平成5386日目

2003/10/07

この日のできごと(何の日)

【日中韓首脳会談】

小泉純一郎首相は7日午前、東南アジア諸国連合(ASEAN)首脳会議が開かれているインドネシア・バリ島で、中国の温家宝首相、韓国の盧武鉉大統領と日中韓首脳会談を行い、三国の首脳レベルとしては初めての「共同宣言」に署名、発表した。


https://www.kantei.go.jp/

宣言は安全保障分野での対話強化を確認。北朝鮮の核開発問題を念頭に「朝鮮半島が直面する核問題の平和的解決と朝鮮半島の非核化」の必要性を指摘し「(三国が)すべての懸念に対処し、朝鮮半島の平和と安定の維持に努める」と表明。

同時に、新型肺炎(SARS)などの感染症やテロ、海賊、麻薬取引など「国境を越える犯罪」への協力強化も表明。三国間の協力を進めるため「三者委員会」を設置して毎年の首脳会談に報告することも盛り込んだ。

宣言は大量破壊兵器の拡散防止のため、取り組みを強化することも明記。「三国間協力を発展させることが、東アジア全体の平和、安定と繁栄に貢献する」とした。経済分野でもより緊密な連携を目指すことを確認。「三国間投資取り決め」の共同研究の開始を打ち出した。《共同通信》

小泉純一郎首相は7日、インドネシアのバリ島で行った温家宝・中国首相、盧武鉉・韓国大統領との首脳会談で、北朝鮮核問題の包括的な解決に努力する考えで一致した。小泉首相は日本人拉致事件解決に中韓両国の理解と協力を要請した。

核問題について小泉首相は「朝鮮半島の非核化は不可欠だ。北朝鮮にかかわる諸問題の包括的解決に向けて努力したい」と表明。六カ国協議での中国の努力に謝意を示した。

温首相は「朝鮮半島の恒久的な安定が重要で、中国も非核化に努力したい」とし、六カ国協議の次回開催に向けて「合意を得られるような基礎づくりをしたい」と指摘。大統領も「日中韓で意見を統一させていく努力する必要がある」と述べた。《共同通信》

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【プロ野球】

巨人・原辰徳監督、甲子園で最終戦

今季限りでの辞任を表明しているプロ野球・巨人の原辰徳監督(45)が7日、兵庫県西宮市の甲子園球場で行われた阪神戦で最終戦を迎えた。勝利で飾った試合終了後、阪神の星野仙一監督から花束を贈られ、ねぎらいと激励の言葉を掛けられながら肩を抱きかかえられると感極まって涙を流した。

高橋由伸外野手からも花束を受け取るとマイクを握り、初めてファンに直接、声を掛けた。

「ここで宙に舞った時の巨人ファンの歓声、最後まで祝福してくれた阪神ファンの歓声は忘れることはできません」。就任1年目の昨年9月24日、幾多の思い出が詰まった球場での胴上げを振り返ると、スタンドを埋め尽くした4万8000人のファンからは敵味方を越えて温かい拍手が送られた。

突然の辞任劇。9月に表面化したフロントとの感情的なもつれから、わずか2年で監督の座を退いた。それでも悔しさを胸にしまい、選手には最後まで平常心の大切さを説いた。ラストゲームを前に球場に足を踏み入れた時も「特別な思いはないよ。いつもと一緒です」と話して臨んだ一戦だった。

「夢の続きをしっかりと胸の中にしまい込み、温めて宝物にしていきます」。通算157勝118敗5分け。あまりにも短い監督生活を惜しむファンから「ハラコール」が鳴りやまない中、背番号「83」は静かにタクトを置いた

星野監督は試合後のセレモニーで原監督に花束を渡すと、肩を抱いて労をねぎらった。

「若いし、近い将来またリユニホームを着るやろ。『くじけるなよ。また勉強せえよ』と言ったよ」。辞任が決定した時から原監督に同情的な立場を取るだけに、心配そうな様子だった。《共同通信》

西武・新監督に伊東勤氏

今季限りで現役を引退した西武の伊東勤捕手(41)の監督就任が7日、正式に決まった。この日、小野賢二球団代表と伊東本人が東京・原宿のコクド原宿ビルに堤義明オーナーを訪ね、同オーナーから了承を得た。複数年契約だが、年数、待遇などは明らかにならなかった。背番号は83。

