平成4763日目

2002/01/22

この日のできごと(何の日)

【アフガニスタン復興会議】閉幕

アフガニスタン再建に道筋をつけるため80を超える国・国際機関が集い東京都内のホテルで2日間にわたって開かれたアフガン復興支援会議は22日午後、緒方貞子日本政府代表ら共同議長が記者会見し、アフガンの自立と国際社会の支援への決意を盛り込んだ総括文書を発表して閉幕した。

表明された支援総額45億ドル(約6000億円)は、期間はまちまちながら、世界銀行などが見積もった復興需要額の49億ドルに迫る規模。今後は復興プロセスを結実させるためアフガン側の努力とともに、迅速な支援開始に向けた各国間の調整がカギとなる。

暫定政権が議長で世銀、国連開発計画(UNDP)や支援国が副議長を務める執行グループは同日初会合を開き、支援実現に向け踏み出した。

アフガン暫定行政機構のカルザイ議長(首相)は閉会セッションで「希望をもらった。その希望を国民の隅々まで伝えたい」と謝意を表明。

緒方氏は共同議長会見で「復興が直線的に進まず紆余曲折があるが、忍耐と時間をかければ物事が動くというのが私の哲学、信念だ」と、粘り強い支援を訴えた。《共同通信》

アフガニスタン暫定政権のカルザイ首相はアフガン復興支援会議終了後の22日午後、都内で行われた記者会見で「夢は富士山に登ること」などと答え、グッチのデザイナーから「ベストドレッサー」と評された服装のセンスにも劣らないユーモアのセンスとサービス精神を発揮した。

首相は冒頭「わたしはカルザイです」と日本語で自己紹介し、会場を沸かせた。前日会談した小泉純一郎首相が紹介した「米百俵」のエピソードへの感想を問われると「教育の重要性を伝える素晴らしい逸話。わたしたちの国にも米をたくさん送ってください」とユーモアたっぷりに返答。

「将来の夢」を聞かれ、同席したアブドラ外相が「自由人として生きること」と答えたのに続き、首相は「全く同感。もう一つの夢は富士山に登ること」と答え、会場を笑いに包んだ。

もちろん、会見の中心はアフガンの将来に関する真剣な質疑。首相は「国民国家としてのアフガンを強化する必要がある」と述べ、民族的対立克服の必要性を強調。テロ組織の復活を許さないためにも「安定した政府が直ちに必要」と述べ、迅速な支援履行を訴えた。《共同通信》

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【大相撲初場所】10日目

大相撲初場所10日目(22日・両国国技館)全勝の大関千代大海と関脇琴光喜に土がつき、10連勝の新大関栃東が単独首位に立った。栃東は出島を難なく寄り切り、ただ1人全勝を守った。千代大海は平幕の海鵬を攻め込みながら、土俵際の突き落としで初黒星。琴光喜も平幕の栃乃洋に押し倒され、初黒星を喫した。大関武双山は関脇朝青龍を一方的に突き出して7勝目。朝青龍は5勝5敗。大関魁皇は不戦勝で7勝目。小結同士の対戦は若の里が制して6勝目。新小結の旭天鵬は負け越した。全勝の栃東を1敗で千代大海と琴光喜が追い、2敗で平幕の土佐ノ海が続く展開となった。十両は高見盛が1敗で依然単独首位。《共同通信》

【新潟少女監禁事件】新潟地裁、被告に懲役14年

新潟県三条市の女性(21)が9年2カ月間監禁されていた事件で、未成年者略取・逮捕監禁致傷などの罪に問われた同県柏崎市、無職、S被告(39)に対し、新潟地裁は22日、懲役14年(求刑・懲役15年)を言い渡した。

榊五十雄裁判長は「被害者の肉体的、精神的成長に最も重要な時期を奪い、人格形成や社会適応性の醸成に非常に大きな打撃を与えた。再犯の恐れが高い」と指摘した。

逮捕監禁致傷罪などの最高刑は懲役10年だが、S被告は女性に与える下着を万引きした窃盗罪でも起訴されており、判決は最高刑がより重い同15年になる併合罪を適用した。しかし、検察側が判決に算入しないよう求めていた未決こう留日数については、350日を算入するとした。《毎日新聞》

