平成3722日目
1999/03/18
この日のできごと(何の日)
【東京都知事選】5候補が公開討論
混戦が予想される東京都知事選で、立候補予定者の主張を直接聞き争点を明確にしようと市民グループが企画した公開討論会「東京の未来を考える都民フォーラム」が18日、都内で開かれた。
出席したのは石原慎太郎氏(66)、柿澤弘治氏(65)、鳩山邦夫氏(50)、舛添要一氏(50)、三上満氏(57)。元国連事務次長の明石康氏(68)は日程の都合がつかないとの理由で欠席した。《共同通信》
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【大相撲春場所】5日目
大相撲春場所5日目(18日・大阪府立体育会館)3連敗で剣が峰の横綱若乃花が、ぎこちない攻めながら敷島を寄り切り、初日以来となる2勝目を挙げた。前日土がついた横綱貴乃花も苦戦の末、旭鷲山を寄り倒した。入幕2場所目の千代天山は海鵬を下し、ただ一人初日から5連勝で単独トップを守った。新大関千代大海はライバルの小結栃東に押し出され元気なく1勝4敗。大関貴ノ浪は寺尾を小手投げで下し4勝目を挙げたが、大関武蔵丸は小結魁皇に寄り切られて2敗目。4小結のうち栃東、安芸乃島、魁皇が4勝1敗と好調。《共同通信》
【自民党・村上派】旗揚げ
自民党の旧渡辺派と亀井静香元建設相グループの「対等合併」による新派閥が18日誕生した。明確な総裁候補を持たない非主流派の結集に「人事狙い。いつまでもつか」(森派幹部)とやゆする声が上がるのに対し、新派閥の村上正邦会長は「断じて人事や保身のためではない」と反論した。
ともに「小渕政権維持」を掲げながら、一皮むけば政局への思惑は千差万別。統一地方選後の政局をにらんで主導権争いが激化しそうだ。《共同通信》
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自民党村上派の村上正邦会長と亀井静香会長代行らは18日午後、森喜朗幹事長ら党三役に新派閥結成のあいさつをするとともに、各派閥事務所を回った。
加藤派事務所では、加藤紘一会長が「切磋琢磨しながらも、あまり党がもめないように」と機先を制すると、亀井氏は「YKKが強すぎて、われわれ小さいのは、いじめに遭っていたから」と応戦。村上−亀井コンビは毒舌ぶりを早くも発揮した。
村上氏がすかさず「今年はウサギ年。ウサギと亀は競争原理にあるが、この亀はウサギより早い」と亀井氏をちゃかすと、加藤氏は「私もウサギ年生まれ。亀をじっと見ています」。亀井氏は「亀をいじめると不幸になるよ。亀に乗ったら、竜宮城に運ぶから」と、首相官邸を竜宮城に見立てて混ぜ返した。《共同通信》
【この日の民主党】
衆議院の日米防衛協力指針特別委員会は18日午前から、周辺事態法案など日米防衛協力のための新指針(ガイドライン)関連法案の本格審議に入った。民主党からは、横路孝弘総務会長、前原誠司・党安全保障部会長、上原康助衆議院議員の3氏が質問に立った。
横路、前原両議員は、「周辺事態とはそもそもどんな事態か」と、さまざまな角度から国民への分かりやすい説明を求めたが、あいまいな答弁を繰り返す政府側との溝ははなかなか埋まらなかった。
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横路議員は、まず「憲法の持つ平和主義と同時に、日米安保条約の果たしてきた役割を踏まえながら、国としての原則を明確にすることが大事」だと前置き。「朝鮮半島に緊張と不安定な要素が残っている」という小渕首相の答弁を受けて、「韓国も金大中大統領は『冷戦は自分の時代に終わらせる』という戦略的目標をもって段階的・包括的アプローチを進めている。中国も援助をしている。アメリカも戦争抑止を外交目標において努力をしている。しかし、日本は何をやってきたのか」と、スタンスのはっきりしない政府の外交姿勢をただした。小渕首相は「正常化のためのあらゆる努力はしているが、国交がないのでなかなか困難」などと述べた。
さらに横路議員が、「前提を作らずにまず交渉のテーブルを設け、拉致問題や核問題について話し合うべき」と迫ったのに対し、小渕首相は「KEDO(朝鮮半島エネルギー開発機構)への応分の協力は(北朝鮮に)核開発施設がないことが前提だ。可能ならわが国自身の視察が実現でき、しっかりした確認ができれば、もっと国民へのお願いが進む」と答弁し、「アメリカ任せ」との批判に反論した。
また「自衛隊の偵察・警戒監視活動による米軍への情報提供は武力行使と一体ではないか」との横路議員の追及に、政府は「一般的な情報交換であり、実力行使ではないので、憲法上の問題は生じない」(大森内閣法制局長官)とかわした。
周辺事態の際の民間や自治体の協力については、横路議員が「政府は空港、港湾の提供や公立病院の米兵の受入など10項目を挙げているが、協力はこれだけか」とただしたのに対し、野田自治相は「例として10項目を示したもので、他に施設や土地の提供、貸与も考えられ、事態ごとに異なり網羅的に確定しにくい」と答弁。
