平成3980日目

1999/12/01

【警視庁、静岡県警】「法の華」を一斉捜索

静岡県富士市の宗教法人「法の華三法行」の福永法源代表(54 )が、足の裏を見て健康状態を判断する「足裏診断」で、主婦3人に「がんになる」とうそを言い、修行代の名目で現金をだまし取ったとして、警視庁生活経済課と静岡県警は1日朝から、捜査員約300人を動員、詐欺容疑で富士市の教団本部や東京都渋谷区の首都圏本局など9都道府県の74カ所を捜索した。

警視庁などは教団が組織的に詐欺行為をしていたとみて、今後、教団幹部の刑事責任を追及、福永代表ら幹部数人の事情聴取を進め、信者から集めたとされる約1000億円の資金の使途など教団の実態解明を目指す。

捜索時、一部の施設では資料がまったく見当たらなかった上、福永代表や幹部数人の所在が分からず、確認を急いでいる。

宗教と金をめぐる問題は、宗教法人の在り方を問う議論にも発展しそうだ。

元信者らも警視庁に詐欺容疑で福永代表ら幹部数人を告訴する。

警視庁などは、福永代表が宗教法人であることを隠して「ゼロの力学」という団体名で相談者を募っていたことや、足裏診断の際、相談者に「早死にする」などと不安感をあおる内容が記載されたマニュアルを作成していたことなどから、組織的に金をだまし取った疑いが強いと判断した。

調べでは、福永代表は、医師の資格も病気を治す能力もないのに「修行を受ければ病気が治る」とうそを言って幹部らとともに金をだまし取ろうと計画。平成6年11月ごろから7年6月ごろにかけ、富士市の教団本部などへ人生相談に訪れた主婦3人に「足裏診断」を実施。「がんになる」などとだまし、4泊5日の修行を受けさせたりして計2200万円を詐取した疑い。

3人は当時、家族の病気に悩んでおり、福永代表の「病苦を超える最後の天行カ」という著書を読み相談した。警視庁などによると、この本に実例として紹介された「修行で病気が治った」という実例はすべてうそだったという。

教団はこれまで約3万人から約610億円を集めたことを明らかにしている。《共同通信》




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【ハリー・ポッターと賢者の石】日本語版発売

【日光の社寺】世界文化遺産登録決定

モロッコのマラケシュで開かれている第23回世界遺産委員会は1日、日本が推薦していた「日光の社寺」(栃木県日光市)を世界遺産に登録することを決めた。国内で10件目。

日光の社寺は、日光の山岳信仰の中心として崇拝されてきた二荒山神社と、徳川家康の霊廟として1617年に創建された東照宮、日光山の中心寺院として発展してきた輪王寺の2社1寺とその境内地。国宝9棟と重要文化財94棟を含み、登録範囲は424ヘクタールに及ぶ。《共同通信》

【プロ野球】契約更改(金額は推定)

西武の松坂大輔投手(19)が1日、埼玉県所沢市の球団事務所で初めての契約更改交渉に臨み、5700万円増の年俸7000万円で来季の契約を結んだ。今季の1300万円から5.38倍の大幅増で、球団史上最高のアップ率となった。年俸7000万円は、入団2年目の選手としての球界最高額、また、昇給額の5700万円も、新人としての最高額となった。

松坂は今季、高卒新人ながら開幕から先発ローテーションの柱として活躍。デビュー戦で155キロの快速球を披露し、イチロー(オリックス)との初対決では3打席3三振に仕留めるなど、今年のプロ野球界を沸かせた。16勝5敗、防御率2.60の好成績を残し、高卒ルーキーでは45年ぶりの最多勝に輝いたほか、新人王、ベストナイン、ゴールデングラブ賞にも選ばれた。シーズン中の9月には、シドニー五輪アジア地区予選(ソウル)にも出場して好投。日本の五輪出場権獲得の原動力になった。

ヤクルトの古田敦也捕手(34)が1日、東京・新橋の球団事務所で、5年契約の2年目の契約書にサインした。シーズン前にフリーエージェント宣言しないことを明言。年2億円、最大で1億円余りとなる出来高払いの5年契約を結んでおり、今回は出来高払いで3100万円を手にした。

