平成5255日目

2003/05/29

この日のできごと(何の日)

【参院予算委員会】

参院予算委員会は29日午前、小泉純一郎首相らが出席し、経済問題を中心に集中審議を行った。首相は消費税引き上げ問題について「消費税をあげるかどうかは、私が辞めた後の首相が考えればいい」と述べ、在任中は引き上げない考えを重ねて強調した。

竹中平蔵金融相は、りそな銀行への公的資金再投入が中小企業に与える影響について「りそな銀行の融資先の99%は中小企業だ。経営健全化毛書くは、地域や中小企業への貢献を描いたものになっていなければならない。しっかり審査していく」と述べ、融資打ち切りや貸し渋りがないよう、指導する方針を示した。《共同通信》

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【中曽根康弘元首相】現役宣言

自民党の中曽根康弘元首相は29日の江藤・亀井派の総会で、自身の誕生会に触れ「皆さんからご高配いただき誠にありがとうございました」とあいさつ。「85歳になってまだやっているのかと言われますが」と続け「マッカーサーは『老兵は死なず消え去るのみ』と言ったが『老兵は死なず消え去りもしない』だ」と再出馬を宣言した。《共同通信》

【中央防災会議】

5月29日のできごと(何の日)【小泉純一郎首相】中央防災会議に出席
https://www.kantei.go.jp/

29日、官邸で中央防災会議(第7回)が開催された。会議では、東海地震対策専門調査会の報告を踏まえ、東海地震対策の基本的な計画である「東海地震対策大綱」を決定した。

会議の冒頭挨拶に立った小泉首相は、26日に発生した宮城県沖を震源とする地震についても触れ「災害の発生を避けることはできないが、事前の対策により被害を軽減することは可能です」と述べ、防災対策の重要性について強調した。《首相官邸》

【MLB】

米大リーグ、マリナーズのイチロー外野手は29日、ミネアポリスでツインズ戦に「1番・右翼」で出場。5打数2安打1四球、3得点で打率は3割1分3厘。長谷川投手は九回に登板し、2点本塁打を浴びたが、マリナーズは10−6で勝った。

エクスポズの大家投手はマーリンズ戦に先発し、6回を2失点で4勝目(5敗)。エクスボズが3−2で逆転勝ちした。

メッツの新庄外野手はフィリーズ戦に代打で出場し、1打数無安打。カージナルスの田口外野手はアストロズ戦に守備で途中出場した。《共同通信》

【この日の民主党】

連合の労基法改悪反対連合集会で枝野政調会長が決意表明

「解雇ルール」法制化を盛り込んだ労働基準法改正案の抜本修正を求める連合の中央総決起集会が29日夜、東京・日比谷野外音楽堂で開かれ、民主党の枝野政調会長が党を代表して決意を表明した。

笹森清連合会長は、挨拶のなかで、「今審議されている法案は、『解雇の自由』を前面に押し出し、不安定雇用を増大させるもの。使い捨て自由の状況が職場に押しつけられようとしている。抜本的な修正を求め、それがならないのであれば、我々の力で何としても廃案に追い込む」とアピール。

続いて民主党、社民党、自由党、無所属の会の4野党代表が挨拶。枝野政調会長は、「小泉内閣は、国民の生活実態をまったく分かっていないから、景気も良くなるはずがない。その姿勢がこの法案にも表れている。現在、国民の最も大きな不安は、仕事を失うことであり、その生活実感が分からないのはおかしい。国会のなかで、他の野党とも連携し、まず抜本修正に向け、それができないなら廃案に向け、全力で取り組んでいる。働く仲間の皆さんのさらなる力添えをいただき、改悪を阻止するため、最後まで闘う。共にがんばりましょう」と挨拶した。

大塚議員、りそな銀処理での事実隠蔽を批判

民主党・新緑風会の大塚耕平議員は29日、参議院予算委員会の集中審議で質問に立ち、りそな銀行グループへの公的資金注入決定の前提となった同行の3月期決算をめぐる金融庁の不明朗な関与について追及した。

同行の決算をめぐっては、4月30日付で共同監査人を降りた朝日監査法人が「繰り延べ税金資産を計上しなければ債務超過となる場合には、同資産を計上しない」旨を定める公認会計士協会の実務指針に従い、繰り延べ税金資産ゼロと判断。残った新日本監査法人が繰り延べ税金資産の計上を認めたため、同行は債務超過による破綻処理を免れた。

この経過について大塚議員は、「旧大和銀行側と新日本監査法人とが握っており、朝日監査法人側になかなか決算の数字が出てこなかった。銀行が金融庁に駆け込み、金融庁が繰り延べ税金資産の計上にOKを出したので朝日監査法人は降板した」などとする朝日監査法人関係者の話を紹介し、金融庁の関与など事実関係を質した。竹中金融経済財政担当相は、「繰り延べ税金資産の計上をどう評価するかは、独立した監査法人が判断すべきもの。金融庁は、私的契約である監査契約に立ち入ったり物を言う立場にない」と建前論に終始した。

大塚議員は、「結果としての公的資金投入に反対ではないが、事実をきちんと説明し、論理矛盾のない形でやるべきだ。事実を隠蔽しては国民の信頼を得られない」と表明。同議員が入手した朝日監査法人関係者の発言録などの資料をよく見てもらいたいとして、竹中大臣に「ぜひ2人だけで10分でもお会いいただけないか」と要望すると、竹中大臣も「喜んでお目にかかる」とこれに応えた。

