平成5625日目
2004/06/02
【三菱自動車】乗用車でもリコール隠し
三菱自動車のリコール隠し問題で、同社の岡崎洋一郎会長兼社長らは2日記者会見し、乗用車で26件の欠陥や不具合がありながら、国土交通省にリコールを届け出ていなかったことを明らかにした。
三菱自は4日以降に順次、リコールを届け出る予定。対象車種はランサー、ミラージュ、ギャラン、パジェロなど軽自動車から高級車までほぼ全車種にわたる17車種、計16万3707台。警察がパトカーとして使う「シグマ」計1040台も含まれている。
この26件を含む計92件の車両不具合について、三菱自がヤミ改修(指示改修)をしていたことも判明。岡崎社長は「(26件について)リコールしなかったのは大変遺憾。消費者の信頼を著しく損なった」と謝罪した。
特に26件は93年から順次、ヤミ改修して残り66件は既にリコールしたり、リコールするまでに至らないケース。
ヤミ改修について国交省は道路運送車両法違反で過料を科す方針。三菱自も厳正な社内処分をしたいとしている。これまで欠陥による事故は確認できていないという。《共同通信》
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【プロ野球】
ダイエーは2日、両手を骨折した杉内俊哉投手が全治3カ月の見込みと発表した。杉内は同日、福岡市内の病院で骨折部分を固定する手術を受けた。杉内は1日のロッテ戦(福岡ドーム)の試合中、自分の乱調に腹を立てて、ダッグアウトでベンチを殴り、手のひらの外側に位置する第5中手骨を両手とも骨折した。《共同通信》
【道路公団民営化法案】成立
日本道路公団など道路4公団の民営化法は2日、参院本会議で与党などの賛成多数で可決、成立した。郵政民営化と並ぶ小泉改革の柱として注目された民営化は2005年度にスタート、借金を返済して45年後の高速道路の無料開放を目指す。
民営化するのは、このほか首都、阪神の両高速道路公団と本州四国連絡橋公団。4公団は道路の管理、料金徴収、建設の役割を担う6つの民営化会社と、道路資産と民営化時に43兆8000億円ある借金を引き継ぐ独立行政法人日本高速道路保有・債務返済機構に上下分離。国などがすべての株式を保有する特殊会社で、上場後も国などは3分の1以上の株式を保有する。
会社の事業は、建設や料金徴収などに加え、サービスエリア(SA)にある休憩所や給油所の経営、ホテル経営やインターチェンジ周辺の開発事業なども国に届け出れば可能。道路公団の近藤剛総裁は「SAなどの現在3500億円の売り上げを1兆円に増やす」としている。
機構は6社に高速道路を貸し付け、6社の料金収入から適正な管理費を除いた額を貸付料として徴収する。貸付料は5年ごとに協定で見直す。機構は45年間で借金を返済した後に解散する。《共同通信》
【自民党】参院選はイメージ重視
自民党は2日、参院選用のポスターとテレビCMを発表した。「この国を想い、この国を創る。テーマは日本」がキャッチコピー。ポスターは12万枚印刷し10日から立候補予定者らに配布、CMは5日から全国放映する。
ポスターは、遠くを見つめる小泉純一郎首相の姿に、北朝鮮訪問の翌日に書き上げた首相直筆のキャッチコピーが記されている。政策を訴えた昨年の衆院選と比較すると「イメージを重視した」(八代英太広報本部長)という。
CMは元「X JAPAN」のYOSHIKIさんがオーケストラバージョンで制作した「Forever Love」がBGM。棚田や合掌造り、リニアモーターカーなど日本の伝統文化、技術の映像で「自信を持とう」と訴えている。《共同通信》
【小泉純一郎首相】北朝鮮経済協力協議は拉致解決後
小泉純一郎首相は2日午後の衆院決算行政監視委員会で、日朝国交正常化後に実施する方針の北朝鮮への経済協力に関し「拉致と核問題が解決しない限り、経済協力の話もできない」と述べ、正常化交渉が再開された場合でも、経済協力の形態、規模など具体的な協議入りは拉致問題解決などが条件になるとの考えを示した。
同時に、北朝鮮側が約束した安否不明者10人の再調査については「すぐ分かる問題ではない」と早期の結論は困難との認識を表明。その上で「正常化交渉の過程でお互い誠意ある対応をしない限り正常化できない」と述べ、正常化交渉の中で真相解明を迫る方針を重ねて強調した。
首相は「私が行かないで(拉致被害者)家族が帰ってこられるなら、もうとっくに帰っている」と今回の訪朝の成果を強調。核問題では「北朝鮮が一番気にしているのは米国の対応だ。金正日総書記の真意をブッシュ大統領にも伝えることができる」と述べ、8日に予定される日米首脳会談で訪朝結果を伝える考えを示した。
年金制度改革関連法案に関連し「自民、民主、公明3党合意を真摯に受け止め、早期に(年金抜本改革のための)協議会を立ち上げようと言っている。より良い案を作っていこうという機運を尊重すべきだ」と述べ、3党合意を民主党が順守するよう求めた。民主党の岡田克也代表への答弁。《共同通信》
【モハマド君】ビザ発給を受け日本へ
日本で左目の治療を受けるためアンマン入りしたイラク人男児モハマド・ハイサム・サレハ君(10)は2日、父親ハイサムさん(33)とともに日本大使館で日本入国査証(ビザ)の発給を受けた。3日未明(日本時間同日朝)、アンマン国際空港を出発、バンコクを経由し成田空港に4日到着する見通し。
