平成4716日目
2001/12/06
この日のできごと(何の日)
【阪神・野村克也監督】辞任表明
プロ野球阪神の野村克也監督は6日未明、野崎勝義球団社長とともに兵庫県西宮市の甲子園球場内の阪神球団事務所で会見し、「こういう状況ではとても来季の指揮を執るわけにはいかない」と辞任を表明した。野村監督は夫人の沙知代容疑者(69)が5日、脱税容疑で東京地検特捜部に逮捕され、同日深夜急きょ、羽田空港発の航空機で大阪入りし、球団事務所に駆けつけて会見。「ファンに申し訳ない」と自らの責任に触れた。野崎球団社長は「本人から辞任の申し出があり、意思を尊重した」と話した。
後任監督については未定としているが、球団側は早急に決定する予定。岡田彰布2軍監督(44)か木戸克彦ヘッドコーチ(40)が内部昇格するとみられていたが、球団側はチームのこの危機を若手監督で乗り切るのは難しいと判断。実績のある監督経験者を外部招聘する案があり、今季までオリックスの監督を務めた仰木彬氏(66)の就任が有力となっている。
◇
5日午後11時50分すぎに阪神球団事務所に到着した野村克也監督は、約40分間の話し合いの後、日付が変わった6日午前0時半に野崎勝義球団社長とともに大勢の報道陣の待つ会見場に姿を現した。
会見の冒頭で野村監督は妻の沙知代容疑者の逮捕について「皆さんに多大なご迷惑を掛け、深くお詫び申し上げます」と話した。
そして「来季の監督を辞任させて頂くことになりました。3年間最下位に終わり、私の力ではチームを立て直せなかったのは心残りで残念です」と表情も変えずに淡々と話した。
監督自らの辞任会見はわずか3分程度で、最後に頭を下げて会見場を退席。球団事務所裏口から出て、宿泊先の大阪市内のホテルへ向かった。《共同通信》
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野村克也監督が辞任した阪神は6日、次期監督の人選に入ったが、野崎勝義球団社長は「言えることは何もない。わたしの思いもあるし、オーナーの思いもある」と、後任人事については明言を避けた。
12月に指揮官が交代するという異例の事態で、早急に新監督を決定する必要がある。岡田彰布2軍監督、木戸克彦ヘッドコーチの内部昇格は断念したもようで、今季までオリックスの監督を務めた仰木彬氏の就任が有力となっている。
また、野村前監督は同日、大阪市内のホテルで久万俊二郎オーナーに会い、退任のあいさつをしたとみられるが、会談後は2人とも何も語らなかった。
一方、阪神のコーチ、選手は夫人の脱税容疑に関連した監督辞任という前代未聞の出来事に戸惑いながらも「頑張るしかない」と口をそろえた。
この日、兵庫県三木市で行われた「プロ野球関西3球団ゴルフマッチ」に出場した木戸ヘッドコーチは「いろいろと勉強させられた。阪神の生え抜きである自分たちが頑張っていくしかない」と語った。
監督不在の状況に、選手も不安感を隠せない様子だった。選手会長の桧山は「やはり全選手に戸惑いはあると思う。でも、選手はプレーが大事。これからどうするかということが、監督への恩返しだと思う」と話した。《共同通信》
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【プロ野球・横浜】石井浩郎内野手の入団を発表
横浜は6日、横浜市内の球団事務所で前ロッテの石井浩郎内野手(37)の入団を発表した。1年契約で年俸は5000万円プラス出来高払い。背番号は3。
来年6月に38歳となるベテランは「拾ってくれて恩返しをしたい。フル出場する意気込みで精いっぱい頑張る」と語った。《共同通信》
【狂牛病問題】農水省対策で防げず