伊東新監督は緊張した面持ちで会見に臨み「やるからには勝ちたい。守りを重視した野球をしたい。特にバッテリーの強化が一番のポイント」と抱負を語った。《共同通信》

【ゴルフ・宮里藍選手】プロ転向を表明

女子アマチュアゴルフの第一人者、宮里藍選手(18)=宮城・東北高3年=が7日、仙台市の同校でプロ転向を表明した。日本女子プロゴルフ協会(LPGA)に8日にも選手登録を申請し、手続きが完了した時点で正式にプロとなる。

LPGAによると、これまでの女子プロ最年少記録は足立香澄選手の18歳4カ月2日。現在18歳3カ月の宮里選手が最年少の記録を更新することになる。

宮里選手は9月下旬のミヤギテレビ杯ダンロップ女子でアマチュア選手として30年ぶりにツアー優勝し、最年少優勝記録も更新した。

LPGAはことし2月に「アマチュア選手がツアーで優勝した場合、4週間以内に選手登録すれば、1年間の出場資格を取得できる」という規定を導入。同選手はこの規定でプロに転向する初めてのケースとなる。《共同通信》

【山梨県都留市】キャンプ場に3人目の遺体

いったい何人の遺体が埋められているのか――。山梨県都留市朝日曽雌の朝日川の渓流沿いにあるキャンプ場で7日朝、3人目の遺体が見つかった。地元では今年夏ごろから「キャンプ場に遺体が埋まっている」とうわさになっており、付近の住民らは「うわさが本当になった」と不安と衝撃に包まれた。

県警捜査本部によるキャンプ場内の捜索は午前9時から始まった。3人目の遺体は捜査員ら約50人が重機1台を使って、前日に2人目の遺体が見つかったすぐわきを掘り返した直後、深さ1.5メートルの地中から、人の黒い上着とズボンがのぞいた。しかし、大量の地下水が流れ出ているため、遺体の収容は難航している。

捜査本部では、既に収容された2人の遺体の身元は、同市大幡にあった建設会社「朝日建設」の元従業員の可能性が高いとしており、新たに見つかった遺体も同社の元従業員と見ている。捜査本部は、ほかにも遺体が埋められている可能性が捨てきれないとして、キャンプ場内の捜索を続けることにしているが、すべてを掘り返すのには3日ほどかかるという。

このキャンプ場は、土地を同市内の鉄工会社が所有し、朝日建設が経営していた。同社では今年6月、作業員宿舎で従業員4人が重軽傷を負う火事があり、同社は8月に倒産したため、キャンプ場も実質的に閉鎖されている状態だった。

地元では、同社が倒産する前の今年7月ごろから、複数の元従業員が行方不明になっているといううわさが広がり、「キャンプ場に遺体が埋められている」という文書もキャンプ場近くの民家に投げ込まれていた。都留署には同月、「5年前、従業員が殺されたらしい」との情報が入り、8月には、元従業員と名乗る人物から「社長に指示されて3年前、自分がキャンプ場に重機を使って穴を掘り、箱のような物を埋めた」との情報も同署に寄せられた。《読売新聞》

【全国知事会】「三位一体」で提言

全国知事会(会長・梶原拓岐阜県知事)は7日、都道府県向けの国庫補助負担金を9兆−10兆円廃止し、代わりに8兆−9兆円の税源移譲を求める「三位一体の改革に関する提言」を発表した。「2006年度までに(市町村と合わせて)4兆円を廃止、縮減」とした政府の「骨太の方針」第三弾よりも、補助金の廃止額などで踏み込んだ内容だ。

提言は、本年度約11兆4000億円の都道府県向け補助金のうち、災害復旧を除く公共事業関係や義務教育費国庫負担金など総額9兆−10兆円の廃止を求めた。廃止時期は04年度を基本に、可能な限り前倒しするとした。

税源移譲は、義務的な補助金は10割、その他は8割以上の財源措置が必要として試算。具体的な税目や税額として、所得税から約3兆円、消費税から約5兆円、揮発油税の一部から約1兆円の計8兆−9兆円前後を国から都道府県へ移譲する。

これらの見直しの結果、国の予算でも7000億−1兆円削減でき、事務の縮減や簡素効率化が進むとしている。

特定地域に交付される電源立地特別交付金や国が実施すべき原爆被害者介護手当などは存続すべきだとした。地方交付税についても算定の簡素化などを求めたが、今後知事会内で議論を詰め、あらためて提言を発表する。《共同通信》

