平成3443日目

1998/06/12

【橋本内閣不信任決議案】否決

衆院は12日午後の本会議で民主、自由、共産3党が経済失政などを理由に共同提出した橋本内閣不信任決議案を、自民、社会、さきがけなどの反対多数で否決した。1998年度補正予算案も延長会期の18日までに成立する見通しで、不信任案否決で今国会はヤマ場を超えた。

各党は25日公示、7月12日投票の参院選に向けた動きを本格化し、単独過半数を目指す自民党と野党との攻防が激しさを増す。

自民党は4月末に召集予定の臨時国会を見据え、各党との政策部分連合を模索すると同時に、早ければ橋本龍太郎首相がフランス、米国歴訪から戻る7月下旬に内閣改造・党役員人事を行う方向で検討している。ただ選挙結果とともに為替相場、株式市場などの動向が、政権の行方に大きな影響を与えるのは必至だ。

橋本内閣への不信任案は一昨年12月(否決)以来半年ぶり2試合回目。本会議の投票結果は賛成207、反対273。社民、さきがけ両党は反対方針を決めたが、社民党では辻元清美幹事長代理ら3人が棄権した。《共同通信》

民主党、自由党、共産党が共同提案した橋本内閣不信任案は12日昼の衆議院本会議で自民党、社民党などの反対で否決された。平和・改革は不信任に賛成した。

冒頭、三党を代表して不信任案の提案趣旨を述べた羽田孜幹事長は「21世紀を目前にして、わが国は戦後最大の経済危機に見舞われている。倒産や失業により生きる希望を失い自ら命を断つ人々があとをたたない」として、橋本総理に対し「恥を知りなさい」と一喝した。

羽田幹事長は不信任の理由として「第一に、誤った経済認識による経済運営によって今日の不況を招いた」と述べ、財政構造改革法を無理矢理成立させて以来、突然の政策変更、「最善のもの」と言い続けた予算成立直後の補正予算編成などの経過を挙げ、特に4月9日の記者会見による財革法見直し発言について「前日までの国会での発言を翻し、反省も謝罪もなく開き直った。総理が国権の最高機関である国会を否定し、主権者たる国民をあざむいた」と厳しく指弾した。

続いて、民主党から伊藤英成政調会長が「賛成」の立場から討論に立った。

伊藤政調会長は、橋本内閣2年半の間の株価、為替、失業率の悪化を挙げ、「数字は明確に落第点の烙印を押しており、特にここ数日の急激な株価や円相場の落ち込みは、自民党・橋本政権に市場が不信任を突きつけたもの」と指摘。「国民の生活を守ることが政治の基本であるにも係わらず、橋本内閣が守り通したものは自民党政権。まさに国民生活圧迫内閣と呼ぶべき内閣だ」と断じた。

また、市場、国民からの不信任ばかりか「米国もとうとう現政権を突き放した」として、ルービン財務長官の公聴会発言、クリントン大統領の「日本政府関係者は過去うまくいった政策が、現在は通用しなくなったことを理解しなければならない」といった発言を引用。「なぜ橋本総理はこれほど誤った政策を次から次へと繰り返すのか。つまり、そもそもわが国経済の実状をまったく理解していないのではないか」と批判した。

伊藤政調会長は「中国の古典『中庸』には『政(まつりごと)を為すは人に在り』との至言がある。確たる思想を持たず、誠意のない言動によって国民を惑わす橋本総理に『まつりごと』を行う資格はない」と「一刻も早い退陣」を進言した。《民主党ニュース》



【政界談話室】

○・・・民主党の石井一国会対策委員長は、内閣不信任案を採決した12日の衆院本会議直前の民主党代議士会で「不信任案を通過せしめんとの気概で臨んでもらいたい」と声を荒らげて気合を入れたが、その直後に「さて、国会も終わりましたので…」と口を滑らせ場内から大爆笑。慌てて「いや、終わろうとしてますので、参院も残ってますので」と取り繕ったが「出陣」を前にした緊張感は一挙に吹き飛んだ。野党第一党の切り込み隊長がこれでは不信任案否決も当然との声。

○・・・共産党の不破哲三委員長はこの日の内閣不信任案否決後、「ここまで国民の支持がなければ自民党の中で政権交代を考えるのが筋だが、今は候補者がいないので存続させざるを得ない」と、16年ぶりに不信任案共同提案に加わった気負いもあってか、記者団に自民党の内情を滑らかに解説。共産党の将来について「ここに21世紀の日本の活路ありとの旗を掲げて頑張りたい」とトーンを上げたが、最後は「じゃあね」とあいさつまで柔軟路線?《共同通信》

【ギニアビサウ】邦人23人全員が脱出

セネガルの日本大使館に入った連絡によると、政府軍とマネ前参謀長派の戦闘が拡大している西アフリカ・ギニアビサウの在留法人23人のうち、女性6人がセネガル船で脱出に成功、港で取り残されていた男性17人は12日午前11時半、セネガルの軍用船で首都ビサウを脱出し、ダカールに向かった。これでギニアビサウの在留法人はすべて国外へ出た。

男性17人が港で船を待機中、政府軍と反乱勢力の戦闘によるとみられる砲弾が頭上を飛び交うなど危険な場面もあり、一時緊張したという。《共同通信》



6月12日のできごと