平成5776日目
2004/10/31
【野党】「自衛隊撤退を」
民主、共産、社民の野党3党の党首は31日、イラク日本人人質事件を受けそれぞれ国会内で記者会見し、政府に自衛隊撤退と事件の説明を求める姿勢を強めた。
岡田克也民主党代表は「自衛隊の派遣がなければ事件は起こらなかった。(イラク駐留の自衛隊は)12月14日に派遣期限がいったん切れる。延長させずに自衛隊撤退を強く求めたい」と述べた。
共産党の志位和夫委員長は「米国の無法な戦争と占領が原因で、支持した日本政府の責任も問われている」と指摘。社民党の福島瑞穂党首は「日本の誤った政治の選択の延長線だ」と強調した。《共同通信》
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【小泉純一郎首相】イラク日本人男性殺害事件「残念」
人質となっていたKさんの殺害が31日確認され「最悪の結果」(町村信孝外相)となったことは「救出に全力を挙げる」と繰り返してきた政府に大きな衝撃を与えた。小泉純一郎首相は同日午前10時前、首相官邸に入ったが、表情は固く口を真一文字に結んだまま。野田健内閣危機管理監から状況説明を受け、沈痛な面持ちで「残念だ」と述べた。
首相は午後0時半すぎ、首相官邸で記者団に「ああいう残虐非道な行為にあらためて憤りを覚える」と述べた。政府が接触に全力を挙げていた犯行グループについては「特定できない」とした。《共同通信》
【この日の民主党】
犯人グループのやり方に強い怒りを感じる 緊急会見で岡田代表
民主党は31日午前、イラクで人質となっていたKさんが殺害されたとの報を受け、国会内で「イラク日本人人質事件緊急対策本部」(岡田克也本部長)の会議を緊急に開催した。会議後、民主党は党声明「Kさんの死を悼む」を発表するとともに、岡田代表が国会内で記者会見を行った。
岡田代表は冒頭、今回の事件に関して「大変痛ましいことで、Kさんのご冥福を心よりお祈り申し上げるとともに、ご家族、関係者の皆さんに心よりお悔やみを申し上げたい」「こういったかたちで人質をとり、そして殺害するという犯人グループのやり方に対して、強い怒りを感じている」と述べた。
また岡田代表は、「民主党として、できることはやらせていただいたつもりだが、これからも同じ事件が繰り返されることのないように、党としてしっかり対応したい」と述べるとともに、12月14日に期限を迎える自衛隊派遣の「延長を行わないように、今後国会の中でしっかり議論をして、自衛隊の撤退を党として強く求めていく」ことを表明した。
さらに、明日行われる委員会質疑で政府の姿勢をしっかり質すとともに、本会議で政府より責任ある説明・質疑を求め、予算委員会の開催も要求する意向を明らかにした。政府の対応が二転三転したことについても、「きわめて問題のある対応だった」とし、「基本的な情報収集態勢が整っていないことを露呈した」と厳しく批判した。
岡田代表、山梨で地雷除去の最先端技術を視察
岡田克也代表は31日、山梨県南アルプス市を訪れ、地雷除去技術を開発した「山梨日立建機株式会社」を視察。その後は甲府市内に場所を移し、山梨県経済界の代表者、連合山梨幹部それぞれとの会合の場を設け、地域活性化へ向けての取り組み、政策の方向性、経済政策、政権交代へ向けての取り組み等を議論した。
山梨日立建機株式会社の視察で岡田代表は、地雷による全世界での被害状況や地雷の種類や能力、同社が開発した処理機による処理方法などについて説明を受けるとともに、試乗運転や意見交換を行った。開発機械は、油圧式ショベルカーのアーム先端部分に取り付けた高速回転式カッターで、地面を掘り起こしながら地雷を自爆させる仕組み。日本のODA事業の一環としてカンボジア、アフガニスタンを中心に現在36台が供与され、地雷除去に貢献している。従来の作業では全世界の埋没地雷を除去するのに1000年を要するとされる現状を、100倍の時間短縮に繋がるとの指摘もある。また、手作業での地雷除去に伴う作業者の生命の危険も、「オペレータの安全確保」を重視した開発でクリアしている。
岡田代表は近代技術を活かした開発とパイオニアとしての苦労に敬意を表した上で、「こうした素晴らしい技術が世界で共有していけるよう政治の場で力を尽くしたい」と語った。
山梨県経済界代表者との意見交換会で岡田代表は「最初にやるべきことは(政府への)批判ではなく協力」と述べ、野党第一党としての国政へ臨む姿勢を示した。その上で、「経済全体がよくなっていると政府は見ているが、地方を回っていると地域経済の実感と大きな乖離があることを感じる」と指摘。財源も地方へ移した上で地方分権を進めようとする民主党の考えを示しつつ、地方活性化策・景気回復策・国政改革等について熱心な議論を重ねた。
視察・意見交換会には役員室次長の大出彰衆院議員、山梨1区選出の小沢鋭仁衆院議員、山梨県選挙区の輿石東参院議員、後藤斎山梨県連顧問らが同行した。
札幌で市民政策・意見交換会「福祉のまちづくりとNPO」開催
民主党NPO局・市民政策議員懇談会は31日、札幌において「福祉のまちづくりとNPO」をテーマに地元のNPOや関係団体との意見交換会を開催した。
民主党では今秋より「まちづくり」を基本テーマに全国各地のNPO団体との意見交換会を計画しており、今回はその第一弾。
団体からの出席は、障害者活動支援センターライフの石澤利己氏、札幌この実会中央区サポートセンターの大久保薫氏、札幌ケア研究会の小原和子氏、北海道NPOサポートセンターの佐藤隆氏、介護NPO連絡会の沢出桃姫子氏、STネット北海道の竹田保氏、権利擁護市民福祉オンブズマン機構・北海道の吉村信義氏の7氏、民主党からは横路孝弘(ネクスト厚生労働大臣)、原口一博(市民政策懇談会事務局長)、若井康彦(党NPO局長)、小林千代美各衆議院議員が出席した。
冒頭、それぞれの団体より、支援費制度と介護保険の統合問題や就労支援の問題点、移送サービスの課題といった地域福祉をめぐる政策課題や、NPO全体の問題としての公益法人改革に関する提言など広範な課題について政策提言を受け、出席した国会議員との間で活発な意見交換が行われた。また、100人を超える傍聴者からも盛んに発言が行われ、出席議員からは、「今日のご意見は今後の党の政策や国会質問において必ず活かして行く」との決意が述べられた。
民主党では、今後年内に静岡、熊本など3ヶ所で同様の意見交換会を予定している。《民主党ニュース》