【自民党・北朝鮮による拉致問題対策本部】初会合

自民党は7日午後、国会内で「北朝鮮による拉致問題対策本部」(本部長・安倍晋三幹事長)の初会合を開き、拉致被害者家族会の横田滋代表らと意見交換し、拉致など北朝鮮問題に対し、政府と一体で対処していく方針を確認した。

安倍氏は「党としても大変大きな問題である拉致問題を、一日も早く解決すべくきちっと詰めてやっていく必要がある」と党を挙げて拉致事件に対応する考えを表明。横田さんら家族会側からは「拉致事件に党として取り組んでくれることはありがたい」として同党の姿勢を評価する声が出た。

また、家族命は、貨客船「万景峰92」など北朝鮮の船舶に対する監視強化や、経済制裁により北朝鮮への圧力を強めるよう要請した。

対策本部は今後、家族会との意見交換のほか、経済制裁のための法整備の検討や、拉致事件の現場調査を行う方針。会合後の記者会見で、安倍氏は「党として何をすべきかをじっくり検討していきたい」と述べた。

北朝鮮による拉致被害者とその家族を支援する超党派議員でつくる拉致救出議員連盟は7日までに、小泉再改造内閣で中川昭一会長が入閣したことに伴い、後任に平沼赳夫前経済産業相が就くことを決めた。

拉致問題に積極的に取り組むため、後任には「閣僚経験者で、重みのある人物がふさわしい」(自民党筋)として平沼氏が浮上、中川氏や自民党の安倍晋三幹事長が就任を要請していた。《共同通信》

【政界談話室】

○・・・福田康夫官房長官は7日の記者会見で、難航が予想される日本道路公団総裁の後任人事について「難航しそうというのはあなた方が言っていること」と不快感もあらわな答弁。決定時期については「今そんなことを言う時期ですか」と声を荒らげた。記者団が石原伸晃国土交通相の責任について突っ込むと「随分早いね、気が回るのが」と嫌みの一言。公団輩は小泉改革の看板だけに、想定外の事態に怒りを隠せない様子で、イライラも頂点に。《共同通信》

【北朝鮮】六カ国から日本排除を

朝鮮中央通信によると、北朝鮮の外務省スポークスマンは7日、日本が核問題解決の「障害」になっていると非難し「今後、核問題解決のためのどのような形態の協議の場にも、日本が介入することを許さないだろう」とする談話を発表、六カ国協議から日本を排除する構えを示した。

8月下旬の北京での六カ国協議以降、北朝鮮が、特定国の参加排除を公に主張するのは初めてで、次回協議の行方は枠組み問題を含め不透明になりそうだ。

インドネシア・バリ島での日中韓首脳会談で署名された三カ国共同宣言にタイミングを合わせた形の談話は、六カ国協議参加国が連携し力を強める動きを断ち切る狙いもありそうだ。

談話は、日本が「核問題の早期解決に何の関心も置いていない」とした上で、米朝間の核問題の平和的解決に日本人拉致問題を持ち込み「負担だけを増大させる障害物となっており、信頼できる対話相手としての資格を自ら失った」と非難。拉致問題は「日朝平壌宣言の採択とともにすべて解決されており、核問題と結び付ける何の根拠もない」と強調した。

福田康夫官房長官は7日タの共同通信社などとのインタビューで、北朝鮮が核開発問題をめぐり六カ国協議への「日本の介入を許さない」との談話を出したことについて「北朝鮮の勝手な言い分だ」と強く反発、あくまでも日本も加わった六カ国協議で拉致問題も含めた包括解決に応じるよう求めていく考えを示した。

またイラクの人道復興支援に関連し、17日のブッシュ米大統領の来日を「日本の考え方を話す機会」と指摘し、日米首脳会談が復興費負担額や自衛隊派遣の大枠を米側に説明する場になり得ることを明らかにした。《共同通信》

【日中首脳会談】

小泉純一郎首相は7日午後、インドネシア・バリ島で中国の温家宝首相と初めて会談し、小泉首相の靖国神社参拝で途絶えている日中首脳の相互訪問再開に向けて努力する考えで一致した。

