平成5927日目

2005/03/31

【小泉純一郎首相】「郵政法案」骨格策定へ

小泉純一郎首相は31日、郵政民営化法案の4月中の国会提出に向けた自民党内調整を加速させるため、関係閣僚で4月3日までに法案の骨格を確定し、来週初めに党側へ提示する意向を明らかにした。首相は記者団に「政府案を示さないと、本格的なまとめの作業に入れないんじゃないかと判断した」と指摘した。

これに先立ち、首相は森喜朗前首相と首相官邸で会談し「すぐに閣議決定すると言っているのではない。それ(骨格)を党がどう扱おうと、どういうふうな形で国会を通すかは次の話だ」と述べ、当面は自民党側の調整を見守る考えも示した。《共同通信》




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【のと鉄道・能登線】穴水〜蛸島、この日の運行をもって廃線

【この日の民主党】

偽装キャッシュカード等WT、預貯金者の被害実態をヒアリング

民主党の偽造キャッシュカード等対策ワーキングチームは31日、岡田克也代表出席のもと国会内で第4回会合を開き、銀行預金過誤払被害者の会、ひまわり草の会、預貯金過誤払い被害対策弁護団を招き、実際の被害状況についてヒアリングするとともに、民主党が25日に提出した「無権限預金等取引からの預金者等の保護に関する法律案」の内容や今後の対応等をめぐり意見交換した。

岡田代表は冒頭の挨拶で「偽造キャッシュカード等の問題は非常に深刻な状況にあると私共も認識をし、法整備が必要との考えのもとにワーキングチームで議論を重ね、法案提出に至った」と報告。民主党が行動することで、政府・与党を巻き込んでいきたいとして、法制化に向けて民主党がリードしていく姿勢を改めて示した。

弁護団代表からは「民主党には法案提出に、大変期待している」との声が出されるとともに、会合に出席した3団体連名で民主党への要請書が提出された。要望書では「無権限預金等取引からの預金者等の保護に関する法律案の取りまとめに際しては、私達被害者の思い、意見を十二分にお汲み取りの上、きわめて妥当な内容の法案にまとめいただき」として民主党案への評価の意を示すとともに、最重要課題として取り組むよう要請があった。

実際の被害状況については、空き巣に盗まれた通帳によって翌日1600万円が引き出されたケース、盗まれたカードで隣接する2つの市町村のATMから午前4時台に計1050万円が引き出されたケース、電車に乗り込もうとした瞬間にスリ団に囲まれハンドバックをナイフで引き裂かれて盗られたカードで3分以内に400万円を引き出された被害等が語られた。

それぞれの被害からは通帳で預金を引き出す際の銀行による本人確認の不徹底さ、24時間体制でATMの稼動が果たして必要なのか、暗証番号が知られないよう細心の注意を払っても専門のスリ団等の前では容易に知られてしまう実態等が浮き彫りになった。同時に、どのケースの場合も銀行は不誠実きわまりない対応であったことが明らかになった。

ヒアリングを通じても、偽造・変造・盗難のいずれの場合も取引きを無効とすることとし、本人確認をしなかった金融機関に責任があるとして、全ての金融機関が対象として、金融機関が引き出された預貯金を全額負担することとなっている民主党提出の「無権限預金等取引からの預金者等の保護に関する法律案」の妥当性がより一層明確になった。

会合には同ワーキングチームの中塚一宏座長、泉房穂副座長、城井崇事務局長ほか、小宮山洋子『次の内閣』ネクスト人権・消費者問題担当相、中村哲治、松崎哲久、加藤公一、本多平直、原口一博各衆院議員、福山哲郎参院議員が出席した。

[参院総務委]NHKに対し改革の徹底求め、三議員が厳しく追及

2005年度のNHK予算案・事業計画に関し、参議院総務委員会で質疑が行われ、民主党・新緑風会からは、内藤正光・高橋千秋・櫻井充各参院議員が質問。NHKの姿勢を厳しく質すとともに、国民の信頼を失っているNHKに対して、改革の徹底などを求め、厳しい質疑を繰り広げた。

まず質問に立った内藤議員は、「一連のNHK不祥事とその後のNHKの対応のまずさ」が、受信料不払いの増加につながっていることを指摘。不祥事発生の土壌は何だと考えるか、石原NHK経営委員長を質した。石原委員長は、職員の意識面と管理システム面の両面の問題がある、などとした。

