平成5031日目

2002/10/17

この日のできごと(何の日)

【北朝鮮による日本人拉致事件】5人が帰郷

朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)から一時帰国した福井県小浜市出身の地村保志さん(47)と浜本富貴恵さん(47)、新潟県柏崎市出身の蓮池薫さん(45)と奥土祐木子さん(46)、同県真野町(佐渡)出身の曽我ひとみさん(43)の5人が17日、拉致事件以来24年ぶりに故郷の土を踏んだ。15日の帰国直後、東京都内のホテルでの記者会見で一人一言ずつしかりしなかった5人。友人や地元の人たちを前にして「夢みたい」「うれしい」と声を上げ、会見に涙と笑いがあふれた。

17日午後3時半すぎ、小浜市民体育館前に着いた地村さんは「帰ってきてみて、わたしたちの(拉致)問題を日本の国民の皆さん、小浜市民の皆さんが自分の子供のことのように考えて運動していただいたことを実感した。ありがとうございます」と、拉致問題に触れあいさつ。

浜本さんは「わたしたちのためにぎょうさんの人が集まってくれて、夢みたい」と、出迎えた人たちに向かって若狭弁で声を張り上げた。

地村さんは、日朝首脳会談後に父親の保さん(75)らを北朝鮮に招こうと考えたが、日本政府のほか北朝鮮政府からも「帰るのが道理」と一時家帰国を勧められた経緯を説明した。

実家に戻った保さんは、4月に74歳で亡くなった妻、と志子さんの仏前に「やっちゃん連れてきたぞ」と報告。地村さんは泣きながら「お母さん、今帰りました」と手を合わせた。

佐渡では、曽我さんが同4時すぎ会見に臨み、ハンカチで涙をぬぐいながら「24年ぶりに古里に帰ってきました。とてもうれしいです。人々の心、山、川、谷、みんな温かく美しく見えます。本当にありがとう」と、新幹線の中で心情をつづったメモを読み上げた。

この後、実家に戻り、父茂さん(70)と再会。茂さんが「父ちゃん待っとった。ずっと待っとった」と曽我さんに歩み寄り、2人で抱き合って号泣した。

蓮池さんは柏崎市市民会館で会見し「24年ぶりに古里の柏崎の土を今日踏んで感慨無量です。親孝行することを中心に滞在期間を過ごしたいと思います」。奥土さんも「わたしたちの行く所、行く所、日本の皆さまが温かく迎えてくれました。感謝の気持ちでいっぱいです」と述べた。

蓮池さんと奥土さんは同3時前に市役所前に到着し、集まった人たちに深々と頭を下げた。蓮池さんは市長による花束贈呈の前に、出迎えの人の中に友人の姿を見つけ、走り寄って抱き合った。《共同通信》

朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)に拉致された小浜市飯森、地村保志さんと同市阿納、浜本富貴恵さん=ともに(47)=夫婦は17日夕、24年ぶりに故郷の小浜市に帰った。大勢の市民が出迎える中、2人はそれぞれの友人、知人らと抱き合って再会を喜び、温かな故郷のムードに浸った。

地村さん夫妻は同日午前8時半ごろ、東京都内のホテルを出発し、羽田空港から同11時発の飛行機で石川県の小松空港に到着。小浜市が用意したバスで午後3時40分、同市後瀬町の市民体育館に着いた。

市が企画した歓迎会では「お帰りなさい」と書かれた横断幕を手にした友人や、一般市民約100人が出迎えた、バスから降りた夫婦はそれぞれの友人に駆け寄り、涙を浮かべながら抱き合って喜びを分かち合った。《福井新聞》

小泉純一郎首相は17日夜、拉致被害者5人が24年ぶりに故郷に戻ったことについて「嬉しいでしょうね。良かったと思います。静かにしてあげられるといい」と述べた。首相官邸で記者団に語った。《共同通信》

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【ユニクロ】減収減益

カジュアル衣料店「ユニクロ」を展開しているファーストリテイリング(山口市)が17日発表した2002年8月期決算は、ブーム一巡が影響し、売上高が前年同期比18.4%減の3416億円、経常利益も同46.9%減の547億円と半分近くに落ち込み、上場以来初の減収減益となった。

価格破壊で「ユニクロ現象」を巻き起こした同社の経営も、大きな転機を迎えたことになり、柳井正社長は「ゼロからやり直す」と収益改善に取り組む決意を示した。

ユニクロは来店客数が前年同期比24.7%減少したのに加え、客単価も5.2%減少。広告宣伝費などを抑えなかったため、大幅な減収につながった。

柳井社長は「商品がマンネリ化した。季節ごとに買ってもらえるファッション性のあるものを投入し、再び会社を成長軌道に乗せる」と強調。今年11月に社長に就く玉塚元一副社長も「好調な女性ファッションやベビー商品を強化していく」と述べた。《共同通信》

【東京都】カジノ疑似体験イベント

観光振興の起爆剤としてカジノの合法化を目指している東京都は17日夕、国会議員や誘致に積極的な地方自治体の首長らを招き、都庁第一本庁舎45階の展望室でカジノを疑似体験できるイベントを開催した。

東京商工会議所との共催で、地上202メートルの展望室(約1000平方メートル)にスロットマシン39台をはじめ、ルーレットやブラックジャックのテーブルを設置。大型テレビでの海外のカジノビデオ上映や、壁面にラスベガスのパノラマ映像を映して雰囲気を盛り上げ、焼酎などを使ったカクテルもサービスした。

石原慎太郎都知事は「この経済不況の時代に新しい雇用、文化、財源を確保するために(カジノは)格好の材料だと思う」とあいさつ。自らもルーレットなどに挑戦した。《共同通信》

