平成5363日目
2003/09/14
この日のできごと(何の日)
【WTO閣僚会議】閉幕
メキシコ・カンクンで開催されていた世界貿易機関(WTO)の第5回閣僚会議は14日、閣僚宣言を採択できず、決裂して閉幕した。新多角的貿易交渉(新ラウンド)の進め方などの枠組み合意を目指したが、農業など多くの分野で先進国と発展途上国の対立が先鋭化し、収拾不能に陥った。来年末とされる新ラウンド期限内での妥結はほぼ絶望的で、世界の貿易自由化の流れが停滞するのは避けられそうにない情勢だ。WTOへの信認が揺らぎ、世界経済への悪影響も懸念される。
会議を通じて、途上国は、米国や欧州連合(EU)が農業補助金の削減、廃止に応じないことに反発。最終日の14日は、投資ルールや競争など新分野4項目をめぐり、交渉開始を主張するEUと、交渉開始に否定的な途上国との対立が決定的となり、デルベス議長(メキシコ外相)が同日午後、議論を打ち切った。
次回閣僚会議の日取りや、大幅に遅れている農業、非農産品市場アクセス交渉の枠組み合意の期限なども決められなかった。WTOは今年12月15日までに一般理事会の高級事務レベル会合を開き、交渉の新たな日程の確定を目指す。《共同通信》
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【世界柔道】
柔道の世界選手権最終日は14日、大阪市の大阪城ホールで男女各2階級を行い、女子48キロ級の田村亮子(トヨタ自動車)と男子無差別級の鈴木桂治(平成管財)が金メダルを獲得した。
田村は初戦の2回戦から準決勝までをすべて一本勝ちと危なげない内容。決勝ではフレデリク・ジョシネ(フランス)をポイントで上回った。鈴木も2回戦から登場して勝ち上がり、決勝ではインドレク・ペルテルソン(エストニア)に小外掛けで一本勝ちした。
男子60キロ級で五輪2連覇中の野村忠宏(ミキハウス)は3回戦で、前回覇者のアニス・ルニフィ(チュニジア)に一本負け。しかし敗者復活戦から進んだ3位決定戦を制し、銅メダルを取った。今大会の日本は金6、銀1、銅2の計9個のメダルを獲得。金メダル数、合計メダル数で参加国・地域のトップとなり「本家」の面目を保った。《共同通信》
【大相撲】
大相撲秋場所8日目(14日・両国国技館)全勝で走る横綱朝青龍が勝ち越しを決め、連続優勝を狙う大関魁皇は痛い2敗目を喫した。朝青龍は貴ノ浪に押し出しで完勝し8連勝。魁皇は栃乃洋に押し出された。2敗の両大関はともに白星。千代大海は琴龍を押し出し、かど番の栃東は関脇雅山を突き落とした。雅山は3勝5敗。関脇若の里は高見盛を寄り切って5勝目を挙げた。新小結闘牙は星を五分に戻したが、土佐ノ海は敗れて5敗目。1敗が消え、全勝の朝青龍を追う2敗は魁皇ら7人。十両は隆乃若ら3人が1敗で並んだ。《共同通信》
【プロ野球】
プロ野球セ・リーグは14日、首位阪神が中日に完敗、マジック対象チームの広島、ヤクルトが勝ったため、優勝マジック「2」は変わらなかった。阪神の最短優勝決定は本拠地、甲子園での15日の広島戦にずれ込んだ。15日に阪神が広島との直接対決を制し、ヤクルトが横浜に敗れた場合だけ阪神の18年ぶり4度目のリーグ制覇が決まる。
パ・リーグは首位ダイエーがオリックスに8−1で勝ち、2位の西武が敗れたため、ダイエーのマジックナンバーは二つ減って9となった。
◇
巨人の川相昌弘内野手(38)が14日、今季限りでの現役引退を表明した。プロ21年目の今季、通算犠打の米大リーグ記録を抜く512犠打を達成。来季からはコーチに就任して後進の指導にあたる。
川相は東京ドームでのヤクルト戦の前に会見。「現役を続けたいとう思いも当然あった。でも体力的なことよりも精神的な部分で、これ以上、現役をやる気持ちの粘りがないと思った」と決意した理由を説明した。《共同通信》
【J1】
Jリーグ1部(J1)第2ステージ第5節最終日(14日・静岡県草薙総合運動場陸上競技場=1試合)ともに上位進出を狙う清水−G大阪は、1−1で引き分けた。《共同通信》
【ゴルフ】
日本女子プロ選手権コニカミノルタ杯最終日(14日・埼玉県太平洋クラブ&アソシエイツ江南=6487ヤード、パー72)不動裕理が70で回り、通算11アンダーの277で優勝、初のメジャータイトルを獲得した。優勝賞金は1260万円。年間最多優勝タイの今季6勝目(ツアー施行後)で、ツアー通算1勝目を挙げた。
4打差の2位は古閑美保と大場美智恵。城戸富貴は通算2アンダーの12位タイに終わった。
◇