これに対し、横路議員は「1994年当時に朝鮮半島有事を想定して、在日米軍の対日協力要求が出されたが、それは1059項目。全国の空港、港湾にわたっている」と指摘。さらに湾岸戦争時のサウジアラビアの例もあげ、「周辺事態は簡単なことではない。日本全体が基地化する事態なのに、政府は全く説明していない」として、「国民の権利義務には直接絡まない」とする政府の説明不足を批判した。
また横路議員は、対米支援の基本計画をめぐる国会の関与のあり方について、自衛隊の防衛出動に「事前の国会承認」を必要としている現行法などをあげ、「事前承認とすべき」と政府案の修正を求めたのに対し、小渕首相は「万一の時に国会承認で時間的な問題が起き、法案の趣旨が達成できるかという問題があるが、国会で十分な論議をしてほしい」と述べ、従来より柔軟な姿勢を示した。
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18日からはじまった衆議院の日米防衛協力指針特別委員会の審議で、前原誠司議員は、まず議論にあたって、「そもそも日本防衛の主体は自衛力。足りない部分を日米安保で補完してきた。日本の危機管理体制強化と日米安保の強化は、オーバーラップはするがイコールではない。日本の国益とアメリカの国益がずれる場合もある」として、まず政府の考える安保ビジョンを国民に明確に提示するよう政府に求めた。
しかし、小渕首相は「想定で説明するといわれなき不安をおこす。お話できる範囲で説明する」と従来のあいまいな答弁。前原議員は「それではYES・NOの判断材料にならない」とし、さらに「反対に日米安保がなければどのような支障が生じるか。具体的イメージを示すように」と要求したが、答弁に立った宮沢蔵相、野呂田防衛庁長官、高村外相はいずれも一般論を並べ立てるだけだった。
それを受けて前原議員は「侵略に対する抑止力」と「経済活動の安定」に対するこれまでの日米安保のメリットを指摘、基本的な意味で評価がなされるべきだと主張した。一方、今後のあり方については「自衛をベースとし日米安保は補完的に位置づけるべき」「冷戦後の新たな日米安保の姿を明確に再定義すべき」と強調した。それに対し小渕首相は「冷戦終結後世界の情勢が展開し、新しい事態に対処して安保を再確認するための必要な処置を取った」と意味不明な説明。
前原議員は、「新たな日米安保は、アジア・太平洋の安定という公共財としての役割を宣言した。大きな転換点であるとの認識が見られない。どうして私が総理の代わりに説明しなければならないのか」と小渕首相のあいまいな説明ぶりを痛烈に攻撃した。
議論は「後方支援活動」に及び、前原議員は「公海上の活動にしても、今は前線と後方の違いが不明確。後方で戦闘に巻き込まれる状況はある。それをキチンと認めた上でそれでも必要だ、と訴えるのが筋だ」と指摘。しかし野呂田防衛庁長官は「相手からの攻撃が想定される所での活動はしないし、考えられない」と水掛け論。
最後に前原議員は、「なぜこの法律が必要なのかの説明が最後まで不明確で不満だ。引き続きこの議論を行いたい」と述べて質疑を終了した。
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18日からはじまった衆議院の日米防衛協力指針特別委員会の審議で、上原康助議員が旧ガイドラインとの整合性をただす立場から関連質問をした。
まず新ガイドライン活動範囲について「政府は従来の安保条約の適用範囲に変更はないというが、『地域的および地球的規模の諸活動を促進』との文言がある。極東に限定するとの従来の範囲を拡大変更したものではないか」と追及した。
竹内・外務省北米局長は「『地域的活動』は安保対話、防衛交流、軍備管理、軍縮などの活動を想定。一方『地球的規模の活動』とは国連平和維持活動(PKO)や人道的国際救援活動などを念頭においている」と答弁したが、解釈変更の有無については明言しなかった。
次に、昨年のイラク紛争時の米軍の動きについて上原議員は「日本の基地からの出動であり日米安保の範囲からの逸脱だ。周辺事態法の6条にも規定がない。米側の都合で自由気ままに使われては困る」と追及。高村外相は「日本から直接攻撃していない。一旦中東に移動してからの独自活動は、従来より問題としていない」と答弁。
また「機雷除去」について、上原議員は「ガイドラインで言及しているが、91年4月の政府答弁では、機雷除去活動について『平時の平和目的に限る』としている」と矛盾点を指摘。
これに対し、野呂田防衛庁長官は「97年6月の政府見解通り。自衛隊法99条により一種の警察活動と見なす。日本領海・公海ともに武力行為と一体とならない限り可能だ。個別の判断は各要素から慎重に行う」としたが、有事と平時の関係についてはあいまいなままだった。 最後に朝鮮半島有事を想定して、上原議員は「国連軍としての米軍が、在日米軍基地の利用を要請したら、どう対応するのか」と具体的にただした。小渕首相は「予断はできないが、一般論として国連軍として活動する米軍に対しては、日米安保の立場から後方支援ができるのは当然」との見解を明らかにした。《民主党ニュース》