平成6169日目
2005/11/28
【大阪府警】弁護士法違反で民主党衆院議員逮捕
自分の法律事務所元職員の非弁活動(無資格での弁護士活動)を知りながら弁護士の名義を使用させていたとして、大阪地検特捜部と大阪府警は28日、弁護士法違反(非弁護士との提携)容疑で民主党衆院議員の西村真悟容疑者(57)=比例代表近畿ブロック=を逮捕した。
政策秘書A容疑者(47)ら2人も逮捕。併せて大阪府堺市にある西村容疑者の地元事務所や自宅などを家宅捜索した。
特捜部などは今後、違法活動による利益を受け取ったとして、西村容疑者を組織犯罪処罰法違反(犯罪収益の収受)容疑でも立件する。民主党は西村容疑者に離党と議員辞職を求める方針。
調べでは、西村容疑者らは、逮捕された元職員S容疑者(52)らに弁護士印を使用させるなど自分の名義を貸し、無資格で交通事故の示談交渉をさせて多額の報酬を受領した疑い。
西村容疑者は1998年から2004年にかけて、弁護士印のほか、法律事務所名義の銀行口座などの管理をB容疑者に一任していた。特捜部などは、西村容疑者が、B容疑者の非弁活動を認識しながら名義貸しを続けていたとみている。
西村容疑者は、これまでの取材に対し、業務を一任していたことは認め「名義貸しは否定し難い」としたが、B容疑者を2000年末に「解雇」し、それ以後も非弁活動をしていたことは「知らなかった」などと説明していた。
A容疑者はこれまでの調べに対し、西村容疑者が名義貸しに関与していたことを認めているという。
事件は、右翼団体に所属経歴のあるB容疑者が非弁活動をしているとの情報を入手した府警警備部が捜査を進め、7月に同法違反容疑で書類送検。特捜部が18日、同容疑者ら4人を逮捕し、西村容疑者の関与を調べていた。
府警が西村容疑者を、地検がA容疑者らをそれぞれ逮捕した。
西村容疑者は大阪府堺市出身。85年に大阪弁護士会に登録後、93年の衆院選で初当選。防衛政務次官などを務め、現在5期目。《共同通信》
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民主党は28日の臨時役員会で、弁護士法違反容疑で逮捕された同党の西村眞悟衆院議員(比例近畿ブロック)を除籍処分とし、議員辞職を勧告する方針を決めた。29日の常任幹事会で正式決定する。西村議員は28日、党本部に離党届を提出したが、受理しないことも決めた。
民主党の前原代表は28日、党本部で記者団に対し、「国民を率先垂範しないといけない議員が政治不信を増大することになり、心からおわび申し上げる」と陳謝した。さらに、「西村議員は、拉致問題などの(発言の)ように歯切れ良く、潔く議員を辞職すべきだ」と述べた。《読売新聞》
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【麻生太郎外相】拉致被害者家族会と面談
麻生太郎外相は28日、拉致被害者家族会の横田滋代表らと外務省で初めて面談し、家族会側が求めた経済制裁の発動について「(拉致不明者のうち安否不明の)生存者の人命が心配なので極端なことはできない」と慎重姿勢を示した。《共同通信》
【この日の民主党】
前原代表、奥大使・井ノ上書記官の追悼フォーラムで外交論を展開
前原誠司代表は28日、早稲田大学国際会議場で行われたイラクで殺害された外務省の奥克彦大使・井ノ上正盛書記官を追悼する「奥・井ノ上2ndメモリアルフォーラム『日本の外交戦略』」(奥・井ノ上イラク子ども基金、早稲田大学オープン教育センター主催)に出席。第2部のパネルディスカッションで、日本外交をめぐり持論を展開した。
パネルディスカッションは田原総一朗氏(ジャーナリスト 早稲田大学特命教授)の司会のもと、前原代表のほか、姜尚中氏(東京大学大学院情報学環教授)、櫻井よしこ氏(ジャーナリスト)、森本敏氏(拓殖大学海外事情研究所長)らがパネリストとして参加した。
田原氏から日本政府の外交戦略をどう見るか問われて順番にコメントするなか、最後に発言した前原代表はまず、奥・井ノ上両氏のご冥福を改めて祈るとともに、日本とイラクの子供たちの交流事業と図書寄贈プロジェクトなど、イラクの子供たちへの支援活動を行っている奥・井ノ上イラク子ども基金の取組みに敬意を表した。同時に米軍によるイラク侵攻が開始された国境の小さな村に生きる子供たちを描いた映画『亀も空を飛ぶ』の印象を語り、弱者の視点からの米軍侵略の分析の必要性を提議した。
米国内でのイラク戦争の評価については、「共和党・民主党関係なく、きびしい評価が下されつつある」と述べ、中間選挙を前にして相当程度のイラクから米軍の撤退が行われるであろうとの考えを提示。ひいてはイラクは分裂国家の道を歩むのではないかとの見方があることに言及した。