今季は128試合に出場して打率3割2厘、13本塁打、71打点。古田は「条件は去年と全く同じ。満足でも不満足でもない」と話した。

9月にはシドニー五輪のアジア予選で活躍し、出場権獲得に貢献。来年の五輪出場も注目される。球界を代表する捕手は「正直に言って答えようがない。予選と同じで、すべての条件が調整されるのであれば頑張る」と語った。《共同通信》

【オウム真理教】事件への関与認める

オウム真理教は1日午後、村岡達子代表代行名で「教団正式見解」を発表し、教団関係者による一連の事件への関与を初めて認めた上で、被害者や遺族に謝罪。教団としてできる限りの補償をしていきたいとの意向を表明した。

しかし事件の首謀者とされる松本智津夫被告(44)=教祖名麻原彰晃=の関与については一切言及せず、補償方法や範囲などについても具体的に示さなかった。村岡代表代行は同日夕、放送されたニュース番組で「(補償については)遅くとも来年1月中には見解を示したい」と述べた。

教団は社会的批判の高まりなどから9月末に対外活動を休止する「休眠」を宣言したが、この際には謝罪は一切なかった。遅すぎた謝罪に遺族らは反発、警視庁公安部などは国会での審議が進んでいるオウム新法対策とみて、引き続き教団の動向に注目している。

全文で約1200字の「見解」はこの日、ファクスで東京・霞が関の司法記者クラブに届いた。

教団側は、現在までの公判の進行状況から「当時の教団関係者の一部が事件にかかわっていたことは否定できない」と教団の関与を認めた。

また「裁判で明らかになりつつあることが起こったことは大変残念であるとともに、被害に遭われた方々をはじめ、ご家族の方々に対し、心からおわびする」と謝罪し「一人一人が誠意を尽くして、できる限りの補償をしていきたい」とした。

最後に、オウム新法に触れ「憲法の基本的人権を侵害する法律で、大変遺憾。わたしたち以外の団体に対して適用されることがないよう心から願う」と結んでいる。

一方、日本テレビのニュース番組に出演した村岡代表代行は、教団がかかわった事件が坂本弁護士事件、地下鉄、松本両サリン事件などであると認めたが、松本被告の関与については「自身が認めているものもあるが、公判が進行中なので、それにゆだねたい」とあらためて明言を避けた。《共同通信》

【小渕恵三首相】「解散、念頭にない」

衆参両院は1日午後の本会議で1999年度第2次補正予算案をめぐる代表質問を行った。小渕恵三首相は政治家故人への企業・団体献金について「受け取らない旨の決断を下した。与党3党で協議し、所要の法律を提出したい」と述べ、政治資金改正法改正案を提出する考えを強調した。

政党への企業・団体献金の扱いに関しては「各党各派の議論を見守りたい」と述べるにとどまった。衆院の解散・総選挙については「全く念頭にない」と述べた。《共同通信》

【政界談話室】

○・・・民主党の海江田万里氏は1日の衆院本会議で、現在の日本経済について「渋谷や原宿で若い女性に流行の『厚底靴』経済と名付けたい」と宣言。「日本経済が多少明るい様相を呈しているのは、多額の借金を頼りに公共事業のばらまきでかさ上げされた結果。身長は決して高くなく靴を脱げば元のもくあみだ」と説明した。「厚底靴は人体に悪い影響を与える。足首のねんざ、骨折が増えている」とも指摘し、小渕恵三首相の経済運営がいずれ破たんすると言わんばかりだった。《共同通信》

【村山訪朝団】平壌入り

社民党の村山富市元首相を団長とする超党派の朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)訪問団は1日午後、特別機で平壌に到着した。朝鮮労働党の金容淳書記は同日夜の歓迎宴で、日朝関係について「不正常な状態が続いているのは両国民の意思に反し極めて遺憾だ。不幸な歴史を清算し、善隣友好関係を発展させることは両国民の願いだ」と述べ、平成4年秋から中断している国交正常化交渉の再開に意欲を表明した。

