平成4538日目
2001/06/11
この日のできごと(何の日)
【米・ブッシュ大統領】京都議定書を拒否
ブッシュ米大統領は欧州連合(EU)諸国との首脳会談出発直前の11日午前、米国独自の地球温暖化対策に関する声明をホワイトハウスで発表し、温暖化防止のための京都議定書を拒否する姿勢をあらためて強調した。
一方、7月に再開される気候変動枠組み条約第6回締約国会議(COP6)のプロンク議長(オランダ環境相)は同日、温暖化防止のための京都議定書の運用ルールを定めた新たな超提案を各国に提示した。
これにより、国際的な温暖化対策の流れの分裂は決定的となり、欧州連合(EU)やロシアが米国抜きの議定書発効に意欲を示す中、「米国の参加は不可欠」としてきた日本は厳しい選択を迫られることになる。同日の声明でブッシュ大統領は、発展途上国に削減義務を課していないなど「議定書には致命的な欠陥がある」と言明した。《共同通信》
昭和64年1月1日〜このサイトをご覧頂いている日の一週間前まで、すべての日の「何らかの」できごとを記しています。
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【連合・鷲尾悦也会長】辞意表明
連合の鷲尾悦也会長は11日午後、連合本部で記者会見し、10月の任期切れに伴い今季限りで辞任する意向を正式に表明した。後任の会長には笹森清事務局長の昇格が有力視されている。今後、役員推薦委員会(委員長・服部光朗副会長)の場で、本格的な調整を進める。
鷲尾氏は1997年10月、芦田甚之助前会長の後継として事務局長から会長に昇格。99年に再選され、現在2期目。民主党を基軸とする「非自民・非共産」勢力の結集などを推進してきた。後任の会長に有力視されている笹森氏は電力総連出身で、97年に鷲尾氏の後任の事務局長に就任した。《共同通信》
【日教組】つくる会教科書を批判
日教組は11日、来年度から使用される中学の歴史と公民の教科書を比較、分析した「教育白書2001」をまとめた。
韓国、中国などが強く反発している「新しい歴史教科書をつくる会」主導の扶桑社版教科書については「強烈な国家主義をうたり、日本国憲法を否定するような主張で軍備の強化もうたっている」と記述。
韓国併合の項目も、他社の教科書とは異なる立場をとっているとした上で「歴史の一部だけを切り取り、解釈することは誤った評価を生み出すことになる」と厳しく批判している。《共同通信》
【自由党・小沢一郎党首】小泉人気恐れず
自由党の小沢一郎党首と民主党の羽田孜特別代表が11日夜、都内の料理屋で会談し、小泉人気を恐れず両党が一致協力して参院選に臨むことを確認した。
小沢氏は会談で、小泉純一郎首相が国民に高い支持を得ていることに関連し「浮ついた一時の人気に惑わされず、オロオロせずに頑張ろう」と強調。同時に民主党内が小泉人気で浮足立っている現状を踏まえ「民主党がしっかりし、鳩山由紀夫代表の下で結束して頑張ってほしい」と注文をつけた。《共同通信》
【政界談話室】
○・・・福田康夫官房長官は11日の記者会見で、田中真紀子外相と外務官僚との対立に関連した質問に対し「いい仕事をぜひしていただきたいと思っている」と冷めた一言。外相に対しては小泉純一郎首相が「心配するな」と声をかけ擁護に回るのに対し、福田氏は調整役に引っぱり出されたせいか、コメントが辛口になりがち。この日の会見でも「つまらないトラブルで外交が停滞しないように私は心から願っている。それだけだ」と、うんざりしたような祈るような表情でこの話題を打ち切った。《共同通信》
【小泉純一郎首相】参院選後に反発や抵抗
小泉純一郎首相は11日夜、経済財政諮問会議がまとめる基本方針(骨太の方針)に関連して「抵抗はこれからだ。方針は総論では大体あまり反発が起きない。選挙が終わってから各論になってくると、反発、抵抗はいろいろ出てくる。改革は『総論賛成、各論反対』と言われる」と述べ、参院選後に自民党内などの反発の動きが本格化するとの見通しを示した。
方針自体については「改革の方向がだんだん出てきたと思う」と評価した。首相官邸で記者団の質問に答えた。《共同通信》
【ソニー銀行】開業
ソニーや三井住友銀行が出資するネット専業銀行の「ソニー銀行」(東京)が11日、営業を始めた。店舗を持たず、コストを削減することで預金金利を優遇、定期預金や投資信託のほか、9月からは外貨預金も扱う予定だ。
ネット専業銀行は昨年10月に開業したジャパンネット銀行に続き2行目。《共同通信》
【ドイツ】原発30年後全廃
