平成4646日目

2001/09/27

【小泉純一郎首相】所信表明演説

第153臨時国会は27日、召集された。衆参両院それぞれの本会議での小泉純一郎首相の所信表明演説を前に、参院本会議場に天皇陛下を迎えて開会式を行った。会期は12月7日までの72日間。

小泉純一郎首相は27日午後、衆院本会議で所信表明演説を行い、米中枢同時テロを受け、国際テロリズムに対して国際社会と協力し、主体的で効果的な対策を講じる考えを表明、米軍を中心とした報復行動を支援するための自衛隊派遣などを盛り込んだ7項目の支援策を実施する方針を明確にした。

特殊法人改革では日本道路公団など道路関係4公団、都市基盤整備公団、住宅金融公庫、石油公団など7法人を挙げた上で、廃止や分割・民営化の結論を年内に得て、2002年度予算で大幅な財政支出削減を行う意向を示した。《共同通信》

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【民主党・鳩山由紀夫代表】小泉首相の姿勢を批判

野党各党の党首は27日午前、国会内で開いた代議士会などで、臨時国会に臨む姿勢をそれぞれ明らかにした。民主党の鳩山由紀夫代表は同時テロに対する米軍の報復行動への自衛隊の後方支援を可能にする新法制定などに関する小泉純一郎首相の姿勢について、「新聞報道されているのに、国民に対し一切説明責任を負おうとしない。勝手にやろうというなら民主主義ではない」と批判した。

自由党の小沢一郎党首は新法への対応について、「筋道の通った主張を断固行うことにわれわれの存在理由がある」と反対を貫く決意を強調。志位和夫共産党委員長と土井たか子社民党党首は「報復戦争に参加することが立法目的で、憲法9条を本格的にずたずたにするものだ」(志位氏)などと批判した。《時事通信》

【政界談話室】

○・・・社民党の土井たか子党首は27日の党常任幹事会で、政府が提出予定の米軍等を支援する法案に対して「小沢一郎自由党党首は『(武力行使を容認する)国連決議がないので、たとえ1人になっても反対する』と言っている」と紹介。「国連決議があろうがなかろうが私は反対です。たとえ小沢さんに何かがあって賛成しても、私は反対です」と宣言した。「原理原則」にこだわる小沢氏を引き合いに、「頑固さでは負けない」と言いたかったよう。《共同通信》

【杉浦正健外務副大臣】パキスタン・ムシャラフ大統領と会談

パキスタン訪問中の杉浦正健外務副大臣は27日、ムシャラフ大統領と会談し、副大臣は米中枢同時テロへの報復攻撃の際に予想されるアフガニスタン難民救済のため、現行の国連平和維持活動(PKO)協力法に基づき、日本政府が自衛隊輸送機をパキスタンに派遣する意向であることを正式に表明した。

政府筋によると、ムシャラフ大統領はこれに大きくうなずき「理解」を示したという。

杉浦副大臣はまた、5億5000万ドル(約660億円)に上るパキスタンの対日債務について、返済繰り延べを決めたことを伝えた。米国などと歩調を合わせたものだが、最大の援助国である日本の繰り延べ表明は、報復攻撃をめぐり対米協力を表明しているパキスタンにとっては大きな「見返り支援」となる。《共同通信》

【MLB】

米大リーグ、メッツの新庄外野手は27日、モントリオールのエクスポズ戦に「4番・左翼」で出場し、6打数2安打1打点で12−6の勝利に貢献した。新庄は七回一死満塁の第4打席に16打席ぶりの安打となる左前打を放ち、1打点。九回の第5打席も左へ鋭い当たりの安打を打った。打率は2割6分8厘。

エクスポズは大家投手が先発し、5回2/3を4失点。降板時点は6−4とリードしていたが、救援陣が打たれて勝利投手を逃した。《共同通信》

【この日の民主党】

政策力と情熱で今国会に臨みます

民主党代表 鳩山由紀夫

いよいよ9月27日より第153回臨時国会が始まりました。

本国会は、外交・ 安保問題、経済・雇用問題など重大課題が目白押しです。激動する情勢の中で、 国民の生命と財産を守る万全の対策を実行するために、全力で取り組む決意です。