金書記は「不幸な歴史の清算」という言葉を再三繰り返し、日本の植民地支配に対する補償問題を引き続き重視する立場を明確に示した。

村山訪朝団は2日には金書記ら労働党幹部と本格的に協議し、交渉再開を目指して合意文書を取りまとめたい考えだ。

金書記は歓迎宴で「最近、日本国民から『不幸な過去』を清算し、関係を改善すべきだとの世論が出ているが、政治家が顔を背けてはいけない」と指摘。「1990年代を締めくるときに、政党代表団が関係改善の希望を持って訪朝したことは良いことだ」と述べ、閉塞状態にある両国関係を打開したいとの考えを示した。

村山氏も「対話再開の環境づくりをするという固い意志を持って訪朝した。この訪問が新たな関係構築の第一歩となることを期待する」と応じ、国交正常化交渉再開の道筋をつけることに決意を示した。《共同通信》

【天皇皇后両陛下】ヨルダン国王夫妻を迎え宮中晩さん会

国賓として来日しているヨルダンのアブドラ国王夫妻を歓迎する天皇、皇后両陛下主催の宮中晩さん会が1日夜、皇居・宮殿の「豊明殿」で開かれた。

ヨルダン側は国王夫妻、駐日大使夫妻ら、日本側は両陛下や皇太子ご夫妻ら皇族方、小渕恵三首相をはじめ政財界関係者ら計135人が出席。

冒頭、天皇陛下とアブドラ国王がそれぞれスピーチして乾杯。陛下は、今年2月に死去したフセイン前国王が中東和平に尽くした功績を評価した上で「ご訪問を通してわが国の人々との交流を深め、両国間の理解と友好がさらに促進されることを心から希望します」とあいさつされた。

アブドラ国王は「私たちも中東において日本と同じような平和な状態を実現することを大きな目標としています」と答辞を述べた。

会場は宮内庁楽部による「枯葉」や「雪の降る町を」などの演奏が流れ、出席者はフランス料理を楽しみながら歓談した。《共同通信》

【インドネシア・ワヒド大統領】北京入り

インドネシアのワヒド大統領は1日午後、3日間の中国公式訪問のため北京入りし、同日夕、人民大会堂で江沢民国家主席と会談した。

中国中央テレビによると、両首脳は会談で「長期的に安定した全面協力関係」の樹立で一致した。

ワヒド大統領は対中関係を極めて重視しており、10月の就任後、外国への公式訪問は中国が初めて。

江主席はこれを高く評価した上で、両国がともに「アジアの大国」であり「発展途上国」であると強調。国連などの場で、発展途上国の利益を守るために協力することを呼び掛けた。

中国との連携強化で欧米への対抗を狙うワヒド大統領は、江主席の発言に「完全に同意する」と表明。確実となった世界貿易機関(WTO)加盟により中国が国際社会での役割を強化することに期待を示した。

またインドネシアのアチェ問題に関しては、江主席が「国家統一維持と領土保全のためのワヒド大統領の努力を支持する」と述べ、東南アジア諸国連合(ASEAN)首脳会議の議長声明に盛り込まれた「独立反対」へ中国としての支持を明確にした。

インドネシアでは、昨年5月のスハルト政権崩壞時の暴動で、中国人系資本が海外に流出した。経済再建のため中国人系資本呼び戻しを望むワヒド大統領は、中国人の権利保護のため「努力していく」と約束し、江主席はこれを評価した。《共同通信》

【WTO閣僚会議】2日目

米シアトルで開いている世界貿易機関(WTO)閣僚会議は2日目の1日、河野洋平外相が一般討論で演説し、環境保全はじめ農業の多面的機能への配慮、反ダンピング(不当廉売)協定の規律強化などを求める日本の立場を説明した。

これに対しクリントン米大統領は、閣僚昼食会で「農業も(工業品など)他品目と同じように扱うべきだ」と述べ、日本に一層の自由化を要求。日米の立場の違いがあらためて鮮明になった。

今回の閣僚会議では、双方に配慮した玉虫色の宣言を採択して次期多角的貿易交渉(新ラウンド)の枠組みとする方向で調整が進んでいるが、新ラウンドで激しい攻防が行われるのは確実だ。

大統領はまた、発展途上国での児童労働など労働基準違反を踏まえ、労働問題を検討する作業部会をWTOに設置する米国提案を繰り返した。

河野外相は、農業などに加えて新ラウンドで電子商取引、対外投資保護のための投資ルール策定など多くの交渉分野を扱う包括交渉とする日本の従来の立場を強調。また環境問題や遺伝子組み換え作物にも適切な対処が必要だと指摘した。《共同通信》