ドイツのシュレーダー首相と主要電力4社の首脳はベルリンの首相官邸で11日、同国の原子力発電所を約30年後に全廃するための協定文書に署名した。
シュレーダー首相は署名後、「ドイツは環境保護に対する責任を果たした」と強調。来月ボンで再開される気候変動枠組み条約(COP6)に言及し「他国の手本になればうれしい」と述べ、同条約の実現に向けた京都議定書からの離脱や、原子力発電の拡大を表明している米国をけん制した。
ブッシュ米政権は先月、原発推進を柱とする新たなエネルギー政策を発表した。ドイツが脱原発政策をさらに前進させたことで、温暖化防止問題で表面化した米欧間の環境政策の違いが一層、鮮明になった。
協定によると、ドイツ国内に19基ある原発の運転期間を商業運転開始時点から32年と定め、満了次第、順次廃止する。《共同通信》
【米オクラホマシティ連邦ビル爆破テロ】死刑囚の刑執行
168人が死亡、500人以上が負傷した1995年の米オクラホマシティ連邦ビル爆破テロの実行犯、ティモシー・マクベイ死刑囚(33)に対する死刑が米中部時間11日午前7時すぎ、インディアナ州テレホートの連邦刑務所で執行された。
米国内の死刑は最高裁の容認を経て77年に復活後、一部州政府が行っているが、連邦政府による死刑執行は63年以来、38年ぶり。
執行の模様は特別回線で犠牲者の家族らが待機するオクラホマシティの施設に中継され、約230人がテレビモニターを通じ、米犯罪史上に残るマクベイ死刑囚の最期を見届けた。
ブッシュ大統領は11日、欧州歴訪に出発するが、米連邦政府が死刑を再開したことで、死刑制度廃止を訴える欧州連合(EU)諸国からの批判も予想される。
米国内でも今回の死刑執行を機に、死刑制度の存廃や死刑公開の是非をめぐる論議が高まった。
マクベイ死刑囚は「私は自分の運命の支配者」などとする手書きの声明を立会人に手渡した後、死刑台で薬物を体内に注射された。《共同通信》
【この日の民主党】
[参院選]比例で幸田シャーミンさんを公認、山形選挙区で木村莞爾さん推薦
民主党は6月11日の持ち回り常任幹事会で、この夏の第19回参議院議員選挙で、比例代表候補として、元テレビ・キャスターで環境ジャーナリストの幸田シャーミンさんを公認、山形県選挙区で山形県議の木村莞爾さんを推薦することをそれぞれ決めた。 これで、民主党の候補者は選挙区選挙で公認34名・推薦11名の計45名、比例代表選挙は25名(男性14名・女性11名)になった。
「民主党の環境政策に共感し、立候補を決断」幸田シャーミンさんが記者会見
参議院選挙で民主党の比例代表で立候補することが決まった環境ジャーナリストの幸田シャーミンさんが、11日、党本部で記者会見を行った。鳩山由紀夫代表、菅直人幹事長、広中和歌子副代表(女性選対本部長)、佐藤敬夫選対委員長らが同席した。
まず、広中副代表が環境庁長官在任時からの親しい交流や候補者擁立までの経緯を説明。環境問題をアメリカ・ハーバード大学ケネディスクールで学び、ライフワークとして取り組む幸田さんに「ダメ元」で立候補を打診した結果、承諾を得て、「英語で言えば、ナイス・サプライズだ」と感想を述べた。そして、環境問題はもちろん、福祉・子どもの環境整備などで、まさに“女性の元気で民主党・日本を変えていく”ことを大いに期待したいと述べた。
続けて、鳩山代表は、幸田さんを「環境問題について強い政治のメッセージが必要な状況にあって、やわらかい、自分の言葉で環境問題を訴えていく貴重な存在」だと紹介。
また、菅幹事長は「比例区の場合、業界の利益団体や組織をバックにした候補者の擁立ということになりがちだが、幸田候補のようにひとつのテーマをもった候補者は貴重」と幸田さんに期待を寄せた。
最後に挨拶に立った幸田さんは、環境問題に関心をもったきっかけは、1980年代後半、外国通信社から送られてきた地球温暖化を伝えるトピックスだったと説明。その後、アメリカのハーバード大学で学び、帰国後に環境ジャーナリストとして活動。環境問題の最前線で活躍する人びとを取材する中で、「彼らは悲観的になることなく、プラスの変化を確実にうみつつあることを実感。環境問題は、プラス思考で非常にクリエイティブに取り組むべきものだという信念を得た」と述べた。
その上で、「私の人生の予定表には政治へのチャレンジは載っていなかったが、尊敬する広中副代表から強いお勧めを受けた。そして、民主党が掲げる環境政策が私の考え方と一致している」と立候補を決断した理由を説明。地球と人にやさしい社会をつくるために努力するとの決意を表明した。《民主党ニュース》