平成4108日目

2000/04/07

この日のできごと(何の日)

【森喜朗首相】所信表明演説

森喜朗首相は7日午後、衆院本会議で所信表明演説を行った。森内閣を「日本新生内閣」と規定し、小渕内閣の政策を継承、発展させて景気対策、教育改革、主要国首脳会議(沖縄サミット)の成功に向け、全力を挙げる考えを表明した。《共同通信》

4月7日のできごと(何の日)
https://www.kantei.go.jp/

首相は、特に教育改革に力点を置き、今夏を目途に「教育改革国民会議」から中間報告を得て、国民の意見を聞きながら国民的運動につなげる考えを示した。

来年度予算編成については、来年1月の中央省庁再編を踏まえ、財政硬直化の打破を目指し、官邸主導で編成に当たる考えを表明、政権運営への意欲を強調した。

首相は演説の冒頭、信頼関係に立脚した自民、公明、保守3党連立政権により課題処理に当たると宣言。警察、自衛隊などの不祥事を踏まえ、公務員の綱紀粛正と倫理の向上を求めるとともに、警察の制度や運営については警察刷新会議の議論を踏まえ抜本的に見直すことを表明。また北海道・有珠山噴火への警戒強化、避難住民への生活支援推進を約束した。

首相は、「安心して夢を持って暮らせる国家」「心の豊かな美しい国家」「世界から信頼される国家」の実現を目指す決意を強調。

7月の沖縄サミットを前に参加首脳との緊密な信頼関係を築くため、各国首脳との早期の会談実現に意欲を示した。

有事法制については、法制化の検討開始を求めた与党の要請を受け、政府として対応を考える意向を表明した。

財政構造改革については「必ず実現しなければならない重要課題」としながらも、経済を本格的回復軌道に乗せた上で、税制や社会保障などを含め包括的に取り組む課題、との認識を示した。

首相は最後に「国民と共に歩み、国民から信頼される政府」を信条に課題に取り組み、「その結果生じる責任は一身に担っていく」と決意を述べた。

首相はこの後、参院でも演説する。《共同通信》

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【野党】所信表明演説を批判

野党各党は7日、森喜朗首相の所信表明演説について「無味乾燥だ。自分の思いがどの辺にあるのか十分伝わってこない」(鳩山由紀夫民主党代表)と厳しく、批判した。

今後の代表質問や予算委員会審議などで「首相の考え方をきちんとただすことが、国民の選択を受ける際の前提条件になる」(菅直人同党政調会長)として、総選挙に向け首相の基本政策や政治姿勢を追及していく方針だ。

鳩山氏は、首相の演説に対し「小渕内閣の単なる延長なら、さらに厳しい態度で臨む。『新生』の中身をしっかり示してもらわないといけない」と強調した。

共産党の不破哲三委員長は「新内閣が何をやるつもりなのか聞こえてこない。財政構造改革でも、どこをどう変えようとしているのか、どこに問題があると見ているのか分からない」と述べた。

社民党の土井たか子党首も「美辞麗句の羅列で、具体的内容がない。日本新生と言うなら、どういうことで新生していくか示さなければならない」と批判し、不破、土井両氏とも早期の解散・総選挙を求めた。

また、自由党の藤井裕久幹事長は「社会保障や安全保障で突っ込んでいない」と指摘した。《共同通信》

【政界談話室】

○・・・民主党の菅直人政調会長は7日の記者会見で、森喜朗首相の所信表明について「まさに居抜き内閣にふさわしく、ほとんど新たなものは入っていない。第二次真空内閣と呼ぶにふさわしい」とこき下ろした。さらに官房長官に青木幹雄氏が再任し、自民党幹事長に野中広務氏が就任したことを挙げ「まさに経世会(旧竹下派)と公明党でつくった内閣」と強調。最後は「自公保の政策協議は何も合意していない。野合内閣であることは明らかだ」と与党批判のボルテージは上がるばかり。《共同通信》

【青木幹雄官房長官】小渕前首相「非常に悪い状態」

青木幹雄官房長官は7日の記者会見で、脳梗塞のため東京・本郷の順天堂大病院に入院中の小渕恵三前首相の病状について「午後3時半現在、非常に悪い状態が続いている」と発表した。