先週、私の呼びかけで野党3党と自民党との党首会談を行い、私は同時多発テロ問題への対応に関して以下の3点を申し入れました。

* テロを許さない国際的な協調を進めるのは当然だが、まず国内のテロ対策に万全を期すこと。
* 自衛隊の派遣に向けた法整備については、十分な議論を行うこと。
* 新たな法案に基づいて国が行動する際には、米政府から犯人の特定について納得しうる説明を受けることが必要であり、そうした行動を求める国連決議の存在が望ましいこと。同時に、その過程において国会の役割を重視すること。

これらの問題については外交・安保部会で議論を進めていますが、民主党の基本的な立場はテロを許さない国際的な取り組みに憲法の枠内でできる限りの協力を行う、というものです。その中で必要があれば新法を含めた法整備についても検討すべきであり、その場合は周辺事態法が参考になると考えます。

狂牛病問題も危機管理に関わる緊急課題です。とりわけ、農林水産省、厚生労働省の秘密主義、先送り体質が国民の被害をますます拡大させようとしている中で、私たちは徹底した実態調査と結果の公表、広範囲な感染防止対策の早急な実施を断固として求めていきます。

高祖議員の選挙違反行為については、本人の辞職は当然として、さらに小泉首相、片山総務大臣らの責任も厳しく追及し、自民党政治の政官業癒着構造そのものにメスを入れなければなりません。同時に、辞職する高祖議員の得票がそ のまま自民党の比例票として残り、またも同党の候補が繰り上げ当選するという現行選挙制度自体の問題も是正されるべきです。 選挙制度をめぐっては、さらに重大な事態が発覚しています。自民党と公明党が、テロ対応に協力する見返りに総選挙で一部中選挙区制を復活させるという バーター取り引きを目論んでいるというのです。このような不埒な企みは絶対 に許すわけにはいきません。

今国会は、まさに日本の構造改革に向けた具体案をめぐる一大攻防の場になります。私たちはこの国の行方を左右する数々の重大課題をめぐって、小泉政権に真っ向から挑みます。政府はすでに不良債権処理や医療制度をめぐって、国民に負担を押し付けるだけの杜撰な法案を提出しようとしています。改革の名に値しないこうした政府案を、私たちは認めるわけにはいきません。民主党の政策力と情熱に、ぜひ注目してください。

政治改革推進本部が初会合~与党の「一部中選挙区導入案」に絶対反対で一致

民主党は27日、政治改革推進本部の第1回目の会合を国会内で開いた。これは、与党3党の衆議院選挙制度改革協議会が9月20日に現行の小選挙区制に一部中選挙区の特例を設けることで合意するなど、選挙制度改悪への動きを活発化させてきたことを受けて、これを阻止するために政策と運動を一体的に進めるために設置されたもの。

本部長に就任した鹿野道彦副代表は、会合の冒頭にあいさつに立ち、「私自身も自民党時代以来12年間政治改革にたずさわってきた。政治改革には2つの柱がある。ひとつは日本の民主主義のために政権交代可能な制度を作ること。もうひとつは、国会議員とカネとの関係を断ち切る、いわゆる政治倫理の確立だ。そのために小選挙区制度を導入した」とこれまでの経緯を説明。そして、与党協議会の合意内容について「論理的に、どこに合理性があるのか。こういうことを数の力だけで、また許してしまっていいのか。日本の国を後戻りさせてしまってはならない」と強い口調で語った。

会合では、与党案に絶対反対することで一致。さらに、与党内の動きを見ながら、幅広い国民運動を展開して、反対の世論を喚起していくことなどを申し合わせた。 《民主党ニュース》



9月27日 その日のできごと(何の日)