平成4510日目

2001/05/14

この日のできごと(何の日)

【小泉純一郎首相】「首相として靖国参拝」

衆院予算委員会は14日午前、小泉純一郎首相と全閣僚が出席して、小泉内閣発足後初の基本的質疑を行い、本格的な論戦がスタートした。

小泉首相は財政構造改革への強い決意を表明するとともに、靖国神社参拝問題について、8月15日の終戦記念日に「首相として参拝する」と述べ、事実上の公式参拝を行う考えを明確にした。

首相は財政構造改革について「政治の世界は一番、自助と自律の精神が足りない。予算で借金して今日まで赤字を抱えてきた。財政の面で自ら律する精神がなくなってきていることを憂えている」と強調。「生きがいを持って、安心できる社会をつくるのが構造改革の主眼だ」と訴えた。

靖国神社への参拝について「宗教とかは関係ない。よそ(他国)から批判されてなぜ中止しなければならないのか。首相として、二度と戦争を起こしてはならないという気持ちからも、参拝しなければならない」と述べた。

郵政事業民営化や集団的自衛権の見直しについても検討を進める考えをあらためて強調した。《共同通信》

衆院予算委員会は14日午後、小泉純一郎首相と全閣僚が出席した基本的質疑を続行。首相は本年度政府経済見通しの1.7%成長について「見通しであって目標ではない。できれば達成することがいいに決まっているが、やるべき改革をやって状況を判断すべきだ」と述べ、経済成長率より経済、財政の構造改革を優先する考えを示した。保守党の井上喜一氏の質問に答えた。竹中平蔵経済財政担当相も「単年度の経済成長が何%かは、あまり意味がない」と述べた。

首相は内閣官房、外交機密費(報償費)に関して「予算に計上しても全部使い切る必要はない。いろんな批判も考慮に入れ、実質的に減額する。執行上で十分対応できる」と述べ、2001年度予算に計上された金額をすべて執行せずに減額したいとの意向を表明した。《共同通信》

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【トヨタ・イプサム】フルモデルチェンジ

2001 平成13年5月14日【トヨタ・イプサム】フルモデルチェンジ
http://www.goo-net.com/

【大相撲夏場所】2日目

大相撲夏場所2日目(14日・両国国技館)新小結朝青龍が大関武双山を右下手出し投げで破り、初日の横綱武蔵丸戦に続く殊勲星を挙げた。武双山は2連敗。2横綱は万全。貴乃花は玉乃島を寄り切って2連勝。武蔵丸は千代天山を寄り倒して1勝1敗とした。大関陣は綱とりを目指す魁皇が隆乃若を寄り切り、関脇栃東を押し出した千代大海とともに2連勝。出島は土佐ノ海をはたき込んで初日を出したが、雅山は小結琴光喜に送り出されて1勝1敗となった。栃東と琴光喜ともに1勝1敗。関脇栃乃洋は若の里の右下手投げに屈して2連敗。《共同通信》

【政界談話室】

○・・・自民党の中曽根康弘元首相は14日、都内の講演で、「横町の隠居」と断りつつ、小泉純一郎首相について「創造的破壊をやりたがっている。非常に良い」と高く評価した。首相が打ちだしている憲法改正、首相公選制、靖国神社参拝なども「私が言ってきたことだ。ある人から『あなたの青年将校時代を思い出す』と言われた」と、ご満悦の様子だ。集団的自衛権の行使が「研究」にとどまっているが「首相(の立場)に緊張して度胸が薄れてきたような気もするが、慣れてくれば度胸も出てくる」と解説。「隠居どころか後見人」の気分がいっぱい。《共同通信》

【田中真紀子外相】殊勝に答弁

「結果として言葉が走ったのは認めます。きょうは小渕恵三元首相の命日で、偉業をしのびながら以後反省します」−。田中真紀子外相は14日午前の衆院予算委員会で、自民党総裁選中に小渕氏を「おだぶつさん」などと発言した問題について、こう頭を下げた。アーミテージ米国務副長官らとの会談ドタキャンなどで与野党から批判が相次いでいるだけに、まずは「殊勝さ」を心掛けたようだ。

