平成4238日目

2000/08/15

この日のできごと(何の日)

【全国戦没者追悼式】

55回目の終戦記念日の15日、政府主催の全国戦没者追悼式が東京都千代田区の日本武道館で開かれた。森喜朗首相は式辞で「あの戦いは、アジアの近隣諸国に対しても多くの苦しみと悲しみを与えた」と日本の加害責任に言及し、平成5年の細川護煕元首相から続く「アジアへの反省」を踏襲、アジア諸国の戦没者に哀悼の意を表明した。昨年に続いて「君が代斉唱」も行われた。

追悼の対象は、第二次世界大戦で戦死した軍人軍属約230万人と、空襲などで亡くなった一般市民ら約80万人。高齢化が目立つ遺族らは犠牲者の冥福を祈り、今世紀最後の終戦記念日に平和への祈りを新たにした。

正午前に始まった追悼式には、天皇、皇后両陛下を始め、全国の遺族代表から約6000人と、首相や衆参両院議長、最高裁長官ら各界の代表が参列した。両陛下を迎えた後、参列者が君が代を斉唱した。

正午の時報を合図に1分間の黙とうをささげ、天皇陛下が「戦陣に散り、戦禍火に倒れた人々に対し、心から追悼の意を表し、世界の平和とわが国の一層の発展を祈ります」とお言葉を述べられた。

森首相は式辞の中で、昨年の小渕恵三前首相とほぼ同じ表現でアジアに対する加害責任に触れ「私はこのことを謙虚に受け止め、深い反省とともに、謹んで哀悼の意を表したい」と語った。《共同通信》

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【第82回全国高校野球選手権大会】第8日

第82回全国高校野球選手権大会第8日は15日、甲子園球場で2回戦4試合が行われ、長崎日大(長崎)PL学園(大阪)智弁和歌山(和歌山)松商学園(長野)が勝って、3回戦に進出した。長崎日大は浜口が2三振を奪って完投。3−1で酒田南(山形)を下し、2年連続で3回戦に進んだ。PL学園は朝井が投打に活躍。9−4で明徳義塾(高知)を破って、春夏合わせて甲子園通算90勝目を挙げた。今春の選抜大会で準優勝した智弁和歌山は、中京大中京(愛知)に7−6で競り勝った。松商学園は六回、相手のミスにつけ込んで3得点。宇都宮学園(栃木)の反撃を継投でかわし、5−4で勝った。《共同通信》

【この日の靖国神社】

終戦記念日の15日、森内閣の閣僚のうち保岡興治法相、大島理森文相、津島雄二厚相、谷洋一農相、平沼赳夫通産相、森田一運輸相、平林鴻三郵政相、虎島和夫防衛庁長官、相沢英之金融再生委員長の9閣僚が靖国神社に参拝した。西田司自治相は11日に既に済ませており、参拝閣僚は計10人となった。

森喜朗首相、中川秀直官房長官は「諸般の事情を総合的に考慮した」として参拝を見送った。10月に予定される中国の朱鎔基首相来日や、アジア諸国の反発を考慮したものとみられる。

保岡法相、森田運輸相は「公的」な立場で参拝したと明言。法相は「公人として、戦没者に対する追悼と平和の祈念をしっかりしていくことが必要だと考えている」と理解を求めた。大島文相は「衆院議員、大島理森として来た」と述べ、玉ぐし料をポケットマネーで出したことを明らかにし、記者会見では「私人」の立場を強調、虎島長官も「私人」としての参拝と説明した。西田自治相は「衆院議員」と記帳したが「私的な立場で参拝した」と述べた。平沼氏は「通産大臣」と記帳し、「『みんなで靖国神社に参拝する国会議員の会』の一員、国民として、国のために殉死した英霊に真心を込めて参拝した」と述べた。

中川長官は15日午前の会見で、首相の私的参拝に触れて「社殿で参拝することはないのではないか」と述べた。

超党派でつくる「みんなで靖国神社に参拝する国会議員の会」メンバー200人(代理含む)は15日午前、靖国神社を参拝した。綿貫民輔衆院議長のほか、自民党の橋本龍太郎元首相、石井一民主党副代表、藤井裕久自由党幹事長、井上喜一保守党政調会長ら自民、民主、自由、保守の4党の議員が参拝。同会によると、記帳したのは衆院145人(代理92人)、参院55人(同30人)で昨年より37人多いという。

綿貫氏の議長就任に伴って同会の会長職が空席であるため、代行の村上正邦自民党参院議員会長が神社内で記者会見し、首相の公式参拝について「21世紀最後の終戦の日に、こういう形でできなかったのは残念だ」と述べた。

石原慎太郎東京都知事は15日午後、靖国神社を参拝した。都によると、美濃部亮吉氏以降、都知事として靖国神社を参拝した例はないという。参拝後、記者団に「公人にも信教の自由はある。私の信仰の自由もある」などと話し、参拝した気持ちについては「年中来ているから」と答えた。「東京都知事石原慎太郎」と記帳したという。

石原知事は11日の記者会見で「東京都知事石原慎太郎として参拝します」と明言。「親せきも女房のおやじも、みんなあそこにまつられている」と述べた。公人、私人については「なぜ公人として行ってはいけないのか。日本全体がそろそろそういう迷妄から覚めた方がいいんじゃないか」としていた。《共同通信》