【民主党ニュース】

[中小企業の設備投資支援策]内部留保課税廃止を=議員立法提出へ

民主党は1日のネクストキャビネットで、中小企業支援のため、企業の設備投資や研究開発のための内部留保に追加的に課税する留保金課税を廃止する「租税特別措置法一部改正法案」を今国会に提出することを決めた。 足立良平消費者・産業担当ネクスト大臣が国会内で会見し発表するとともに、木俣佳丈参議院議員が通産省で記者説明を行った。

留保金課税制度は、株主の半数以上を3人以下の株主が所有する同族会社が対象。現状の制度は、各事業年度の所得等のうち留保金額から留保金控除額を差し引いた残額について10~20%の税率で追加的に課税するもの。対象のほとんどが外部資本の導入が難しい中小・ベンチャー企業で、重い税負担が企業の成長や次期資本の充実を妨げている。先進国の中でこのような制度を導入している国はなく、日本特有の制度だ。

政府も来年1月の通常国会に法案提出を検討しているが、民主党では景気回復には一刻も早い廃止が必要と判断し、今国会での提出に踏み切った。

補正予算案だけで7兆円のつけ回し/藁科議員が代表質問=参議院

1日に開かれた参議院本会議で、藁科滿治議員が民主党・新緑風会を代表して財政演説に対する質問を行った。「政府の見通しに反し、プラス成長は見込めない。補正予算も、赤字のツケを将来に回すだけだ」と追及したが、総理は「景気回復のため、政府の経済新生対策の審議をお願いしたい」と答弁するだけだった。

また藁科議員が、「この補正予算案で7兆円以上の国債を発行する結果、小渕内閣は就任後1年あまりで50兆円以上の借金を重ねた」と批判したが、宮澤蔵相は、「いつか公需から民需にバトンタッチしたいが、民需が弱いので当面与えられた補正予算を使い切りたい」とだけ答弁し、破局的財政赤字についての危機意識の無さを見せつけた。

藁科議員が取り上げた衆議院の定数削減についても、首相は「与党だけでなく各党の議論の行方を見守りたい」と述べた。

藁科議員が最後に「国民の正当な信託を得ていない自自公連立政権は、直ちに衆議院を解散して国民の信を問え」と迫ったのに対し、首相は「政局安定のため解散は考えていない」と突っぱねた。

「宗教と政治を考える会」が天理教と会合

民主党議員有志などの「宗教と政治を考える会」は1日、民主党本部で第6回目の勉強会をひらき、天理教道友社の諸井博和編集長が講演した。諸井編集長は江戸末期の1838年に誕生した天理教の教義や歴史を概説し、現在は海外を含め1万7千を超す教会と100万人以上の信者(一説では3~400万人)の組織であると述べた。 政治との関係について「かつては天理教から議員を出したこともあったが、いまは距離を置いている」と説明した。

消費者契約法を議員立法で提出へ~より消費者の立場に立った内容

民主党は1日のネクストキャビネットで、消費者が事業者と対等な立場で契約を持続することができるための「消費者契約法案」をまとめた。

30日に首相の諮問機関である国民生活審議会の消費者契約法検討委員会がまとめた最終報告と比べると、

(1)消費者に情報提供すべき「重要事項」を広く定義している
(2)契約取り消しの対象となる悪質な「契約締結過程」として、「情報の不提供」「不実告知」「威迫」「消費者の私生活の平穏を害し困惑させるなど消費者が合理的に判断することを妨げる」「消費者の判断力が不足している状況を濫用する」など幅広く規定している
(3)契約取り消しの対象となる契約内容の「不当条項」を広く一般的に規定している
(4)「当該契約の外形及び交渉の経緯から見てその内容が社会通念上以上であるためその存在を委パン消費者が予測できないと考えられる」、いわゆる「不意打ち条項」を無効としている
(5)契約取り消しの「時効」を「契約締結追認から3年、契約締結から10年」と長くとっている(審議会案は各6月、5年)
(6)「実効性」を確保するための制度を創設――など、より消費者サイドに立った内容になっている。

