質2%を上回る経済成長をめざす」と約束した。喫緊の課題としてデフレ脱却を掲げ「日本銀行と一体となって、強力かつ総合的な政策努力を行う」と訴えた。社会保障を充実させることで雇用を創出し、社会保障と経済成長の両立をめざす方針も示した。
行政改革では「事業仕分け」などを通じ、無駄遣いの根絶を徹底すると説明した。公務員制度の見直しや情報公開法の改正に取り組む方針も示した。郵政事業の見直しについては「全国において郵便局の基本的なサービスを一体的に提供し、現在の経営形態を再編するため、民主党と国民新党の合意に基づき、郵政改革法案の速やかな成立を期す」と決意を述べた。
外交分野では「世界平和という理想を求めつつ、『現実主義』を基調とした外交を推進すべきだ」との考えを示した。日米同盟を深化させる考えを示すとともに、「中国とは戦略的互恵関係を深め、韓国とは未来志向のパートナーシップを構築する」と力を込めた。
普天間問題では「普天間基地の移設・返還と一部海兵隊のグアム移転は何としても実現しなければならない」と述べた。沖縄の負担軽減に尽くすことも約束した。《日経新聞》
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菅直人首相は11日午後、辞任した国民新党代表の亀井静香前金融・郵政改革担当相の後任として、同党の自見庄三郎幹事長(64)を正式に任命した。自見氏を官邸に呼び就任を要請、自見氏は受諾した。
首相はこの後、記者団に「亀井氏の辞任は残念だが、国民新党との関係はしっかりと継続できると思っている」と連立政権の枠組み維持に自信をみせた。《共同通信》
第174回通常国会における菅内閣総理大臣所信表明演説-平成22年6月11日|政府インターネットテレビ
政府インターネットテレビの動画です。
口蹄疫対策本部
平成22年6月11日朝、菅総理は総理大臣官邸で、宮崎県内において口蹄疫の感染が拡大した事を受けて、第5回となる口蹄疫対策本部会合を開催しました。
会合の冒頭、菅総理は、「現状は、みなさんよくご存知のように新しい内閣になって残念ながら、さらに厳しい状況を迎えております。昨日、新たに宮崎県日向市、西都市及び宮崎市のワクチン接種区域外の農場で口蹄疫の発生が確認されました。これらは、川南町周辺の口蹄疫の発生地域が外縁に広がったものであり、初動対応として迅速に殺処分、埋却を行い、その発生を早期に押さえ込む事が重要であります。いずれの事例においても、地元現地対策本部によれば、既に埋却地は確保されており、昨日のうちに殺処分、埋却に着手をしたとの報告を受けております。また、国道10号線をはじめとして、一般車両に対する消毒ポイントの増設を行ったとの報告を受けておりますが、さらに、徹底を期し、感染拡大の防止に全力を期してもらいたいと思います。口蹄疫については、危機管理上の重要な課題として菅内閣としては総力をあげて取り組んでいく覚悟であります。私としても、明日、宮崎県を訪れたいと考えております。各閣僚においては、引き続き感染拡大の防止に全力を尽くしていただきたいと思います。宮崎を訪問して、知事や関係者のご苦労に対してねぎらうと同時にさらに何かすべき追加的な事があれば、それをお聞きしたい。でき得る事はすべてするという覚悟で望んでまいりたい。」と述べました。《首相官邸》
記者ぶら下がり
菅直人総理(代表)は、11日夕、亀井静香金融・郵政改革担当相の辞任について総理官邸内で記者団に答え、「たいへん残念。亀井さんとしてけじめをつけたいということだ。国民新党との関係はうまくいっている」と述べた。
また、宮崎県内の口蹄疫問題については、「関係者は精一杯がんばっている。知事らに、もっとしっかりやらねばならぬことが何かを聞きたい」と明12日に予定されている宮崎視察に関連して語った。《民主党ニュース》
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【日産自動車】EV「リーフ」の試作車公開
日産自動車は11日、神奈川県横須賀市内のテストコースで、12月発売の5人乗り電気自動車(EV)「リーフ」の試作車を公開した。低速時に車両が近づいていることを歩行者に知らせる通報装置を搭載。携帯情報端末から、充電指示を出すこともできる。10月から追浜工場(横須賀市)で本格生産に入り、日米欧市場に投入する。《日経新聞》
【警視庁】金融庁の検査を妨害、日本振興銀行を家宅捜索
中小企業向け融資を手掛ける日本振興銀行(東京都千代田区)に対する金融庁の検査で、同行の役職員が業務上のメールを削除した疑いが強まったとして、警視庁捜査2課は11日午後、銀行法違反(検査忌避)容疑で、同行や関係先の計数十カ所を家宅捜索した。 《時事通信》
【サッカーW杯・南アフリカ大会】開幕
サッカーの第19回ワールドカップ(W杯)南アフリカ大会が11日開幕し、ヨハネスブルクのサッカーシティー競技場で行われた開幕戦の南アフリカ—メキシコ戦は、1—1の引き分けとなった。
今大会のゴール第1号は南アフリカのチャバララ。55分、中央からのスルーパスを受けて左サイドを抜け出し、左足で豪快なシュートを突き刺して先制点を奪った。 メキシコは79分、左CKからボールをつなぎ、グアルダドのクロスを受けたマルケスが右足で落ち着いて決め、同点に追いついた。
アフリカ大陸でのW杯開催は初めて。大会には32チームが参加し、7月11日(日本時間12日未明)の決勝まで全64試合が行われる。4大会連続4度目の出場となる日本は、14日に初戦のカメルーン戦に臨む。《読売新聞》
【この日の民主党】
代議士会
民主党は11日午後、菅直人総理(代表)の所信表明演説が行われる衆議院本会議を前に代議士会を開催。新体制のもと、国会会期末を全力で活動していくことを確認した。
はじめに、松崎公昭議院運営委員会理事が同日の本会議の流れについて説明した。
続いて樽床伸二国会対策委員長は、改めて就任の挨拶を行ったうえで、「残り少ない国会会期。最後まで全力で進めていきたい」と表明。会期延長を含めた終盤国会の対応については、「政治空白を最小限に食い止めることで責任を果たしていく」との観点で各党と協議していると述べ、14日に衆議院で、15日に参議院で代表質問を行うことを決定、それ以降については14日の午前中に与野党国会対策委員長会談を開催すると明かした。
枝野幸男幹事長は、「残りわずかだが、大事な参院選挙を前に国会審議は大きな意味を持ってくる。しっかりした国会活動をし、決戦に臨んでほしい」と挨拶。国会対応については、「郵政改革法案の成立を期す」との民主党・国民新党、党首間合意に基づき、どう実現するかを協議してきたとこの間の経緯を説明、若干会期を延長しても今国会での成立は難しいとの参院側の判断を踏まえ、両党ともに選挙を勝ち抜いたうえで、しっかりとした体制のなかで成立させる方向で合意したと報告した。《民主党ニュース》