狂牛病に感染した乳牛3頭が北海道などで見つかった問題で、感染源とされる肉骨粉がえさに混入されるのを防ぐため、農水省がこれまで実施してきた飼料メーカー向けの対策では、牛の飼料への混入の可能性を否定できないことが6日、分かった。
一連の狂牛病対策で感染源となる恐れのある牛の脳など危険部位が出回ることはなくなったが、同省もこうした事実を認識しており、危機管理の在り方にあらためて批判が高まりそうだ。
農水省は今年6月になって初めて、牛のえさんい狂牛病の感染源となる肉骨粉を混入させないための製造指針を制定した。
指針は、同じ製造ラインで牛用と、肉骨粉を用いる豚や鶏用のえさを作るケースなどを想定。牛用のえさを作る前に、トウモロコシや大豆かすなどの飼料原料を流し「清掃」を行うよう呼び掛けている。しかし、同省の担当者らは自ら「こうした処置を施しても肉骨粉の混入を100%防ぐのは困難」(飼料課)と認めている。《共同通信》《共同通信》
【自民党・麻生太郎政調会長】小泉首相を批判
自民党の麻生太郎政調会長が6日午前、都内で講演し、小泉純一郎首相の政治手法について「この人が言ったらそれ以外(の意見)は認めないのは全体主義だ。黙ってついて来いなんていう単純な時代ではない」と述べ、首相方針に反対する与党議員を「抵抗勢力」と決めつけ、トップダウンで政策決定を進める首相を批判した。《共同通信》
【小泉純一郎首相】揮発油税も一般財源化
小泉純一郎首相は6日午後、首相官邸で内閣記者会とのインタビューに応じ、道路特定財源の見直し問題について、2003年度税制改正作業を来年2月から前倒しでスタートさせ、揮発油税などの道路特定財源の一般財源化を目指す考えを表明した。
既に首相は02年度予算から自動車重量税を一般財源に振り向ける意向を示しているが、残りの道路特定財源見直しに着手する考えを明確にしたことで、自民党道路族議員を中心に一段と反発が強まりそうだ。
首相は年末、年始の内閣改造は行わない考えを言明した。
郵政3事業見直しでは、03年の郵政公社化に合わせ郵便事業への民間参入を図る考えを強調、公社後は郵政事業の民営化を目指す意向も示した。《共同通信》
【アフガニスタン】暫定政権、民族各派の批判噴出
アフガニスタンの4派と国連による暫定政権合意から一や明けた6日、調印した4派を含む内外各派から早くも不満の声が噴出した。暫定行政機構(内閣)のポスト配分が北部同盟、特にタジク人に偏重しているためで、暫定政権は発足前から足元がぐらついている。
北部同盟の有力司令官で北部マザリシャリフを拠点とするウズベク人組織のドスタム将軍は、ロイター通信に対し、ウズベク人の割合が公平でないとし「この政権への参加を拒否し、公正な政府が発足するまで首都カブールには行かない」と宣言。真正面から異議を唱えた。
北部同盟に属するハザラ人有力指導者フセイン・アンワリ氏の側近は共同通信に「人口比に比例した配分が考慮されなかった」と不満を表明。パシュトゥン人生力のサイド・アハマド・ゲイラニ氏はイスラマバードで会見し「配分は公正さを欠いた。(旧ソ連に対する)聖戦で重要な役割を果たした人物が選ばれなかった」と批判。合意した内閣は、30人のいち北部同盟が過半数の17を獲得。その中でも国防、内務、外務の主要3閣僚をタジク人が押さえ、人口で上回るパシュトゥン人をしのぐ影響力を確保した。《共同通信》
【この日の民主党】
「国内テロ対策」まとめる
民主党は6日、日本国内でのテロ行為を起こさせないための対策を「国内テロ対策」としてまとめ、発表した。
取りまとめにあたったNC警察・防災担当特命大臣の枝野幸男衆議院議員と、総括副大臣の細野豪志衆議院議員が国会内で記者会見し、内容を説明した。