浅尾議員、りそなの責任追及の必要性に言及

民主党の浅尾慶一郎議員は29日、参議院予算委員会で質問に立ち、りそなグループへの公的資金注入問題を中心に竹中金融・経済財政担当相らを追及した。

浅尾議員はりそなの問題について、多くの国民は割り切れない思いで受け止めていると指摘。経営者が多少の責任をとっただけで、従業員も普通株株主も何ら責任をとらない現状について政府の責任追及の甘さを指弾し、りそなグループ従業員の平均年齢39・8歳、平均年収1038万円とのデータを示して過度な優遇の実態を浮き彫りにした。

また「りそなは債務超過ではない」とする政府見解に対し、浅尾議員はりそな自身が提示した決算資料をもとに、「一株あたりの株主資本はマイナス103円76銭となっている。つまりは普通株で見れば、これは完全に債務超過だ」と指摘した。竹中金融・経済財政担当相は「バランスシート上の資本勘定から優先株を除けばマイナスになるのは事実だが、現実には優先株は出資をして、そこに資本として存在している」などと弁明、浅尾議員の指摘は当たらないと繰り返した。

浅尾議員は「普通株だけでは債務超過だが、優先株をいれることで、経営責任をとらなければならない普通株の株主にも、責任をとらなくてもいいとしているのが竹中大臣の考えだ」と指弾。国民の多くが問題視しているように、累損を一掃する際に優先株と普通株が同じように使われるのは問題であり、普通株において100%減資をし、その上で優先株を普通株に転換していくべきだと問題提起し、経営責任追及の必要性に言及した。しかし竹中大臣は「預金保険法102条第一号では想定していない。株主自身が総会で特別決議しなければ行えないものであり、万が一強制した場合、憲法で認められた財産権の侵害という点で重大な支障が生じる」などとした。こうした答弁を受けて浅尾議員は「それでは8000億円投入している国民の財産権はどうなるのか」と語気を強め、国民の財産権を代弁すべき立場の金融・経済財政担当相にあるまじき姿勢だと批判、株主として株主総会の場で主張していくことが政府としてのありようだと指摘した。

また、注入する公的資金3兆円の回収のメドを質したのに対し、竹中金融・経済財政担当相は「結果的には普通株でもつことになるので、回収となると市場で売却して行うことになる。そう考えると、市場で売却できるような価値の高い企業に、りそな自身がなってもらわないと困る。実現していきたい」などと答弁。実現できないこともありうるかとの浅尾議員の問いに「必ず成功する企業というのは資本主義ではありえない」などとした。

関東圏電力需給対策について(談話) 2003/05/29

民主党「次の内閣」経済産業ネクスト大臣・電力需給に関する対策委員会
委員長 小沢鋭仁

東電不正問題に端を発し、関東圏の電力の4割以上を供給する原子力プラント16基が停止するという異常事態となっている。政府は5月8日、経済産業省内に「関東圏電力需給対策本部」を設置した。

早ければ、6月30日の週のピーク時間帯に需給ギャップが発生し、関東圏のみならず日本経済全体に甚大な影響が及ぶ可能性があるにも関わらず、政府は、東電に対する需給対策や国民各層への節電要請等を行ったにとどまり、その取り組みは不十分であり、未だ事態は不透明と言わざるを得ない。

民主党は、電力需給対策を終盤国会の最重要課題の一つと位置づけ、「電力需給に関する対策委員会」を設置した。停電という事態を回避すべく、かかる異常事態からの1日も早い脱却に向けた緊急対策が必要と考える。

まず第一に、政府は、平沼経産大臣の「電力の安定供給は私の責任だ」との国会答弁を重く受けとめ、事業者に任せ切り、危機意識や当事者意識を欠いた原子力行政全般に係る無責任な体質を改め、事態の緊急性や重大性、国民に対する説明責任等に鑑みた危機管理体制を早急に構築し、事態の打開に全力をあげるべきである。その上で、事業者が行う点検・補修結果について、政府の責任のもとで安全確認を行うとともに、1日も早い運転再開に向け、地域住民の合意が得られるよう説明責任を果たすべきである。なお、医療機関等に対しては非常時の電源の整備・充実等を促すべきである。

次に、需給両面における対策について電気事業者に対し、最大限の努力を求めていく。原子力発電の運転は、安全確保はもとより国民の信頼が最重視されなければならず、各プラントの運転再開に向けて、安全確認は勿論、真摯な説明責任・地元合意を大前提とするよう要求する。既に報告済みの電源の確実な確保、検討中の追加供給力対策に最大限努力をし、全国融通や系統運用に万全を期すべきである。

さらに、国民に範を示すために、国会決議も含めて、政府はもとより国会議員の率先した省エネ対策を促していきたい。その上で、国民各層に対して、節電・ピークカット対策等に理解が得られるよう、政府が全面に出て協力依頼を行うべきである。

今後とも、民主党としては、現場視察の実施など事態の推移を注視しつつ機動的に対処することとし、関東圏電力不足という最悪の事態の回避に向けて、あらゆる努力を尽くしていく所存である。《民主党ニュース》



5月29日 その日のできごと(何の日)