平成6355日目

2006/06/02

【民主党・鳩山由紀夫幹事長】共謀罪に関して政府・与党に生じた姿勢の矛盾批判

鳩山由紀夫幹事長は2日午後、党本部で定例の記者会見を開催し、がん対策基本法成立への意気込みや、共謀罪をめぐる政府・与党の不誠実な対応などについてコメントした。

鳩山幹事長はまず、わが党の山本孝史参議院議員が本会議で成立を訴えた、がん対策基本法案について言及し、民主党案と与党案との間で、「できる限り法案を今国会で成立させようという熱意の下で努力をしている」と指摘。山本議員の渾身を振り絞った質問を聞いて、「やはり皆さんは心を打たれた」のではないかとして、患者の皆さん、家族の皆さん、関係者の皆さんのがんに対するたたかいに、政府が本腰を入れて支援できるよう、民主党として法案の成立を図っていくとの決意を力強く述べた。

共謀罪をめぐる昨夜からの動きについても鳩山幹事長は触れ、政府・与党が、「民主党の案に対して、今までは、これでは少なくとも国際条約を批准できる状況ではない」などと盛んに批判を繰り返していたことをまず指摘。自民党の細田国対委員長が、「一転して、(民主党案を)丸飲みして良いと昨日伝えてきた」ことについては、強い疑念を示しつつも、「国際的なテロを未然に防止することは重要だ」とし、国内の犯罪に幅広く適用されてしまう恐れなどのないよう配慮した民主党案の内容を改めて紹介した。

ところが昨夜になって、細田国対委員長が、「(民主党案を)丸飲みをして、訪米やサミットにお土産に持っていき、その後改正すればいいという話をしたとの報道」があったことを鳩山幹事長は指摘。細田国対委員長から、わが党の渡部恒三国対委員長に対して、そのような発言をした覚えはないとの電話があったものの、「多くの方がそれを耳にしている以上、かえってまた嘘の上塗りをしているとわれわれには思えてならない」と指摘し、「完全な信頼関係の失墜だ」と厳しい批判を加えた。

また、麻生外相が会見で、民主党案では国際条約を批准できないとはっきり発言していることや、同様の趣旨が質問主意書への回答でもなされていることと、細田発言との「この矛盾をどうするのか」と鳩山幹事長は厳しい口調で指摘。政府・与党の中で「完全な齟齬が生じている」というこんな状態で、「審議ができる状況ではない」と語った。また、今後の対応については渡部国対委員長に一任され、渡部国対委員長の采配で決していくとした。

鳩山幹事長は更に、7月14日に沖縄県で民主党の全国幹事長会議を開く予定であることも明らかにし、党員・サポーター募集についても、目標の25万人にはわずかに届かなかったものの、結果としておよそ24万5千人を集め、「ほぼ目的を達成することができた」ことを明らかにした。そして、こうした民主党の党員・サポーターの皆さんの「ご期待に応えられるよう」小沢代表の下、更に結束を固めて、秋の補欠選挙、来春の統一地方選挙、夏の参議院選挙で勝利し、「自公連立政権を必ず過半数割れに追い込む」との決意を力強く語った。

記者団から、共謀罪への対応に関する政府・与党の「普通では考えられない食い違い」について改めて問われた鳩山幹事長は、政府と与党が「混乱と矛盾を繰り返している」ことに改めて苦言を呈し、「総裁選に向けて気もそぞろ」であり、「もっと真面目にやれ、と言いたい」と批判を加えた。

また鳩山幹事長は、昨日の衆議院本会議でのいわゆる国民投票法案に関するわが党の枝野幸男衆院議員(党憲法調査会長)の趣旨説明において、どうせやる気がないだろう、などと、自民党の一期生議員、いわゆる小泉チルドレンが野次を盛んに飛ばしていたことについて問われ、「全く状況を知らない発言だ」と批判。質疑の後に自民党の船田元衆院議員らがむしろ、すまなかったと枝野議員に謝罪に来て、小泉チルドレンの議員には叱責をするという話も聞いていると指摘。民主党としては、一方的な改憲・護憲の議論に与するものではなく、中立・公正の立場から議論するのが正しいという意見の開陳を行ったことを強調しつつ、「不規則発言が聞かれる国会だからこそ国民投票法案が簡単に成立できない状況」になっており、「大変残念なことだと思っている」などと鳩山幹事長は述べた。その上で、「与党の、特に小泉チルドレンの皆さんには猛省を促したい」などと語った。《民主党ニュース》