審議会の最終報告では、事業者側との意見調整がつかず両論併記になっている部分もあり、今後も経企庁と通産省との協議が難航する見通し。 民主党は今国会で法案を衆参両院に同時提出し、政府案がどちらかに提出された時点で対案として審議を求めていく方針にしている。

NPO法施行1周年でメッセージ/岡崎トミ子NPO委員長

NPO法(特定非営利活動促進法)が施行されて、12月1日で1周年を迎えるにあたり、民主党の岡崎トミ子NPO委員長が記者会見し、メッセージを発表した。同席した鳩山代表も、「民主党はNPO法案成立に最も努力した政党」と改めてアピールした。

岡崎委員長は、まず「法施行によって法人格の取得ができるようになり、社会的信用が高まるとともに、NPOの活動に対する社会一般の認知も大きく高まった」と成果を強調。その上で、「NPOの活動をしっかりとしたものにするために、その自主性や自発性を損なわずに、財源の面から活動を支援する税制の優遇措置が必要不可欠」と述べ、民主党が来年度税制改正の最重点項目として、NPO支援税制の実現に向けて取り組んでいることを紹介した。

また、「行政や企業との対等なパートナーシップの確立、情報公開や政策決定への参画を制度的に保障するシステムの確立も求められている」と指摘し、NPOを行政の補完団体や安価なボランティア組織ととらえるのではなく、ともに共働しつつ競争する自立的な組織と位置づけ、その多様な発展を推進することが重要」として、将来、現行の民法34条(公益法人)を改正することも視野にいれた非営利法人制度全体の改革を進めていく必要があると述べた。

さらに民主党として、「NPOが自由に活動できるよう環境整備を進めることを通じて、行政や企業を中心に運営されてきたこれまでの日本社会を、多様な価値観が認められる開かれた市民社会へ再構築することを目指す」と宣言。NPOの活動に期待し、環境整備に取り組む決意を強調した。

[衆院厚生委]菅政調会長が丹羽厚相と舌戦

衆院議長の裁定で年金改革関連法案が差し戻しになった衆院厚生委員会で1日、菅直人政調会長が質問に立ち、丹羽厚相を追及した。

委員会では、冒頭江口一雄委員長が採決強行で審議が空転したことについて「円滑な委員会運営ができなかったことは誠に遺憾」と陳謝した。

元厚相の菅政調会長が厚生委に臨むのは厚相退任以来初めて。約140兆円の年金積立金の自主運用問題を取り上げ、「年金資金の自主運用は加入者にとって、どんなメリットがあるのか。運用収益が上がる見通しがあるのか」と厳しく責め立てた。

丹羽厚相は「従来は財投の運用部資金から借りて利息を払って運用していた。今度直接やれば、約2%の借入利息がなくなり、それだけで間違いなく健全な運用ができる」と答えたが、菅政調会長は「積立金は資金運用部に預け入れて預託金利を受け取っている。利息を払わないから得をするという認識は間違い」と指摘。「ちゃんとした答弁を」と、その根拠を執拗に求めたが、丹羽厚相の同じ答弁の繰り返しに納得せず、「質問できない」と何度も質疑を止めた。

途中、江口委員長が「中央省庁改革基本法で、年金基金の資金運用部預託を廃止するとある」と助け船を出したり、「財投預託がなくなるので比較できない」「運用は市場に左右されるもの」などと、丹羽厚相も最後には開き直り、議論は平行線のままだった。

菅政調会長が再三、厚生省が全額自主運用することに懸念を示したのに対し、丹羽厚相は「それならどこでやればいいのか。対案はあるのか」などと逆質問。これに対し、菅政調会長は「大いに議論しよう。座る場所を交代しても結構だが」と応酬。「厚生大臣が責任者でこんな巨額の資金を自主運用するのはやめたほうがいい。政治的な配慮が働くのではとの思惑だけでマーケットが動く」と説明し、「私の意見は言いましたからそろそろ自分の意見を述べたらどうか」とさらに逆襲した。