【政界談話室】

社民党の辻元清美政審会長は22日、衆院本会議での代表質問で「小泉純一郎首相の政治手法は『ええかっこしい』」と得意の大阪弁で首相を批判した。これに対し首相は「何が『ええかっこ』なのか。苦心惨憺でやっている」と気色ばんで反論。その後、答弁に立った塩川正十郎財務相は「あなたもなかなか『ええかっこしい』なところがある」と、とぼけた塩爺節で逆襲し、議場も笑いの渦に。大阪弁同士の対決は塩爺に軍配?《共同通信》

【塩川正十郎財務相】米財務長官と会談

来日中のオニール米財務長官は22日午前、財務省で塩川正十郎財務相と会談し「日本経済はもっと活力を出してほしい。日本の潜在力を発揮できる成長路線に早期に、戻ることを期待する」と述べ、デフレ対策や不良債権処理を軸とした構造改革を加速するよう求めた。

テロ後の米経済については「既に強い回復過程を進みつつあり、年末には成長率が(年率換算で)3.5−3.0%に達するのではないか」と、楽観的な見通しを明らかにした。

これに対し塩川財務相は「(構造改革を進めるため)物価や株価の下落を食い止める努力を続けており、潤沢な資金を市場に供給している」と説明。「デフレ阻止に向けて(証券、土地税制など)税制の論議も積極的に展開していきたい」と、デフレ対策を重視していることを強調した。《共同通信》

【田中真紀子外相】アフガニスタン・カルザイ首相と会談

田中真紀子外相は22日午前、外務省飯倉公館で、アフガニスタン暫定行政機構のカルザイ議長(首相)と会談した。

カルザイ首相はアフガン国内の民族対立に関連し「小規模な軍閥を解体させて道路工事などの復興に当てることや国軍に組み込むことを考えている。これが暫定政権の仕事だ」と述べ、対立各派の武装を早急に解除させたい考えを示した。外相は「内部和解を進めてほしい。国際社会が見ている」と述べた。《共同通信》

【小泉純一郎首相】韓国外相と会談

小泉純一郎首相と福田康夫官房長官は22日、アフガニスタン復興支援会議出席のため来日中の韓国の韓昇洙外交通商相と首相官邸で会談した。首相は北朝鮮との関係で、日米韓3カ国が協調して対応する考えを表明。韓氏は「(日朝の)対話が再開、関係正常化されることを期待している」と述べた。《共同通信》

【小泉純一郎首相】巡視船船長を慰労

小泉純一郎首相は22日午後、昨年末の不審船銃撃・沈没事件で現場に出動した海上保安庁の巡視船「あまみ」の久留主真佐夫船長ら巡視船4隻の船長と首相官邸で会い、事件の報告を受けた。

久留主船長らは、強い風波で体力の消耗が激しかったことや、銃撃された状況などを説明。首相は「よくやってくれた。ありがとう」と労をねぎらい、記念の写真撮影をした。

会談後、首相は「政府として緊急事態にどう対応するか、現場の意見を聞いて、(法律に)反映していく必要がある」と記者団に述べ、有事法制整備の必要性をあらためて強調した。《共同通信》

【藤原紀香さん、金允珍さん】小泉首相を表敬訪問

1月22日のできごと(何の日)【小泉純一郎首相】日韓親善大使が表敬訪問
https://www.kantei.go.jp/

「2002年日韓国民交流年」の親善大使に選ばれた女優の藤原紀香さんと、韓国映画「シュリ」の主演女優金允珍さんが22日午後、首相官邸に小泉純一郎首相を表敬訪問した。

首相は2人と写真撮影に応じ「幸せだなあ。こういう面会だったらいつでもいいなあ」とご満悦。金さんからゆず茶となつめ茶、韓国の伝統人形をプレゼントされ「僕はね、シュリ見てるんだよ。あの時は怖い顔だった。今はかわいくてきれいだけど」と脱線気味。《共同通信》