この対策では、まずわが国のテロ対策として最も重要なのは「情報収集と分析体制の強化と情報の一元化」であるとし、連絡義務を各省庁に課すなどの内閣官房による危機管理情報の一元化、民間の専門家の活用、内閣の情報収集機能の強化、警察庁の大幅な機能強化などが必要だとしている。
危機管理体制としては、米国のFEMA(連邦緊急事態管理庁)を参考に、内閣危機管理監の機能を強化し、情報分析や危機管理に関する権限を一元的に行う危機管理庁(日本版FEMA)を創設することを提言している。
また警察庁の全国の警備、即応体制を強化。機動隊、特に管区機動隊を効率的に配備し、重要施設警護に万全を期す。
海上警備体制では、SST(特殊警備部隊)を含む海上保安庁の体制を強化。また、同庁と海上自衛隊の連携を強化する。
攻撃を受けた場合特に被害が大きい原子力施設へのテロ対策は、施設内外を問わず警察庁の所管とし、すべての原子力施設を24時間警備する体制づくりを警察の責任で行う。
ハイジャック等の対策としては、航空保安を国の責任で行い、手荷物検査装置などの地上検査態勢や操縦室などの機内安全確保の予算を拡充。航空保安官制度の導入や、航空警察(航空保安庁)の設置を検討するとしている。
他に、出入国管理や、核・生物・化学兵器テロ対策、在留邦人・海外旅行者・在日外国人の安全確保、テロ資金やマネーロンダリング等対策、サイバーテロ対策もまとめた。
一方で、これらの対策の強化が、行政の肥大化や情報の過度の集中、国民の自由に影響を与える側面も内包しているため、それらに最大限に配慮しながら、具体的なできうる限りの対策をとるべきとしている。
会見で枝野議員は、「政府の対策は、各省庁ごとの対策の集約に過ぎず、全体ビジョンに欠けている。民主党の対策は、テロを起こさせないための予防にウェイトを置いている」と違いを説明。各部門会議でさらに検討して、来年の通常国会から法案提出をめざしたいと述べた。
野党4党が狂牛病対策で政府に申し入れ
民主党の菅直人幹事長は6日午後、国会内で自由、共産、社民の野党3党の幹事長・書記局長と会談し、政府に対して早急かつ抜本的な狂牛病対策を行うよう、申し入れを行うことを決めた。4幹事長は夕方、首相官邸に福田官房長官を訪ね、下記の申入書を手渡した。
2001年12月6日
内閣総理大臣小泉純一郎殿牛海綿状脳症に関する申し入れ
民主党
自由党
日本共産党
社会民主党今月初め、国内で3頭目となる牛海綿状脳症(BSE)感染牛が確認された。国内で初の感染牛が発見されて以来、消費者は不安に怯え、生産農家、関連流通業界、飲食店をはじめとする関係業界への極めて深刻な影響は、日々拡大し続けている。
このようなわが国の現況に鑑みれば、EUにおける牛海綿状脳症の拡大を軽視し、国内上陸を水際で防止できなかった、政府の責任は極めて重大であると言わざるを得ない。また、牛肉の安全性を確保するために欠かせない、感染経路の特定すら未だにできないことは、あまりにお粗末としか言いようがない。さらに、何回も安全宣言を出しながらの今日の状況は、行政の無能力ぶりをさらし、不安を拡大・助長させている。
したがって、四党は、食肉生産、製品加工、流通・小売り、食品・飼料輸入などの各段階において、関係省庁が明確な責任分担のもと緊密に連携し、牛肉および関連製品の安全性確保(感染経路の特定を含む)ならびに関係業界および従事者救済のため、万全の対策と必要な予算確保を図るよう、政府に対して強く要請する。
あわせて、このような事態を招き、放置した、総理大臣、農林水産大臣、厚生労働大臣の責任は重大である。とりわけ直接の担当である武部農林水産大臣、坂口厚生労働大臣は自らその責任をとり、辞任することを強く求める。《民主党ニュース》