病院の医師団から詳しい病状が発表されていない現状について、青木長官は「医師団と話し合ったが、『刻一刻変わる容体については、家族の了解がないと発表できない」とのことだった」と説明した。《共同通信》

【富山県・中沖豊知事】森首相と懇談

富山県の中沖豊知事と大上紀美雄県議会議長は7日、首相官邸を訪れ、森喜朗首相に祝意を伝えるとともに、北陸新幹線の早期実現に向けた協力を要請し、戦後初の北陸出身の首相誕生による悲願成就へ期待を膨らませた。

中沖知事は富山県選出で森派所属の長勢甚遠労働総括政務次官、鹿熊安正参院議員とともに首相執務室に入った。森首相はにこやかに同知事らを迎え、約15分にわたって懇談した。

中沖知事や大上議長によると、北陸新幹線について森首相が「首相の立場では新幹線を推進するとは言いづらい」と苦笑したのに対し、長勢氏がすかさず「(口ではなく)目で話していただきたい」と応じる一幕もあったという。懇談終了後、中沖知事は「北陸新幹線などいろいろと申し上げたが、森首相はいつもの通り元気いっぱいという感じだった」と印象を語った。

この後、中沖知事は順天堂医院を訪れ、入院中の小渕恵三前首相を見舞った。《北國新聞》

【この日の民主党】

[有珠山周辺災害対策本部]鳩山本部長らが森首相に申し入れ

民主党有珠山周辺災害対策本部の鳩山由紀夫本部長らは7日、国会内で森首相に会い、噴火に伴う地域経済へのぼう大な損失に対処するよう申し入れた。

本部長代理の池端清一・横路孝弘両衆院議員、竹村泰子参院議員、副本部長の佐々木秀典衆院議員、事務局長の前原誠司衆院議員が同行した。

申入れ内容は、(1)仮設住宅対策については、ペンション・ホテル・旅館等の借上げと国の補助を実現する(2)避難者への生活福祉資金の貸し付けにあたっては、融資枠拡充や貸付条件緩和をはかる(3)観光・農林水産業など被災事業者に対し、緊急融資策や負債等に対する返済の一時凍結・利子免除などの処置を講ずる――など。

鳩山本部長は「今後、より大規模な噴火の恐れもあり、住民の雇用や生活に対する不安は深刻だ」と述べ、政府によるいっそうの対策充実を要求。森首相は「空いているホテルやペンションは自分も使ったほうがいいと思う。趣旨はわかった」と答えた。

永住外国人の地方選挙権問題で民団と意見交換

鳩山代表と中野寛成副代表、伊藤NC外交・安保大臣、簗瀬進国際交流委員長は7日、党本部で在日本大韓民国民団中央本部(民団)の金宰淑団長らと会談し、永住外国人の地方選挙権実現問題について話し合った。民団側は、「自由・公明両党も地方選挙権付与法案を提出したが、できるだけ早く在日韓国人などの永住外国人が選挙権をもてるようにしてほしい」と要請。鳩山代表は「選挙でも争点として訴える。政権交代によって民主党の法案が採択されるよう、全力を尽くしたい」と答えた。

小渕前総理入院の疑問、明らかにするよう申入れ

川端達夫国会対策委員長は7日、小渕前総理が倒れてからの事態をめぐり、次の疑問を明らかにするよう青木官房長官に申し入れた。同日午後6時までに文書で回答するよう求めた。

(1)前総理の入院から青木官房長官が記者会見で入院を発表するまで、22時間もの時間がかかったのはなぜか。

(2)官房長官は会見で前総理が昏睡状態に陥ったのは2日午後8時過ぎと言っている。なぜ、その時点で総理臨時代理を任命せず、翌3日午前9時までのばしたのか。

(3)憲法70条の趣旨を考えれば、昏睡状態に陥った時点で速やかに臨時代理を任命すべき。選任までに生じた『総理不在』の事態は重大な危機で、あってはならない『政治の空白』と考える。この事態に至った事実関係を明白にしてほしい。その責任をどう考えるか。

(4)2日午後8時以降、官房長官が宮澤蔵相に臨時代理就任を要請したとの報道があるが、事実か。

(5)本日に至るまで、病状に関する医師団の報告が全くない。国民は病状を心配しており、一国の代表者だった前首相の病状を知る権利があると考える。本日にも医師団に病状を明らかにさせる考えはないか。



4月7日 その日のできごと(何の日)