【ハマス】全面戦争宣言

イスラエル軍スポークスマンによると、同軍は22日朝、ヨルダン川西岸のパレスチナ自治区ナブルスで過激派の摘発作戦を実施、イスラム原理主義組織ハマスの活動家4人が死亡した。ハマスは同日、声明を発表し「イスラエルとの全面戦争」を宣言した。声明の直後、エルサレム中心部で銃乱射事件があり、イスラエル放送によると、少なくとも29人が負傷、うち5人が重傷。犯人は1人で、その場で警官に射殺された。

先月26日にアラファト自治政府議長が武装闘争停止を呼び掛け、ハマスはイスラエル国内での自爆テロを停止していたが、パレスチナ情勢は、報復の連鎖で一気に泥沼化する恐れが強まっている。

ハマスの声明は「イスラエルの犯罪行為」に必ず報復するとし、新たなテロ実行を言明した。イスラエル軍スポークスマンによると、ナブルスでは空軍特殊部隊がアパートの一室で大規模な爆弾製造工場を発見、銃撃戦となり、イスラエル兵4人も負傷した。死亡したうち2人はイスラエルがテロ重要容疑者として行方を追っていた。

軍の作戦後、ハマス活動家の釈放を求める支持者らがパレスチナの警察署を取り囲んで投石。警察も応戦し4人が負傷した。

一方、軍スポークスマンは、軍が22日朝までに、前日侵攻していた西岸の自治区トルカレムから撤退したと発表した。《共同通信》

【この日の民主党】

城島議員、改革に逆行する2次補正予算案を批判

1月21日の2次補正予算に関する財務相の演説を受け、22日に衆議院、23日に参議院で各党の代表質問が行われた。24日からは衆議院予算委員会で激しい攻防が始まる。2002年度当初予算については、2次補正予算審議後に提出となる見通し。

衆議院本会議で各党のトップを切って質問した城島正光議員は冒頭、20日に開かれたアフガニスタン復興支援NGO会議で、外務省が有力NGO団体の出席を拒否したことを「由々しき問題だ」と批判、今後のアフガン復興についてどのようにリーダーシップを発揮していくのかを小泉首相に質した。

首相は、NGO排除問題には触れず、アフガン復興支援に今後2年半で5億ドルを供与する方針であることなどを説明するにとどまった。

続いて城島議員は、1次補正予算審議で「2次補正予算の編成は考えておりません」と断言しながら、1次補正成立直後に2次補正の編成を指示したのはどういうことかと首相を追及。

首相は、経済情勢によっては柔軟に対応すると述べたなどとし、「虚偽答弁ではない」と居直った。

●あっせん利得処罰法厳格化、武部農相罷免を

自民党の加藤紘一元幹事長の私設秘書による脱税事件については、加藤議員自身の監督責任は極めて重いと指摘し、証人喚問も含め、事実解明への姿勢を質すとともに、あっせん利得処罰法の改正問題にもからめて追及。民主党がかねて主張して来た通り私設秘書の除外が「抜け道」になることが明らかになった、と指摘し、私設秘書を対象とする法改正を厳しく迫った。

しかし首相は、「国会で充分議論してほしい」などと他人事のように答えるにとどまった。

BSE(牛海綿状脳症)問題では、関連業界で深刻な影響が出ているにもかかわらず何ら責任を取ろうとしないばかりか、退官した熊沢前農水事務次官に8874万円もの退職金を支払い、自らも「感染源・感染ルートの解明はそんなに大きな問題なのか」など問題発言を繰り返している武部農水相を「もはや国民の信頼を完全に失っている」と指弾。「即刻、大臣を更迭し新しい体制で臨む以外に、問題の解決はありえない」として、首相の決断を求めた。