【プロ野球】

セ・リーグ、全日程終了

セ・リーグは17日、ヤクルト−広島最終戦(神宮)で今季の全日程を終了した。2年ぶり優勝の巨人は26日からの日本シリーズで西武と対戦。ヤクルトが2位で、3位は中日。阪神は5年ぶりに最下位から脱したが、10年連続Bクラスとなる4位、横浜は5位の広島に14.5ゲーム差を付けられ、8年ぶりの最下位と低迷した。

個人タイトルは、松井が日本人としては16年ぶりとなる50本塁打、107打点の二冠と最高出塁率をいずれも2年ぶり3度目の獲得。中日の福留が打率3割4分3厘で初の首位打者となり、松井の三冠王を阻止した。

盗塁王は26個を決めた阪神の2年目赤星が、2年連続の受賞。巨人の清水が191安打で初の最多安打を記録した。

投手部門は巨人の上原とヤクルトのホッジスが17勝で最多勝を分け合った。上原は3年ぶり2度目。最優秀防御率は巨人の桑田で15年ぶり2度目。最多奪三振は206個を奪った阪神の井川。中日のギャラードが最優秀救援投手、ヤクルトの石井が最優秀中継ぎ投手となった。《共同通信》

ヤクルト・池山隆寛内野手、現役最終打席

4万5000人の大観衆。この時期では異例のファンが押し寄せた。その大多数は、背番号36の最後の雄姿をまぶたに焼き付けるために集結したはずである。先発メンバー紹介の場内アナウンス。「3番、ショート、池山」。神宮では昨年の日本一の瞬間と同じくらいスタンドが揺れた。

フルイニング出場した。広島投手陣は全球ストレートで、ベテラン打者に勝負を挑んだ。第1打席は空振り三振。以後は中飛、一ゴロ、そして第4打席では中堅左を破る二塁打。通算1521本目の安打を刻み、大声援に応じた。

「これから第2の人生のバッターボックスに入りますが、必ず皆さんの前に戻ってきます」とファンに別れを告げ、球場から消えた。《共同通信》

阪神バッテリーコーチに達川光男氏

阪神は17日、一昨年まで広島の監督を努めた達川光男氏=野球解説者=の来季の1軍バッテリーコーチ就任を発表した。1年契約で、背番号は「90」。岡山県倉敷市での秋季キャンプに11月7日に合流する予定。

星野仙一監督から1日にコーチ就任を打診され、7日に入団を決めたという同氏は「すきのない捕手を育てたい。サイン違いが起きても投手に腹を立てず、知らん顔して補球できるよう指導していく」と笑顔で抱負を語った。《共同通信》

横浜・山下監督が就任会見

横浜の新監督に決まった山下大輔氏(50)の就任会見が17日、横浜市内のホテルで行われた。生え抜きのOBとしてチームの立て直しを託された山下新監督は「個々の力を最大限に引き出す環境をつくるのが仕事と考えている。背伸びせず、自分らしく全力投球していきたい」と抱負を語った。正式契約はまだ結んでいないが期間は2年。背番号は山下氏の希望で「86」となる見込み。

同席した大堀隆球団社長は「横浜らしいさわやかさ、伸び伸びさを加味し、感動を与える野球を展開してもらいたい」と新指揮官に期待を寄せた。《共同通信》

【この日の民主党】

鳩山代表、北朝鮮の核開発問題で政府の対応を批判

民主党の鳩山由紀夫代表は17日のネクストキャビネットで挨拶し、北朝鮮の核開発疑惑について「非常に大きな問題である。まず真相を徹底的に追究すべきだ。もし一連の問題が事実であれば、平壌宣言は何だったのか」と厳しく指弾した。

また、政府が9月17日の日朝首脳会談前に米政府から北朝鮮の核開発に関する情報の提供を受けていたことについて「われわれは以前から拉致問題だけではなく、安全保障の問題も含めて国交正常化することを訴えていた。政府の国交正常化に対する認識を疑う」と政府の対応を批判した。

続いて鳩山代表は、経済・雇用問題、とりわけ中小企業について「われわれは現場主義、行動する党として、日本経済の屋台骨を作っている中小企業を支えていかなくてはならない。そのために政府・与党とは異なる経済再生プランを早急につくり上げる必要がある」と強調した。

中野幹事長、連合中央集会で連帯挨拶

連合は17日、「公務員制度改革大綱の撤回」「特権官僚制度の廃止と天下りの禁止」「国際基準に基づいた公務員の労働基本権の確立」を目指す中央集会を東京都内の会場で開いた。

民主党からは中野寛成幹事長が挨拶に立ち、「政府の出してきた公務員制度改革大綱は、議事録も公開されず、パブリックコメントも募集しないような不透明極まりないものだ」と一喝。さらに「小泉政権はリストラと経済失政によって消費不況という状況を生み出している。景気を回復させるには政権交代しかない」と訴えた。

「大島農相は説明責任を果たすべき」佐藤国対委員長

大島理森農相の秘書官が青森県の病院建設に絡んで口利きを行い、手数料として6000万円余を受け取ったとされる問題について、民主党の佐藤敬夫国会対策委員長は17日、欧州歴訪中の同農相の帰国後すみやかに国会の場で事実関係の説明を求める意向を表明するとともに、その内容次第では、明日からの臨時国会冒頭にも同農相の進退問題に発展することが避けられないとの見方を示した。

佐藤国対委員長はまた、「中尾栄一元建設大臣への実刑判決、帝京大学前総長やビックカメラの献金問題などが報じられているが、今回の衆参補欠選挙がまさに『政治とカネ』の問題が原因で実施されることとなったことに深く思いを致すべきだ」と指摘し、27日投票の補欠選挙で有権者が適切な審判を下すよう期待を表明した。《民主党ニュース》



10月17日 その日のできごと(何の日)