温首相は靖国参拝問題に直接言及せず、日中関係の発展に向けて協力する必要性を強調。両首相は北朝鮮の核開発問題解決への連携を確認した。

温首相は小泉首相の「適当な時期」の訪中を招請。「そのためには良好な雰囲気をつくる必要がある。首相の知恵を生かし、両国の関係を解決してもらうことを期待する」と述べ、小泉首相に環境整備に取り組むよう注文を付けた。小泉首相は温首相の早期訪問を要請した。

温首相は8月に訪中した福田康夫官房長官との会談では靖国問題に言及しており、小泉首相に配慮したとみられる。

日中間の歴史認識問題では、小泉首相が「懸案があることは承知しているが、同時に未来に向けた協力を進めたい」としたのに対し、温首相は「両国関係に影響を及ぼす敏感な問題だ。正しく歴史に対処することは重要だ」と指摘、歴史認識問題へのこだわりをみせた。

小泉首相は北朝鮮の核開発問題に関する六カ国協議の枠組みでの協力が重要との認識を強調、拉致事件解決への協力を求めた。温首相は「日本の関心についてもよく理解している」と述べた。《共同通信》

【米・カリフォルニア州知事選】アーノルド・シュワルツェネッガー氏が初当選

7日投票の米カリフォルニア州のリコールと後継知事選挙は同日即日開票され、俳優アーノルド・シュワルツェネッガー氏(56)=共和党=が地滑り的勝利で当選した。同時に民主党のデービス知事のリコールが成立した。シュワルツェネッガー氏は同日「市民のための知事になる。みなさんを失望させない」と勝利宣言した。

全米最多人口でフランスに次ぎ世界第6位の経済規模といわれる巨大州のトップにハリウッドのアクションスターが就任する。行政手腕は未知数で、知事としての能力より、新鮮さと現状打開に対する有権者の期待の表れとみられる。

同州ではハリウッド出身のレーガン元大統領が1966年に知事に当選している。シュワルツェネッガー氏は米国生まれでないため、憲法規定により大統領の被選挙権はない。

州知事のリコールは1921年のノースダコタ州知事以来。AP通信の開票速報(開票率98%)によると、シュワルツェネッガー氏の得票は約356万票で、民主党候補のブスタマンテ副知事の約238万票に大差をつけ圧勝。リコールについては、賛成が55%、反対は45%で、デービス知事は敗北宣言した。

シュワルツェネッガー氏は知名度と資金力を背景にライバルを攻撃するムード選挙を展開。約380億ドル(約4兆2200億円)に上る財政赤字を解消するなどと訴えた。《共同通信》

【MLB】

米大リーグのナ・リーグ優勝決定シリーズ(7回戦制)第1戦は7日、シカゴで行われ、マーリンズ(ワイルドカード)が延長十一回の末、9−8でカブス(中地区1位)に先勝した。シリーズ新記録となる両チーム合わせて7本塁打の打撃戦。カブスは九回二死からソーサの2ランで追いついたが、マーリンズは十一回、代打ローウェルが決勝の本塁打を放った。《共同通信》

【この日の民主党】

全国知事会とマニフェストで継続的協議を確認

民主党の菅直人代表らは7日、47都道府県の知事で構成する全国知事会の呼びかけで、同会の梶原拓会長(岐阜県知事)ら8知事と民主党の政権政策(マニフェスト)について意見交換。国の役割の限定や国から地方への抜本的な税財源移譲などの地方分権改革の重要性で一致し、今後も増田寛也・岩手県知事と民主党の枝野幸男政調会長を窓口に継続的に意見交換を進めるなど、「全国知事会と民主党が継続的に協調態勢をとっていく」(梶原会長)ことを確認した。

菅代表は、「民主党は、ナショナルパーティーとして国の形を根本から変え、『国のやるべきことはこれだけに限る。それに必要な財源はこれだけで結構』という形にすることを目指している。地方団体側からも『あとは県や市町村でできる』というメッセージを発してもらえれば、国民も安心できる」と述べ、国政を担う政党と地方自治を担う知事会との連携の必要を説いた。

意見交換会の出席者は、全国知事会から、会長の梶原拓・岐阜県知事、増田寛也・岩手県知事、浅野史郎・宮城県知事、國松善次・滋賀県知事、山田啓二・京都府知事、木村良樹・和歌山県知事、片山善博・鳥取県知事、麻生渡・福岡県知事。民主党から菅直人代表、岡田克也幹事長、枝野幸男政調会長、中川正春政調会長代理、玄葉光一郎「次の内閣」ネクスト総務相、朝日俊弘政調筆頭副会長、福山哲郎政調副会長、大塚耕平政調副会長。

