平成3933日目
1999/10/15
この日のできごと(何の日)
【沖縄県議会】普天間移設決議を可決
沖縄県議会は15日早朝の本会議で、米軍普天間飛行場の沖縄本島東海岸沖への移設を明記した日米特別行動委員会(SACO)最終報告に基づき、県内移設促進を求める与党議員提案の決議を可決した。小渕恵三首相は、記者団に対し「決議は解決への県民の強い期待が表明されたと受け止めている。政府も真摯に取り組んでいきたい」などと述べた。
普天間移設先としては、キャンプ・シュワブ周辺の名護市辺野古地区が本命視され、稲嶺恵一知事は県議会答弁で、移設候補地の選定作業について「最終段階」と年内決着に意欲を表明。候補地を一つに絞り込む可能性も示しており、今回の決議が早期選定に弾みをつける可能性もある。
県議会は定数48。自民、新進沖縄など与党24人と無所属1人の計25人が賛成。共産、社民、沖縄社会大衆など野党19人が反対し、公明の2人と議長は採決に加わらなかった。与党議員1人は体調不良のため欠席。会期末の14日に野党の質疑が長引いたため、15日までの会期延長を決め、徹夜の審議となった。
午前5時10分すぎ、18時間に及ぶ審議を経て採決する際、傍聴席の基地反対派市民から「決議やめろ」「県内移設は認めない」などの声が一斉に上がり、騒然とした雰囲気の中で採決が行われた。
決議は「普天間飛行場は市街地にあり、騒音等の影響などから早期返還を望む声が強まっている」と指摘。「解決に向けては国が跡地利用制度確立、移設先の経済振興などに対応することが不可欠」としている。
普天間飛行場の地元、宜野湾市議会は8月21日に県内移設促進を決議。一方、名護市議会は9月、新空港早期建設を求める決議案を否決している。《共同通信》
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【セ・リーグ】全日程終了
セ・リーグは15日、今季の全日程を終了した。中日が11年ぶりに優勝し、以下は巨人、横浜、ヤクルト、広島、阪神の順。
巨人のルーキー上原は20勝4敗、防御率2.09、179奪三振で3タイトルを独占した。新人でのタイトル独占は1961年の中日・権藤(現横浜監督)以来38年ぶり。新人の20勝は62年の城之内(巨人)以来37年ぶり。
首位打者と打点王はローズ(横浜)が獲得。首位打者は打率3割6分9厘の高打率で初。打点王は2度目で、153打点は50年の小鶴(松竹)がマークした161打点に次ぐ記録。ローズはシーズン192安打で、セ・リーグ記録を49年ぶりに更新した。
本塁打王は来日1年目のペタジーニ(ヤクルト)が44本塁打で獲得。40本を超えた本塁打王は10年ぶり。盗塁王は石井琢(横浜)が39盗塁で2連続3度目。最優秀救援投手は高津(ヤクルト)が31セーブポイントで5年ぶりに獲得した。
横浜の今季のチーム打率2割9分4厘はプロ野球記録。観客動員は昨年比2.6%増の1333万9500人。《共同通信》
【のと鉄道】バス代替を検討
能登地域の交通機関の整備方針をまとめる県の能登地域綜合交通構想懇話会の第2回会合は15日、金沢市の金沢東急ホテルで開かれた。席上、県議会で廃止論が出ているのと鉄道穴水−輪島間について、バスなどの代替手段の可能性を具体的に検討し、年度末までに交通構想をまとめることが決まった。
懇話会には、座長の岡田清成城大教授をはじめ、水野卓哉県バス協会長、西田和行のと鉄道社長ら12人が出席した。
のと鉄道については調査対象として、今月1日から運賃を平均20%値上げしたことに伴う経営効率の現状や収支シミュレーションによる今後の経営改善見通しなどを加えることにした。また、一部路線が廃止された場合、現在の駅を町のにぎわい創出の核となるような施設に転換する方策も今後、検討することになった。《共同通信》
【自民党・亀井静香政調会長】「日本の侵略」に反論
自民党の亀井静香政調会長は15日午後、長野県大町市で講演し、先の太平洋戦争について「米国や英国、フランスがアジアに攻め込んで植民地にした。日本が米国などに宣戦布告したからそこへ侵攻したわけで、これを侵略と言うのか」と述べ、東南アジアへの侵略と位置付けることに反論した。