また外相は、外務省人事をめぐり同省幹部から「どう喝された」と発言したことについて、「私一人が大臣室にちょこっとかわいらしく座っていると、(官僚は)大勢で来て、ねっちりの人もいるし、大声の人もおり、それを役所のどう喝と感じた」と釈明。しかし、自民党の久間章生氏から「お父さん(田中角栄元首相)が役所をうまくコントロールしたように、丸のみしてやってもらいたい」とやんわりクギを刺された。《共同通信》

【イスラエル軍】パレスチナ警官5人を射殺

ロイター通信によると、イスラエル軍は14日未明、ヨルダン川西岸のパレスチナ自治区ラマラ近郊ベイトニヤで、パレスチナ警官5人を射殺した。

救急当局者がベイトニヤの検問所付近で、5人の遺体が地面の穴に捨てられているのを見つけた。イスラエル軍報道官は、ベイトニヤで作戦活動中の兵士が不審な人物を見つけ発砲したと説明しているが、詳しい状況は不明

一方、軍は13日深夜から14日未明にかけて、パレスチナ自治区ガザの治安施設などに対し、武装ヘリなどからミサイル攻撃を加えた。少なくとも10人が負傷した。昨年9月にイスラエル軍とパレスチナ住民との武力衝突が発生して以来、ガザに対する最大級の攻撃とみられる。

軍報道官によると、攻撃目標は治安部隊の装甲車で、パレスチナ側からの一連の迫撃砲攻撃に対する報復としている。

軍はパレスチナ側の攻撃拠点を破壊する目的で、自治政府が治安権限を持つ「完全自治区」への侵攻作戦も連日続けており、双方の報復攻撃はエスカレートする一方だ。《共同通信》

【EU、北朝鮮】外交関係を樹立

欧州連合(EU)の欧州委員会は14日、欧州15カ国が加盟する地域同盟であるEU自体と朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)が同日、外交関係を樹立したと発表した。

南北関係が停滞、米国や日本と北朝鮮との対話も途切れている中、欧州が一体となって北朝鮮と公式の外交関係を結び、西側社会を代表して調停活動を進めることで、朝鮮半島の和平プロセスに寄与すると期待される。

欧州委報道官によると、外交樹立に関する文書は同日、北京で交わされた。しかし、代表部の相互設置や大使任命については「今後の検討課題であり、決定時期は未定」という。

EU加盟国の外交当局者によると、北朝鮮がブリュッセルに常駐公館を設置することを望んでいるのに対し、受け入れ国のベルギーが前向きでないことが、今後の外交使節交換に関する具体的な決定がなされていない一因とみられる。

EU議長国スウェーデンのペーション首相が率いるEU代表団は2−3日に平壌を訪れ、金正日総書記と初会談。北朝鮮のミサイル発射実験を2003年まで凍結するとの「公約」を引き出す一方、人権対話開催で合意し、双方の融和機運が高まっていた。

EU加盟15カ国のうち、英国、ドイツ、イタリアなど13カ国は既に、主権国家として北朝鮮と国交を樹立。フランスとアイルランドだけが国交を結んでいないが、アイルランドは樹立方針を表明している。《共同通信》

【この日の民主党】

衆議院予算委で「直人」と「変人」初対決~菅幹事長VS小泉首相

衆議院予算委員会で小泉首相ら全閣僚が出席しての基本的質疑(総括質疑)が14、15日の両日行われ、民主党・無所属クラブからは菅直人幹事長、岡田克也政調会長、池田元久、海江田万里各衆議院議員が質問に立ち、小泉首相らの政治姿勢や改革の具体策を追及した。

野党側のトップバッターとして質問に立った菅幹事長は、冒頭、小泉内閣の支持率が80%を超えるなか、小泉さんの悪口を言うとけしからんとするムードがあるとしつつ、「国会は徹底的に議論する場だ。多少厳しいが手心を加えない議論を展開する」と宣言し、質問に入った。

菅幹事長はまず、「森派の会長であった小泉さんが派閥を離脱して総理になっただけなのに、国民は自民党政権から他政権に変わった、本格的な政権交代のような感覚で受けとめている。ここに小泉マジックのすざましさがある」と指摘。「自民党を壊してでも改革する覚悟はあるか」と質した。