サントリー・オープン最終日(14日・千葉県総武CC総武=7155ヤード、パー71)前日首位のジョティ・ランダワ(インド)が3バーディー、1ボギーの69で回り、通算8アンダーの276で、日本ツアー初優勝を飾った。インド人選手の日本ツアー優勝は初めて。
ポール・シーハン(オーストラリア)が2打差の2位。さらに2打差の3位は藤田寛之。大会3連覇を狙った片山晋呉は通算イーブンパーの284で6位だった。《共同通信》
【自民党総裁選】集団的自衛権で論戦
自民党総裁選に立候補した小泉純一郎首相ら4候補は14日、民放やNHKのテレビ番組に相次いで出演し、政府見解で憲法が禁じているとしている集団的自衛権行使の問題などで論戦を交わした。
4候補とも集団的自衛権行使の「解禁」に前向きな考えを示したが、具体論では亀井静香前政調会長が憲法改正は必要としながらも「政府見解を変えればいい」と主張したのに対し、首相は「解釈でやるより、行使するには憲法を改正した方がいい」との見解を示した。
高村正彦元外相は「憲法改正が本筋だが、その時によってだ」と述べ、状況によっては「解釈改憲」もやむを得ないとの認識を表明。藤井孝男元運輸相は「集団的自衛権を認めることを前提に憲法改正を議論していく」と述べた。
憲法改正について、首相は「国民が自衛隊は日本国民の自衛軍であり、軍隊であると総合的な合意ができるような、はっきり分かりやすい文章にした方がいい」と指摘。高村氏も戦争放棄規定は残し「九条二項(戦力の不保持)を削ればいい」と述べた。
亀井氏は、郵政民営化などに反対する青木幹雄参院幹事長らが首相の推薦人になったことを「政策抜きで政治行動をやっていいのか」と批判。藤井氏も「不可解な行動を取られた方がいて残念だ」と同調したが、首相は「政策で反対でも、協力できるという人を断る必要はない」と強調した。
◇
自民党総裁選で14日午後、3回目の党主催の街頭演説会が大阪市内で行われ、小泉首相、藤井元運輸相、亀井前政調会長、高村元外相の4候補が外交政策などについて熱弁を振るった。《共同通信》
【小泉純一郎首相】支持派議員と懇談
「先日、ポリープの切除手術を受けたが、腸内の抵抗勢力を取って、調子が良くなった」
小泉純一郎首相は14日午後、大阪市で行われた自民党総裁選候補の街頭演説会に先立ち、同市内のホテルで小池百合子衆院議員ら首相支持派の党国会議員約10人と懇談した。再選確実の情勢だけに口調も滑らかで冗談も飛び出した。
首相は、18年ぶりのセー・リーグ制覇が間近に迫った阪神タイガースの話題に触れ「私の再選より、タイガースのセ・リーグ優勝の方が先だ」と軽口をたたいた。ただ「誰もまだ投票していない。選挙は分からない。最後まで気を緩めずに頑張りたい」と付け加えることも忘れなかった。
出席者が衆院解散・総選挙の見通しを聞いたのに対しては「(前回総選挙から)3年たったら、誰でも準備をしているものだ」と選挙準備を進めるよう促した。《共同通信》
【レスリング】
レスリングのフリースタイル世界選手権最終日は14日、ニューヨークのマディソン・スクエア・ガーデンで男女各7階級の準決勝、決勝を行い、日本の女子が来年のアテネ五輪で実施される3階級を含む5階級で金メダルを獲得した。
日本の女子選手が世界選手権で5階級以上を制したのは6階級で優勝した1994年のソフィア大会以来9年ぶり。
五輪で実施される階級では、72キロ級の浜口京子(ジャパンビバレッジ)が2連覇し、通算5度目の優勝。55キロ級は吉田沙保里(中京女大)が2連覇し、同階級は日本が4年連続優勝となった。
63キロ級は伊調馨(中京女大)が2連覇し、五輪で実施されない51キロ級で初優勝した伊調千春(中京女大)とともに日本初の同一大会での姉妹優勝を飾った。
59キロ級の山本聖子(シャパンビバレッジ)は1999年の51キロ級、01年の56キロ級に続く3階級制覇を達成した。《共同通信》
【スウェーデン】ユーロ導入「反対」
欧州単一通貨ユーロ導入の是非をめぐるスウェーデンの国民投票は14日夜、投票が締め切られ即日開票された。選挙管理委員会の発表によると、開票率ほぼ100%で賛成41.8%、反対56.1%と、反対派が大勝した。投票率は81.2%だった。
推進派のペーション首相は同日夜の記者会見で敗北を認め、投票結果を尊重すると言明した。
投票結果は、欧州連合(EU)加盟15カ国中、ユーロ不参加の英国、デンマークの反対派をさらに勢いづけ、通貨統合というEUの理念にも打撃を与えそうだ。
投票直前に推進派で次期首相候補と目されていたリンド外相が刺殺される事件があったが、反対派の優位は崩れなかった。首相は「ユーロに対する懐疑論が強かった。EU圏の景気が著しく停滞しているのに、スウェーデン経済は好調だ」と述べた。《共同通信》