さらに「戦争はどちらが100パーセント悪くて、どちらが100パーセント良いとは言えない。歴史を検証することなく、日本が悪いとすべての責任を背負い込んでいる」と指摘。「残虐行為が日本だけの専売特許であるかのごとく教えるのはおかしい。米国の広島への原爆投下は残虐な行為ではないのか」と強調、現在の小中学校での歴史教育のあり方を批判した。
その一方で、亀井氏は韓国に関して「日本が米国などのまねをして占領してしまった。おわびをして反省しなければいけない」と表明。南京大虐殺についても「数の問題ではない。5、10人、1000人だろうとも残虐な行為をやったらおわびしなければいけない」と強調し、「過去を謙虚に反省しながら二度と戦争を起こさないよう努力しなければいけない」と述べた。《共同通信》
【ノーベル平和賞】「国境なき医師団」
ノルウェーのノーベル賞委員会は15日、難民や戦争被害者などへの緊急医療活動に寄与してきた民間の国際国債緊急医療団体「国境なき医師団(MSF)」に、1999年ノーベル平和賞を授与すると発表した。
ノーベル賞委員会は「世界の各大陸での先駆的な人道活動」を高く評価した。また、「災害現場に急行し、災害に苦しむ人々に世界の目を向けさせた」と指摘。
「その人道的活動は対立する当事者間の交渉にも道を開いた」としている。95年1月の阪神大震災でも救援に駆け付けた。
授賞式は12月10日にオスロで開かれ、賞金は790万スウェーデン、クローナ(約1億400万円)。
国境なき医師団は、71年12月にフランスで設立された。「天災、人災、戦争など、あらゆる災害に苦しむ人々に、人種、宗教、思想、政治のすべてを超えて、差別することなく援助を提供する」という理念に基づいて活動している。
これまでに延べ1万人以上が、80カ国を超える地域で医師団に参加。名声が高まったのは、70年代後半のカンボジアやクルド難民キャンプでの大規模な救援活動だった。現在は東ティモールで活動を展開している。
活動の財源は個人寄付が54%、残りは国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)や欧州連合(EU)など国際機関の交付金でまかなわれている。世界19カ所に支部があり、このうちベルギー、オランダなど5支部が司令塔の機能を持つ。《共同通信》
【ラグビー・W杯】第8日
ラグビーの第4回ワールドカップ(W杯)第8日は15日、予選リーグを行い、グラスゴー(英国)でのA組は南アフリカがウルグアイを39−3で退け、3戦全勝で準々決勝進出を決めた。ウルグアイは1勝2敗。
南アフリカはほぼベストのメンバーで臨んだが、ウルグアイのタックルにもたつく場面が見られた。前半3トライ、後半2トライを挙げたものの、前半終了間際に退場者を出し、後半は開始から30分近く得点がないなど、課題も残った。
ダブリン(アイルランド)でのE組は、アイルランドがルーマニアを44−14で下して2勝1敗とし、全勝のオーストラリアに次ぐ2位が決定。各組3位の中で最高成績のチームと準々決勝進出プレーオフを争う。《共同通信》
【民主党ニュース】
ロス・米国務次官補が鳩山代表を表敬訪問
来日中のスタンリー・ロス米国アジア太平洋担当国務次官補は15日、民主党本部を訪れ、鳩山代表、伊藤外交・安保担当ネクスト大臣、簗瀬国際交流委員長、岡崎NPO委員長らと意見交換した。
ロス国務次官補は「与党だけでなく、野党に会わないとその国の本当の姿は見えない。韓国の金大中大統領にも自宅軟禁時に会った」と切り出し、鳩山代表に安全保障、日米安保の考えを尋ねた。
これに対し、冒頭鳩山代表は「米上院がCTBT(核実験全面禁止条約)の批准を否決したことは残念であり、中国、ロシアへの影響が大きいのではないか」との考えを伝えた。安全保障については「日本政府は外交で米国に従属的であり、日本は主体性を強化して自立するべきだ」との代表選挙での主張を説明。 また日米安保については、「日米は最も大事な関係だが、日中関係を強める外交努力が必要。日米関係を唯一の財産のように考え、アジア太平洋の枠組みに対する認識が欠けていたのではないか」との認識を示し、アジア太平洋の安全を高める中で朝鮮半島問題や米軍のプレゼンス、日本の防衛のあり方を考えることが大切だとした。
ロス国務次官補は、クリントン大統領は日米中の3カ国が協力的体制をつくることに積極的な政策をとろうとしている、と応じた。