小泉首相は「私が総裁になったのが大きな変わりよう」とし、「人事が大幅に変わり、政策についても変化を真剣に受け止めようとする姿勢がでてきた」と答えた。

11日に下されたハンセン病判決について、菅幹事長は「行政だけでなく、国会・立法府の責任を認めた判決であるから、控訴するかどうかも含め、国会の意見も聞くべき」と迫った。小泉首相が指摘も含めて検討するとしたのに対し、菅幹事長は「立法府がらい予防法廃止を少なくとも1960年に廃すべきだったとの判決を下したからにはだまって従うべき」と考えを示し、重ねて国会で検討すること、さらに元患者のみなさんと直接会うことを強く求めた。これに対して首相は、前向きに検討するという言葉にとどめた。

続けて首相公選制について、菅幹事長が「アメリカの大統領制のようなものか、議院内閣制を維持するなかで首相だけ公選にするイスラエル型か」と見解を求めたところ、首相は「どちらでもない日本型。天皇制と矛盾しない首相公選制。懇談会を立ち上げ、検討していく」と答弁。数名の国会議員による推薦が候補者要件となるとしただけでが、具体的な内容は示せなかった。

菅幹事長は、さらに小泉首相が靖国神社に公式参拝する方針を表明していることについて、内閣総理大臣は国の機関だとの内閣法制局の見解を確認した上で、「“国および機関は宗教活動をしてはならない”とする憲法20条に違反する」「A級戦犯の合祀についての考え方は?」と質した。首相はこれに対し、「戦没者にお参りすることが宗教的活動だと言われればそれまでだ」と開き直り、「参拝することが憲法違反だとは思っていない。A級戦犯が祭られているのが問題とも思わない」「戦没者に心からの敬意と感謝をささげるために参拝するもの」と論点をそらした。菅幹事長はこれらについて「戦前の戦争責任について戦後の政府が一環して判断を下していない。そのけじめのなさが、この問題が現在まで尾を引いている原因」として、小泉政権下で明確にするよう求めた。

KSD問題に関連し、幽霊党員による党費の立替えが明白になった際、返却するか迫ったのに対し、小泉首相はこれまでの森前首相同様あくまでも明確なコメントを避けた。

また、菅幹事長は北朝鮮の金正日総書記の長男と見られる男性らが不法入国を図った件についても質問。本人と確認できたか、過去3回の入国記録を確認できたか質したのに対し、小泉首相・森山法務大臣・田中外務大臣ともあいまいな答弁を重ねるだけだった。

続けて、田中外相が来日したアーミテージ米国務副長官との会談を急遽キャンセルした問題について、外相に理由を質した。田中外相は、「疲労が重なっていたときに、(外務省の)特殊な幹部の、特殊な雰囲気の中に飛び込み、パニックになっていた」などと自身の”多忙さ”を強調しながら、当時の時点では会談はまだ調整中だったのでキャンセルしたことにはならない、と主張した。菅幹事長は、「一国の外務大臣がパニックでは困る」とたしなめながら、重要案件を持って来ている要人なのだから、当時調整中だったとしても会うべきだったと、あらためて外相の対応を批判した。

さらに菅幹事長は、首相が掲げる「聖域なき構造改革」の内容について質問。郵便貯金を原資とした財政投融資制度にからむ特殊法人のあり方について、「ゼロベースで見直すと言うが、現状をゼロとするのか、それとも白紙でゼロから考え直すということか」と問い質した。首相は「既存の法人の統廃合を含めて全面的に見直すということだ」と述べ、民主党との共闘の可能性にも言及した。菅幹事長は、「本気でやるなら、法案を出すべきだ。自民党の反対があっても出せるのか」と、さらに追及。首相は「自民党も変わろうとしている」などとはぐらかした。

「増税なき財政再建」をめぐっては、公共事業費の大幅な削減なくして実現不可能だと指摘。道路特定財源の一般財源化やコンクリート・ダムから緑のダムへの転換などを求めた。また、自民党の「ムダな公共事業発生装置」を崩すため、せめて参院選の比例候補に名を連ねている数人の公共事業関係者については入れ替えたらどうか、と迫った。《民主党ニュース》



5月14日 その日のできごと(何の日)