平成6336日目
2006/05/14
【民主党】憲法対話集会を宇都宮市で開催
14日、「民主党憲法対話北関東集会」が宇都宮市内で開催され、会場の栃木県教育会館にはおよそ150人が集まった。 弁士は、党憲法調査会長の枝野幸男衆議院議員と、地元選出で党憲法調査会長代理の簗瀬進参議院議員が、司会は小宮山泰子衆議院議員が務めた。
冒頭、地元選出の谷博之参議院議員が栃木県連を代表して挨拶に立ち、栃木・埼玉をはじめとする関東の各地から、多くの方々の参加が得られたことへのお礼と歓迎を述べた。
まず、枝野議員が基調報告を行い、憲法は国民による権力への命令であり、だからこそ憲法改正の問題は国民が決めるものであると強調した。その上で、中央と地方のあらたな関係を構想した分権社会の提案、歯止めとなるルールを明確にして自衛権を認めるという9条改正案について説明した。
つづいて、簗瀬議員が補足説明として国民投票法案について述べた。公職選挙法が選挙という間接民主主義の手続き法であるのに対し国民投票は直接民主主義であり、その手続きを定める国民投票法案は、公選法とは本質的な性格が異なるにもかかわらず、これを公選法の準用程度に捉えている与党と民主党とでは、根本的に考え方が違うことを説明した。
この後、会場の参加者との質疑応答がなされ、9条の改正、国民投票法案などのほか、幅広い問題について様々な意見提起がなされた。その中で「はたして憲法改正という問題を国民の判断に委ねて大丈夫か」という質問に対し、簗瀬議員は「国民に対する悲観的は発想がこれまでの霞が関の官僚主導の政治を許してきた。だからこそ、それを乗り越え、国民の意思決定力を鍛え、しなやかに、強くしていくことに真剣に取り組まなければならない」と、国民による直接的な意思表示の重要性を強調した。
また、枝野議員は、憲法改正問題に関する世論の喚起の必要性にふれて、「これまでの議論はともすれば賛成か反対かの二元論になりがちで、民主党の提案が位置づけられにくい。しかしそのことを乗り越えていかなければならない」と述べた。
質疑の途中、司会の小宮山議員が会場の参加者にアンケートを行ったところ、「知人・友人と憲法について話したことがある」と答えた人は少数であったが、「これからは憲法について話していかなければならない」との回答には大多数が賛同した。
終了後の記者会見では、武部自民党幹事長の発言に関して、枝野議員が「民主党はできるだけ広範な合意をと言ったのみで、民主党から共同提案を持ちかけたのではない」と説明した。そして、今後は与党の動きを見極めた上で対応を検討する、と述べた。
なお、対話集会には北関東ブロックより、山根隆治参議院議員、郡司彰参議院議員、福田昭夫衆議院議員、武正公一衆議院議員が参加した。《民主党ニュース》
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【交通博物館】70年の歴史に幕
鉄道を中心に車や航空機などさまざまな乗り物を展示し、幅広い世代に親しまれてきた交通博物館(東京都千代田区神田須田町)が14日、老朽化などを理由に閉館し、70年の歴史に幕を閉じた。来年10月にはさいたま市に新設される鉄道専門の博物館として生まれ変わる。《共同通信》
【東京都・石原慎太郎知事】3選出馬に意欲
東京都の石原慎太郎知事は14日に放送された民放の報道番組に出演し、来年春の都知事選への3選出馬について「オリンピック、言い出しちゃったからね。やらないわけにいかないだろうなと思ってますけどね。それまで知力、体力が続くかな」と語り、意欲的な姿勢を示した。
番組では、2016年の夏季五輪招致を目指す都の戦略などについて石原知事やゲストらが意見を交換。終了間際に司会者が3選出馬について水を向けた。石原知事は定例会見などで出馬の意思について何度か質問を受けているが、今回のような踏み込んだ発言はしていなかった。《毎日新聞》
【自民党森派・森喜朗会長】派内分裂に警戒感
自民党森派会長の森喜朗前首相は14日、福井市で開かれたパーティーのあいさつで9月の総裁選に関して「今は小泉首相の5年間の着地をどうするか。みんなで見守ることが大事」と強調。派内が安倍晋三官房長官、福田康夫元官房長官の支持に分かれて結束が乱れることへの警戒感を示した。《共同通信》
【田中真紀子元外相】「ポスト小泉」をバッサリ