【南北離散家族】15年ぶりに相互訪問

朝鮮戦争(1950−53年)前後の混乱などで生き別れになった離散家族100人ずつを含む韓国と朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の相互訪問団が15日、それぞれソウルと平壌入りして半世紀ぶりに肉親と涙の再会を果たした。

南北離散家族の相互訪問は1985(昭和60)年以来、15年ぶり2回目。半世紀に及んだ別れの悲しみと苦痛をぶつけ合った再会は、あらためて民族分断の悲劇を印象付けるとともに、6月の南北首脳会談で生まれた和解と協力への機運を象徴するもので、平和共存の流れを定着させる大きな一歩をしるした。

ソウルの韓国総合展示場では15日午後4時半(日本時間同)、北朝鮮側訪問団長の柳美英・天道教青友党中央委委員長が白い民族服で先頭に立ち、周囲に手を振りながら会場に入った。約3時間の対面中、親子や兄弟姉妹が体をぶつけるように抱き合い「アイゴー(ああ)」と涙ながらに言葉にならない声を上げ、生存を確かめ合った。

平壌の高麗ホテルでも午後5時すぎから韓国側離散家族が北朝鮮側の肉親と再会した。ソウル、平壌とも集団対面の後、双方の赤十字主催の夕食会が開かれた。

南北双方の訪問団はそれぞれ到着後に声明を発表。北朝鮮側は「今回の訪問が民族の団結と統一のための契機となるよう努力する」と表明。韓国側団長の張忠植・大韓赤十字社総裁も「近い将来、離散家族が自由に往来できる日を期待している」とした。

日程は3泊4日で、16、17日の両日は肉親を交えた昼食会や非公開での個別対面、訪問団だけの市内観光などが予定されているが、墓参や親族宅での宿泊、ホテル外での面会は認められない。18日に韓国の大韓航空機が北朝鮮側訪問団を平壌に送り、韓国側訪問団を乗せてソウルに戻る。

【クルクス号事故】ロシア海軍が救出作業開始

バレンツ海でロシアの新鋭原子力潜水艦クルスクが航行不能になった事故で、ロシア海軍は15日夜(日本時間16日未明)から、閉じ込められた乗組員116人の救出作業を開始、2回にわたり救助用小型潜航艇を深さ約100メートルの海底に硬化させた。

しかしタス通信によると、16日早朝(同午前)までに、強い海流と視界の悪さのため、いずれも潜水艦の緊急脱出用ハッチとのドッキングに失敗した。

海軍当局者によると、潜航艇の3回目の降下は、同日午前8時(同午後1時)ごろ始まる。艦内の酸素が入っていく中、救出は一層、困難になったとみられる。

ロシアの民間ラジオは、「北大西洋条約機構(NATO)の支援も選択肢に入る」としたクロエドフ海軍総司令官の発言を伝えたが、米国防総省によると、ロシア側からの支援要請はないという。

艦内の酸素は18日までもつとされるが、原子炉が停止、電源が止まった船内は温度が急激に低下しているとみられ、乗組員の凍死の懸念もある。船体を叩く艦内からの救助信号は弱くなっているという。

【森喜朗首相】対談をネットで公開へ

森喜朗首相は15日、首相官邸のホームページに首相の人柄、政策などを紹介する「インターネット版『総理と語る』」を掲載することを決め、第一弾として、平尾誠二ラグビー日本代表監督と教育をテーマに約1時間対談した。

スポーツを生かした地域ぐるみの子育てや人間形成の在り方など、予定の時間を大幅にオーバーして教育談議に花を咲かせた。

同ホームページ内に先月開設した「総理の一言」と両輪で、首相の横顔などを紹介。内閣支持率の向上に役立てようとの狙いで、定期的に内容を更新する。

対談を終えた平尾監督は、記者団に「家庭や地域と子どもをつなげるためにスポーツをもっと活用できるという点で、首相と意見が一致した。いろんな話ができて勉強になった」と述べた。

「総理と語る」は18日ごろから掲載予定。《共同通信》

【森喜朗首相】イスラエル・ペレス元首相と会談

森喜朗首相は15日午後、イスラエルのバラク首相特使として来日したペレス元首相と中東和平交渉について首相官邸で会談した。

ペレス特使は、7月の中東和平首脳会談の決裂はエルサレムの主権問題の対立が最大の原因と表明。その上で「短気を起こし、すべてを無にして対立するより少し待ったほうがいい」と述べ、9月13日の期限内に交渉がまとまらなくても一方的に独立宣言をしないよう、17日に来日するパレスチナ自治政府のアラファト議長に伝えるよう首相に要請した。

森首相は「交渉を通じた解決が唯一の手段だ。日本はイスラエルとパレスチナが早期に交渉を再開し、期限内に和平を実現することを強く希望する」と平和的解決を求めた。

これ先立ち、ペレス氏は河野洋平外相と会談。外相がパレスチナが一方的に独立宣言した場合にイスラエルが武力行使をしないよう求めたのに対し、ペレス氏は「アラファト議長はよい友人だ」と述べるにとどまった。

また「パレスチナが一方的な措置を取れば、今まで積み上げたものがご破算になることを懸念している」とアラファト議長の動きをけん制した。《共同通信》



8月15日 その日のできごと(何の日)