平成3766日目

1999/05/01

この日のできごと(何の日)

【しまなみ海道】すべての橋りょうが開通

瀬戸内海に浮かぶ大小9つの島々を一本の橋でつなぐ本州四国連絡橋・尾道−今治ルート(瀬戸内しまなみ海道)が1日、開通した。既に開通している神戸−鳴門(明石海峡大橋、大鳴門橋)、児島−坂出(瀬戸大橋)両ルートとともに「三橋時代」が幕を開け、瀬戸内海を中心に近畿、中四国を結び付ける広域交流が形成される。

昭和50年の大三島橋着工から四半世紀。沿線各自治体による空前絶後の激しいルート誘致競争、石油ショックによる着工延期などの荒波を越え、離島の不便さ解消という島民の悲願が達成。高速交通網を通して経済、文化活動の活発化も期待されている。

一方、起債などで調達した3ルートの総事業費計約3兆3000億円の償還が重い課題で、接続する高速交通網整備や新たな観光資源の開発などが必要とされる。

1日午前9時すぎに、広島側の新尾道大橋と愛媛側の来島海峡大橋でテープカット。双方からパレード隊が出発し、中央部で県境をまたぐ多々羅大橋で合流。正午すぎには皇太子ご夫妻を迎えて開通式典が開かれた。《共同通信》

1日午前開通した本州四国連絡橋・尾道−今治ルート(瀬戸内しまなみ海道)は、同日午後5時半から、新たに開通した多々羅大橋と来島海峡大橋でも一般車両の通行が可能になり、本格的に始動した。児島−坂出、神戸−鳴門ルートに続く3本目の架け橋を通して、本州と四国の間で新たな交流が始まった。

広島、愛媛県境に架かる多々羅大橋のたもと、多々羅しまなみ公園では、午後から両県の関係者ら約2000人が集まって祝賀会を開催した。放射状に伸びるケーブルで橋げたを支える「斜張橋」では世界最長の多々羅大橋と、これまで最長だったフランス・ノルマンディー橋の姉妹橋調印式も行われた。同日夜になっても、橋のライトアップなどで開通を祝った。

しまなみ海道は、広島県尾道市から愛媛県今治市までの59.4キロ。10本の橋が瀬戸内海・芸予諸島の大小9つの島々を結ぶ。通行料金は全線利用で普通車5250円。ほかの2ルートと違い徒歩や自転車でも橋を渡ることができる。《共同通信》

昭和64年1月1日〜このサイトをご覧頂いている日の一週間前まで、すべての日の「何らかの」できごとを記しています。

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【川崎市中原区】コインロッカーに乳児

1日午前1時ごろ、川崎市中原区小杉町3丁目の雑居ビル1階にあるコインロッカーの中から、赤ちゃんの泣き声がするのを通行人が聞き、近くの交番に届けた。通報を受けた川崎市消防局のレスキュー隊員らが約30分後にロッカー(縦横32センチ、奥行き60センチ)をバールでこじ開け、中から生後5カ月の女児を救出した。手足が冷えていたが、けがなどはなく元気だった。

中原署の調べでは、女児は同区内に住むパチンコ店員の父親(23)と母親(24)の長女。父親が仕事を終え、午前0時50分ごろ2人で食事をするため女児をロッカーに入れていた。食事を終えて戻ると、救出直後で大騒ぎになっており、両親が署員に申し出たという。

同署は保護者遺棄の疑いもあるとみて両親から事情を聴いたが、遺棄の犯意はなかったとして、厳重注意をした上で帰宅させた。

事情聴取に対し、両親は「娘が寝ていたのでロッカーに預けた。寒かったがロッカーなら風よけになり、安心だと思った。空気穴も確認した」などと話したが、署員から注意を受けると涙を流していたという。《共同通信》

【J1】第1ステージ第10節

Jリーグ一部(J1)第1ステージ第10節(1日・川崎市等々力陸上競技場ほか=7試合)好調のヴェルディ川崎がサンフレッチェ広島に2−0で快勝。1年ぶりの6連勝(1分けを挟む)で、首位のジュビロ磐田に勝ち点(21)で並んだ。アジアクラブ選手権(イラン)で優勝した磐田は今節も試合がなく、消化試合数はV川崎よりも2試合少ない。

浦和レッズはMF小野の好パスで2点を先行したが、清水エスパルスに追いつかれ、延長の末、2−2で引き分けた。鹿島アントラーズは0−1でセレッソ大阪に敗れ、今季初の連敗。延長にもつれ込んだ横浜F・マリノス−名古屋グランバスの熱戦は横浜が4−3で制した。このほか、柏レイソル、ベルマーレ平塚、ジェフ市原が勝った。延期された磐田の試合はC大阪戦が5月19日、アビスパ福岡戦は5月26日に行われる。《共同通信》

【民主党・菅直人代表】国会終盤に不信任案

民主党の菅直人代表は1日夜、中国・西安市内のホテルで同行記者団と懇談し、「小渕恵三首相の(1999年度の)0.5%経済成長の公約はそう遠くない時期に行き詰まり、どうしようもない状況が来る。国民の声を受け、行動をとる必要がある」と述べ、今国会の会期末に「経済失政」を理由に内閣不信任案を提出する考えを表明した。

菅氏は「小渕政権は一度も国民の審判を受けていない」として、早期の衆院解散、総選挙の必要性を強調・解散時期は年内の見通しが強いと述べた。《共同通信》

【この日の小渕恵三首相】

カブス戦で始球式

小渕恵三首相は1日午後(日本時間2日未明)、シカゴのリグリー球場で行われた米大リーグの地元カブス対パドレス戦を観戦、試合前の始球式で、昨シーズン、カージナルスのマグワイア選手と壮絶なホームラン競争を演じたカプスのソーサ選手をキャッチャー役にピッチングを披露した。

カブスのウインドブレーカーを羽織った首相は手を挙げて、観客の歓声にこたえながら登板。マウンドより前に出て、ホームベース付近で構えていたソーサ選手にひょろひょろ球ながら「ストライク」を投じ、観衆から喝さいを浴びた。

試合に先立って、首相はカブスの控室を訪ね、選手らを激励。ソーサ選手から記念のバットを贈呈された。《共同通信》

自自公連立を視野

小渕恵三首相は1日夜(日本時間2日午前)、シカゴ市内のホテルで同行記者団と内政問題について懇談した。今後の政権運営について「自自、自公、自自公という形で協力して、究極の国民に対する責務を果たすことが大切だ」と述べ、連立政権まで視野に入れ「自自公」体制を強化する意向を表明。今後、国会運営や選挙協力協議などを通じて自自公路線の定着、強化により終盤国会を乗り切り、今秋に予定される自民党総裁選に臨む構えだ。

首相は、日米防衛協力のための新指針(ガイドライン)関連法案の衆院通過に当たって公明党が賛成したことについて「現実的な、責任ある対応をした」と高く評価。さらに安全保障に対する考え方や政治に取り組む対応で共通項が多いと指摘し、「自公で切磋琢磨して国のために必要なことは協力しなければならない」として、選挙協力などを積極的に推し進める考えを明らかにした。《共同通信》



5月1日 その日のできごと(何の日)