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【成田空港】第1ターミナル南ウィングオープン

成田空港第1旅客ターミナルビルの大改修が終了し、新南ウイングが2日オープン、記念式典が開かれた。新設の第5サテライトと合わせた面積はオープン前の2.4倍、約44万平方メートルに達し、同空港第2ターミナルを抜いて国内最大の空港ターミナルとなった。

南ウイングには全日空が第2ターミナルから移転、同社加盟の航空連合「スターアライアンス」各社が主に使用する。出発ロビーのチェックインカウンターは加盟社で共用しファースト、ビジネス、エコノミーなどのクラス別に分けられる。自動チェックイン機126台が導入された。

 

機内預け荷物検査に最新鋭の「インライン・スクリーニング・システム」を採用。ベルトコンベヤーに載せた荷物を自動爆発物検査装置「EDS」を使いCTスキャンなどで調べる方法で、検知精度が上がり、搭乗手続きの混雑も解消されるという。《産経新聞》

【自民党総裁選】安倍氏支持議連に94人

9月の自民党総裁選に向け、安倍晋三官房長官を支持する中堅、若手議員が2日、安倍氏を招いて「再チャレンジ支援議員連盟」(会長・山本有二衆院議員)の設立総会を党本部で開き、衆参両院議員94人(ほか代理21人)が参加した。事実上の「安倍応援団」の発足で「ポスト小泉」の最有力候補とされる安倍氏が、本格的に始動した。《共同通信》

【この日の民主党】

与党による一方的な法務委審議に、平野代理らが会見で怒りの声

2日夕方、衆議院法務委員会で、与党側がわが党議員に通告もなく、一方的に共謀罪を含む条約刑法の審議を行ったことに関して、平野博文国会対策委員長代理、平岡秀夫法務委筆頭理事・高山智司同理事をはじめとする法務委員と千葉景子参議院議員(『次の内閣』ネクスト法務大臣)らが、国会内で緊急の記者会見を開催した。

冒頭、平野国対委員長代理が、昨日の衆院本会議場での、渡部恒三国対委員長への細田国対委員長の「民主党案丸飲み」の発言から、後で修正すればいいという細田国対委員長の発言、条約批准できないとする麻生外相の発言の報道も含めて、この間の経緯を説明。民主党案が成立するのであれば丁寧に対応するとしていたにも関わらず、細田・麻生発言が出たことで「外務大臣と国対委員長の真意が図りかねる」事態となったことから、民主・自民の国対間の問題としてこの問題を取り扱うことになったと指摘した。

そして、今後の取り扱いについては、来週月曜に協議を行うと国対間で合意したにも関わらず、夕方になって与党側がこの合意を一方的に破棄し、委員会審議を進めた事実について平野国対委員長代理は、「きわめて信頼関係を損なうものと認識している」と、厳しい口調で批判した。平野国対委員長代理は更に、月曜日に鳩山幹事長、渡部恒三国対委員長ら党幹部と改めて対応を協議するとした。

続いて法務委筆頭理事の平岡議員も、法務委理事会の動きなどを報告。細田国対委員長や麻生外相の発言を鑑みれば、本当に民主党案で成立を図り、それを元に条約批准を進めていくという、「真摯な努力をしていこうという姿勢が見えない」ことを指摘し、「こういう状況の下で審議を進めていくわけにはいかない」との意向を持ったことを改めて述べた。

また、一方的に行われた質疑の中で与党筆頭理事が、共謀罪の今日の採決が約束されていたなどと発言したことについても、「約束したわけではない」と否定。これまでの外相らの答弁と民主党の修正案の整合性がとれるかについて、政府がそういう作業をしていくという確認がとれるなら、採決もあり得るとの考えであったことを指摘した。

このほか平岡議員は、石原法務委員長も、与野党の合意がなければ採決しないと明確に述べていること、昨年10月の質問主意書への答弁といわゆる「民主党案丸飲み」が矛盾しており、閣議で答弁書を変更する手続きが必要であること、審議の中で塩崎外務副大臣が麻生外相の書面を読み上げたものの、民主党案のままでは国際条約の批准はできないと、明確に麻生外相は会見で述べていることなどの事実も指摘。石原委員長が冒頭で、委員部の職員を以て野党議員の出席を求めたと発言したが、民主党の委員に対してそうした呼び出しは無く、議事録削除を要求していくことなどについても、厳しい口調で語った。

更に平野国対委員長代理は記者団の質問に答え、国対間の合意を破棄した与党を改めて厳しく批判し、協議再開にあたっては、合意破棄に関して「釈明をしていただかなければならない」と指摘。「これ以上、共謀罪について(協議を)やる必要はもうないと思うくらい怒っている」とし、それほど「信頼感を損なった」と、怒りの表情で語った。《民主党ニュース》



6月2日 その日のできごと(何の日)