菅代表、東京湾アクアラインを視察

民主党の菅直人代表は7日、政権政策(マニフェスト)に盛り込んだ高速道路の原則無料化に向け、その実態を把握するため、日本道路公団が管理する東京湾アクアライン(川崎~木更津間)を視察。湾上のパーキングエリア「海ほたる」で日本道路公団職員の説明を受けた。

現地の状況を見た菅代表は「車が走っていないなという印象。作ること自体がよかったかどうか、償還の見通しからいうとかなり問題があったと思うが、作ったものが十分に利用されていないのも問題。宝の持ち腐れ」と批判した。通行量は当初見込みの半分以下で、利用率改善にむけて通行料金も大幅に引き下げたという道路公団側の説明に対しては、「今の3倍以上の通行料が入ってこないと借金は返せないということ」と指摘したうえで、債務償還の財源として道路特定財源をあてて無料化することで通行量を増やし、京浜・房総両地域の経済発展につながる政策を進めることこそ国民の理解が得られる政策だとの考えを示した。

菅代表はまた、水越木更津市長とともに、“シャッター通り”と化したJR木更津駅前商店街を視察。市長からは東京湾アクアラインによる経済効果を見込んで高騰した木更津駅前の地価は現在10分の1以下となり、商店街からは大型店舗の撤退が相次ぐとともに、小売店の多くも商売が成り立たなくなっている実情が語られた。東京湾アクアライン無料化案に対して市長は、地域活性化につながる政策として前向きに評価した。

視察を終えた菅代表は、千葉県庁で堂本暁子知事と会談。民主党が示す政権政策(マニフェスト)を説明するとともに、視察の印象を踏まえて東京湾アクアライン無料化案をめぐる意見交換を行った。

「党の見解を明確に示せ」菅代表、自民党に迫る

民主党の菅直人代表は7日午後、千葉県庁内で定例記者会見を行い、民主党が示した政権政策(マニフェスト)に対して自民党などから批判が出ていることに関して、「大いに結構。しかし批判するなら自分の党なり閣僚としての見解を明確にしていただきたい」と述べ、自民党に早急に政権公約を打ち出すよう求めた。

日本道路公団の藤井治芳総裁の更迭をめぐる混乱については「現国交相の指導力のなさとやるべきことをやらなかった前国交相、そして2人を任命した小泉首相がこの問題を政治利用したことが問題」と指摘した。

また、衆院解散・総選挙に関して「マニフェスト(政権政策)解散と呼びたい。あえてもう一つ言えば政権選択解散だ」と述べ、政権政策を示すことで政権選択を問う戦いとする強い姿勢を改めて示した。

日本青年会議所とマニフェスト懇談会開く

民主党の岡田克也幹事長、枝野幸男政調会長らは7日、日本青年会議所の役員らと「政権政策(マニフェスト)懇談会」を開き、マニフェストの内容をめぐって意見交換するとともに、今後、マニフェスト選挙を推進する同会議所の取り組みに民主党としても積極的に協力していくことを表明した。

懇談会の冒頭、岡田幹事長が「マニフェストについてのこうした意見交換を楽しみにしていた。忌憚のない意見を聞かせてほしい」と挨拶。続いて枝野政調会長がマニフェストの概要を説明し、意見交換に移った。

日本青年会議所側からは、マニフェストで打ち出された「創憲」と憲法改正との違い、マニフェストがめざす国家像などについて質問が出された。前者について枝野政調会長は、「形式は改正になる場合もあるだろうが、重要なことは、国民的な憲法議論を通じて憲法全体をゼロから考え直すということだ」と説明。また後者について、福山哲郎政調副会長は、「脱官僚・地域主権。政治が特定の国家像を押しつけるというよりは、国民が自分たちで考えて決められる仕組みをつくるという発想だ」と述べた。

懇談会には、日本青年会議所から、揚原安麿会頭、西野晃透副会頭ら6人が出席。民主党からは、岡田幹事長、枝野政調会長、福山政調副会長のほか、中川正春政調会長代理、大塚耕平政調副会長が出席した。《民主党ニュース》



10月7日 その日のできごと(何の日)