そうした指摘に基づき前原代表は、「その前提を踏まえて日本としての中東政策、対米関係を補強するイラク問題をどうするか、冷静に考えることが求められている」とも語った。奥氏・井ノ上氏はじめ自衛隊の活動に敬意を表することに変わりはないとしつつも、帰国した自衛隊から情報を入手することが的確な現地情勢把握につながるとして、自らが入手した情報をもとに「結論からいえば、仕事がまったくないというのが実態」と語り、(1)主な任務とされてきた給水活動もODAなどに取って代わり、(2)建物補修なども実作業は雇い入れた現地のイラク人に任せるケースがほとんどで自衛隊はコーディネーターに過ぎないこと、(3)第三の活動とされる医療活動の実態は600人の自衛隊中医務官は8人に過ぎず実効性が伴っていないことなどを明らかにし、「アメリカへのメッセージのための自衛隊駐留となっている」と分析した。
そう指摘しつつも前原代表はサマワと関係性ができた以上、「何らかの関係性を保ちながらの撤退が望ましい」と語り、自衛隊の支援活動を引き継ぐ語りでのODAによるイラク支援を考慮する必要性を提示した。同時に撤退には2~3カ月が必要との見方も示した。
対アジア外交をめぐっては、「アメリカとの関係がうまくいけば対アジア政策もうまくいく」とした日米首脳会談での小泉首相が主張について「まったく間違いだと思っている」と表明。アメリカとの同盟関係を通じてしかアジアとの関係改善が望めないとなれば、アメリカは日本の足元を見ることになり、アメリカにカードを与えてしまうことにもなるとした。「アメリカ一辺倒、それしか外交の突破口がない今の状況は日本にとって不幸。日本の孤立化を真剣に懸念している」と語った。
靖国神社問題をめぐっては「A級戦犯が合祀されているところに(総理大臣は)参拝すべきではない」とする従来からの主張を改めて提示。日本の国益をどう実現していくかを考え、この問題をどう対処していくかのトータルとしての配慮が必要とした。同時に、対中国政策としてはお互いがプラスになる総括的な議論が必要とし、「中国と日本はお互い議論することがあるのに、話し合われていないことが問題」とした。
対中国外交についてはさらに議論を進め、日本の国連の常任理事国入りを中国が強行に反対した問題に象徴されるように、アセアンプラス1(=中国)と中国が主張し、アセアンに影響力をもって接するのは中国だけとする強行な力の外交戦略を行っている中国にどう対峙していくか、アメリカ一辺倒で万全と主張する小泉路線で物事が解決できるような単純な話ではないと指摘した。
同時に前原代表は、アセアン、アジア外交にしても努力しなければ今のステータスを維持できないとの考えを重ねて示した。
田原氏は「戦後、日本は外交戦略をまったく持っていなかった。そこが抜けていた。民主党、そこをがんばってよ」などと語り、森本氏も「その通り。日本が対中・対韓関係があまりよくないことをアメリカも困っている。日本はアセアンをもう少し味方につきつけて、同盟国としての日本の姿がアメリカのなかでどんどん小さくなる」と述べた。
西村真悟議員の除籍処分と議員辞職勧告を決める 臨時役員会で
28日午後、党本部で臨時役員会が開かれ、弁護士法違反で逮捕された西村真悟衆議院議員の除籍処分と議員辞職勧告を行うことを決めた。正式には明日29日の常任幹事会で決定する。
役員会後、記者会見した鳩山由紀夫幹事長は、「国民の皆さんに心から深くお詫び申し上げる」とした上で、「社会正義を旨とする弁護士活動は、国民の皆さんからの信頼を失っては活動できない。同じように政治活動も、信頼を失ってはできない。政治家の身分を辞すべきではないか」と、議員辞職勧告を行う理由を説明した。また、西村議員から離党届が提出されたが、受理せず、「除籍が相当であると全会一致で決めた」と報告した。さらに、「選挙直後から、様々、国民の皆さんにご迷惑をかけていることは誠に申し訳ない」と改めて謝罪した。
また、鳩山幹事長は記者団からの質問に答え、今後こうしたことが起こらないよう、「候補擁立にあたっても、一人ひとりの調査を徹底したい」として、再発防止と信頼回復に努める考えを明らかにした。
また、前原誠司代表も記者団に対して、「国民の皆さんにお詫びする」とした上で、「(西村議員に対して)国民の信頼を裏切ったので、潔く議員を辞されるべき」と強く議員辞職を求めた。また、「党としての監督責任は当然問われる。再発防止にできるだけ努める。一日一日、信頼の回復に努めたい」として、党への信頼回復に全力で取り組むことを明らかにした。《民主党ニュース》