真紀子が「ポスト小泉」をバッサリ–。田中真紀子元外相(62)が14日、テレビ朝日系「サンデープロジェクト」に出演。「ポスト小泉」候補の「麻垣康三」4人を、「ヘナチョコ」「枯れ木」などと、“真紀子節”でメッタ斬りにした。
まず「ポスト小泉」最有力とされる安倍晋三官房長官(51)について「たんなるヘナチョコ」とバッサリ。チョコレート菓子の有名メーカーを挙げて「新発売のヘナチョコ~♪」と妙なダジャレまで披露。「政治家としての哲学の裏づけもなしに、靖国神社参拝を続けるべきだなどと言っている」などと批判した。
続いて、福田康夫元官房長官(69)について「長寿はめでたいが、主要閣僚はしていない」と高齢批判。
麻生太郎外相(65)、谷垣禎一財務相(61)にいたっては「(総裁選の)味付けにちりばめられただけ。『枯れ木も山のにぎわい』の枯れ木とは言わないが」と“添え物”呼ばわり。「枯れ木は福田氏のこと」と厳しく付け加えると、最後は4人まとめて「どこにでもあの程度の議員さんならいるんじゃないか。役人でもビジネスマンでももっと優秀な方がいる」とこき下ろした。
また、今や天敵の小泉純一郎首相(64)については「『一言居士』ではなく『一言意固地』だ」と批判する一方で、民主党の小沢一郎代表(63)を「日本が大きく踏み出して新たなページをめくるような仕事ができる」と高く評価。ただ、自身の民主党入りの可能性については「政策が同じとは思わない」と否定した。《スポーツ報知》
【この日の民主党】
菅代表代行、福井で「民主党と日本の課題」と題して記念講演
菅直人代表代行14日、福井県連第7回定期大会に引き続き、「民主党と日本の課題」と題して記念講演を行った。
衆院千葉7区補欠選挙について「最高の勝ち方だった」と述べ、圧勝ではなく955票という僅差の勝利であったことで、知人に電話をかけたり、夜遅くまで駅前でビラ配りをしたりといった選挙応援に入った人それぞれが、「自分の努力が一票に繋がったのではないか」との思いを感じられる選挙となったとの見方を示した。また、選挙では知人を片っ端から掘り起こしていくといった作業が最後にはものをいうことを衆院千葉区補選は教えてくれたとも振り返り、「意義のある選挙だった」と重ねて語った。
また、「小沢一郎代表にとっても最後の政権交代のチャンス」と分析したうえで、参院選、次の総選挙へと勝利をつないでいきたいと表明。同時に「小沢代表が自転車を乗るなんて、まさにサプライズだったのではないか」と会場の出席者に語りかけた菅代表代行は、「自らを変えるというより、それくらい(小沢代表は)行動しているのだ」と語った。あわせて小沢代表について、口下手との評価は当たらないとも指摘。自分や小泉首相のように即座に言葉のやりとりをしないだけで深くて重みのある言葉をもっているとの見方を示し、代表就任後の2カ月あまりの間の色々な場面での発言を通じて「なるほどよく分かる人だとの認識をもってもらえたと思う」と述べた。また、昨年の衆院選で大敗を期し、そのうえ党の崩壊ぎりぎりの危機を体験したなか、「復活ができるチャンスを国民の皆さんに与えてもらい、再スタートが切れた」として、心からの謝意を示した。
さらに、小泉政権下での5年間を振り返り、リストラと企業の努力によって幸いにも不良債権処理と景気回復は進んできたものの、談合があるために高い税支出を強いられ、年間約10兆円にのぼる税のムダづかいの構造が何ら是正されないという談合体質が温存されている現状があると指摘。その問題の解決には、天下りをした会社には関係役所から発注させないとの取り決めを行えば、談合はなくなると小泉首相に提案して実行を求めたことも菅代表代行は明らかにし、「しかし総理には実行する意志はまったく見られない」と述べるとともに、郵便貯金会社の頭取のなり手がいないように、郵政民営化後の諸問題も今後噴出してくるだろうとの見方を示した。
「不良債権処理と景気回復。大きな借金、構造改革・税金のムダづかいが全く変わっていない。もう一つは地方の切り捨てだ」とも指摘した。出生率低下が続く都市部の問題も取り上げ、社会構造にゆがみが生じている象徴だとするとともに、「子どもを生み育てることができる農山村地域の復活」「食料自給率を回復して50~60%にもっていく」ための民主党の農業再生プランを作り上げたことも紹介。3ヘクタール以上の農地所有者へのみ所得保障を行おうとする政府案よりも、民主党案の方が数段に地域の再生につながる農業政策であるとした。