首相は、「(農相が)全力で職責を果たし、信頼回復に努めるべき」などと述べ、罷免要求を拒否。むしろ自身の危機意識の乏しさをさらけ出した。

●2次補正予算案は公共事業投資削減に逆行

城島議員は次に、2次補正予算案の内容について4点にわたって質問。

まず第1に、NTT株式売払収入について、元来国債の償還にあてるべきものなのに、それを公共事業に流用するのは、負担を先送りする「隠れ借金」づくりになるのではないか、と質した。

第2に、NTT株の“収益回収型”処理について「問題を抱えた第3セクターに融資し、穴があいた部分を税金で補填しているのが現状」と批判、政府が民間金融に無利子貸付など利子補給をすれば十分ではないか、と指摘した。

第3に、補助金型は、地方自治体に裏負担を強制するものであり、ひっ迫している地方財政をさらに窮地に追い込むものだ、と批判。

第4に、首相は「14年度予算の公共事業関係費を一割カットした」と胸をはっていたが、結局この2次補正は、公共事業関係予算削減分の先取りにすぎないではないか、と喝破した。

第1の問題について塩川財務相は、政府保有資金の一部を活用したもので「隠し借金」ではない、などと弁明。30兆円枠を堅持し、国債増発に頼らず補正を組んだことは妥当だった、と強弁した。また第2について財務相は、「無利子貸付も考えられる方法だ」としながら、他方で「民間に任せて公平・公正の原則が適用されるか」と疑問を呈した。

第3について首相、財務相は、「補助金型は、地方自治体の要望に応じたもの」と反論。

第4についても、米国テロ事件後の情勢下でデフレ・スパイラルを回避するため(首相)、構造改革のための社会資本整備に重点を置いた切り口を明確にした(財務相)などと合理化した。

●新しい社会の姿を示すことこそ問われている

城島議員は雇用問題も取り上げ、失業対策の焦点となっているワークシェアリングへの対応、悪化の一途をたどる雇用保険財政などについて質した。

坂口厚労相は、雇用保険財政について、給付に必要な財政は確保しているとした。
最後に城島議員は、現在の国民が置かれた状況について「小泉流改革の成果が何ら実感できないまま不公平感、不安感、閉塞感を募らせている」と捉えた上で、「真摯に国民のくらしと向き合い、新しい日本社会の姿を具体的に示すことこそが問われている」と力強く訴え、質問を締めくくった。

鳩山代表がアナン事務総長と会談

民主党の鳩山由紀夫代表は22日、東京都内のホテルで来日中のコフィ・アナン国連事務総長と会談し、アフガニスタン復興支援をめぐって意見交換をした。会談は、鹿野道彦ネクスト外務大臣、伊藤英成ネクスト安全保障大臣、首藤信彦衆議院議員が同席し、英語で行われた。

会談ではまず鳩山代表が、昨年末から今年にかけて、アフガニスタン、パキスタン、インドに相次いで訪問団を派遣して議員外交を展開、平和と安定への働きかけをおこなったことを報告した。アナン事務総長は、民主党がイスラマバードとカブールに現地事務所まで設置して活動していることを聞いて、「政党が?」と驚きの声を上げ、感心した様子だった。

さらに代表が、今月カブールでアフガニスタン暫定行政機構のカルザイ議長と会った際、東京でのアフガン復興支援国際会議への出席を強く要請し、今回の議長の来日が実現したことも紹介。事務総長は、「カルザイ議長が多くの国からの財政支援の約束を持って帰ることができてよかった。復興支援会議は成功だった」と述べた。

また代表が、復興支援は長期的に取り組む必要があるという考えを述べ、現地事務所を設置したのもそうした主旨からだと説明すると、事務総長も賛同し、「ジャーナリズムは最初だけしか取り上げないが、そうした活動は続けてこそ意味がある」と述べた。

この後代表は、民主党の“提案外交”に則って、アフガン復興支援策についての民主党の提案書を事務総長に手渡した。提案内容は、(1)退役軍人などを訓練して地雷除去をさせるカンボジアの地雷公社(CMAC)のアフガン版(AMAC)の設置、(2)日本の一村一品運動をモデルとした村単位での産業振興、など。事務総長も大いに関心を示した。《民主党ニュース》



1月22日 その日のできごと(何の日)