平成6175日目
2005/12/04
【民主党・鳩山由紀夫幹事長】帯広市内で講演
鳩山由紀夫幹事長は4日、北海道帯広市を訪れ、市内で講演を行った。この「十勝に新しい政治の風をおこす」と題された講演の中で鳩山幹事長は、小泉改革の本質、食の安心・安全の問題、党改革に向けた決意、自由の失われた自民党内の実状、マンション等の強度偽装問題、孤立を深めつつある日本外交の問題などについて、詰めかけた聴衆を前に語りかけた。
講演会の冒頭、石川ともひろ党北海道第11区公認候補内定者が挨拶し、「地方が元気にならなければ、日本が元気になるはずがない」と訴えた先の総選挙を振り返りつつ、「地方の気持ちを伝えられるような活動を続けていきたい」などと、その決意を改めて力強く語った。
続いて鳩山幹事長が講演。鳩山幹事長はまず、先の総選挙における石川候補内定者の奮闘ぶりを讃え、民主党への一層の支持を訴えた。その上で、小泉首相の「改革という言葉はいいが、関わっている方々が良くなっているのかが全てだ」とし、道路公団民営化、郵政民営化などの言葉だけが先行し、「下手をすると地方の切り捨て、弱者切り捨てになりはしまいか」との懸念を表明。党として、「その視点から物事を見きわめてまいりたい」と述べた。
続いて鳩山幹事長は、「健康で暮らしたい、健康な食べ物を食べたいというのは、全ての日本人が共通して抱いている問題だ」として、食の安心・安全の問題に言及。先般、内閣改造の日に、米国産牛肉の輸入再開が実質上決められたことを指摘し、国民の不安感が逆に増すことになったことに懸念を示した。そして、「一つでも例の出ないように、万全の策を講じるのが政府の役割だ」として、政府・与党のこの問題への対応ぶりを厳しい口調で批判した。
鳩山幹事長は、小泉首相の改革に対する姿勢についても触れ、前原代表が就任挨拶に自民党本部を訪れた際に、小泉首相が、郵政民営化法案に反対する民主党の主張に対して、「そんな細かいことなど言っても、国民が分かるはずがない」などと述べたことを、「そこに小泉首相の本質を見た思いがした」と指摘し、「国民の皆さんにうける言葉を使いたい、そのことしかない」として、支持率万能主義とも言える姿勢に苦言を呈した。
そして、先の総選挙での民主党と自民党のメディア戦略などにも触れつつ、「常在戦場」の意識を持って、選挙対策本部の常設、メディア戦略の一本化などの党改革に取り組み、「二度と同じ過ちを繰り返さないで、前原体制は臨んでいく」との決意を鳩山幹事長は披露。「新しい衆院選候補者の基準も決めさせていただいた」ことも含めて、改めて党を立て直し、たたかっていく決意を力強く語った。
自民党が結党50周年を迎えたことについても鳩山幹事長は触れ、郵政民営化に反対の人たちを全員党から追い出したことで、「言いたいことが言えなくなった」との声が自民党内から聞こえてくる、と述べ、「自由主義・民主主義に真っ向から反する政党になったのではないか」と厳しく指摘。「自民党が放り出した、自由主義と民主主義という一番大事な価値」を民主党こそが掲げていく決意を語り、「友愛、思いやりを大事にすることを原点として、これをはっきり国民の皆さんにお示しする」などとした。
マンションなどの耐震強度偽装問題については、自民党の武部幹事長が、「マンション業界の方をむしろかばうような発言をされた」ことを鳩山幹事長は指摘。「大事なことは、業界の側に立った論理ではなく、徹底的に、被害を受けた方の側に立った議論をしっかりできるか否かだ」として、この問題を国会の場で「徹底的に追及をしていく」決意を明らかにし、「国民の皆さま方に立つのが民主党」で、「業界の側に立つのが自民党」だとして、「根本的な大きな違いを見せていくことがきわめて大事だ」と指摘した。
その上で鳩山幹事長はこの問題に関し、民間がきちんと機能しているか、安心・安全をいかに守るかなどについては国の役割だとし、「惜しみなくお金をつぎ込むべき」だとして、小泉政権の今後の対応を注視していく姿勢を強調。同時に、民主党の主張を小泉首相が「模倣されているような気がしてならない」として、議員年金の問題や特別会計の問題などの例を挙げた。
そして、民主党と政府・与党の「明白な違いが見えるのが、外交姿勢だ」とし、「孤独な日本外交という文字を目にするようになった」ことを、「大変、私たちの国益を損なう話だ」と厳しく指摘。「孤立化した日本と米国が一見手を繋いでいるように見えるが、実はそうではない」ことに触れて、「本当に背筋が寒くなる思いだ」と強い懸念を表明した。
鳩山幹事長は最後に、「新しい本物の政権をつくり出していかなければならない」と政権交代の必要性を改めて指摘し、「その時に民主党はチャンスをつかむことができるか」、更なる努力を積み重ねる決意を披露。「前原・民主党丸が、国民の皆さまの大きな風を受けて発進していくため」に、民主党への更なる支持を訴えかけた。《民主党ニュース》
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【フィギュアNHK杯】織田信成選手が初優勝
フィギュアスケートのグランプリ(GP)シリーズ第6戦のNHK杯最終日は4日、大坂なみはやドームで行われ、男子は第2戦スケートカナダ3位で前日のショートプログラム(SP)2位の織田信成(関大)がフリーも2位ながら216.39点をマークし、逆転でGP初優勝した。《共同通信》
【中国外務省】日中韓首脳会談の見送りを発表
中国外務省は4日、マレーシアで今月行われる東アジアサミットに合わせて調整されていた日中韓3カ国首脳会談を見送ることを発表した。同省は見送りの理由として「現在の雰囲気と条件」を挙げており、小泉純一郎首相の靖国神社参拝への抗議の意思を示したものだ。《共同通信》
【この日の民主党】
滋賀県湖南市にてオウム真理教追放集会に出席
民主党「次の内閣」内閣部門会議は4日、滋賀県湖南市にて開催された「オウム真理教追放集会」に出席。教団の進出に反対する地元住民と意見を交わした。
オウム真理教が修行場等として使用する施設は、国内において17都道府県28施設が確認されているが、その多くにおいてトラブルが生じている。滋賀県湖南市平松地区にオウム真理教が設置した通称「甲西施設」においても、自治体や住民による反対運動が行われていた。
同集会には、大島敦「次の内閣」ネクスト内閣府担当大臣をはじめ、奥村展三ネクスト内閣府担当副大臣、林久美子参議院議員が出席した。《民主党ニュース》