さらに菅代表代行は団塊世代が大量の退職者となったとき受給者の増大で破綻をきたすであろう年金制度の問題等、団塊世代の社会への影響とその対策や、団塊ジュニア世代が直面している問題等も今後深く掘り下げていく考えを表明した。
「政策、法律をつくることが必要だと主張してきた張本人ではあるが」と前置きした菅代表代行は、「これからは政策や法律の前に色々な人が感じる『おかしい』『腹が立つ』を共有する運動をつくっていこうと思う」と表明。「実感のある運動とそこに一つの共感があり、運動となり、必要となれば政策になる。頑張ってそうした民主党にしていく」とも語った。会場には約200人が参加し、講演後の質疑応答では民主党への注文と期待が寄せられた。
「『地方を大事にする民主党』への理解広がってきた」会見で菅代行
福井県連主催の第7回定期大会に党を代表して出席するため福井県を訪れた菅直人代表代行は14日、福井市内で記者会見した。「小沢新代表の誕生によって、ある意味でいいムードになってきている」と述べるとともに、福井県においてもその流れをつないでほしいとまず語った。来年の参院選1人区における候補者公認に力を注いでいくのが大きな政治課題になるとの考えも続けて表明。参院選で足がかりをつくり、次期総選挙勝利につないでいきたいとも述べた。
候補者公募について記者団から問われたのに対しては、参院選候補に限定することなく、新聞広告等を通じて6月末を締め切りに候補者公募を行っていくと説明。広く公募することで人材プールにつなげて行く公募であると重ねて語り、福井の場合も県連や関係者から適任者の名前を挙げてもらい、公募と並行して候補者選びを進めていくとした。同時に参院選1人区の候補者選定については、小沢代表から自ら陣頭指揮をとっていくとの意向が示されていることにも言及。小沢代表が各都道府県を訪れ、都道府県連や連合、関係者相談の上で、候補者を決めていくことになるだろうとの見方を示した。
衆院千葉7区補選勝利の結果等を踏まえ、1人区でどう戦っていく考えかを問われたのに対しては、まず「2年前の参院選で与党に対してほぼ五分五分の戦いができた」と語ったうえで、「地方の方が自民党の基盤がより激しく崩れて、民主党の支持が広がっている」と分析してみせ、地方で民主党への理解が広がりつつあるとの見方を示した。その関連として、民主党が農業の担い手をサポートし農業収入で子育てが可能な農業、食料自給率向上を実現する農業の確立を目指し、農政改革基本法案を今国会に提出していることを紹介。求められる農業政策実現を目指す民主党の姿勢を通じて理解の輪が広がっているとして、「『地方を大事にしている民主党』と『切り捨てている自民党』といういい戦い(の構図)ができている」とした。
参院選の候補者公認に関しては、候補者が決まらず選挙戦に遅れをきたした前回、前々回選挙の反省をふまえ、できるだけ早く固めたい考えであることも提示。菅代表代行は「そう遅くない時期に決めていく」と語るとともに、「少なくとも今年の盆ぐらいまでにはとの意向が小沢代表から示されている」とも言及した。
週半ばの17日行われる小沢代表と小泉首相による党首討論をどう見るか問われたのに対しては、「自由党党首だった当時は意を尽くすだけの時間はなかった。そういう意味では今回は本格的な党首討論だと思っている」としたうえで、重く・深い言葉を発する小沢代表と軽く・早い言葉を放つだけの小泉首相との議論がどう展開するか、「興味を超えて期待している」と語り、党首討論を通じて、小泉政治のもつ様々な問題点が浮かび上がってくるのではないかとの見方も示した。
なお、会見に先立ち行われた福井県連第7回定期大会は、若泉征三県連代表、笹木竜三県連副代表らの出席のもとで行われ、県連代表あいさつに続いて菅代表代行は来賓あいさつに立った。若泉県連代表は先の衆院選における敗北について「小泉フィーバーのせいばかりでなく、福井県連の基盤の弱さが露呈した結果だ」と反省の弁を述べ、いっそうの基盤強化を呼びかけた。また、代表代行は先の代表選挙を経て小沢新代表が選出され、その後一挙に挙党体制ができあがったことを報告するとともに、衆院千葉7区補選における勝利は大きく政治の流れを変えることにつながったと述べ、ここで得た選挙戦略を踏まえて政権交代につなげるべく、統一地方選、参院選へと前進していきたいとした。《民主党ニュース》