平成5011日目

平成14年9月27日(金)

2002/09/27

【小泉純一郎首相】拉致被害者家族と面会

9月26日のできごと(何の日)
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閉ざされた国の扉をこじ開けた主役に、家族は憤りと不安をぶつけ、そして最後の望みを託した。27日夕、首相官邸で小泉純一郎首相に面会した朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)による拉致被害者の家族たち。「25年間の命懸けの日々を、どうか無駄にしないで」。最初の拉致事件から四半世紀を経て、家族の胸にさまざまな思いが募る。日朝首脳会談から10日。初めて家族の前に姿を見せた首相は「全容解明に全力を挙げる」と誓った。

午後4時。首相官邸2階の大ホールのテーブルに約30人の拉致家族らが着席した。約3メートル隔てた反対側に安倍晋三官房副長官が座る。

やや遅れて入室した小泉純一郎首相は硬い表情のまま、家族に向けて一礼した。小泉首相の左手に座っていた有本恵子さん(行方不明時23歳)の父親、明弘さん(74)は、両手のこぶしを白いテーブルクロスに押し付けるようにして、小泉首相を厳しい表情で見つめた。着席した小泉首相の視線が、何度も泳いだ。

「でっち上げと言ってきた拉致事件を(北朝鮮の)最高責任者が認めた」。日朝交渉に対する評価を求める小泉首相の言葉。聞き取りづらい小声だった。

家族側からは政府、外務省に対する不満の声が相次いだ。増元るみ子さん(同24歳)の姉の平野フミ子さん(52)は「訪朝前に会ってほしかった。帰国直後の面会もかなわなかった。それが実現していれば、これほど政府、外務省を恨むことはなかった」。

次々と投げかけられる悲痛な叫びに、首相は「全力を挙げて真相究明に取り組む」と繰り返した。面会時間は予定の30分間を超え、1時間近くに及んだ。

午後6時。被害者9人の家族約20人が、衆院第1議員会館に姿を見せた。50分間にわたる面会を終えた家族の印象はさまざまだった。

「もっと明確な答弁がいただければよかった。物足りなかった」。家族会代表、横田めぐみさん(行方不明時13歳)の父、滋さん(69)は、静かな語り口の中に、面会への不満をにじませた。家族たちは五つの質問項目をまとめたが、「個々の問題には回答いただけなかった」。

「総理の言葉は全く聞こえないほど小さな声で、よく分かりませんでした」。蓮池薫さん(44)の母ハツイさん(70)は落胆の表情を浮かべながらも、「この25年間を無駄にしないで、と総理にはお願いしました。今後も頑張るので、無駄にしないでほしい」と今後の成果に期待をにじませた。

めぐみさんの母早紀江さん(66)は「25年の苦労を背負ってきて、やっと首相に伝えられた」と安堵(あんど)の表情を見せた。そして付け加えた。「首相の姿勢を見つめていくしかない。もし私たちの思いと(行動が)違った場合は、マスコミにも糾弾してほしい」

首相との面会に出席した松木薫さん(同26歳)、石岡亨さん(同22歳)の家族は会見に姿を見せなかった。曽我ひとみさん(同19歳)の妹、金子富美子さん(37)は出席したものの、硬い表情で前を見据えたまま。

「セレモニーだった」。会見終了後、蓮池さんの兄透さん(47)はこう言い残して会見場を立ち去った。《毎日新聞》




【小泉純一郎首相】内閣改造の基本方針を提示

小泉純一郎首相は27日午後、自民党臨時役員会に出席し、今回の党三役人事、内閣改造の基本方針を提示した。基本方針は、今後半年間で構造改革を加速させるための政策を強化することを打ち出し「2004年度には不良債権処理問題を集結させる」と強調。

同時に(1)道路関係4公団民営化推進委員会の意見を尊重する(2)郵政公社を郵政民営化の第一歩として位置付け準備を進める–と明記した。閣僚就任に当たり同意するよう求めていく考えで、いわば「踏み絵」となる。内閣改造は首相の意向を踏まえ、必要最小限にとどまる見通し。《共同通信》

9月27日のできごと