内藤議員は更に、公共放送としてのNHKのあり方について、「政治からの独立と商業主義の排除」の必要性を強調し、公共放送を守ることこそが経営委員会の使命だとした上で、経営委員会がこれまで、その役割を十分果たしてきたかなどを質した。石原委員長は、一層の機能強化を図る、などとした。

また、これまでNHK経営委員会のメンバーが国会同意人事あることを意識することがなかったなどと述べた内藤議員に対して、麻生総務相が勝手な解釈で答弁を行い、質疑が中断する一幕もあった。内藤議員は最後に、改革の方向性について改めて経営委員会の考えを質して質問を終えた。

続いて高橋議員は、先ほどの麻生発言を、NHKの危機的状況について真剣に考える委員会の場で、「不適切だ」と批判し、質問に入った。高橋議員はまず、受信料の支払い拒否件数の本日時点の見込みと今後の見通しを質した。NHKの中山理事は、70万件程度の見込みという数字を挙げ、「大変深刻な状況と受け止めている」としたが、高橋議員は、「認識が甘い」として、「私も(受信料支払いを)やめる、ということが口コミで起きている」ことなどを指摘。支払い拒否件数の増加から見て、NHK予算の、「審議の前提が既に崩れている」ことを厳しく質した。

更に高橋議員は、受信料収入減に伴うコスト削減策について、その具体的な中身を質したが、具体的な答弁は得られなかった。厳しい対応・経営責任が取られた過去の代表的な企業不祥事の例を示した高橋議員は、不祥事とそれに続く対応のまずさによる減収の責任を前経営陣に問い、損害賠償請求をする考えがないか問いただしたが、NHKの橋本理事は、請求の可能性を否定した。高橋議員はこのほか、NHK関連会社の情報公開や番組の事前説明についての対応を質問し、「今までの伝統に基づくところは結構だが、外部の人にとって基準がわからないことが混乱を引き起こしている。分かるよう明確に示すことが、(不払いを)下げ止まりできる唯一の方法」だとして質疑を締めくくった。

続いて櫻井議員は、受信料をまじめに支払っている人が損をする状態は、国民年金や学校給食費の問題にも通じるとし、受信料制度は再考に値するとの見解を示した。櫻井議員は続いて、受信料未払いの問題を取り上げ、「何が原因で未払いが増えているか」橋本会長に具体的な見解を改めて求めた。「不祥事に対する怒り」と「その後の処理対応の仕方」、ある種の「不公平感」と応えた橋本会長に、櫻井議員は「対応のまずさが一番(の原因)」と同意。そのうえで「信頼回復するならばトップが変わったことを見せなくては」と、不祥事で揺らいだ信頼感と名誉を取り戻すために頑張る現場が、巻き添えをくっている状況を重ねて指摘した。

櫻井議員は特に、前経営陣への退職金等の支払いや、医療保険制度に対する経営陣の考え方を厳しく追及した。石原経営委員長は、「退職金全体の考え方を整理中」「諸般の事情をはかり、今日的視点で検討する」などと回答。宮下理事は、健康保険や付加給付に関する指摘に対し、「同業他社の水準からは高いと思っていない」と答弁した。

櫻井議員は、「苦しい家計から公共放送を支えるために支払われた受信料を、無駄に使わないと会長みずから示すべきところ」、国の政策を実現するための特殊法人であるNHKと、企業として利益を出している民放各社を比較するような態度であるから、「何も変わっていないと取られる」と鋭く指摘した。櫻井議員は、「現場の代弁者として、今日の答弁がふさわしかったとは感じられない」と最後に質疑を振り返り、世論に敏感になり、NHKとして何をなすべきか経営陣に再検討を求めたいと締めくくった。

質疑終了後に討論が行われ、民主党・新緑風会を代表して櫻井充参院議員が、2005年度のNHK予算案・事業計画を不承認、即ちNHK予算に反対の立場から発言。「NHKの信頼回復への取り組みと成果を見極めるため、慎重に審議を行ってきた」と述べた上で、その結果、「完全にNHKが再生し、公共放送の使命を果たせるとの確信を得るには至らなかった」とし、「NHKに対して警鐘を鳴らすため、敢えて不承認の態度をとる」ことを明らかにした。

討論後の採決では、与党の賛成多数でNHK予算案・事業計画は承認された。《民主党ニュース》



3月31日 その日のできごと(何の日)