父子は旅券を持っていないため、査証とともに渡航証明書の発行も受けた。本来、査証の受給手続きには1週間以上かかるが、フリー記者の橋田信介さん(61)らが5月にアンマンに来た際、主な手続きを済ませていたため、10分程度で発給された。《共同通信》
【橋田信介さん】クウェートに遺体到着
イラクの日本人フリー記者襲撃事件で、バグダッドの医療施設に安置されていた橋田信介さん(61)とみられる遺体が現地時間の2日夜(日本時間3日未明)、家族の待つクウェートへ空路到着した。家族から提供を受けた血液などの試料でDNA鑑定による身元確認を急ぐ一方、家族と同行しクウェートに滞在中の法人類学者が骨格などの鑑定で橋田さんの遺体かどうかを確認する。《共同通信》
【この日の民主党】
[衆院決算委]岡田代表、訪朝・年金問題で首相を追いつめる
衆議院決算行政監視委員会で2日、民主党の岡田克也代表が質問に立ち、就任後初めて小泉首相と論戦を戦わせた。岡田代表は、イラク戦争支持の正当性、訪朝の評価、自民党の不正献金疑惑、年金制度改革について首相を鋭く追及した。論戦の主なやりとりは以下の通り。
■イラク戦争支持について
岡田 イラク戦争でイラク人が1万人以上、米兵も800人以上が死んでいる。こうした人の命の重さということについて、一国の総理としてギリギリまで悩んで(戦争支持の)判断を下したのか。
小泉 いかに戦争を避けるか、各国とも努力してきた。戦争を起こさない努力は今後も必要だ。
岡田 ブッシュ大統領が(開戦を)決断した根拠に日本が支持していることがあったとすれば、責任は重い。
小泉 日本が戦争を始めたという認識は違っている。米国は米国の考えで始めた。
■訪朝について
岡田 本当に総理が行かなければ5人の拉致家族は戻ってこなかったのか。私なら、まず高官などを派遣して5人を戻してから行ってしっかり交渉する。(5人の帰国という)弱みを抱えていたから交渉できなかったのではないか。
小泉 独裁者自身の考えを確かめるには、私が行くしかない。行かないで戻るのなら、とっくに戻っていた。
岡田 (特定失踪者の10人に関する)再調査の結果はいつ出るのか。
小泉 いつと期限を区切ることは現時点ではできない。今後の協議次第だ。
岡田 10人の調査を求めながら、並行して国交正常化交渉をやるのか。調査結果が出ないうちに、北朝鮮への経済援助の規模や方法などを決めるのか。
小泉 拉致の問題も核の問題も交渉の中で検討する。それが解決しなければ経済協力の話はできない。
岡田 核問題では進展はあったか。
小泉 金正日氏は、朝鮮半島の非核化が目標、核凍結には検証が伴う、などと言った。
岡田 6カ国協議をなぞっただけで、新しいことはない。今回の訪朝は、総理として2回目であるだけでなく、食糧と医療の支援、経済制裁は発動しないとの約束など、いろいろなカードを切りながら、それに見合う成果があったとは思えない。
■政治と金の問題について
岡田 政治と金の問題では、自民党は10数年前とまったく変わっていない。日歯連と自民党との関係、石原大臣への迂回献金疑惑もある。きちんと改める意志はあるか。
小泉 個々の議員が対応すべき。
岡田 個々人の話にすり替えるな。少しは変わっているかと思ったが、本当に残念だ。
■年金法案について
岡田 年金法案は、国民の6~7割が成立させるべきでないと考えている。保険料の上限を1万6900円に固定すると言ったのにさらに高くなることが分かったり、50%の給付水準を保証すると言いながら実はきわめて限られた世帯だけだったり、法案について国民に誤解を生む説明をしてきた。抜本改革でなく、誠実でないから支持されないのだ。
小泉 民主党が拒否せずに審議すれば出てくる問題だ。
岡田 今回の法案で国民年金を含めて抜本改革ができるか。
小泉 国民年金はこのままでいいとは思っていない。だから3党で合意した協議機関で案を出して協議すればいい。
岡田 民主党は一元化案をすでに示している。真剣に議論する気があるなら、与党で国民年金を含む改革案をまとめてくるべきだ。
■首相の厚生年金不正加入について
岡田 日本国総理大臣が、勤務実態がないのに厚生年金制度を利用し加入していた。これはやはりまずい。謝った方がいい。総理が言い訳するのは見苦しい。
小泉 何がおかしいのか。35年も前のことを問題にする方がおかしい。人生いろいろ、会社もいろいろ、社員もいろいろだ。家にいてもいい、海外旅行してもいい、という会社もある。
岡田 それが総理大臣の言うことか。それで、籍だけ会社において厚生年金に入るといった制度の悪用を非難できるか。
議員年金問題をめぐり政策懇談会開く
民主党は1日、2日の両日、党本部において議員年金をテーマに政策懇談会を開き、すべての年金制度が一元化されるまでの期間、現行の議員年金をどうするかについて意見交換した。党としての方針を早急にとりまとめ、参議院選挙までに提示する。
議論は、現行の議員年金を厚生年金、共済年金と同様にするのか、あるいは速やかに廃止し、一時金を支給するのかの論点をめぐって行われた。現行の制度が国民の視線から見てどうなのか、年金制度として維持できるのか、国会議員の職能をどう考えるのか、など多岐にわたる視点から意見が交わされた。
終了後、仙谷由人政策調査会長は、記者団に「代表的な意見は出た。すべての年金を一元化し、現行の議員年金を廃止することでは異論はなかった。結論は早急にとりまとめる」として、参議院選挙までには党として方針を打ち出すことを明らかにした。《民主党ニュース》