また菅政調会長は、年金積立金を年金福祉事業団が運用委託している金融機関に、厚生省OB計4人が天下りしていることを取り上げ、会社名や役職などを明らかにするように迫った。これに対し、丹羽厚相は「個人名は明らかにできない」「厚生省では把握していない」「昨夜ご指摘があってから調査中」「情報公開の認識が違う」などと再三言い逃れ、委員会はしばし中断した。

結局、大野厚生政務次官が「住友信託銀行常勤顧問1人、日本生命非常勤顧問1人、安田生命顧問1人、住友生命顧問1人。それぞれ元児童家庭局長、大臣官房付、九州地方医務局長、社会保険大学校長」と説明。丹羽厚相は「癒着がなければ問題ない」と開き直ったが、これに対して菅政調会長は「結局、厚生省が総額2000億円の手数料をばらまいて、自主運用によって権益拡大することが目的ではないか」と攻撃した。

菅政調会長は質疑後、代議士会で報告にたち、「丹羽厚相は加入者にどうプラスになるのか、その根拠を全く説明できなかった。今日の議論は富士山の入り口に過ぎない。厚生省の省益のために毎年2000億円の手数料が使われる疑問などを解消するまで議論は続けるべきで、解消できなければ廃案にすべきだ」と強調した。

衆参両院で補正予算案へ代表質問/今の日本は「厚底靴経済」海江田議員

12月1日、衆参両院で、平成11年度第2次補正予算案提出に伴う宮沢蔵相の政府財政演説に対する各会派の代表質問が行われた。

1時から開かれた衆議院本会議では、民主党から海江田万里議員が登壇した。 まず海江田議員は、現在の日本経済について「渋谷や原宿で若い女性に流行の『厚底靴』経済と名付けたい」と宣言。「日本経済が多少明るい様相を呈しているのは、多額の借金を頼りに公共事業のばらまきでかさ上げされた結果。身長は決して高くなく靴を脱げば元のもくあみだ」と説明した。

また海江田議員は、介護保険問題を取り上げ、保険料徴収猶予を半年間とすることの根拠と、徴収を義務づけた同法に矛盾する疑いがある点について政府を追及。さらに、医療改革についての来年4月以降の具体的施策を明らかにするよう迫った。

だが小渕首相は、保険料据え置きについては「国民が制度に慣れるまでの一時的措置」としか答えず、医療改革についても「有識者の意見を聞いて論議を深めたい」とだけ述べるだけだった。

また、今回の補正予算について、海江田議員は「赤字国債を7兆円以上発行するというが、今年度国債発行額が税収を抜き財政破綻は明白」「内容も従来の農業土木事業の継続で景気効果は乏しい」「これほどまでに公共事業が突出した国は世界でもまれ」などと追及。

これに対し首相は、「本格的な景気回復のために必要な予算」と危機的な財政情勢への認識を示さず、また「日本は社会資本が遅れてるから」などとバラマキ予算を正当化するだけで、まともな答弁を回避した。

さらに海江田議員が年金積立金134兆円について、厚生省が自主運営で株式市場に投入しようとしている問題を取り上げ、「ただでさえ年金福祉事業団が運用に失敗して約二兆円の赤字が出ている。こんな巨額の運用でさらに赤字を出したら責任はどうするのか」と質したのに対し、丹羽厚相は「国債などにも分散して安全・効率的な運用に務める」と、ここでも建前論に終始した。

軍用地返還特別措置法改正案まとめる

民主党は1日のネクストキャビネットで、沖縄県における米軍基地返還後の地主への給付金支給期間を現行の3年から7年に延長することなどを柱とする「軍用地返還特別措置法」(通称・軍転法)改正案をまとめ、今国会で提出することを決めた。提出時期については今後調整する。沖縄県選出の上原康助衆議院議員が中心になり、沖縄県の要望などもふまえながら、ネクストキャビネットの外交・安全保障部門会議で検討していた。

政府の借料支払い停止に伴い収入減となる地主の不安を解消し、基地用地返還の環境整備を促進することが狙い。駐留軍用地を返還する場合の措置として、これまで「現状回復措置のみだった」国の措置を拡大し、不発弾など危険物及び有害物質の除去や、埋蔵文化財の調査のための発掘を円滑に行うための措置を加えている。このほか年間1000万円の支給限度額を廃止することも盛り込んでいる。



12月1日 その日のできごと(何の日)